クルーズ船での新型コロナウイルス感染報道から、すでに半年以上経って、未だに収束の気配すら見えない状況の中、多くの方々が最期のお別れにお集まりいただく、御葬儀の世界も様々な制約が出てまいりました。
近年、お身内の方を中心とした家族葬が増えてきたとはいえ、数十人単位での御葬儀がごく一般的に通夜・葬儀・告別式と執り行われておりましたが、今年に入りコロナ対策の筆頭に挙げられる、3密(密集、密接、密閉)から身を守る為、御喪家だけではなく、最近は葬儀社サイドからも式場での人数制限をお願いする程に切迫感が増してきています。
社によっては式場にお越し頂くのは10名様以内、又は多くても20名様以内と、ご出席者の人数制限をされているとの由。
また、御葬儀の良し悪しはご葬儀前の打ち合わせ段階で決まるとまで言われておりましたが、昨今は対面の打ち合わせを出来るだけ短時間に済ませ、後は電話やメールでのやり取りで済ませる工夫もなされ、ご会葬者がお身内のみ4名~5名の場合は、当日の席を出来るだけ離して、お座り頂くように再度お願いしているとのお話です。
御葬儀自体も家族葬が主流を占め、できれば通夜を省いた1日葬をとのご要望も益々増えているとの由。
通夜振舞いや精進落としのお食事も省略され、折り詰めでのお持ち帰りや、通夜振舞いの代わりに香典の御返しものと一緒に、もう1品添えるご喪家も増えているとの事。
お食事をされる場合も大皿に盛られた通夜振舞いのお料理はいつの間にか姿を消し、ご出席者1人様用に分けられ、人と人との接触を避けるのが急務になってしまいました。
読経をされるお坊さんのマスク姿も、いつの間にか見慣れた姿に変貌されているようです。
カトリックの御葬儀を担当されている葬儀社さんの中には、教会から御葬儀のミサの中止を通達されている社もあると伺いました。
ご遺体は直葬の形を取り、コロナが終息した折に、改めてミサを執り行う予定とのことで、神父さんは教会の外にお出になることはなく、火葬に立ち会うこともないとのこと。
一方、プロテスタントの教会では、礼拝の人数を区切り、分けてミサを執り行うことも有り、対応はまちまちのようです。
自粛ム―ドの中で、様々な取り組みが行われておりますが、御葬儀もコロナ終息の折にはどの様な変貌を遂げていくのでしょうか。
一刻も早く、コロナ終息を願いたいものです。