ご納得のいく御葬儀を・・・。

 「喪主様から毎日のようにお電話を頂いております。お位牌のこと、49日のこと、新盆のこと等々、御葬儀後の多岐にわたる御相談で、当方も勉強になります」御葬儀を担当された担当者から報告を頂きました。

 頻繁の御相談で、次の仕事に差し支えるのではと心配し、お尋ねしたところ「大丈夫です。喪主様のご納得のいく迄、1つひとつ御相談に応じています」と明るい声が返ってきました。

 身近に御相談される方がいらっしゃらない喪主様にとって、コロナ禍の中でも親身に対応して頂ける葬儀担当者は、まさに救世主の様な存在でしょうか。

 以前、お父様のご葬儀の際、喪主のお母様が街の葬儀社さんに全てお任せし、見積りもお取りにならなかった為、御葬儀後多額の費用を請求された苦い経験のある息子さんにとって、一つ一つ検討された今回の御葬儀は、想像以上にご満足されたご様子とのご回答を頂きました。

 1昨年来のコロナ禍の中、御葬儀も様々な条件が加わり、つい当たり障りのないハウツウ式の御葬儀で済ませることの多い昨今ですが、担当者とご要望の一つひとつを検討され、どこまでご喪家の意見が取り入れられるか話し合われ、コロナ終焉後を見据えた、後悔のないご葬儀を執り行いたいものです。

 御葬儀の良し悪しを決める基準の一つとして、主として金銭面が多く取り沙汰されてきましたが、それ以上に今こそ担当者がご喪家と同じ目線に立って、ご要望をどれだけ汲み取れるかが鍵になるように思われます。

 不安なお気持ちを抱えている当事者に安心とやすらぎを与え、ご納得のいくお別れをして頂くことが急務かとも思われます。

 以前、ベテラン担当者からお伺いした言葉が思い出されます。

 「我々は御葬儀のアドバイザーであると同時に、影のサービスの部分でのお手伝いしており、困った時に振り向けば何時でもいる存在であることが大事です」

 コロナ禍でも、ご納得のいくお見送りを心掛けたいと存じます。