当センターには葬儀社のご依頼だけではなく、ご葬儀に関する色々なお電話を頂きます。
時には思わず絶句するようなことから、共感して思わず話し込んでしまうことまで様々です。
最近少し気になることが相次いでいます。
都会では家族葬だ、さらには直葬だという傾向が増えてきていますが、田舎のご実家やご親戚の方々も納得されてのことでしょうか。
直葬でのご家族だけの見送りに、都会の人のやることだから仕方がないと、むりやり納得させていらっしゃらないでしょうか。
都会に出てきた方のなかにはご近所付き合いは盛んだけれども遠方のご親戚とは疎遠になっているケースがよく見受けられます。
しかし、田舎の方々はまだまだ地域のご葬儀方法にこだわっていらっしゃる方も多く、都会に出た方も一族のお1人とカウントされていて、現状では双方の温度差が大きいというより、最近は益々開いてきているようにも思われます。
数日前の昼下がり、ちょっと一息ついた時に頂いたお電話は「茅ヶ崎で浄土宗のお寺さんを紹介してください」とのことでした。
「申し訳ございませんが、こちらは葬儀社をご紹介する所で、お寺さんは直接ご紹介しておりませんが、どういったご事情でお寺さんが必要でしょうか」
首をかしげながらお尋ねすると、電話口の方は「主人のお葬式であげて頂いたお経が間違っていたんです。49日は本来の浄土宗であげたいんです。お葬式の時はゴタゴタしていて宗派が分らず葬儀社に適当にお願いしたのですが、親戚の指摘で間違いだと分りました」。
「少々ばつが悪くても施行していただいた葬儀社さんに正直にお話され、改めてご紹介を頂くのがよろしいのでは・・・」。
「そうですよね。思い切って話してみます。」電話口の声は心なしかほっとされていました。
また、先日、一旦決めた市営斎場をキャンセルして、慌てて別な斎場を別な日に確保するというハプニングがありました。
4~5日待ちが当たり前と言われている火葬場併設の斎場でしたが、通夜が友引の日に当たりました。
これが田舎のご親戚では大問題になって、出席拒否をされてしまったようです。
しかし、喪主が仕事を空けられる時間は限られています。
急遽、変更され事なきを得ましたが、お呼びするご親戚やご実家近辺の葬儀事情も考慮する必要があるようです。
時には一歩引いて距離感を確かめることも大切なのでは・・・・。