葬儀関係者が参考にする本の一つが「葬儀概論」という本ですが、その著者である碑文谷創氏が密葬に対してさまざまな誤解があるとして、次のように指摘しています。
1密葬には宗教儀礼がない
密葬することと、宗教儀礼を行うこととは何ら矛盾するものではない。事実、多くの密葬に僧侶などが招かれての宗教儀礼が営まれている。また、密葬では社会的なケアが期待されない分、宗教者によるケアが期待されるところが大きいように思う。
2密葬は家族だけで営む
密葬は家族以外を含めてはならない、とは誰も決めたはずはないのに、家族だけで営む葬儀が密葬との思い込みが拡がっている。「内々に」とは「本人との関係の深い者だけで」と理解するのがいいように思う。家族外であっても本人と深い関係にあった人は招くのでないと葬儀そのものがおかしくなってしまうように思う。遠い、つきあいのない親戚が入り、親しい友人が排除される密葬はどこかおかしい。