最近お電話を受ける中で、お身内の方の事故死や孤独死(中には死後数週間経っている)を警察から突然知らされ、どこからどう手をつけてよいのかも分からないとショックを隠しきれないご様子のままご連絡をいただくケースが立て続けにありました。
伺う方も思わず身構えて、緊張が走ります。
そんな中、先日TBSラジオで精神科医の北山修氏が「心の痛みで一番痛いのは突然親しい方に去られてしまい、目の前にいないということだ」とご自身の経験をふまえて話されているのを聞き、思わず頷いてしまいました。
心の中では今まで元気だった残像が強く残っているのに突然この世からいなくなる。
この落差が悲しみを倍加させるのだ。
だから心が納得する死に方は「しっかりとゆっくりとだらだらと」が一番。そうすれば心残りにならず、時には亡くなって最後は有難うと拍手をしたくなるほど。時間を経て亡くなればその間に納得する気持も与えられるから。
よく「ぽっくり死ぬ」のが理想だとか楽だとか言われるけれど、これは亡くなる方の一方的な思い込みが大である。
残されたものが納得し、ゆるりゆるりといくことが大事で、そのことが癒しである。
また、北山氏は仕事仲間から好きな曲のCDを贈られて癒されたとも。
癒しは簡単に手に入らないが好きな音楽はのどの渇きを抑えてくれる。
日本人は昔からお茶であれ、物であれ、そっと差し出す習慣がありそれが癒しにもなっている。人に物を送るのも癒しになっているのだ。