お彼岸も過ぎ、青空の下、思わず旅に出たくなる季節がやってきました。
最近流行の中高年の山ガールに代表されるように、お歳を召した方々もお元気で、遠方まで足を延ばす方が年々増えているようです。
その一方で、旅先でのご不幸をお聞きすることも多くなりました。
最近も立て続けにご遺族の方からご相談をいただきました。
何の準備もなく、突然にそれも遠方でのご不幸となれば、お子様達の狼狽ぶりも推して知るべしとなります。
先日、深夜のお電話はお母様が山で遭難され、今地元の警察にご安置されているが、明朝、迎えに行くところから何とかお願い出来ないかとお嬢さんからのご相談でした。
すぐ手配をして、葬儀社の方もお嬢さんのご要望に沿う斎場を直ちに確保し、搬送の出発を待つばかりでした。
ところが出発寸前にお母様との面会から戻られたお兄様方の強いご意向で、急遽お兄様ご希望の斎場を持つ葬儀社さんに変更を余儀なくされ、電話口のお嬢さんも途方に暮れたご様子でした。
また、山陰をお母様とご旅行中の息子さんは、お母様が突然倒れられ、旅先での看護もむなしく旅立たれてしまいました。
急遽ご遺体を空輸され、ご実家近くの斎場でご葬儀を執り行いましたが、無我夢中で暫くは何も手が付かない状態でしたとお母様の一周忌にご丁寧なご報告をいただきました。
転ばぬ先の杖ではありませんが、縁起でもないと言わずに、お元気でお出かけ前にご自身の万が一の時を考えて、エンディングノートにご希望を記載することも忘れずにしたいものです。
書いたら後は忘れても大丈夫です。
楽しい旅もいつ暗転するかわかりませんが、後は目いっぱい秋の夜長を楽しんできましょう。