葬儀業界の人材の流動性について

 当センターの賛同社になるパターンにもいろいろありますが、葬儀社に長く勤めていて独立し、実績もできてきたので、当センターに賛同したいというところも多いです。たしかに、サラリーマンとして終身で同じ1社(数社)に長く勤めるのも稀なようです。それなりに経験がないとダメでしょうが、葬儀社を始めるには許可はいらないので、明日からでもすぐに始めることができます。

 となると、葬儀社の数は増えていく一方の感じがしますが、そこは、お客さんに支持されないと存続はできないという自然淘汰の力が働くので、廃業するところも多いと思います。そうなると、またどこかの社に勤めるというようなことになります(違う業界に行くということはあまりない、後述)。

 人材の流動性がある、という言い方もできるでしょう。この流動性は、先ほど述べたような葬儀業界内で完結するだけでなく、外部との出入りもあります。入りは、葬儀業界以外からの流入です。出は、葬儀業界から外部への流出です。

 流入は、隣接業界である返礼品業界にいた人や花屋さんにいた人から、葬儀とはまったく関係なかった人が成長産業のように思われる葬儀業界に入りたいという人まで様々です。社会状況から言っても、この流入圧力は相当強いものがあります。
 逆に、ある程度の年月を葬儀業界にいた人が、他の業界に移るということはそれほど多くないように思います(新人で葬儀が合わないと言ってすぐ辞めてしまう人も相当多いでしょうが)。

 葬儀業界で経験を積んだ人が、違う業界に行かない理由は、いろいろあるでしょうが、先日、交通事故で父親を亡くされた人と話していて、理由の一端がうかがえます。
 「突然、父親がなくなり、呆然としていた母親は、昼夜を問わず相談にのってくれ、適切に話をしてくれる葬儀社の担当者を誰よりも頼もしい存在だと思っている」

 頼りにされるという感覚を一度でも味わうと、何度でも味わいたくなる(誠実にやっている人に当てはまる話です)。