この数日間の問い合わせの中で、「葬儀社なんてどこも同じじゃないの?電話帳みて近いところを選べばいいじゃない」というお話しを2件、立て続けにお聞きしました。
お話しを伺うと、ご葬儀は既に終えられていて、依頼した葬儀社に対して疑問を持ち、当センターに問い合わせをしてみたとのことで、「こんなことは普通あることなのか?」というようなお問い合わせでした。
少し詳しくお聞きすると、「費用が高いと思うが、これは正当な値段なのか」とか「故人に対しての扱い方がひどかった」など、事前に少しでも知識があれば避けられたかもしれないことでした。
費用が正当だったのかどうかは、打ち合わせや見積などの段階で、担当者がきちんと説明をしなかったのか、説明をされても、ご遺族の方がうまく理解できない状況の中で話しが進められてしまったのかなど、いろいろな状況が考えられることです。
故人様に対しての扱いについては、後で「こんなことをされた」と訴えたとしても、それは当事者でないとわからないことであり、証拠などが無い限り、後になって解決するのは難しいことです。
「葬儀社なんてどこも同じ」とおっしゃっていたくらいなので、事前に相談するつもりはなかったというご様子でした。事前に相談できるということをご存じなかったのかもしれません。どちらにしても、依頼した葬儀社に対して大きな不満が残るご葬儀だったということは残念でなりません。
なんでも実際に経験してみることはそれなりに意味のあることなのかもしれませんが、葬儀については人生の中であまり何度も経験するということではなく、また、その故人様をお送りするのは一度きりのことです。
ご葬儀を終えて落ち着いた頃、納得できない気持ちが出てきても、やり直しができないのがご葬儀です。
事前に相談してみること、また相談するという気にはならなくても、事前に少しだけでも調べておくことによって避けられるトラブルは沢山あるということをもっと多くの方に気づいてもらえればと強く感じたと同時に、私たちも、もっと広く発信していかなくてはいけないと思いました。