お1人様の孤独死対策は・・・。

 先週の鎌倉駅はウィークデイのお昼前にもかかわらず、相変わらずの観光客でごった返し、暫し足止めをされるほどでした。

 鎌倉・鶴岡八幡宮の参道の段蔓は桜の季節が過ぎ早くもつつじの最盛期を迎えようとしています。
 周りの山々は新緑のグラデーションが最も美しく輝く季節になりました。
 坂道を曲がった所定の位置まで来ると、今年も初めてうぐいすの「ホーホケキョ」の声が出迎えてくれました。

 月1回通う山の中腹にある料理教室では、昨年暮れに足を骨折された先輩と4ヶ月ぶりにお会いできました。
 80歳をとうに超えたお歳なので心配しておりましたが、すでに仕事を再開し、以前と同じように全国各地を飛び回り、趣味の陶芸教室の展覧会用作品作りをお話されているご様子にはただただ脱帽です。

 しかしながら、世の中元気な方ばかりとは限りません。
 教室でのお食事の後、皆さんとのおしゃべりの中で、団塊世代の1人住まいの方のお話にはどきっとさせられました。
 私も存じ上げている方のことでしたが、すでにご両親は他界され、お1人いらっしゃった妹さんにも先立たれ、身寄りは甥御さんがお1人だけ。
 定年で退職されたがお体が弱く、万が一を想定し、親しい友人に毎日メールをされ、5日メールが来なかったら甥御さんに連絡を頼むとの約束をされているとのこと。

 昨年来、新聞紙上を賑わせている「孤独死」もどこか他人事のようにまだまだと思っていましたが、年齢に関係なく突然襲ってくるかもしれない事態に、対策を打たねばと急に不安になってきました。
 紙上の悲惨な状況のルポは都会で一人暮らしをされている方にとってある意味紙一重かもしれません。
 お食事中に亡くなられ、3ヵ月後に別居されていた娘さんに発見された方のルポが載っていました。
 新聞や郵便受けがたまっていても、見てみぬふりで済ませている場合が多いと伺います。

 周りを見渡すと、定年後の方、フリーでお仕事をされている方でお1人住まいの方が何人かいらっしゃいます。
 皆さんはどんな対策をされていらっしゃるのでしょうか。
 取り急ぎ、まずは実家へのシグナルを考えなければ・・・。

 お料理教室の帰り、健脚の先輩にあおられながら、坂道をゆっくり1時間ほどかけて鎌倉駅に到着しました。
 ちなみに先輩はよく気が利く妹さんとお二人暮らしとの由。
 新緑の中、自信に満ちた先輩のお顔を見ているとまだまだ大丈夫と安心感も倍増してきます。

 鎌倉駅は中高年の女性客で、午前中よりもさらにごった返していました。
 皆さんとにかくお元気なご様子でした。