子どものころから比較的涙もろい方だったのですが、最近では「ちびまるこちゃん」を見ていてもホロリとしてしまうほど涙腺がゆるくなってきています。
ご葬儀は故人様との最期のお別れの場であり、ご家族や故人様と交流があった方にとっては、深い悲しみの中で行われる儀式です。
私たちはそのご葬儀へ立会いという立場でお伺いすることがありますが、もちろん、故人様とはご生前に交流があったわけではないので、そこに「思い出」というものはありません。
立会いでは、ご葬儀を斎場の後方から拝見させていただくのですが、時としてこの約1時間の間に、ぐっと感情が入ってしまうことがあります。
ご葬儀が始まる前は気丈に振舞われていた喪主の方が、お経を聞いている間、ずっと涙を流されているのを見ると、何とも言えない気持ちになります。
また、お式の後半で、お別れの儀式の準備をするために、皆さまが一旦式場の外に出ることがありますが、準備が整うまでのこの時間は和やかな雰囲気で過ごされているなと感じることが多いのですが、準備が整って、お柩のふたが開けられている式場へ入ると、先ほどまでの和やかな雰囲気が一気に「最期」を感じる空気になり、直接故人様と交流を持ったことがない立場の私でさえ、自分の涙腺がどこまで頑張れるか…、と思いながらも、ご葬儀を後方から見ているのが仕事なので、毎回、どうしても感情が入ってしまうようです。
葬儀社のスタッフの方たちは、自分達の仕事に集中し、次へ次へと動きまわらなければならないので、毎回のご葬儀で泣いているわけにはいかないのでしょうが、たまに、目を赤くしているスタッフの方を見ると、なぜかホッとしたりします。
涙腺はこれから更にゆるくなってくるかと思いますが、式中に席をはずさなければならないようなことにならないように、引き締めないと・・と思います。