アンケート調査

 当センターのホームページ内に引用させていただいている過去のデータを最新版に書きかえるために、日本消費者協会が発行している「葬儀についてのアンケート調査」報告書の最新版を読んでいます。今年の1月に発行されたもので、情報が新しく、センターへのご相談内容と照らし合わせてもうなずける内容が多いと感じました。

 私自身は葬儀業界に携わってからまだ8年ほどしか経っていませんが、それでも最初の頃と今とでは色々なことが変わってきていると実感しています。

 特に家族葬や直葬などの小規模なご葬儀に興味を持つ方が年々増えているというのは、それに賛成か反対かは別としても誰もが思われていることかと思います。

 「葬儀についてのアンケート調査「報告書」は、センターの対応地域である部分を主によく読んでいるのですが、興味深かったのが『地域で守られている葬儀に関する風習、しきたりについて』の項目です。
 地方では、その風習を大切に守っているところなども多くあるようですが、首都圏では、まだ自治会や町会の方が関与する所も残っているものの、近隣の方が亡くなられていたことを後から知る、また、以前は連絡網がまわり葬儀に参列していたが、近年は「近親者のみで執り行った」という回覧板で葬儀が合ったことを後で知るなど、ご家族だけで葬儀を済ませることが多くなってきており、センターでも、「家族葬で行いたいが近隣の方にはどのように知らせたらいいか」などのご相談を受けることがあります。
 とくに昔からそこに住んでいる方は、ご近所の方とのお付き合いの仕方によって悩ましい問題になるのではと思います。

 最近、実家に顔を出すと「○○さんのお父さんが1カ月くらい前に亡くなったんだって」、などと母から聞かされることが増えてきました。子どもの頃は団地の集会所で葬儀が行われていたので、母もよくお手伝いといって家でたくさんの唐揚げを揚げていたり、おにぎりを作っている光景を見たことがありましたが、今ではその集会所も葬儀で使うことはなく、葬儀の知らせもなく、事後の知らせもほとんどされることが無いそうです。

 将来、私も必ず父母を送ることになりますが、近くに住んでいるとはいえその団地から離れていておつきあいの状況もわからない人が仕切るわけですから、きっと家族だけで送ることになるのではと思います。火葬だけでいいという本人たちの本当の気持ちはまだ聞き出せていませんが…。