続くコロナ騒動・・・。

一向に減る気配がないコロナの猛威も5月連休の山場を迎え、ここで食い止めなければとの皆様の意識も高まり、諸外国の対応にようやく足並みを揃え、厳戒態勢に入ってきました。

コロナ感染から身を守るにあたり、様々な集まりも中止や延期が余儀なくされ、遊技場等においては警告を無視した業者の名前を公表する地域まで出てきていますが、御葬儀だけは執り行わないという訳には参りません。

その対策として、式場の多くはご列席の方々の接触を出来るだけ避け、人と人との間隔を取り、通夜を省いた1日葬が多数を占め、さらにお式を省き、火葬30分前に直接火葬場にお越しいただく直葬に切り替えるご喪家も多くなってきました。

さらに、コロナに感染された方の中には軽い症状の方も急変される場合が報告され、免疫力の低い方、お年を召した方の死亡率が高いとのご報告がなされています。

伝染病で御逝去された場合は病院から直接火葬場に運ばれ、御家族・御親族の最期のお別れもかなわず、火葬後の御骨拾いも難しい状況です。

戸惑いと焦燥の中でお別れが不可能な場合を鑑みて、一部地域で執り行われている火葬後に御葬儀をされる骨葬も考慮の対象になりつつあるようです。

今後の御葬儀の在り方も、コロナ騒動を機に変化を見せてくるのでしょうか。

コロナウイルスが騒がれている中、先日90歳の卒寿を迎えられた大先輩からお手紙をいただきました。

卒寿を過ぎてもお元気で活躍されている先輩も、コロナ騒動で外出もままならず、自宅待機を余儀なくされ、仕事場や趣味の教室には行かれない代わりに、今までつんどくになっていた読みたい本を片っ端から読破され、友人に手紙を書き、お使いを口実に駅前スーパー、郵便局、銀行と1日5千歩前後歩き、自家製マスクづくりに精を出していらっしゃるとのこと。

若輩の繰り言を受け止め、無言の叱咤激励に感謝しております。

当方もコロナ対策としてまずは自家製マスクづくりから始めてみましょう・・・。

コロナとベテラン担当者

 コロナウイルスの勢いはまだまだ止まる気配がありません。

 日本中自粛ムードの中、様々な催しの延期や中止が相次いでいますが、御葬儀だけはどんなに縮小してもやめるわけにはいきません。

 葬儀場も御葬儀を執り行うにあたり、葬儀・告別式を縮小し、通夜を省いた1日葬を推薦されたり、対するご喪家側も御会葬の方々を10名様以内に押さえ、御家族のみでのお見送りに変更され、精進落としもお持ち帰りにされたりと双方ともできる限りの自粛を促しているご様子とのことです。

 つい先日までは多分コロナ騒ぎも一時的なもので、取り急ぎ、先に荼毘に付し、後日コロナ終息の折を見計らって送る会を執り行えれば、との楽観的なご意見も多く聞かれましたが、昨今はそれも何時になるかままならない状態です。

 ならば、後に後悔が残らず、できる限りシンプルにそれぞれの御喪家のご要望に沿った最期のお見送りができます様に・・。

 ここは御葬儀に関し、様々な経験をされてきたベテラン担当者の出番です。

 御家族のあり様が一軒一軒違うように、御葬儀も夫々に違いがあり、一口に家族葬と言ってもご要望は異なります。

 どれだけご喪家のご要望に耳を傾けることが出来るかが焦点になり、ご要望を素早く汲み取り、その場その場での咄嗟の判断で臨機応変な対応が出来るのも、様々な場を踏んできたベテラン担当者のなせる技ではないでしょうか。

 センターが御葬儀後にご喪家にお願いしているアンケートでも、ささやかな事も見逃さないベテラン担当者の心意気に感動された、との投書が数多く寄せられています。

 皆さん、一緒に頑張りましょう!

コロナと葬儀と・・・。

 今年も桜の花が見事な枝ぶりを見せていましたが、例年と違い花の下には人っ子一人いないという異常状態が続いています。

 コロナウイルスの影響はジワリと日常生活のあらゆるところに出始め、人が集まる御葬儀も例外ではありません。

 御葬儀で集団感染が確認されたとの情報も入ってきています。

 御葬儀担当者のお話では通常の通夜・告別式から通夜を省いた1日葬になり、親しいご親族の方もご遠慮いただき、マスク着用の御家族のみでお見送りされる、文字通りの家族葬を御希望される方がほとんどになってしまわれたとのこと。

 通夜と精進落としのお食事もお持ち帰りのお弁当に変更されている状態との由。

 また、別な葬儀社さんではお式を省いた直葬希望が多数を占めてきた御様子とも伺っています。

 一方、コロナウイルスで御逝去された方の場合は法廷伝染病扱いになり、通常は御逝去から24時間以上経たないと荼毘に付すことはできませんが、法定伝染病の場合は24時間以内に荼毘に付す必要に迫られます。

 病院の指示に従い搬送車等の消毒、運転手を始めご遺体にかかわる関係者の防護服の着用、霊安室の消毒等も義務付けられ、ご遺体は非透過性納体袋に入れられたまま、御家族との最期のお別れも、棺に入れるお花入れもままならない状態で荼毘に付されてしまいます。

 ご遺体の搬送先は伝染病での設備がいろいろと整っている霊安室に限られてくる為、現状では病院から直接病院付きの葬儀社さんが担当される場合が多いようにも伺っています。

 葬儀社さんの中には今後さらにコロナウイルスの感染が拡大し、設備等の問題で対応しきれない状況が出てきた場合、病院サイドでどこまで対応していただけるか心配されている方もいらっしゃいます。

 御葬儀だけは時期が選べません。

 最期のお別れもままならない現状が、1日も早く終息することを祈っています。

マスクと桜

 今年は桜の開花宣言が例年になく早く、テレビでは早くも満開になった桜並木を大勢の人が全員マスク姿で右往左往し、とどまることなく歩いている一種異様な光景が映し出されていました。

 かつてのアンダーグラウンドの芝居のファーストシーンを彷彿させるような異様な光景に、観客サイドの我々は展開するシーンがどの方向に進むのか予測が付かず、ひたすら固唾をのんで見守って行くしかないのだろうか・・・。

 毎年の開花予想に一喜一憂するこの桜は日本人にとって花にまつわる思いの中でも群を抜いている様です。

 以前、3月末に対応した御喪家の御葬儀にお伺いした折のことでした。

 「見事な枝ぶりの桜ね。もう咲いているの。どこから持ってきたのかしら…」思わず声の方を振り返ると、中高年の女性の一団が式場入口に飾られた寒桜の花に釘付けの御様子でした。

 「桜の咲く頃までもう少し待ってほしかったわ」我に返ったお1人の言葉に皆様一斉に頷いていたのを見て、思わずこちらも頷いたことが思い出されます。

 そこには御葬儀担当者の計らいで故人様のイメージに合わせ、式場入口に飾られた寒桜が満開の時を迎えていました。

 いつの間にか開式30分前の重苦しい空気が一新され、辺りは和やかなムード包まれ、桜を囲んで故人様との思い出にお話が弾むまでには時間は掛かりませんでした。

 桜の花には不思議な魅力が宿っているようです。

  私事ですが、母の葬儀の時の桜も見事でした。

 葬儀・告別式を無事終え、火葬場に向かうバスの中で、御葬儀の疲れがどっと出て、思わずうとうとしていた時のことでした。

 バスの中が急に明るくなり、何事かと思い、思わず目を見開くと窓の外はピンク一色です。

 バスは火葬場手前にある満開の桜並木の中を走っていました。

 あたたかな雰囲気に包まれて気持ちも落ち着き、思わず御葬儀の疲れも吹っ飛んだその明るさは今でも目に焼き付いています。

 来年はいつものお花見ができることを祈っています。

担当者の心意気

 最近はテレビを付けるとコロナウイルスの感染拡大の話題がしきりです。

 あちこちに感染が飛び火した話題で不特定多数の人が集まる場所は皆さん戦々恐々の様相を呈し、多くのイベントや集会が延期や中止に追い込まれておりますが、御葬儀だけは待ってくれません。

 センターでは事前に余裕を持って御相談されることを推薦しておりますが、時には事態が急変し、待ったなしの状況も出てきます。

 実際に御葬儀を担当する方々は様々な状況の中で、目の前の何気ない小さなことも見逃さず、時には俯瞰の目で見て判断される臨機応変さが求められる場面も多々あるように伺いました

 そんな中でも、御葬儀は常に目配り、気配り、心配りを忘れずに粛々と進められている様です。

 永年家庭を切り盛りしてきた女性の担当者は、生後数か月の赤ちゃんの御葬儀を担当した際「孫を亡くしたお姑さんの立場になって、プロの気持ちも揺らぐこともありますが、それはそれでよいのでは・・・」とまで言い切り、読経が始まると「ずっと抱いていたい」と棺の中の赤ちゃんを抱き寄せたお母さんに「御家族だけの御葬儀ですからいいですよ」と進言し、若いお母さんは読経の間中、我が子を抱きしめていらっしゃったとの由。

 当初、搬送先として御自宅以外をご希望され、葬儀社さんの自社安置所にお連れしたところ、深夜でしたがお母様から矢張り一度ご自宅にお連れしたいとのご希望が出され、急遽ご自宅に向かう羽目になりましたが、お母様のお気持ちを察し、自社までの搬送代をサービスされたとのこと。

 また、都内下町商店街で永らく魚屋を営んできたご家族のたっての願いは、誕生日3日前にご逝去されたご主人の最後の誕生日を御自宅で迎えてあげることでした。

 お誕生日までの3日間を商店街のお仲間達に囲まれて過ごされた棺の脇には大きな立派なケーキが飾られていました。

 ケーキに目を留めた担当者は少しでも皆様の思い出になるようにと、早速写真に収め、御葬儀の際には棺の脇に飾られたと伺いました。

 初めての御葬儀でお気持ちの余裕がない中、担当者のちょっとした気遣いにご喪家の方々は大変感激された御様子です。

 御葬儀の担当者の心意気はどんな状況に置かれても変わりは無いようです。