「お葬式無しで火葬だけでも大丈夫ですか・・・・」様変わりするお葬式事情

 このところお葬式の事情もかなり様変わりを見せているようです。
 つい最近まで一般の人達にとって葬儀に関する情報はマスコミによる通り一片的なことしか得る手段がなかったのですが、インターネットで個人的に情報をキャッチできるようになり、自分の生活に合ったやり方を模索し始めたように思われます。

 そのひとつに、葬儀無しで火葬のみの依頼が増えてきています。
 2年ほど前に葬儀社の担当者に伺った頃は「金銭的な問題以外の方には御霊を成仏させる意味からもゼヒお式の方もとアドバイスをしています」とのことが一般的でした。
 しかし、都会生活で隣近所との付き合い、親戚縁者との付き合いが薄れていく中、それぞれのご家庭の事情もあり、ご家族だけで見送りたいという方は「こんなやり方もあるのだ」とインターネットからの情報を得ていらっしゃるようです。
 先日の依頼者の方の場合はすでに在宅介護のお母様がお亡くなりになり、ご自宅に安置されいる状況での電話でした。以前お父さまのご葬儀の時親戚とのトラブルがあり、今回は妹さんとふたりだけで見送りたいのでお坊さんの手配も要りませんとのことでした。
 お母様を自宅で見守り、当日納棺されてそのまま火葬場にという流れになりました。
 
 正直「火葬のみ」は最後の手段かと思っていましたが、色々な状況を見ていくうちに、その思いも最近では「積極的にこれも葬儀のひとつのやり方ではないか」と変わって来ています。

火葬のみでお願いしますの場合

 葬儀社の紹介を担当して間もない頃、恐る々電話を取った途端に「友人が自殺して、まもなく警察からもどってくるが、葬儀ができないので火葬のみにしたいのですが」と言われ、余りの事に電話口で暫し絶句してしまったことがありました。

 このところ、立て続けに火葬のみの依頼を受けて当時のことが思い起こされました。
 勿論、一口に火葬のみでお願いしますと言ってもそれぞれの事情は異なります。
 東京で火葬にして故郷に帰って葬儀をする場合、周りに余分なご迷惑をかけたくないからという本人の堅い意思のもとでの場合、経済的な理由での場合等etc.
霊安室や安置所での最後のお別れ、柩に花を入れてのお別れは盛大な葬儀でも皆同じ。
 別れ方は人それぞれ。心の持ち方ひとつでどんな葬儀にも負けはしない。
 
 当センターの賛同社は皆さん快く引き受けてくれますのでどうぞご安心を。