以前、「今は元気なのですが、両親が自分たちの葬儀にこだわりを持っているので、それができる葬儀社を紹介してほしい」というご相談をいただきました。
音楽家のご家族で、ご自宅で教室をされているとのこと、ご要望は、宗教色が一切ない無宗教での葬儀で、自宅を使い、家族の演奏で送ってもらいたい、というもので、温かみのある葬儀を希望され、ご両親の希望をお子様たちがかなえてあげたいとのことでした。
葬儀社のご紹介から、社の担当者との面談に進み、担当者との面談にはご両親も同席され、詳しいご相談をされたそうです。
しばらくして、お父様がお亡くなりになり、ご要望のとおり、ご自宅での音楽葬となりました。
終活などでご自身の葬儀について調べている方も多いと思いますが、このご相談のように、葬儀について、送られる側のご両親と送る側のお子様たちでコミュニケーションが取れていればいいのですが、ご自身が調べて決めたことを送る側の人に伝えていなかったり、時間が経って状況がかわっても見直しをせずにそのままになっていたりすると、せっかく調べたことが無駄になってしまうことにもなりかねません。
葬儀が終わってから、故人様が取り寄せていた見積書が出てきたという話しも耳にしたことがあります。
特に長期的なご自身の葬儀についての事前相談は、送る側の人と共有していただければと思います。