先ずは菩提寺さんにお伺いを立てましょう

 菩提寺をお持ちの方は病院からご遺体を搬送後、先ず始め菩提寺にお知らせし、ご住職から指示を仰ぐ。
 建前的にはそのような形をとることが望ましいが、現実その時点ですでにご喪家は葬儀社を決めていることの方が多い。
 自宅で葬儀をする方が大半の頃は、まずはご住職に伺いを立て、地元地域の古参が陣頭指揮をして、葬儀社の担当者は黒子に徹しているように見受けられました。
 
 しかし、昨今都会を中心に斎場でのセレモニー型が大方を占めるようになると、ご喪家の意向を汲みとって式進行をする葬儀社の担当者の役割が格段に大きくなってきています。
 突然のように訪れるご不幸に、何から手をつけてよいのか途方にくれてしまうのが現状で、頼みの綱は葬儀社の担当者です。気心の合った担当者にめぐり合え、気持も落着いて式に臨むことができると安心した矢先に、思わぬところから待ったが掛けられることがあります。
 
「菩提寺さん」です。
 菩提寺の中には葬儀社を指定してくる方がいらっしゃいます。
 菩提寺との普段の付き合いも薄いので、戸惑われる方も多いと思いますが、ご住職から断固として決められると、すでにご喪家が決めた葬儀社も撤退せざるを得ません。
 葬儀社の担当者も「これからずっとお付き合いするご喪家にとってそれがベターだと思いますから」と、菩提寺がある場合は必ず確認をするとのことでした。
 菩提寺とのトラブルは最も避けたい問題ですので、「ご喪家から菩提寺を聞いたら先ずはご挨拶に伺うようにしています」とは葬儀社の担当者の弁でした。
 このようなケースは特に菩提寺を借りてやる場合に多いようです。