先日、ご高齢のお父様の体調が思わしくなく、万が一を考慮されてのご相談を頂きました。
ご相談者の一番のご要望は、最後の一晩を出来るだけ多くのご親族の方々とご一緒されたいとの由。
最近では消防法で線香等が21時までと決められ、お泊りも制限されている市営斎場等も多く、それに伴い民営の斎場もご要望にマッチするところが難しい状況になってまいりました。
ご葬儀の担当者も頭の痛いところとは存じますが、ご相談者の少しでもご納得のいくご葬儀の方向をお話し合いしていただければと存じます。
以前,御祖母様のご葬儀の際、一晩ご親族の方々とご一緒にお過ごしになりたいとのご要望を頂いた担当者は、何とか皆様のご要望に沿いたいと、つてを頼りに公には公開されていないお寺のご住職と直談判をされました。
本堂とお清め用の大広間のご使用の承諾を得、お清め後の大広間をそのままご利用になり、ご親族の皆様が御祖母様を囲んで最後の夜をお過ごしになられ、ご葬儀後大変ご満足いただいたとのお礼状を頂いた事がございました。
また、通夜の晩、遠方から駆け付けたご親族や友人十数人が式場にご安置されている故人様を交代で見守り、お隣の大広間にお布団を敷き詰めて、皆様で一晩雑魚寝をされ、冷え性の方もお布団が温かく感じられる程ご満足されたとのご報告も頂いております。
ご親族の方々もこうした機会は初めてとのことで、喪主のご相談者も「合宿のような一晩が思い出深く心に刻み込まれた気がします。父が皆様をより一層仲良くさせてくれた時間に思えました。翌朝、バケツリレーのようにして皆様の手で次々とお布団の山が出来たのは圧巻でした」との嬉しいご報告を頂いたのが昨日の様に思い出されます。