テレビでは9月4連休の行楽地は久しぶりの賑わいを見せていました。
しかしながら一方で、2週間後のコロナでのクラスター拡大が心配されているのも現実です。
人と人との接触や距離感が難点とされている昨今ですが、中でも御葬儀は他のことと違い、やり直しがきかないという最大の難関が待ち受けています。
式場サイドの人数制限や、通夜を省いた1日葬への変更で、一般の方々のお見送りを制限した御葬儀は、お集まり頂いた方々も、お互いの距離感を意識しながら、そそくさとお見送りされ、お気持の中でわだかまりが残るお別れとなってしまっているのも現状です。
コロナ禍以前、御葬儀の担当者はご喪家のお気持ちをいかに汲めるか、日夜奮闘されていましたが、様々な条件が加わり、最近の限られた現状ではご喪家のお気持ちもさることながら、以前よりも通り一遍のhowツウ式の御葬儀が主流となってしまっているようです。
時間の問題もございますが、いつの間にかhowツウ式の御葬儀に慣れてしまったコロナ禍以後の御葬儀が心配です。
コロナ終息の折には、是非ともそれぞれのご喪家の意図を汲んだ御葬儀を再開いただければと存じます。
ベテランの担当者からは究極のサービス業と自負され、細やかな気配りと臨機応変な対応で、御葬儀前にはすでにご喪家との信頼関係ができ、御葬儀の善し悪しが決まるとまでお伺いしています。
以前お伺いした御葬儀では、最期のお見送りで、一気に40数年前にタイムスリップしたおじさん達がスクラムを組み、面倒見が良かった先輩の柩を囲み、蛮声を張り上げ、溢れる涙を拭こうともせず、お見送りをしていました。
他の参列者も思わず目頭を押さえ、そこには穏やかな空気が流れていました。