今年の夏はコロナ禍という重い空気が覆いかぶさっている中、1年遅れの東京オリンピックに続き、各人のハンディをものともせず、明るい笑顔で挑戦していく東京パラリンピックの選手の活躍ぶりが唯一の救いになっています。
メダルを手にした選手の満面の笑顔の裏には、我々が想像を絶するご自身との戦いがあったのでは・・・。
コロナ禍の今こそ、形は違えども逆境の中での身の処し方を教えて頂いているようにも思われます。
昨年初め、横浜港沖に停泊していた客船・ダイアモンド・プリンセス号内で発生したコロナが話題になった頃は、一時的な現象で長期戦になるとは思わず、三密(密閉、密接、密接)を避け、感染予防さえ徹底すれば早晩に収まるだろうと高を括っていたふしもありましたが、コロナ騒動は今年に入っても納まるどころか、さらに新たなコロナウイルスが発生し、もはやコロナウイルス対策抜きの生活は難しい状況になってしまいました。
コロナ禍での御葬儀も通夜を省いた1日葬が主流になり、参列者もこんなご時世ですからと、お身内を中心としたできるだけ小人数でのお見送りに限定されて来ています。
更に、菩提寺がある方は別としても、ご時世に合わせて御葬儀のシンプル化が加速され、火葬のみで式を省いた直葬の形を取られるケースも大分増えて参りました。
しかしながら、ご自身の最期をどの様にされたいか、お一人お1人のご要望はそれぞれです。
各人のご要望を満たすためにはお元気な内に各人がご自身のエンディングノートを作成し、書き留めておく必要がでてくるかもしれません。
エンディングノートの存在は以前からアピールされてきましたが、その存在を意識されながらも、なかなかきっかけが掴めなかった方も、多々いらっしゃるかと存じます。
残された方々へあなた任せの御葬儀ではなく、コロナ禍を機に万が一の際のご要望を率直にお伝えしておくこともより大事になってくるのでは・・・。
エンディングノートには社会的な拘束はありませんが、後に残されたお身内の方々にとりましても、お気持ちの整理がつき、これで良かったか否かの判断材料にもなります。
コロナ禍後の御葬儀の在り方は、従来とは大分様変わりを見せるのでは・・・。
そんな予感も致します。