市民以外の方は市営斎場お断り・・・?

 先日、町田在住の方から頂いたお便りの中に「かなり待って南多摩斎場でのご葬儀が終ったが、高齢のご親戚の方々がお見えになるのに、場所が不便で難儀しました。場所としてはむしろ相模市営斎場の方が近くて便利だけれど、市外の者は使用できないのか」とのお問い合わせがありました。
 お住まいの場所によっては確かにお隣の市営斎場の方が、はるかに近く、しかも便がよいところにある方もいらっしゃいます。
 しかし、市営斎場は市民の方々の税でつくられた斎場である以上、市民最優先が前提になってしまいます。
 使用料も市民と市民以外の方では倍あるいは数倍も掛かり、火葬代にいたっては10倍というところまであります。
 それでも葬儀費用全体から見れば抑えられた金額なので、多少のお金を払ってもより近くて交通の便が良い方の斎場にと目が向いてしまいがち。
 そこで、さらにふるいに掛けるべく次なる案が出てきます。
 時間差攻撃です。
 相模原市営斎場の場合を例に取りますと、通夜当日の午後3時までに市民の申込みがない場合に限り市外の方を受け付けるというものです。
 午後3時というのは葬儀社が通夜のセッティッグを始める時間帯です。
 現実それから発注に取り掛かり通夜に間に合わせるには少々むりがあります。さらに、市民の申込みは多く、4~5日は待たされるとのこと。現実無理な話です。
 その他同じように横浜市、立川市等も、ぎりぎりまで市民の味方で、実質市民以外の方の締めだしともとれなくはないようです。

 一方で、逆のケースもまれに見受けられます。例えば、かわさき南部斎苑などは市外の横浜市鶴見区近辺の方はよく利用されるようです。
 市外扱いでも民営斎場使用の場合よりも費用が抑えられ、火葬場併設で移動がないメリットが交通の便のデメリットを上回っているようです。
 これから益々会葬される方も高齢化を迎え、少しでも行きやすい斎場を希望され、その一方で、住宅地区での火葬場建築反対運動が各地で起きていると伺います。
 ただ単に忌み嫌うのではなく、死について考え直すよいきっかけになるかもしれません。