「残りの日々を看取ることだけに集中できました・・・」

 以前お手紙を頂いた中でも、事ある毎に思い起こす文面があります。
 「残りの数日は、父を看取ることだけに気持を集中することができましたので、本当に相談させていただいて良かったと思います」
 センターにご連絡いただいた時点ではお母様と交代で病院に行くのが精一杯でしたので、まだお母様にもご相談されずに、意を決して電話をされたとのこと。
 センターの担当者とお話されているうちにお任せする覚悟ができ、お母様にご報告され、お二人とも後のことは考えず、残り少ないお父様との日々を大切に過ごされたご様子のご報告を頂きました。
 お身内の方を亡くされた悲しみは同じでも、自分が積極的に看取ることができたか、はたまた気持だけで何もできないうちにお亡くなりになってしまわれたかで後々になって心の整理が大分違ってくるようにも伺います。

 また、同じように覚悟を決めてセンターに連絡をしたが、「当初は病院へ日参しながらの日々に罪悪感を覚え、自分を冷たい人間だと感じ、裏切った思いすら致しました」。
 しかし、「センターとやり取りしている過程であらかじめ知っておくことがひいてはきちんと送ってあげることにつながるのだと思えるようになりました」とご報告いただいたお手紙にもほっとした思いがよみがえります。
「安心」の二文字をどのようにお届けできるか、これからも大きな課題の一つです。