立花隆さんの「知のソフトウエア」という本の中でフロント・エンド・ローディングという手法を教わったのは、社会人になりたての頃だったでしょうか。
現物が見当たらないで、記憶に残っている印象でいいますと、ある新しい事柄に取り組もうとするときは初めが大事で、この時期に入門書から入って専門書へと片っ端から読んでいって知識をいっきに蓄えるのがよい、というようなことだったと思います。
このやり方の効用がどのように書かれていたかは忘れてしまいましたが、この手法はやはり効用があると改めて思いました。
Web制作の(二)さんに、もしかすると、時代遅れのとんちんかんなことを言ってるかもしれないと思い、ここ2,3日のあいだ時間のあるときに、Web制作に関する最新の本に何冊か目を通していました。
ここ何年間もそうした本は読んでいないので、読むのに苦労するかと思いきや、案外スラスラと読み進めます。一度まとまった知識をつくっておくと、そのあと、苦労して勉強し続けなくても、意味のありそうな情報は無意識のうちに勝手にフォローしているのでは! こんな感じもします。
当センターの初期のWebサイトをつくった時に、フロント・エンド・ローディングをしたので、10年近く前ということになります。
これは、いろいろな別方面にも相通じるものがあり応用できそうな感じがしてきました。たとえば、通信費の削減はどうでしょうか。
通信の体系は様々な新技術が出てきたりして一見複雑怪奇そうに見えます(というより、そのようにわざわざ見せている?)。変なところにお金を払わされているかもしれないし、もっとうまくやれば、そうとう削減ができるだろうと思っていても、何をどうすればいいのか分からないので仕方なく現状維持です。
この分野をフロント・エンド・ローディングし、それぞれの状況に応じた最適解を一度見いだせれば、通信費削減の効用は未来永劫にわたります。のちのち、新しいサービスが次々に出てきても、それを適切に評価できるので、右往左往する必要もなくなりますし、目新しいだけで意味のないものに手を出すこともなくなります。
今日も、通信会社の代理店から通信費削減の提案を受けるのは良いが、それをどう位置付けるのか、さっぱりわからない人間の反省の弁でした。