誕生と死

 いきなり私事で恐縮ですが、先日実家の弟から姪が無事男の子を出産したとの電話がありました。

 待ちに待った初孫の誕生に、当人夫婦以上の興奮ぶりが電話口からこちらにまで伝染し、早くもとびきりかわいいベビー服を贈ろうか、いや誕生間際からの写真を撮りまくろうかとお祝いの品定めに頭を悩ませている最中です。

 折りしも、誕生日となった9月1日は防災の日でもあり、全国各地で防災訓練が東日本大震災の切実感を持って執り行われた様子が報じられていました。
 大震災では多くの方が犠牲になり、尊い命が亡くなった一方で、新たな命が誕生するシーンを思い出し、改めて「いのち」の不思議さを実感させられた1日となりました。

 また、仕事柄、いのちの強さ、はかなさが浮彫りにされるご様子を耳にする機会もたびたびで、そのつど、一喜一憂させられるご家族のお気持ちを察すると本当に切ないものです。
 
 最近でも事前相談を受けた時点では、まだ少し先の話ですがとのことでしたが、センターの賛同社に見積りを依頼した直後に急変されたという方がたて続けに出ました。
 一方で昨年5月に最初のご相談を受け、そのままになっていましたが、今年に入って、「心配しておりましたが元気を取り戻していますのでしばらくはペンディングとさせてください」というお便りを頂き、この8月永眠された方もいらっしゃいました。

 仕事では常に死という言葉と向かい合っている中で、今年は姪の男の子誕生を機に「いのち」について改めて考えさせられた夏でした。