何も分からない状態やネットの情報で混乱している方へ・・。

 ご相談で、よく「家族葬にしたいのですが・・家族葬って・・?」と言われることがあります
 お話を伺うと、「家族だけでシンプルな感じで・・」と。
 更に伺うと、「家族だけで、火葬してもらう葬儀にしたい」とのことです。
 家族葬という葬儀のかたちが浸透し、「家族葬」という名前だけが独り歩きして、初めて葬儀の事を調べ始めた方は「家族だけで行う葬儀」を家族葬と思っていることもあるようです。

 家族葬とは、定義こそないのですが、一般的には家族・親族とごく親しい方で送る通夜・告別式を行う葬儀として扱われています。
 確かに、家族葬と言われれば、家族だけで行う葬儀のことをそう思うのは納得できます。

 このように、ネットなどの情報だけでは分からないことも有ると思いますし、みんなが同じ状況であるわけではありません。

 例えば、家族葬にしたい、とご相談を頂き、詳しく話しを聞くとご対象の方の交友関係が広く、もしかしたらご関係の方々も呼ばなくてはならないかもしれないとなれば、ご家族のご意向を尊重して、家族葬に向いている葬儀社でではあるけれど、葬儀の事が関係者の方に知られた場合に、にも臨機応変に対応できるような葬儀社をご紹介させて頂いています。

 センターでは、ご相談者一人一人の話しを伺いながらご要望に合うような葬儀社の紹介をさせて頂いていますので、何も分からない状態やネットの情報で混乱している方にもわかりやすく整理し、対応させて頂いています。

便りが無いのは良い知らせ・・・?

 先日、7年前と4年前に夫々ご自身のご葬儀の見積りをお取りした方から、お手紙とメールにて立て続けにご連絡をいただきました。
ご自身の万が一を鑑みてご相談いただき、見積りをお取りした当初からは周りの状況やご自身の心境の変化もあり、新たなご希望等も伺いながら、ご要望にそった再見積りをお送りさせていただきました。

 ご自分のご葬儀をどのようにされたいか、ご自身でお決めになり、見積をお取りになることは、気持の中でもお身内の方の事前相談をされる場合とは少し趣が異なり、より確固たるお気持で臨まれ、そこにはより強い意志と覚悟が垣間見られるようです。

以前、電話にて明るく、てきぱきと張りのある声でご相談頂いた方は、当初ご両親のご相談かと勘違いされる程お元気な御様子でしたが、実際は再入院される直前でした。
小さなお子様を抱え、万が一の際に後を託す妹様の為にもと、気丈に振る舞われ、ご相談に応じた当方が反対に励まされる始末でした。
妹様から訃報が届いたのは、それから半年後でした。

また、直葬という言葉がマスコミに登場し出した頃でした。
今はまだ健康ですが、高齢なので万が一に備え、無宗教での直葬をと、生前予約された方の妹様からも、お兄様の趣旨に賛同され、同様なご希望をいただき、お見積りをお送りさせていただきました。
妹様からはお礼の手紙とご一緒に、ご自身のかつての自画像ですとパステル画の絵はがきが送られてきました。
赤いカンナの花に囲まれて、前方をじっと見据えた白い服の少女が1人たたずんでいました。
少女の横顔には何か決意のほどが伺われ、最期までご自身の意思を貫きたいという熱い想いが伝わってくるようです。
後を託された息子さんからのご連絡は、まだ届いておりません。

時代の変化も目まぐるしい昨今です。
出来ましたらお見積りは1年程を目途に再度お作り致しますので、近況報告と共にご連絡いただければ幸いです。

『安心』

 以前、センターの賛同葬儀社の担当者から、「ネットで見て〇〇〇という葬儀社が良さそうだなと思って事前相談の電話をしたが、『亡くなってから電話をくれればちゃんと対応します』と言われてしまい、話しにならないのであさがおさんに相談して、うちに決めたそうですよ」という話しを聞きいたことがあります。
 賛同葬儀社の担当者は「逆にすごいですね、うちではありえない」とおっしゃっていました。

 事前相談をする方は、ほとんどの方が葬儀や葬儀社のことで不安があり、万一の時に『安心』できる葬儀社にお願いしたいと考えている方だと思います。
 万一の時に何も分からない状態で全く知らない葬儀社に葬儀を依頼するということに不安を感じ、中には、ご本人が生きようと頑張っているときに、葬儀の相談をするのは本当にいいことなのか、と、ご自身を責めながら不安な状況をご相談される方もいらっしゃいます。

 今までのご相談を振り返ると、センターへご相談される方は葬儀や葬儀社へ『安心』を求めている方が多いように思います。もちろん、費用重視、少しでも安ければそれでいい、という方もいらっしゃいますが、逆に、「たくさんお金をかければちゃんとやってもらえるというのは分かっているけれど、入院が長引いているので葬儀の費用はどうしてもそんなに出せません、私達への対応は我慢できますが、故人は丁寧に扱ってもらいたい、そんな都合のいい葬儀社はあるでしょうか」とご相談された方がいらっしゃいました。
 このご相談では、激安の葬儀社ではありませんが、いつもご依頼者のことを考え、出来る限り費用を節約し、故人様への対応はもちろん、ご家族の方へも心ある対応をしてくれる葬儀社をご紹介させていただきました。

 葬儀のことをネットで調べるとたくさんの情報を得ることができますが、逆にたくさんすぎて混乱してしまっている方も多いと思います。
 その中から、安心を得ることは難しいと思いますし、わからない状態は更に不安を招いてしまうかもしれません。

 最近は、「安いに越したことはありませんが、丁寧に対応してくれるところを望んでいます」や、「とにかく『安心』できるところを」とおっしゃるご相談が増えています。
 
 『安心』と一言で言っても、ご相談者がどこに『安心』を求めているのかは様々ですので、ひとつひとつ不安を解消していただき、その方の安心につながるような対応を心がけています。
 

 

担当者の対応が決め手となります。

「今回も喪主の気持ちになって、親身に対応していただきました。何時起こるか分からない不幸な時に、信頼できる葬儀社を知っていることは、大変心強かったです。叔父の葬儀で葬儀社を決めかねているとの話を聞き、前にお世話になった葬儀社さんをご紹介させていただきました」。
以前、義母様のご葬儀の際ご紹介した賛同社に、リピートのご依頼を頂いた方からのご報告です。

「友人から紹介された別な社ではマニュアル通りの返事、折り返し連絡すると言っておきながら、数日間の放置等、今後の対応も想像に難くない様子でした。センターからご紹介いただいた社の担当者からは始めての面談の際、火葬、Ⅰ日葬、家族葬から仏式、無宗教葬の違い迄、こちらが疑問に思っていたことを全てお尋ねすることが出来、即決いたしました」。

「知り合いから紹介の業者さんは当方の希望と異なるものを提案し、費用が掛かるものを選ばせようとする強引なやり方に疑問を持ち、インターネット検索をして貴社の紹介する葬儀社さんに巡りあうことが出来ました」

また、見積でご紹介した式場を下見に行かれたご相談者からは、式場の従業員の方から「安心して相談出来、とても気のまわる方」と、ご紹介した賛同社の担当者の評判を伺い、その場でお決めになられたとのご報告もいただいております。

以上はご相談をお受けし、ご要望に応じた地元の賛同葬儀社さんをご紹介した後、お決めになられたご報告の一例です。

先日、お母様のご葬儀に際し、生前お母様が加入されていた互助会系の葬儀社さんにご相談された折、営業担当者の対応に疑問を持たれた方からご投稿いただきました。
ご要望とは相容れないものも強引に押しすすめられ、ご納得がいかず、理不尽な思いのままご葬儀を終えられたとのご報告でした。

ご葬儀はやり直しがききません。

当センターではご要望に見合った地域の賛同葬儀社さんをご紹介の折、出来ましたら担当者と直接ご面談頂き、その際具体的なご要望等のご説明やご提案をさせていただいおります。
双方のコミュニケーションを図り、また要所要所で見積りをチェック確認しておりますので、ご安心してご葬儀に臨んで頂けることと存じます。

「葬儀社なんてどこも同じでしょ」

 ずいぶん前のことですが、「葬儀社なんてどこも同じでしょ、どこの葬式に行ったって同じことしかやらないんだから」と言われたことがありました。

 たしかに、参列者側から見たお葬式当日の様子は、どこの葬儀社が対応していても同じように見えるかもしれませんが、お葬式自体は葬儀の中のほんの一部で、葬儀社の違いの中で一番大事なのは、参列者側からは見えない、お葬式の日を迎えるまでのご喪家の方と葬儀社の担当者のやりとりにあると思います。

 滞りなく無事にお葬式を行う、ということはもちろんとても大事なことではありますが、そのための準備はもっと大事で、大切な人が亡くなってすぐに始まる葬儀の準備では、祭壇やお料理を選ぶことだけでなく、ご家族の故人様に対する気持ちや不安な気持に対するフォローが必要になります。その部分に丁寧に寄り添うなど、気持ちの対応やその方にとっての適切なアドバイスが担当者との信頼関係につながり、その結果、よいお葬式を迎えることができるのだと思います。

 ご相談でも、ご相談者の状況、要望は本当に様々です。例えば、「家族葬」と一括りの要望に対しても、家族葬を選ぶ理由は各ご相談によって色々ですし、親戚と宗教のことで折り合いがつかない、近隣の方に気づかれたくない、入院が長かったので、急に亡くなってしまったので、などなど・・・、センターでは一人一人のご相談者の状況に合わせて対応していますが、本当に各ご家庭によって事情が違い、考え方も違うので、マニュアルひとつで対応できるものではないなと感じます。(センターにはそもそもマニュアルはありませんが・・)
 
 ご喪家のご事情や状況は様々ですし、葬儀社も色々あります。

 「葬儀社なんてどこも同じ」ではありませんので、信頼できる担当者に出会って頂きたいと思います。

地域密着型の賛同社

「納得のいく葬儀を、希望していた早めの日程で行えそうで、心より感謝しております」
ご葬儀日程がお決まりになられたご相談者からのご報告です。
都下の老人ホームに入居中の義父様のご容態が芳しくなく、万が一を考慮してのご相談をお受けしてから7日後のことでした。

義父様は永年九州にお住いでしたが、奥様のご逝去後、東京在住のご長男の自宅近くのホームを終の棲家とされていらっしゃるとのこと。
万が一の際は、九州での義母様同様に、通夜までご遺体に付き添って過すことが、喪主をお務めになられるご主人のたっての願いとの由。
近場でご予算的には質素をご希望ですが、きちんとお見送りできたと思えるご葬儀にされたい。
さらにお仕事の関係で、遅くともご逝去から3日後までにはご葬儀を終わらせたい等のご要望もいただきました。

ご存知の方も多いかと存じますが、東京近辺では、ご葬儀まで4、5日〜1週間待ちという状況は珍しくなく、ご自宅以外でのご安置の場合、通夜当日まで安置所にてご遺体をお預かりし、この間ご遺体とのご面会は可能ですが、ご喪家の方々に通夜当日までお泊り頂くのは難しいのが現状です。

東京での状況をお話申し上げ、ご相談者とのメールでのやりとりの後、地元の複数の賛同社からご要望に基づいた様々な提案を受け、見積りと共にご報告させていただきました。

ご紹介した賛同社の担当者とご面談されたご相談者は、入居されている老人ホームに詳しく、迅速な対応をされた担当者にお決めになり、当初難しいと思われたご要望もクリアでき、段取りに優先順位を付けて対応している担当者に「後はお任せします」と申し上げる程の信頼感をお寄せになられた御様子でした。

担当者からは、こちらのホームでは1晩付き添いが可能なはずですので、まずはホームにご相談され、許可を頂くようにとの提案がなされ、早速にホームの許可を頂き、ご主人の一晩付き添いが可能となり、ご逝去の際は、リーズナブルなお値段でお借りできる、お近くでオープンされたばかりの家族葬用の式場をいち早く押さえ、こちらもご希望の日にちに間に合わせることが出来ました。

しかしながら、火葬場が混み合い、通常の特別室での火葬は1週間先とのことでしたが、ご信頼をいただいて特別賓館での火葬に切り替え、ご希望の3日後に荼毘に付すことができました。
トータルでのご葬儀費用は他を抑え、ご予算内で無事納まり、ご納得のいくご葬儀を執り行うことができました。

当センターでは地域に密着し、地域のことに精通し、常に臨機応変な対応が可能な賛同社をご紹介させていただいております。

葬祭扶助での葬儀でも、葬儀社選びは大事です

 以前、自宅で看護しているお父様の容態が悪化し、医師から「今晩がヤマ」と伝えられたと、ご長女の方からご相談を頂きました。
 お話を伺うと、生活保護を受けており、ご葬儀は葬祭扶助でお願いするようになるとのこと。センターへご相談される前にネットで調べて数件の葬儀社に問い合わせをしたところ、「葬祭扶助はやっていない」、「今日は対応できない」などと断られてしまったそうです。
 今晩、お父様に万一のことがあったらどうしよう、と、とても心配されていました。

 ご自宅で、しかも、お父様は今晩息を引き取ってしまうかもしれないというとても不安な状況の中、問い合わせをした葬儀社がどこも対応してくれないという事態に、とても動揺されています。
 一通りお話を伺い、もし、今晩万一のことがあった場合に対応できるかを確認したうえで、葬儀社をご紹介させていただきました。

 葬祭扶助での葬儀は慣れていない葬儀社もあるようですし、対応したがらないところもあるようです。

 また、他のご相談では、生活保護を受けているお母様がお亡くなりになり、葬儀をださなくてはならない状況の中、病院から紹介された葬儀社に搬送してもらい、安置を終えて、打ち合わせに入った段階で、葬祭扶助で葬儀を行いたいと伝えたところ、担当者の態度が急に変わってしまい、うまくやりとりができなくなってしまったという経験を過去にされた方がいらっしゃいました。

 葬祭扶助での葬儀でも、大切な身内の方を見送る気持ちは同じだと思いますし、葬儀社の中でも心ある対応をしてくれるところはありますので、葬祭扶助だから、等の理由であきらめることはせずに、良心的な葬儀社を選んでいただきたいと思います。
 

ネット通販詐欺にあう

 寒くなる季節、ストーブを買おうと、とあるネット店で目星をつけてた商品が安かったので注文。現金振り込みしか決済方法がなく、振り込んだが、商品が届かない。ネット通販詐欺に引っかかってしまいました。

 これまで何百回となくネット通販を利用してきました。詐欺があることさえ、忘れていました。天災は忘れたころにやってくるではありませんが、自分でも、あまりに気が緩んでいてびっくりしました。

 一般財団法人日本サイバー犯罪対策センターの「詐欺サイト等悪質なショッピングサイトに関する注意喚起」のページに書いてある注意点をみると、ドメインであれ、サイト運営者であれ、暗号化通信であれ、決済方法であれ、価格設定であれ、私のケースは見事に当てはまっていました。
 通常のサイトであれば左上あたりに店の名前があるものだが、店の名前もない。会社概要のページをみないと出てこない。電話番号も書いてない。url もおかしい。Https にもなっていない。メールアドレスもおかしい。といった具合でした。

 しかも、私の場合、全部わかっていることばかりです。さらに恥ずかしいのは、人にも偉そうに言っていたものでもあります。

 それでも引っかかってしまいました。

 注文する前でも、あれ? おかしいな、と思うところは何回もありました。価格が価格コムの最低よりも安い(心の声:でも、中には掘り出し物もあるのでは)、注文画面から決済に進めない(システムが雑なのかな、洗練されたシステムだと買う気がなかったけど、簡単に決済出来て用もないのに買ったこともあったな)、パスワードの発行が雑(まだ、発展途上の店で、こうした荒さが値付けで頑張っているのかな)、現金決済しかない(クレジットの手数料はばかにならないから、低価格を実現するのは現金しかないよね)・・・まるで、心の声は詐欺業者の代弁者のようになっていました。

 そして、さっさと注文して片づけてしまって、次のことをしようと注意がむいていたものですから、大事な情報をスルーしてしまいました。

 一回決めてしまえば、都合の悪い情報は、いいように解釈してしまう。注意が他の所に向いていれば、大事な情報もスルーしてしまう。この心理を巧みについて、詐欺業者が暗躍するってことでしょうか。

 一回痛い目にあったので、それ以降は注意深く情報を見るようになっています。これは葬儀社選びでも同じかもしれません。

追加料金て?

 「直葬の葬儀は一般的にいくらくらいですか?」というご相談がありました。
 お話を伺うと、「直葬15万円、追加料金なしとか、直葬18万円とかホームページで見かけるけれど、必ずこれでできるのか?追加料金は絶対でないのですか?」という心配をされています。

 追加料金、出る可能性はあります。
 
 たしかに、葬儀社のホームページでは、「追加料金なし」という記載を見かけることがありますが、『追加料金』については葬儀社側と消費者側の解釈の違いがあり、時にトラブルになってしまうことがあるようです。
 
 葬儀社側の「追加料金なし」というのは、主のプランの費用を目立つように大きく掲げていることが多く、それ以外にかかる費用も書かれていいますが、「追加」という形では表現していないことが多いようです。

 葬儀プランの場合、どんな場合でも必ずかかる費用をプランとして作っているため、その方の状況や実際にお越しになる会葬者の人数、式場や火葬場の混雑状況による安置の日数などは事前に把握できないため、別途に記載はあるものの、消費者側の「実際にいくらかかるのか」というのはサイトの中をよく見ないとわからないということがあると思います。
 また、複数のサイトを見て比較しようとしていても、プランの中に含まれているものは各葬儀社によって様々で、火葬料まで含まれているところ、式場使用料も入れているところ、通夜料理や精進落としを(例えば10名など)で見積もりに含めているところなど様々になっているので、普段葬儀社の見積りなどを見ていない方にとっては更に混乱されることと思います。

 まず、費用面でご検討される方は、ホームページに書かれている金額だけを鵜呑みにせず、ご自身が葬儀を行うにあたってひつような情報を提示してご自身が望む葬儀での見積もりを作ってもらい、比較するようにするのが良いと思います。

 

男女の差別なく、生活者の目線で・・・。

 半月ほど前、医科大学の不正入試でマスコミを騒がせた際「やっぱり男性医師にみてもらいたい」こんな声も大分囁かれていたような報道を耳にしました。

 ご葬儀関係でも、一昔前までは大方男性担当者が主導権を握っておりましたが、近年は女性の進出も当たり前のようになり、ご葬儀によっては時に女性の方が向いているのではと思わせる程になって参りました。

 ご葬儀の立会いにお伺いした際も、永年家庭を切り盛りしてきた女性ならではの目線で、細やかな事にも気を配り、臨機応変に対応している姿に、こちらからも思わず近寄って「よろしくお願いします」と声を掛ける程でした。
 少々おせっかいに思える位の事でも、急なご不幸で気が動転しているご喪家にとってはそれがかえって潤滑油になっているようにも見受けられました。

 「ご葬儀の折はただひたすら、ご遺族の傍に立っていて差しあげるだけですよ」謙遜する肝っ玉母さんのような担当者は、「目の前におばさんがうろうろしているから、何でもあのおばさんに聞けばよい」と、皆さんが気楽にものを言いやすいような雰囲気を大事にされているとのこと。

 中にはご葬儀の間、親戚の伯母さん代わりに、永年の不満をやっと聞いてもらえる人に出会えたとばかりに話し込むご喪家の方もいらっしゃいますが、担当者はひたすら聞き役にまわり、喪主の奥様には小声でそっと「49日までは忍の一途ですよ」と申し上げておいたとの由。

 ご葬儀中に、読経をされているご住職の奥様が危篤状態とのご連絡が入った折には、「生きている方が優先ですので、釜前の読経は省いて、ご住職を奥様のそばに行かせてあげてください」出棺間際にそっと喪主に耳打ちされ、ご了解をいただいたことも伺いました。

 また、時には生後間もない赤ちゃんのご葬儀で、「読経の間抱いていたい」と柩の中の赤ちゃんを抱き寄せた若いママに、「ご自宅でお身内だけのご葬儀ですからいいですよ」と孫を亡くしたお姑さんの気持ちになって、黙認することもあるとの由。

 男女差別の時代も、そろそろ終わりにしたいですね。