雑談の中で印象に残すのは難しい・・

 先日、知人の義母様が亡くなり、お葬式をした、という話を聞いたので、次に会った際にお悔やみの言葉をかけたところ、「あっ!!あなたそういう仕事してたよね!忘れてた〜。慌てちゃって、そういえばあそこに葬儀屋さんがあったってことを思い出して、名前も分からなかったけど、地図で探してそこに頼んだのよ・・・」と。
 「お葬式って本当にお金かかるのね、家族5人だけだったし、食事もとらなかったんだけどこんなにかかっちゃって・・」など、そのあとお葬式の話しを少しして、「まだ次があるから、その時はお願いね」と言われて話しが終わりました。

 また、他の友人と話をしていた時に、お互いの仕事の話しになり、前から私がこの仕事をやっていると知っているはずではあるのですが、「そういう仕事なのね、良かった、聞いておいて。近いうちに相談させてもらうかも!」と、初めて聞いたかの反応でした。

 こういうことが今までに何度かあり、最近、「もしかして、私の伝え方が下手なのかも??」ということに気が付き・・。。

 雑談の中で印象に残るように話をするのはどうしたらいいか、、、
 今までこんなことを考えた事がありませんでしたが、今更ですが、ちょっと意識してみたほうがいいかも・・。

 私を含め、友人たちも親が高齢になってきて、先の事を心配し始める年代です。
 私ができることであれば、少しでもちからになれればいいな、という想いがあるので、雑談の中でも記憶に残してもらえるような話しができるようになりたい、と。

 雑談も大切なツールとして役立てられるような勉強をしようと思い、まずは本を買ってみました。

秋の空とコスモスに囲まれて・・・。

 青空の下、辺り一面に咲き乱れているコスモスの花が風に揺られています。
 暫しの間、昭和記念公園のコスモス畑の中に立ち、久しぶりに心の安らぎを覚えたものでした。
 
 人は誕生から最期まで何時でもお花と寄り添ってきていると言われます。
 お花との御縁は最期まで切れないようです。

 以前、ご葬儀の立会いにお伺いした折にも、柩いっぱいの花びらに囲まれたお顔は一段と明るく映り、今にもパッチリと目が開かれるのではと、ドキッとさせられたこともしばしばございました。

 花祭壇が主流になった現在では、以前の様に仏式だからと言って、お花を限定されることもなく、お好みの色やお花の種類をご指定される方も多く、母の日近くには真っ赤なカーネーションで祭壇を埋め尽くす方、また柩の上いっぱいに大好きな薔薇の花束をささげる方と様々です。
 
 特に薔薇はトゲがあり、お花は鮮やか過ぎて、ご葬儀には向かないお花と言われていましたが、立会いでお伺いしたご葬儀での印象は鮮烈でした。

 他界されたご主人のお歳の数と同じ60本の大倫の黄色い薔薇は、毎年奥様の誕生日にお歳の数だけプレゼントし続けたご主人への、奥様からの最初で最後の贈り物でした。

 また、柩の周りを白薔薇で飾り、1日だけのお別れ会としてパーティ形式のご葬儀では、献花も柩へのお花入れも全て白薔薇で埋め尽くされておりました。
 最後に奥様が一輪の真紅の薔薇を手向けられ、鮮やかな真紅の薔薇はご主人のメッセージを代弁しているかのようでもありました。

 秋の空としなやかなコスモスに囲まれて、ふと最期のお花を思い浮かべていました。

長期的なご相談ではぜひ見直しして頂ければと思います。

 以前、葬儀の事前相談は余命を知らされてからするのが普通ですか?というお問い合わせがありました。
 ご家族に万一のことがあった時、慌てないようにしたいということから、葬儀のことを考え始めたという方からのご相談です。
 ネットで葬儀社のことを調べ始め、色々見ていくうちに、葬儀社をネットで決めてしまっていいものなのか、と心配になってしまったとのこと。
 「まだ余命を宣告されたわけではなく、すぐに葬儀社を決めなくてはならないという状況ではないのですが、事前相談はやはり余命を宣告されてからするものですか?」というご質問でした。
 
 事前相談においては、どの時期から始められても大丈夫です。
 今はまだお元気な状態という長期的なご相談の場合でも、小さな不安を取り除くだけで気持ちが少し軽くなることもあると思いますし、まったくわからなかった葬儀のことを知るだけでも安心感はあるかと思います。。
 ただ、長期的なご相談の場合には、詳細までを決める必要はないとも思うのが正直なところです。

 何年も先という話になる場合、まず、ご相談者やご家族が現在の状況と将来の状況が変わってしまう事があるということがあると思います。
 また、葬儀社においてもその時の担当者がいなくなっていたり、代表者が代替わりして会社の雰囲気や価格帯がかわっていたり、など、いろいろな面において変わってしまうことがあるかもしれません。
 お葬式自体、今と昔では規模が大きく変わっていて、昔では考えられなかった火葬だけで見送る葬儀を今では普通に希望できる時代になっています。
 
 長期的なご相談の場合には、時々見直しのご相談をして頂くことをお勧めしています。
 以前の見積りやご提案から、また新しい状況でのご提案などがあるかもしれません。

後は看病にお気持ちを集中していただければ・・・。

 「事前にご相談していくうちに、自分の気持ちもはっきりしてきて、残り少ない日々を看取ることだけに集中することができました」
 ご葬儀後、ご依頼者の方々から上記のようなご報告を度々いただきます。

 我々、ご相談を受ける立場の者といたしましては、ホッと安堵するひとときでもございます。
 当センターの設立間もない頃に比べ、最近ではマスコミを中心とした情報過多の傾向もあり、ご葬儀の内容も表面上は大分様変わりして参りましたが、あらかじめ事前にご相談される方のお気持は、以前も現在もあまりお変わりないように思われます。

 事前にご相談されるお気持やお立場はそれぞれですが、やり直しがきかない未知のことへの不安や、必死に戦っていらっしゃる方を目の当たりにして、大方は自己嫌悪に陥りながらも、無事やり遂げねばとお気持ちを奮い立たせてのご相談かと存じます。

 限界が近づいてきて、なんども「もしかしたら」がよぎり、「その時」をどうすればよいのか、具体的に何も分からない状態のまま、まずは当センターにご相談された方からは、看病しながら一方で同時に葬儀の準備に入る行動に罪悪感を覚え、悩みながらのやりとりの中で、センターのホームページを読み込んでいくうちに 、あらかじめ知っておくことが、ひいてはキチンと送ってあげることに繫がるのだ、と思えるようになってこられたとのご報告も承っております。
 
 お気持も次第に落ち着き、残り少ない時間でしたが看病に専念でき、悔いを残さずお見送りが出来たとのことです。
 
 当惑しながらもメールやお電話でのやり取りをしていくうちに、不安や疑問が一つずつ取り除かれ、お気持も次第に整理されて、後は安心して看病に集中されたご様子が伺われます。

 ご葬儀だけはやり直しがききません。
 ご相談された後は、悔いが残らないように、精一杯の看病をして差し上げてください。

何が不安なのかは人それぞれ。

 事前相談では、初めての葬儀ということで、殆どの方が漠然とした不安をお持ちです。
 不安の具体的なものは何なのかご本人もよくわからないという事も多く、やり取りの中で一つ一つが明確になり、不安に思っていたことが少しずつ解消されてくると、ご安心いただいた雰囲気が伝わってきて、こちらも安心いたします。

 小さなこと、こんなこと聞いていいのか、常識から外れてる?など、不安の要素がどのようなものなのかはそれぞれですし、ご葬儀ごとは個人的な内容も伴いますので、やりとりでは、お話を伺いながら何が不安なのかを見つけて、少しでも解消していただければと思います。
 
 具体的に何が不安なのかわからなくても、よくわからないことが不安になっていることも多いように思います。
 
 葬儀のことで不安に思っていることの内容は人それぞれです。
 難しい内容のご相談になることもありますが、少しでも不安を軽減して頂けるよう、対応させて頂いています。

シアーズの栄光と没落

 アメリカ老舗デパートのシアーズが大型倒産の瀬戸際に立っています。
 かつては全米最大の小売企業の一つだったが、米アマゾンなどネット通販の攻勢に押され、赤字経営が続いていました。

 ちょうど20年前に出版された『小売りの説得術』とう本があります。通販生活(カタログハウス)の創業者の斉藤駿さんが書いたものです。通販生活のビジネスモデルの成り立ちがよくわかります。小売業にかかわる人のみならず、情報を発信する人には参考になる良書です。

 その中の第一章が、「シアーズ」カタログの説得術、で、シアーズカタログの全盛期から衰退への過程が、著者の視点で説明されています。古典的な文字の羅列から出発した説得術が、50年代の消費社会では写真主体の説得術になり、黄金期を迎えるが、消費社会が成熟していく中で、その説得術が行き詰っていった、と。

 こうした理解に基づいて、通販生活の紙面構成による説得術が生まれていったわけですが、同社も業績的にはここ数年は横ばいです。もっとも、カタログの通販をしているところとしては健闘しているといったほうがよさそうです。

 良い時もあるし、悪い時もあるという言い方もされますが、社会の状況や人々の意識の変化を見て対応していき、継続していくのは、巨大な企業になればなるほど、難しくなるかもしれません。

葬儀の相談

 先日、葬儀の現場確認に行ってきました。
 都内の小規模な家族葬に合う斎場で行われた、告別式のみでの一日葬です。

 ご相談者は私の友人です。ちょうど一年前の10月、お母様が倒れ、葬儀のことを考えなくてはならない状況になってしまったが、葬儀のことは何も分からないという状況でした。
 友人は初めて喪主という立場になるという状況です。

 まず、葬儀社の紹介というよりも、葬儀のことについての質問から始まります。
 友人からの質問は、亡くなったらどうしたらいいのか、葬儀はどこでやったらいいのか、どんな流れで進むのか、喪主は何をしたらいいのか、などなど…。

 それから一年、会う時には、前に質問されたことと同じことを繰り返して質問してくることもありましたが、もちろん、一から説明します。
 新たな疑問が出てくれば、それに対しての対応もします。
 「わからないことだらけだから、いつでも気軽に聞けてありがたい!」と言っていました。
 
 今回は友人ということもあり、何かのついでに葬儀の話しをしたりなど、その時点での状況やわからない事などの話題になり、その都度話をしてきましたが、センターへご相談される方も、センターでの対応は友人に対する対応と変わりはありませ。逆に、センターへご相談になる方は、初めましての方ばかりですので、ちゃんと伝わっているだろうか、と慎重に、丁寧に対応させて頂いているかもしれません。
 時間が経つと、こちらから連絡をすることをためらう事ですので、ちゃんと説明ができていたかを心配してしまうこともあります。

 初めて葬儀を出さなくてはならない方にとって、ご対象者の方が亡くなったとき、どうしたらいいのか、どんな風に準備が進んでいくのか、何に気を付けなくてはならないのか、など、不安な要素は沢山あると思いますし、後からまた新たな疑問が出てくることもあると思います。
 センターは、葬儀社を紹介する事だけの活動をしているわけではありませんので、何かありましたらいつでもご連絡いただければと思っています。

 今回のご葬儀では、事前相談の段階からお母様がお亡くなりになるまでの一年間の間に友人と葬儀社の担当者は一度もコンタクトを取らずに葬儀社へ依頼する流れになりましたが、こちらから、担当者がどんな人なのか、などを伝えていたので、安置所で「初めまして」という状態から信頼関係ができたようです。

 ご葬儀では、お母様の好きだったピンク色をメインにした生花祭壇を飾り、とても温かい雰囲気で執り行われました。
 

ご喪家に向く賛同社の選び方

「ご紹介頂いた3社のご担当の方とお会いしました。どの方も安心してお任せできそうな感じがしましたが、今回は推薦いただいた葬儀社さんにお願いしたいと思います。実際にお会いしてみてその通りだと実感しました」
 
 センターのご相談フォームから事前のご相談を頂き、当方からもさらにご要望やその理由等をお伺いし、ご要望に見合った地元の賛同社からお見積りをお取りして、センターの見積説明書と共にお送りした方からのご報告です。

 葬儀社をご紹介するにあたり、ご質問の中でご葬儀の方向性も考慮し、予算と場所とサービスの質の三つがあるとするならば、あえてどれを優先されるかをお伺いして、地元の賛同社3社程をご紹介したところ、出来ましたら担当者とお会いする前にお勧め順とその理由もお聞かせ願いたいとのご連絡をいただきました。
 各社共甲乙つけがたい状況でしたが、ご相談者からの要請を受け、強いて申し上げればとの前置きで、今回は一番こぢんまりした社を推薦させていただきました。

 理由といたしまして、お身内だけの家族葬を御希望になり、ご会葬者の多くがご高齢者とのことで、ご要望として細かな気配りや適切なアドバイス等のサービスの質を挙げておられましたので、3社の中では永年ご葬儀に携わり、小規模ゆえに自営業的立場で、状況に合わせて小回りが利き、担当者の一存で即臨機応変な対応が可能な社を選ばせていただきました。

 但し、見積りの説明書でも申し上げておりますが、実際にお会いされて、ご紹介した担当者と合う、合わないという問題も時には起きて参ります。
 特に少人数のご葬儀では担当者との関係が密になり、重要になってきますので、実際にお会いになり、お話し合いをされてからご判断いただくよう申し伝えておきました。
 ご報告から4日後、御家族の皆様に見守られ、お母様は静かに旅立たれ、それから6日後のご葬儀となりました。

 最近はホームページをはじめ、週刊誌、テレビ等のマスコミを中心に、ご高齢者をターゲットにしたご葬儀に関する情報が氾濫の様相を呈していますが、熟読されて情報のハウツーをマスターしただけでは、ご満足のいくご葬儀を執り行うのは難しいのが現状です。
 
 ご喪家にはそれぞれご希望がございます。
 ご喪家のご要望をどれだけ汲み取れるか、ご葬儀の担当者も日夜努力しております。
 双方を取り持つ当方も、第3者として、常にご要望に合った担当者をご紹介できるよう、心がけていきたいと存じます。

生花祭壇の花

 生花祭壇で使用している花は、ご出棺の前のお別れの時にお棺の中に手向けるために使われることが多いですが、祭壇に使った花の量が多かった場合、お持ち帰りいただけるように花束にして準備してくれることがあります。

 以前、私の義父の葬儀では、先に火葬をし、一週間後の骨葬にしたため、祭壇に使ったすべての花を花束にしてくれました。大量の花束ができあがり、義父の兄弟妹たちが「もう一束いただいてもいい?」と、とても喜んで下さり、沢山の花を持ち帰って頂いた記憶があります。

 先日、葬儀の事前相談の際、「前に参列したお葬式で、花束をもらったけれど、持ち帰るのが大変だったし迷惑になるかもしれないので、花束にするほど余らなくていいようなサイズの生花祭壇でいいな」というご要望がありました。
 確かに、電車で移動される場合、お香典返しや着替えなど、荷物が多かったり、遠方からお越しになった方は、いただいて帰りたくても、生のお花を長時間持ち歩くのは難しいなど、少しご迷惑になってしまう事もあるのかもしれません。

 一般的には喜んで頂けると思うようなことでも、受け取る側の反応は様々だな、と改めて思いました

 ちなみに、義父の葬儀の時に作ってくれた花束ですが、我が家は持ち帰りませんでした。
 飾る場所が無いもので・・・・。

斎場、葬儀社

葬儀社と斎場の関係がよくわからないという方は意外と多いのでは、と感じます。
消費者の方からの目線で見た場合、よく目にする葬儀場はどこが運営しているのかなど、あまり気にすることはなく、お身内の方が心配な状況になっても「あそこに式場があった」などの少ない情報で葬儀社を決めてしまわれることもあるのではないでしょうか。

葬儀場は、葬儀社が保有する自社斎場や、区や市など行政が運営している公営斎場、また、寺院や地域が運営しているような貸斎場など、管理している所が違うことによって、葬儀社を選ぶという選択肢があるにも関わらず、それに気づかないこともあるのかもしれません。

先日、事後のご相談でどの葬儀社でも対応ができる○○会館(民間の貸式場)を紹介してほしいとおっしゃる方がいらっしゃいました。
そのご相談者は斎場が葬儀を全て行ってくれると思っていらっしゃったとのことで、式場は葬儀社が予約を行ないますので、そこの式場に慣れている葬儀社をご紹介させていただく旨の説明をしたところ、ご理解されたということがありました。

また、他にも「○○斎場ですか」と、斎場と間違えてお電話をいただき、お話しを伺うと、その方も斎場に依頼すれば葬儀が行えるものだと思われていたということもあります。

たしかに、葬儀社が自社で運営している斎場は、葬儀会館=葬儀社ですが、そうではない斎場もたくさんあります。

使用したい葬儀場が葬儀社の自社会館であれば、その葬儀社に依頼することになりますが、公営の斎場や民間の貸式場の場合は、「葬儀を行う場所を貸している」だけですので、ご葬儀のお世話をする葬儀社はご利用される方が自由に選ぶことができます。
自社会館を持たない葬儀社は、自社会館を保有する葬儀社よりも多いです。
つまり、「貸式場を利用したい」と思われている方には、葬儀社の選択肢が多くあるということになります。