初めて葬儀を出す方にとって。

 当センターは葬儀社のご紹介がメインの業務になりますが、それに伴って葬儀について分からないことや、ご相談される方が迷われていることなど、不安に思われているようなことを解消して頂き、少しでも安心して頂けるように対応させていただいています。

 初めて葬儀の事を考えなくてはならない状況になられた方からのご相談では、色々なご質問をいただくのですが、ときに、ご相談のやり取りを行なっているなかで初めてご自身が気づかれていなかった「わからないこと」につき当たることがあります。

 先日承ったご相談で、やり取りの中で色々とご質問をいただき、ご安置の事や葬儀を行なう式場のことで色々と説明をさせていただきました。ほぼご理解いただいたかと思っていたやりとりでしたが、ご相談者が葬儀社へ連絡をするという段階になったときにふと出た一言で、式場、火葬場、葬儀社の関連がうまくつながっていないということがわかり、その時点で改めて説明をさせていただいたということがありました。
 これは、その前の段階で私がもう少しうまく説明をしていればよかったと反省いたす点です。

 初めて葬儀を行なう方は、「わからないことがわからない」、これは、当たり前のことです。「何から聞いたらいいかわからない」と始まるご相談も多いです。
 
 お葬式には何度も参列したという経験はあっても、葬儀を出す側の立場になった時に初めて気がつく疑問点があるかもしれません。
 やり取りをしているうちにわからなかったことに気がつくこともあるかもしれませんので、そんなときにお役にたてればと思っています。

お盆のお墓参り

 今年のお盆はついに実家からお墓参りにいく誘いの連絡がありませんでした。
子供のころから父が運転する車に乗ってレジャー感覚で(不謹慎ですね)お墓参りに行く年間行事くらいにしか思っていませんでしたが、大人になって、なおかつこの仕事に就いて改めてお墓参りの意味を知った気がします。
 実家のお墓は霊園で東京の郊外にありますが、家から電車で行くには遠足か?!と思われるようなところにあり、父も子供たちが喜ぶレジャーなると思ってそこの霊園に決めたと言っていましたが(それも今思うと不謹慎な気がしますが)父もさすがに後期高齢者とされる歳になって、お参りにいくのはなかなか厳しくなってきたようです。

 そろそろ地元の霊園などに改葬しようかと考えながら早4年。
 なかなか実行に移せず、いまもなおその霊園にとどまったままになっています。
 両親がなかなかお参りにいけない事はどうにかしてあげないといけないなと思う所ではありますが、いろいろな状況からなかなか行動には移せず、今のところはお仏壇にお供えをして拝んで満足してもらっている状況。

 さて、このお墓をどうするか、そろそろ真剣に考えなくてはならない時期にもなってきていると思っています。
 我が家の場合、宗教的な縛りが無いので選択肢が多いのです。
 地元の霊園にお墓を建てて改葬する、納骨堂に納骨する、お墓を手放して散骨・・などなど、他にも選択できることがあるので、家族がどうしたいのかは話し合わなくてはなりません。

 私は出てしまっている立場なので、これから先、引き継ぐ人の意見を重視したいところですが、なかなか話し合いの場が作れずにずるずると・・・。

 両親が本当にお墓参りに行けない状態になるまで引きずってしまわないように、なんとかしなくてはと思っています。

お急ぎの場合でも。

 センターでは、事前のご相談だけでなく、事後に「葬儀社を紹介してほしい」とご相談いただくことも多く、中には、「病院からなるべく早く迎えに来てもらうようにしてくださいと言われているのですが・・・」という緊急のご相談もあります。
 そのような中でも、速やかにご紹介させていただくように心がけており、また、ご紹介する葬儀社がすぐに搬送に向かえるかなどの確認もこちらで行います。

 葬儀社は基本的にいつでもお迎えの手配が出来るようにしていますが、ご葬儀が重なっていたりなど、場合によってはすぐにお迎えに行けない状況にあることもごくまれですが、ないことではありません。
 先日、警察に搬送され、お迎えの時間がまだ決まっていないというご相談がありました。
翌日以降になることは確かだったのですが、警察の場合には指示があった時間にお迎えに行かなくてはならず、ご相談者から伺ったご要望と照らし合わせてご紹介しようと考えていたうちの1社が、葬儀が重なってしまっていて翌日の搬送は難しい状況にあるとのことでした。
 センターではこのような場合でも複数の候補を考えていますので、すぐに他の葬儀社へ連絡してご紹介することができますが、ご自身で手配を行う場合、もしこのような事になってしまうと、数多くの葬儀社の中からまた探して選んで・・・。

 事前に葬儀社を決められていない場合、お身内の方を亡くされてすぐに葬儀社を探さなくてはなりません。
そのような状況でのご相談では、出来る限りご家族の負担を軽減できるよう、対応させていただきます。

事前のご相談

 先日、3か月ほど前にご相談を頂いた方から、「父が亡くなり、紹介していただいた葬儀社に連絡して、対応していただいています。」という連絡をいただきました。
 ご相談された時はご危篤という大変心配な状況でしたが、その後、ご容態が安定したことでご安心され、見積りが届いたことをセンターへ連絡しなくてはと思いながらも月日が経ってしまい、ご紹介いただいた葬儀社に依頼した旨の報告になってしまったとおっしゃっていました。
 ご葬儀の準備で忙しくされている中でのわざわざのご連絡でしたが、その話の中でご相談者が「いざその時になって、事前に依頼する葬儀社が決まっていたことは安心できることだったと、その時に改めて感じました」と、実際にご経験された方にしかわからない実感としてのお気持ちをお伝えいただきました。

 同じような想いで事前相談をされている方は少なくありません。今までにも「事前に葬儀社を決めておいたので、いざという時に落ち着いていられました」や、「事前に決めておいたことで、慌てることなくスムーズに葬儀を行う事ができました」などというご報告も多く頂いています。

 ずいぶん前に友人から聞いた話なのですが、入院されていたお父様がお亡くなりになり、なにも準備をしていなかったので、そのまま病院に入っている葬儀社に依頼したところ、何も分からないうちに搬送、安置、葬儀までが行われ、今、お父様の葬儀のことで思い出すのは遺影にする写真をずっと探し続けていたことだけと言っていました。
 もちろん、そのときの葬儀社さんもきちんと説明などをしていたかと思うのですが、自分では落ち着いていると思っていても、葬儀社の言葉が届かない場合もあるようです。

 ご対象の方が頑張られている段階で葬儀のことを考えるということは、ご家族にとって大変お辛いことだと思いますが、大切な方のご葬儀はご家族の心にずっと残るものだと思います。
 ご家族の方が、「よい葬儀だった」「きちんと送ることができた」と思い続けられるようなご葬儀にするために、事前のご相談は有効だと思います。

葬儀屋さんを選ぶのは自由です。

 葬儀社を選ぶということが消費者に浸透し始めてどのくらい経ったでしょうか。
 最近では、依頼する葬儀社を選びたいと考えられている方が増えているかと思います。

 以前、ご長男の奥様という立場の方から、義理のご両親の万一の時に備えてのご相談を承りました。
 ご親戚を含めて、今までずっと同じ葬儀社にお願いしているのだが、他の葬儀社はどうなのだろうかと疑問をお持ちになり、比較してみたいと思われたそうです。
 お嫁さんの立場ということで、実際の葬儀のときには自分の意見が通るかわかりませんが・・というご相談でしたが、ご要望や詳細をお聞かせいただき、葬儀社のご紹介と併せて概算の見積書を他のご家族にわからないようなかたちでお送りいたしました。

 また、他に、祖父母のご葬儀はご両親が仕切り、お父様のご葬儀のときはお母様が仕切っていたのですが、そのお母様も今はご高齢で万一の時には自分が仕切らなくてはならず、何も分からないので・・とのご相談をいただきました。
 昔は何も気にすることなく近所の葬儀屋さんにお願いしていて、それが当り前だと思っていたような時代でしたが、お母様がご高齢になり、いつどうなってもおかしくないという状況のなか、いろいろな情報があり、近所の葬儀社にこのまま頼んでしまっていいのだろうかと疑問を持ったとのことです。調べ始めると、多すぎる情報にますます不安が大きくなり、どこに頼めばいいのか分からなくなって・・とのご相談でした。

 昔からお願いしている葬儀社さんの場合、ご依頼する側も慣れている葬儀社というところで頼みやすいと思いますし、また、今までのご葬儀に不満が無ければ全く問題のないところです。
 ただ、ご依頼者が葬儀社を選ぶことは自由なことですので、気になることや、このままでいいのかなどの疑問を持たれた時にはご相談いただければと思います。

安かろう・悪かろう、ではなくて・・。

 ご葬儀後にご協力いただいているアンケートでは、紹介させていただいた葬儀社への感想などをお書きいただいているのですが、『担当者の対応が親切だった』や『丁寧な説明をしてもらった』という内容の感想を多くいただいています。
 これは、大規模な葬儀を行った方からだけでなく、小規模な家族葬や火葬のみのご葬儀を行った方からもいただいている感想です。

 火葬のみでの葬儀や、極力費用を抑えた葬儀を希望される方からの事前相談でときどきお聞きするのが、「こんな小さい葬儀を引き受けてくれる葬儀社はあるのでしょうか」や、「安かろう・悪かろうというのは仕方がないかもしれないが、できればよい対応をしてもらいたいのですが」など、たとえ小規模な葬儀であっても満足のいく葬儀にしたいという、ご要望です。
 
 以前、義理のお父様を火葬のみの葬儀で送られた経験をされた方から、将来、実のお母様を送らなくてはならなくなるときが来ると思うのでとのご相談をいただきました。
 義理のお父様のご葬儀のときには、親族も皆高齢になってしまい、葬儀に参列してもらうのも大変でしょうからと、ご家族だけの火葬のみの葬儀を選ばれたそうです。
 ご自身で色々と調べた結果、火葬のみの葬儀でも、葬儀社によっては10万円前後の違いが出ることから、高いよりは安いほうが・・と、インターネットで見つけた安くやっていただける葬儀社に依頼したところ、詳細の説明もなく、担当者の態度にも不満を覚え、お柩に入れるために用意してもらった花もぐったりしたものだったと後悔ばかりが残り、次にやってくるであろう実のお母様の葬儀では同じく火葬のみの葬儀にするとは思うけれど、あの時ような思いで送りたくない、結局、火葬料が追加になったので、最初に安いだけで選んだのが間違いでしたとおっしゃていました。 
 
 葬儀規模が大きかろうが小さかろうが、大切なお身内をを送ることに違いはないと考えて対応する担当者はいますので、よい葬儀にしていただくために、ご縁が繋がればと思っています。

式場を選ぶための優先順位

 葬儀を行う場所については、見積りをとる上である程度の予測をつけておいた方がいい項目ですが、選択肢がたくさんある場合と、またその逆でご要望に対して選択肢が少ない場合があります。
 ご相談される方がどこの部分を重要視するかによっても選択肢が変わってくることもあります。

 先日、家の近くにお寺の会館があるのでそこで葬儀を行いたいというご要望のご相談がありました。
 葬儀の規模はお身内のみ20名ほどの家族葬を希望されていましたが、その会館は大型の葬儀でも対応できるほどの広さがあり、また、式場使用料もそれなりに高く、その事情を知ったご相談者は葬儀社の勧めにより、ご自宅からは少し離れたところになりましたが、家族葬想定して作られた丁度よい規模の式場をお選びになりました。

 また、他のご相談では、お住まいの地域にある市営斎場での葬儀を希望されていましたが、市民の方は少ない使用料で利用できること、またそれに加えて火葬場が併設されているので移動の負担が軽減されるようなところから、普段でも利用希望者が多く、常に一週間ほど待たなくてはならない状況のため、万一の際にとても混雑していた場合も想定して、念のため次の選択肢として、他の斎場もご検討されています。

 ご要望を全てかなえられる式場があるような場合には、特に悩む必要もない所ではありますが、状況によって悩まれるような場合には、場所や広さ、費用や混雑状況などの中でどの部分を重要視するかという部分に優先順位をつけていただくと選びやすくなるかもしれません。

自宅でお看取りの後は・・

 「自宅で看取ることになると思いますが、古いマンションなのでエレベーターが狭く、自宅から遺体を搬送することができるでしょうか」、というお問い合わせをいただきました。
 事前のご相談で、ご自宅で介護をしているお母様の万一のときのことについて心配されていたときに、葬儀のことを調べ始め、ご自身で何社かの葬儀社に問い合わせたところ、難色を示す回答しか得られなかったとのことで、センターへご相談をされました。 
 「このような場合、受けてくれる葬儀社があるのか心配」、また、「もし、なければ救急車で病院に行くしかないと考えている」とのこと。
 
 今までも何度か同じようなご相談を承りましたが、ご紹介させていただいた葬儀社さんからはNOの返事が返ってきたことはなく、どちらかというと、割とすんなりと引き受けてくださることが多かったように思います。
 たしかに、同じような古いマンションにお住まいの方からの相談で、ご自宅で納棺してから移動したいといとのご要望があったときには、故人様のお体のことを第一に考えて「難しい」となったこともありましたが、葬儀社さんからの提案で、お身体のままの状態で安置所などに搬送し、そこで納棺、お別れを行った後に火葬場へ向かうなど、ご依頼者にきちんと説明をしてご納得され、ご葬儀も滞りなく終えることができたということがありました。

 今はまだ最期のときを病院で迎えられる方が多いですが、これからは在宅介護が増え、ご自宅でお看取りになることも多くなってくるように思います。
 自宅や自宅周辺の環境は様々で、一概にすべてご希望通りに行えますとは言いきれないところもありますが、ご要望が現実的に難しいような場合でも、葬儀社さんからのできる限りの最善の方法とすり合わせを行えば、ご満足のいく方法が見つかるかもしれません。

 そのためには、葬儀社側の都合ではなく、ご依頼者の話しをきちんと受け止めたうえで提案してくれるような葬儀社さんに出会っていただきたいと思います。

復習

 3年前にゼロの状態から始めたWebの勉強の復習をしています。
 一応、初歩段階までは3年前に勉強したのですが、それからはセンターのホームページ更新のお手伝いとして同じことばかりをやっていたので、それに必要のなかったところをまるっと忘れてしまっています。
 復習もまだ始めたばかりなので今はまだついていけていますが、これから先、もっと難しくなり、また、新しいことも覚えなくてはならなくならないので、ついていけるのか・・。
 覚えるのにも昔よりずっと時間がかかりますし、忘れていくのもどんどん加速している気がします。

 ご相談の合間の時間を使って勉強しているので、普通よりも更に時間がかかると思います。しっかり覚えていこうという気はあるのですが、世の中の進化のスピードについていけるのか・・・。
 やっと覚えたころには、また新しい何かを勉強しなくてはならなくなっていそうです。

お寺の貸式場。

 先日、「駅から近いところにある式場」を第一の優先事項に思われているご相談を承りました。
 あいにく、近隣駅の近隣には葬儀式場がない地域だったので、同じ沿線で少し離れた駅からは近い、お寺が管理する貸式場をご案内させていただいたのですが、提案をさせていただいた時点で、ご相談者のご家族が少し難色を示されていました。
 その会館は、貸式場として使用できるところで、宗旨宗派問わず、どなたでも利用できる式場なのですが、「お寺が管理する会館」というとで、そのお寺の宗派と違う宗派の方や、特に信仰が深くないような方にとっては少し違和感があるのでしょうか。
 ご相談では、どのような宗派の方でも使用できる貸式場になっている旨を説明させていただき、納得していただいたうえで、その会館でのご葬儀となりましたが、ご自分で調べているような場合などでは、きちんとした説明がないと躊躇されてしまうかもしれません。

 たしかに、お寺にある信徒会館などは檀家の方以外の使用ができないような所もありますが、貸式場として、どなたでも利用できるようにしている会館も数多くありますので、選択肢に入れられるような場合には葬儀社さんなどに問い合わせてみるのもいいかもしれません。
 センターでもそのようなお問い合わせに対応しています。