葬儀の仕事をやっててよかった

「葬儀の仕事をやっててよかった」

  一年半ほど前、息子さんからご相談をいただき、紹介させて頂いた葬儀社の担当者から葬儀を終えたとの報告をいただいた時に言っていた言葉です。

 センターからのご紹介後、ご両親と息子さんとでその葬儀社と面談をした際に対応した担当者で、その対応が好印象だったことから、ご両親は自分に万一の事が起こったら葬儀は「○○さんにお願いしたい」と担当者ご指名でその社へ依頼することをお決めになられていたそうです。

 お父様がご逝去される数日前、息子さんから担当者に連絡がはいり、心配な状況になったので、万一の際はお願いしますと依頼されたとのこと。
 数日後のご葬儀はご自宅にてご家族のみの家族葬となり、和やかな雰囲気の中執り行われました。
 葬儀社の担当者はお世話をする立場ではありますが、ご葬儀を行なった場所はご自宅、ご家族のホームということで、「○○さんにお願いして良かった」と、逆にもてなしていただいた場面もあったようです。

 「○○さんにお願いして良かった」と言っていただき、担当者は「葬儀の仕事をやっていて良かった」という気持ちになったと言っていました。

 「この仕事は大変ですが、やってて良かった。励みになります」と更にやる気がパワーアップされたようです。

葬儀社さんとのコンタクト

 事前相談では、既にご自身でも数社の見積もりをもらっている段階で相談される方や、ご検討している葬儀社がある状態でご相談をいただくことも少なくありません。
 色々調べているうちによくわからなくなってきた、ネットで色々見てみたけれど、どの費用をみればいいのかわからない、など、混乱されていらっしゃる方も多いようです。
 特に葬儀社の見積もりは会社によって書き方やプラン等の内容が異なり、多くの見積もりを見れば見るほど分からなくなってしまう状況はとても理解できます。
 葬儀社の見積書を普段から見て慣れている環境にいても、複数社の見積書の項目を一つ一つ見比べるのに困難な場合もあるくらいですから、いきなり提出された複数社の見積書をさっと見比べて、説明もなしに判断するのはとても難しいことと思います。

 また、ご満足のいく葬儀を行なっていただくためには、見積りだけでなく葬儀社の担当者との信頼関係なども大きく影響してきます。

 センターでは、できるだけ担当者と事前にご面談をして頂くことをお勧めしています。

 いままでも、直接会って話をして、見積もりの内容について丁寧な説明を受け、また、ご相談者のご要望をきちんと受け取ってもらったので、この社にお願いしようと思いましたというご報告を何度もいただいていますが、事前相談の段階で、この担当者なら任せられるという信頼ができるようになるのも、直接会うことによって生まれるのかもしれません。

 時間の関係や遠方などの理由から、なかなか直接会うことができない場合もありますが、時間がある場合にはお電話でもいいので、直接コンタクトをとっていただくだけでもいいかと思います。

 もちろん、これは「お気持ちのうえで葬儀社と事前に会うことを許される場合」ということが前提ですので、必ず面談をしてくださいというものではありません。
 ただ、可能な場合には、という限りでお勧めします。

 分かりづらい見積書の内容も丁寧に説明してもらうことで明確になるかと思いますし、なにより、葬儀の打ち合わせの段階で「はじめまして」という状況よりは、一度会話をしているだけでも、大きな不安の中で安心できるものがあるように思います。

葬儀の話題に花が咲く。

 先日、プライベートで、多くの初対面の人達に合うという機会がありました。そこから引き続いて会場を別の場所に移し、偶然同じテーブルについたのは7人。
 みんな初対面です。はじめましてのご挨拶ではじまり、それぞれがお互いのことを知ろうと質問がはじまります。
 雑談に交じりながら、それぞれがなんとなく自己紹介のような流れになり、仕事の事を聞かれたので、「葬儀社の紹介」の仕事をしているということを少し詳しく話してみると、「そんなことをしてくれるところがあるのか!」という反応。(大げさではないです、本当に語尾に「!」がついているような・・)

 このような場面で、この仕事のことを話すとたいてい同じような答えが返ってきます。そして、知りたいこと、疑問に思っていたこと、過去に行なった身内の葬儀の経験など、葬儀の話題になってしまうのですが、それだけみんな「お葬式」について興味があるけれど、聞くところがわからない、聞くきっかけが無いということなんだろうなと思います。
 たしかに、葬儀について調べなければならない状況にならないと、自分からはなかなか積極的に行動を始めるようなことでもないので、このようなきっかけが少しでも多くの人に伝わればと思っています。

 この会で私を外した6人の人に話しをしましたが、過去に経験したご葬儀で、よく聞くトラブルの中の「よくわからないうちに色々と勧められて、いざ請求書を見たらびっくりした」という経験をした人がいました。話しの途中で「耳が痛い〜」と耳をふさいでいましたが、今までにもそのような経験をした事がある友人などを含めると、けっこう多くの人が知らず知らずのうちに経験しているトラブルなんだと改めて気づかされたりします。

 その後はまた場所を移して、二次会です。みんなで連絡先を交換したりと、楽しい会になりました。

 その時の人達を介して、お友達のお友達・・・などに広まって、少しでも多くの人が葬儀のトラブルに巻き込まれないようになればと思います。

「ご安置」ひとつをとっても・・。

 初めて葬儀を出す立場になった方で、お亡くなりになってからお葬式の日に至るまでの流れがよくわからない、と思われる方は少なくないと思います。葬儀の仕事に就く前の私もそうでした。
 親戚などのお葬式には参列したことがあるけれど、病院で亡くなってからお葬式までの数日間で何が行われているかというのは当時の私にとって「謎」でした。
 実際、葬儀の仕事に携わるまで、「親に万一のことがあったら長女の私はどうしたらいいのか」という不安がありました。

 今では、インターネットなどで詳しく書かれているところなどもあるので、初めて葬儀を出す方でも比較的容易にイメージをつかむことが可能になりましたが、実際にご自身の状況に当てはめたときに想像がつきにくいこともあるようです。

 基本的には葬儀社さんから説明を受けながら流れに沿って順番に行なっていくので、信頼して任せられると思う葬儀社さんでしたら言われる通りに行なっていただければ、最初から最後までを滞りなく無事に終えることが出来るかと思います。
 ただ、事前の段階で葬儀を考えた時には疑問点は不安の一部になるかと思います。
ご逝去後のご安置ひとつをとっても、ご自宅以外でのご安置を考えられている方は、どこに連れて行かれるのか、面会はできるのか、納棺はどこのタイミングで行なうのかなど、知っていれば安心できることが他にもいろいろあるかもしれません。
 このあたりのことは、地域や依頼する葬儀社さんによって様々で、ご依頼者が選択できる場合と状況やタイミングによってはご要望に沿うことが難しい場合が出てきますので、できれば事前にどのようなことが起こりえるのかを少しでも知っておくと安心かもしれません。

 以前、病院に入っている葬儀社に依頼したのだが、どこの安置所に安置をしているのか教えてもらえない。打ち合わせは翌日行なうとのことだが、それまでの間故人に合うことができなようだ。こんなことはあるのでしょうか。との問い合わせを頂いたことがあります。
 これはご家族にとってとても大きな不安になることかと思います。大切なご家族の居場所がわからない状況ですから。
 その葬儀社さんの対応がどのようなものだったのかはわかりませんので、想像の範囲ではありますが、そもそも面会が出来ない安置所に搬送したとか、搬送時には面会できる安置所が空いていなかったので一旦他のところに安置をして、翌日移動するつもりだったとか。または、式場に併設されているところにご安置したのでご家族は分かっていると思ったとか・・・
 憶測はいろいろ出てきますが、きちんと説明してあれば、お身内がご逝去されて大変なときにご家族がインターネットで余計なことを調べる必要もなかったかもしれません。

 大きい小さいに関わらず、「わからないこと」は「不安」につながります。
 これからご葬儀を考えなくてはならない方の「不安」が少しでも分かりやすく解消して頂けるようにしていきたいと思っています。

葬儀のことで心配なのは費用だけではありません。

 最近よく見る終活関連の番組などは、やはり葬儀の費用についてのトラブルを回避するための内容が多く放送されているようです。
 たしかに、初めて自分がお葬式を出す立場になって一番気になるのが葬儀費用だと思いますし、視聴者の関心を引くことでもあると思いますが、それと同じくらい気にかけていただいた方がいいことがあるのでは?とテレビをみながら思ったことがありました。
 センターでは、ホームページで「後悔した葬儀談」として、実際に経験された辛い思いを投稿していただく口コミのページを用意していますが、そこへ寄せられる口コミの中では、もちろん費用面でのトラブルもありますが、葬儀社の対応面で悲しい思いをされた方からの投稿が多いのではないかというところです。

 実際に、ご自身で近所の葬儀社に事前相談に行き、要望を伝えると露骨にいやな顔をされたので、そこには頼みたくないと思い、センターに相談したという方がいらっしゃいました。
 その内容はたしかに葬儀社側にとっては金銭的なメリットが無いことでしたが、できないことではなく、センターから紹介させていただいた葬儀社に快く引き受けていただいたことでご安心され、その社でのご葬儀を行ないました。
 
 担当者がどのように対応してくれるのかという部分では、実際に葬儀を依頼してみないとわからないこともあるので、なかなか難しいことでもあります。
 ただ、事前の段階で気持ちに余裕があるうちでしたら直接会っての面談などで判断することができ、葬儀社を選び直すこともできるので、実際に葬儀を行なう前の段階でトラブルを回避することが出来ると思います。
 
 テレビやマスコミ、インターネットではトラブルについての内容が目立ちますが、満足のいくご葬儀でお身内の方を見送られている方も沢山いらっしゃいます。その方たちがどのようにして満足のいく葬儀ができたのかというところに着目してみるのもいいかもしれません。

ご相談でお知らせいただく情報

 最近名簿流出でニュースにもなった企業から「お詫び」の手紙が届きました。
 我が家では子どもが小学校に入る前から中学生の途中まで利用していましたが、全くやらなくなってしまったので退会し、退会後にもダイレクトメールが延々と届き続けるので、それも止めてもらったのですが、この度の件でお手紙が届いたということは、名簿からの削除はしてもらっていなかったようで。(辞めれば削除してもらえると思っていたのですが、ちゃんと言わないとだめだったようですね。)
 今のところ、我が家では特に被害はないようなのでそんなに心配はしていないのですが、やはり個人情報がどこに漏れているかわからないとなると、気持ちのいいものではありません。

 センターでは、葬儀社をご紹介させていただくうえで、地域やお名前、連絡先などをお知らせいただいているのですが、まだ葬儀社さんとの直接のやりとりを望まれないような場合、センターから先の葬儀社さんへ情報が伝わってしまうのではないかと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 事前相談でセンターへご相談される方の中には、葬儀について調べていることをご家族に知られたくないという方もいらっしゃいます。
 センターにお知らせいただいた情報については、まず見積りを作成するために必要な事項のみを葬儀社さんにお伝えしていますが、ご相談者が直接コンタクトをおとりになる段階になるまでは、葬儀社さんから直接連絡ができるような情報はお伝えしていません。
 また、センターからご紹介させていただく葬儀社さんにおきましては、たとえ連絡先をお伝えしたとしても、後からしつこい営業等の連絡をするようなことはありませんのでご安心ください。

「お勧め」と「押しつけ」の違い?

 今日、切手を買いにいった時のことです。
 センターをご利用頂いた方へアンケートのお願いをお送りするための切手を購入しに行ったのですが、窓口の方から「シールになっている切手はいかがですか?便利ですよ」と勧められ、絵柄を見せてもらうと全部キャラクターもの。
 う〜ん・・確かにシールタイプの切手は便利だけれど、さすがにキャラクターものは・・。
 「仕事で使うので、普通のタイプのほうでいいです」とこちらが言うと、「お仕事でもこちらを使われる方が多いですよ」と、引き下がっていただけない。
 仕事もいろいろあるわけで、仕事で使う切手でもキャラクターのものが喜ばれることもあるでしょう。ただ、やはりご葬儀を終えたばかりの方へ送る郵便物です。風景やお花の絵の切手ならそれを選んでいたかもしれませんが、やはり無難なものの方がいいと思うのですが、この場で葬儀という言葉を使わないと納得していただけない?
 きっと、記念切手やデザイン切手を買ってもらう方が都合がいいのでしょう。
 『協力出来なくてすみませんが・・』という気持ちにさせられたのが少し残念でしたが、無事に普通の切手を買って帰ってきました。

 良かれと思って勧めてくださることはとてもありがたいと思いますが、少しでも度が過ぎると押しつけになり、しかも、それが勧める側の利益にしかならないことならなおさらいい気持ちにはなれないのでは・・。

 ご葬儀では、ご喪家の方が選ばなくてはならないものがたくさんあります。
 担当者が「少し高くなりますがこちらはいかがですか?」などと勧めてくるものもあるかもしれません。
 それは担当者がご遺族や故人様のことを想って勧めてくれているのか、ただ、高いものや不要なものを自分の利益のために勧めているのかを見極めるのはとても難しいかもしれませんが、担当者との信頼関係が出来ていれば、不要なものは不要と言えるし、ご喪家のことを一番に考えてくれる担当者ならそれ以上に勧めてくることは無いでしょう。

 先日、ご葬儀を終えたばかりのご依頼者の方から、「●●さん(担当者)には一つ一つ細かい要望を聞いていただき、思う通りの葬儀ができて母(喪主様)が大変喜んでいました。●●社を紹介していただいて、本当にありがたかったです」と、葬儀後のお忙しい中、わざわざお電話をいただきました。
 事前相談でご紹介した担当者と、直接面談等をしていただき、担当者の人となりを見ていただいた上でお選び頂いた葬儀社でした。
 
 多くの人が、ご葬儀準備の短い時間でも、ご依頼者との信頼関係が築ける担当者と出逢っていただけるよう、これからも益々活動に力を入れていこうと思います。

葬儀の雑誌

 先日、いつも行くコンビニで雑誌コーナーに葬儀の雑誌があるのが目に入り、普段なら雑誌はほとんど企業の宣伝だから・・と素通りするのですが、その日はなぜか、たまにはいいかもと、手に取りレジに。

 家に持ち帰り、パラパラめくってみていると、ビールが注がれたビールジョッキをかたどったキャンドルや、ワンカップ、湯呑など、色々なキャンドルが掲載されていました。
 ローソクのメーカーさんの宣伝なのですが、故人の月命日に灯して語り合うというような商品だそうで、「なるほど!」と思いました。

 当センターの仕事は商品を扱いませんので、このような新商品や次々と出てくる手元供養の商品などの情報をいち早くキャッチする必要はないのですが、たまに見るとなかなかおもしろいものです。

 他にも葬儀やお墓についての役に立つ記事は沢山あり、久しぶりに買った雑誌に一通り目を通し終わった頃、将来、『今日はママの月命日だからこのキャンドルを灯そう』と、毎月ビールジョッキのキャンドルに火をともしてもらえるように、これからの人生、ちゃんとしないとな、と、久しぶりに買った雑誌の広告が意外にも私のツボにはまったようです。

 たまに珍しいことをしてみるといいかもしれません。

葬儀社を選ぶことは大切です。

 つい先日、9月1日に国民生活センターおよび全国の消費生活センターに寄せられた相談件数が更新されました。2009年から2014年7月31日までの相談件数が年度ごとに集計されているのですが、この5年間で平均すると1年あたり約697.2件とのこと。
 ちなみに、2006年に公表されたものは、1996年から2006年までの10年間の集計で、一年あたりの平均件数が167.7件でした。
 現在の相談件数は2006年に公表されたものの約4倍以上という計算になります。

 数字で見たときは確かに驚きましたが、トラブルになるような葬儀社が増えているというよりは、消費者側の葬儀についての関心が高まってきたからではないかと思います。
 以前は「葬儀とはこういうものだ」と無理やり納得せざるを得なかったようなことも、今では消費者も多くの情報を簡単に取り入れることができ、相談できる所も容易に見つけることが出来るようになったことなどが件数の増加につながっているのではないかと思いました。(もちろん、増加の理由はもっと深いものもあるのだと思いますが。)

 センターでも、「過去に行なった葬儀でひどい思いをし、今度は同じような思いをしたくないので相談しました」というようなご相談や、ときには「先日行なった葬儀でこんなことがあったのだが、このような苦情を聞いてくれる場所はありませんか」など、過去に経験した葬儀で後悔された方からのご相談をいただくことがあります。
 私自身が受付けたご相談では、費用面でのトラブルというよりは、担当者の対応が悪かった、ご遺体に対する扱いがひどかった、など、葬儀社の対応面について不満を持たれた方からのご相談が多かったのですが、内容については良く聞くようなことで、また、国民生活センターのサイトに一部掲載されていた最近の事例についても、目新しい内容のトラブルという感じではなく、よく耳にするようなトラブルが事例として書かれています。

 確かに10年前よりは良心的な葬儀社が増えてきていると思います。ただ、一部にはまだご依頼者が後悔してしまうような対応をする葬儀社もあるという事実がある以上、葬儀社を選ぶことは重要なことだと思いますし、センターでもこの相談件数が少しでも減るように努力していかなくてはと改めて感じました。

夏はもう終わりでしょうか?

 8月が今日で終わり、夏休みも今日で終わり。
 ここ数日涼しい日が続いていたせいか、いつもとは少し違う感覚で過ごしています。

 明日から新学期ということで、近所の子どもたちも宿題に追われているのでしょうか、心なしかいつもの日曜日とは違って、周囲がとても静かな気がします。
 夏休みはダラダラ過ごしていた我が家の学生も、明日からはまた規則正しい生活にもどらなければならないのですが、このタイミングでの24時間テレビ。昨夜は一晩中見ていたようで、生活のリズムがすぐに戻るのか心配です。
 そして、私も朝のお弁当作りが無かった分、ゆっくりさせてもらっていましたが、明日からはまた早起きの生活に切り替えです。 

最近、私の周囲では風邪をひいたりなど、体調を崩している人が多いようです。 
天気予報では、今週はまた暑さが戻ってくるようなことを言っていたので、皆さまにおかれましては、気温の変化で体調などを崩されませんようお気を付け下さい。