生花祭壇の花

 生花祭壇で使用している花は、ご出棺の前のお別れの時にお棺の中に手向けるために使われることが多いですが、祭壇に使った花の量が多かった場合、お持ち帰りいただけるように花束にして準備してくれることがあります。

 以前、私の義父の葬儀では、先に火葬をし、一週間後の骨葬にしたため、祭壇に使ったすべての花を花束にしてくれました。大量の花束ができあがり、義父の兄弟妹たちが「もう一束いただいてもいい?」と、とても喜んで下さり、沢山の花を持ち帰って頂いた記憶があります。

 先日、葬儀の事前相談の際、「前に参列したお葬式で、花束をもらったけれど、持ち帰るのが大変だったし迷惑になるかもしれないので、花束にするほど余らなくていいようなサイズの生花祭壇でいいな」というご要望がありました。
 確かに、電車で移動される場合、お香典返しや着替えなど、荷物が多かったり、遠方からお越しになった方は、いただいて帰りたくても、生のお花を長時間持ち歩くのは難しいなど、少しご迷惑になってしまう事もあるのかもしれません。

 一般的には喜んで頂けると思うようなことでも、受け取る側の反応は様々だな、と改めて思いました

 ちなみに、義父の葬儀の時に作ってくれた花束ですが、我が家は持ち帰りませんでした。
 飾る場所が無いもので・・・・。

斎場、葬儀社

葬儀社と斎場の関係がよくわからないという方は意外と多いのでは、と感じます。
消費者の方からの目線で見た場合、よく目にする葬儀場はどこが運営しているのかなど、あまり気にすることはなく、お身内の方が心配な状況になっても「あそこに式場があった」などの少ない情報で葬儀社を決めてしまわれることもあるのではないでしょうか。

葬儀場は、葬儀社が保有する自社斎場や、区や市など行政が運営している公営斎場、また、寺院や地域が運営しているような貸斎場など、管理している所が違うことによって、葬儀社を選ぶという選択肢があるにも関わらず、それに気づかないこともあるのかもしれません。

先日、事後のご相談でどの葬儀社でも対応ができる○○会館(民間の貸式場)を紹介してほしいとおっしゃる方がいらっしゃいました。
そのご相談者は斎場が葬儀を全て行ってくれると思っていらっしゃったとのことで、式場は葬儀社が予約を行ないますので、そこの式場に慣れている葬儀社をご紹介させていただく旨の説明をしたところ、ご理解されたということがありました。

また、他にも「○○斎場ですか」と、斎場と間違えてお電話をいただき、お話しを伺うと、その方も斎場に依頼すれば葬儀が行えるものだと思われていたということもあります。

たしかに、葬儀社が自社で運営している斎場は、葬儀会館=葬儀社ですが、そうではない斎場もたくさんあります。

使用したい葬儀場が葬儀社の自社会館であれば、その葬儀社に依頼することになりますが、公営の斎場や民間の貸式場の場合は、「葬儀を行う場所を貸している」だけですので、ご葬儀のお世話をする葬儀社はご利用される方が自由に選ぶことができます。
自社会館を持たない葬儀社は、自社会館を保有する葬儀社よりも多いです。
つまり、「貸式場を利用したい」と思われている方には、葬儀社の選択肢が多くあるということになります。

葬儀のことは全くわからない・・・

 先日、葬儀を出した経験がない友人から受けた事前相談の時に、どんなことがわからない?と聞くと、「全くわからない、なにがわらないのかもわからないんだよね〜」と言っていました。
 過去にお父様の葬儀を出した経験がある他の友人でさえ、「父の葬儀の時は母が全部やっていたから、何をしていたのか全然覚えてなくて・・どんなふうにいろんなことが決まっていったのか、わからないので、将来母を送る事になった時はよろしくね」と言っています。

 実際、センターへご相談される方の中でも、どうしたらいいのか全くわからないとおっしゃる方はとても多いです。
 ネットなどで色々調べている方でも、見れば見るほどどわからなくなってしまって・・、という方も多いのですが、普通は普段から葬儀のことを考えたりすることはあまりないと思うので、当然といえば当然の事だと思います。

 普通の一般的なお葬式、といっても、そのご家族や地域のことなど、その状況はそれぞれ異なります。菩提寺さんがあったり、無かったり、家族親族だけにしようと思ったり、友人にも来てもらいたいと思ったり・・・・。
 
 センターでは、それらの混乱をご相談者と一緒に整理し、ご要望に合わせた葬儀社のご紹介をしています。

 センターへご相談される際に、「常識的なことかもしれないので・・」「こんなこと知らないのは恥ずかしい・・」などとおっしゃる方がいらっしゃいますが、初めて葬儀のことを考えなくてはならない状況なのですから、分からなくて当然のことですので、センターへご相談される際には、その様な心配は無用です。

 

最初の相談から時間が経ってしまっても・・。

 先日、友人のお母様がいつどうなってもおかしくない状態になったと伝えられました。お母様が入院した時に、もしかしたら近い時期に葬儀をおこなわなくてはならないかも、と、事前相談があり、葬儀社を紹介させていただいたのですが、それから一年経ち、明日なのか、一か月先なのか、という状態だと医師から告げられて、亡くなったときにはどうしたらいいのかと。
 事前相談の際に見積りを作ってもらい、葬儀の流れなども説明はしていたのですが、時間が経って、日々の忙しさも手伝い、一年前に聞いたことはすっかり忘れてしまったそうです。
 また、一から説明し、困ったことがあったらいつでも連絡していいから、と伝え、安心したようでした。

 センターへ事前相談される方でも、この友人と同じような状況にある方もいらっしゃるかもしれません。
 最初の相談から時間が経ち、以前センターへご相談されたことを忘れて再度ご相談されたケースもあります。

 ご対象の方が回復され、葬儀の事が頭から消えているのは、本当に何よりだと思います。
 心配な状態になった時、必要になった時には、遠慮なく、いつでもご連絡を頂ければと思います。

 最初のご相談から時間がたってしまっていても、再度ご相談いただくことは全く問題はありませんし、新たな情報をお伝えできるかもしれません。

 センターでは、一定期間、ご相談の内容を保管していますので、何か心配なことがあった際にはいつでもご連絡いただければと思います。
 

直葬での葬儀

 火葬のみで行う直葬(ちょくそう)とう葬儀があります。
 直葬での葬儀とは、ご逝去⇒ご安置⇒火葬という流れの、とてもシンプルな葬儀のかたちですが、直葬での葬儀を希望される方は年々増えているように感じます。

 ご相談を通して、直葬を選んだ理由を伺うと、その内容は様々です。
 例えば、
 ・入院や介護が長引き、葬儀にかける費用を捻出できない
 ・親戚も少なくなり、家族だけで見送るので
 ・菩提寺もなく、宗教的なしばりがないので
 ・本人が生前に火葬するだけでいいと言っていたから
 ・本葬は納骨の時に田舎の菩提寺でやるので、こちらでまず直葬で火葬を行いたい
 ・生活保護を受けていて、葬祭扶助を利用するため
 などがよく伺う理由ですが、各ご家族の状況によって、更に細かな理由がある場合もあります。

 ただ、ご家族が直葬を希望されていても、直葬で葬儀を行うのが難しい場合もあるので、葬儀の事があまりよくわからないという場合には、詳しいところからアドバイスをして頂くことをお勧めします。

 以前、センターへご相談された方でも、費用負担が厳しく、家族だけで送るので、と、直葬での葬儀を希望されていたのですが、菩提寺があるとのことでした。
 センターからは、費用面などの事情を菩提寺のご住職にお話しして、ご了解を頂くことをお勧めし、ご相談者がご住職に話をしたところ、直葬での葬儀を受け入れてもらえず、結果、通夜・告別式を行う葬儀をすることになりました。
 
 また、火葬するだけではあまりにもシンプルすぎる、お別れの時間を少し長めに使いたい、というご相談もよく伺います。
 そのため、火葬場へ向かう前に安置所などでお別れをする、直葬+αという形で対応してくれる葬儀社も増えてきました。

 直葬といってもそれぞれのご要望は様々ですので、状況に応じた対応をしてもらえるようなアドバイス、提案をさせて頂きます。

葬儀をするにあたり、何を一番に優先したいですか?

 宗教的なしばりがない方が葬儀社を選ぶ場合、選ぶ基準にするのは主に費用、対応、斎場などの設備、場所などから考えられるかと思います。 例えば、費用が少し高くなっても近い所がいい、費用は抑えたいが、ちゃんと対応してもらいたい、安置所でずっと付き添えるところがいい、式場は交通の便が良いところ、などがあると思いますが、これらの全てに対応できる葬儀社というのはなかなかありません。

 ただ、葬儀について、そこまで具体的に考えている方もあまり多くないとも思います。
 そこまで気が付いていないといういい方もあるかもしれません。

 センターではご要望を伺い、それに出来る限り合うような葬儀社を複数ご紹介することもありますが、複数のご紹介が、かえって迷ってしまうこともあるようです。

 以前2社をご紹介させて頂いたご相談者は、両社の担当者と直接お会いになったのですが、どちらもいい担当者で甲乙が付けられず、迷った結果、結局ご自宅から近かった社を選ばれたということがあります。

 また、同じく複数社のご紹介をさせて頂いた方は、こっちの葬儀社は対応面と設備はよかったのですが、もう一社は設備はないけれど対応面と一人の担当者が最後まで対応してくれるというところが気に入られたとのことで、そちらの社をお選びになりました。

 出来れば事前にご相談いただき、ご要望を明確にしていきながらご要望にあう葬儀社のご紹介をさせて頂ければと思いますが、相談まではなかなかできない、という方もいらっしゃると思います。

 センターではお亡くなりになってからのご紹介でも、できる限りご要望に合うように対応いたしますので、事前相談をする気持ちになれない方でもいざとなった時にご相談いただければと思います。

どこの安置所に安置するのか・・

 ご自宅で安置ができる環境であれば、ご葬儀までの間ゆっくりご家族で過ごすこともできますが、今は自宅に安置ができない方も多く、安置所をご利用になる方はとても多いです。

 安置所は故人様が葬儀の日までお過ごしになる所ですが、ご安置中にご家族やご親戚などが面会をしたい場合、面会が出来るかどうかをあらかじめ確認できると安心かと思います。

 特に火葬のみでの葬儀の場合、面会が出来ない安置所に安置してしまうと、火葬の日まで故人様のお顔を見る事もできない場合があり、最期のお別れも火葬前の10分前後、火葬場によってはそのお別れもできないという所もあるので、可能であれば事前に調べておいた方がいい場合があります。

 通夜・告別式を行う葬儀をされる方でも、ご安置されている時間も大切にしたいと、少しでも環境のいい安置所を求めている方もいらっしゃいます。
 以前、何もわからない状態で、病院に入っている葬儀社に依頼し、病院から安置所に搬送してもらったのですが、とても親戚に面会に行ってもらえるような施設ではない、依頼した葬儀社にもう少しきれいな所に移動してほしいと伝えても、「安置所はみんなこんな感じだから」と断られてしまった、どこかきれいな安置所に安置だけしてもらう事はできないか、というご相談がありました。

 安置所は葬儀社が自社で保有しているか、提携しているところか、または対応可能な火葬場のいずれかになってしまうため、依頼する葬儀社によっては、このご相談のように思っていたたようなところに安置が出来ない場合があります。
 
 ご葬儀までの数日間ではありますが、場所や時季によっては一週間以上安置をしなくてはならないこともあります。
 故人様と過ごす最期の時間を大切にしたい、と思われている方は、事前に相談しておくと安心かと思います。

もう少し涼しくなったら。

 お盆を過ぎて、朝晩は過ごしやすくなってきました。
 昼間の時間がもう少し涼しい季節になったら、また斎場や葬儀社へ訪問させて頂こうと思っています。

 長かった猛暑の日々は、デスクワークでサイトの各斎場ページを少々いじりながら、情報が古くなっていそうな斎場をピックアップしていました。

 斎場や葬儀社への訪問は、公共の交通機関を使うため、移動に時間がかかります。
 同じ市内でもA斎場からB斎場まで行くのに移動時間1時間半、などはよくあることで、斎場で話しを伺っている時間よりも移動することに時間が使われてしまうことも多く、1日に2件ほどの訪問でいっぱいいっぱいになってしまう地域もありますが、気持ちの良い季節だったら長時間の移動すらいい気分転換になりそうです。

 出かけるときによくセンターの代表から言われる「うまく廻ってきてください〜」という、字ずらは緩そうなのにけっこうなプレッシャーがある言葉も、気持ちのいい季節なら素直に受け止められる気がします。

ちゃんと伝わっているでしょうか・・

 センターでは、賛同葬儀社の登録の申し込みを頂いた際、必ず担当者と直接お会いして面談をさせて頂いています。
 今まで、何社もの葬儀社の担当者とお会いさせていただきましたが、話し方や、雰囲気は様々で、葬儀を行う担当者としても、ご喪家に対する対応の仕方はそれぞれなのだろう、と思います。

 ネットで葬儀社を探していた方から、「葬儀社が沢山あり過ぎて分からなくなってしまった」とご相談いただくことも多いですが、ネットではその会社がどんな会社なのか、担当者はどんな人なのかはわかりません。
 
 そのために、センターでは、それらのご紹介葬儀社のことをわかりやすく伝えなければならないのですが、私の乏しい表現力でちゃんと伝わっているのか、特にメールでのやりとりをしたときは、いつも「ちゃんと伝えられたか」と、心配になってしまいます。

 わかってもらえるように、うまく表現できるよう、また勉強です・・。

 

わからないのははずかしいことではありません!

 普段の会話で「お葬式」の話しをするということはあまりないと思いますが、葬儀関連の仕事をしている方あるあるでしょうか、友人と食事をしているときにもたまにお葬式についていろいろと聞かれることがあります。

 友人が言うには、お葬式の話は、なかなか聞きづらい話しで、たとえ親戚であっても特に費用の事は聞きにくいとのこと。
 長女である友人は、一人暮らしの高齢の母親に何かあったら全部自分でやらなくてはならない状況にあり、「葬儀」について気になり始めたといっていましたが、それから1年後、そのお母さんが倒れてしまい、万一のことが近くなったと相談がありました。
 自分でもネットで検索したけれど、たくさんあり過ぎてよくわからない、どこのサイトも良く見えてしまうし、なぜか何度も同じサイトを開いてしまっているみたいで、ぜんぜんわからない、なにせ、初めてのことだから・・・・とりあえず聞いた方が早いと、私に連絡がきました。
 そもそも、自分は何が分からないのかも分からず、どうやって検索したら解決するのか、そして、何を調べているのかさえ分からなくなってきたとのこと。。
 センターへご相談される方の中でも、最初はご自身で調べていたが、情報量の多さに混乱してしまった、という方は多く、「検索していて、たまたまセンターのホームページを見つけたので相談してみましたと」と、ご葬儀後にご協力頂いているアンケートにご回答を頂くこともよくあります。

 たしかに、葬儀のことはちょっと聞いてみたいという相談相手を探すのも難しいかもしれません。また、お葬式はプライベートな内容を含み、その方や家庭によっても考え方が違うため、相談できる人がいても、その人にはとても合っていて、良心的な気持ちで勧めてくれることが、自分の状況や環境と照らし合わせてみると少し違う、などの事があっても断り辛くなることもあるかもしれません。

 センターでは、「全く何もわからないのですが、」というところからスタートするご相談はとてもよくあります。初めてのことでわからないというのは全然恥ずかしいことでもありませんし、「常識」「一般的」と世間で言われていることがあるとしても、その方にとっては当てはまらない事かもしれません。
 第三者という立場で、ご相談者の方が何について知りたいのかをご相談のやり取りを経てスッキリして頂ければと思います。