担当者のお仕事は。

 葬儀の現場に立ち会わせて頂くと、いつもスタッフの動きに感心させられます。

 通夜開式の30分前にはすでに式場の準備はほぼ整っており、スタッフの人達は式場に到着したご親族のご案内や最終チェックなどをしています。そこにいるスタッフたちはみんな、その日の葬儀を無事に終わらせられるように、同じ思いで担当者の指示に従って動いています。

 葬儀社の担当者は、ご依頼者の対応だけではなく、ご葬儀の企画から設営、最後のお見送りまでの全てを任されている立場です。
 現場監督のように。
 
 ご喪家と葬儀社とのお付き合いはご逝去から葬儀を終えるまで、長くても1週間前後の短い期間ですが、ご喪家とってはとても大事な期間であると言えるのではないでしょうか。

 その期間、「信頼できる担当者」ならば、安心してお任せして頂けるのではないかと思います。

 葬儀の立ち合いに行くと、担当者やそのほかのスタッフの方たちはあっちこっちと、よく動いてるのですが、決してバタバタにはならずキビキビと、そして、当然のことながらしっかりと目は行き届いています。

 式中に来た会葬者の車が目に入ると、すぐに駐車スペースに行き、違うスタッフがそれに気付き、受付に案内をする、など、スタッフのチームワークの良さも大切です。

 センターではご葬儀の立ち合いの際には担当者やスタッフのフットワーク、目配りに気配り、チームワークなども意識してみさせて頂いています。

合う・合わない

 2年ほど前にご相談いただき、センターからご紹介した葬儀社で葬儀を行ったご依頼者から、最近、再度のご相談がありました。
 以前のご葬儀で担当した担当者の対応が心に残り、本当はまたその担当者にお願いしたいくらいなのですが、地域が離れているので、このあたりで同じような担当者がいる葬儀社を紹介してほしい、とのことでした。
 このご相談者は、以前のご葬儀の際にアンケートのご協力して下さっていて、担当者について高い評価をされています。
 たしかに、その担当者は、今までのご紹介でも対応面で評価が高く、親しみやすいタイプの方なので、この度のご相談でも名前が出るのは納得です。

 ただ、同じ担当者でも、人によっては、合わない方もいらっしゃいます。
 他のご相談で、同じ社をご紹介させて頂いた際に、2社を比較したところ、費用は少し高くても、と、違う方の葬儀社をお選びになりました。
 そのご相談者は、親しみやすいタイプよりも、真面目で実直な方の方が合っていたようです。

 葬儀社を選ぶ際、多くの方は、主にホームページの体裁や見積りの金額などをご参考にされることが多いと思いますが、実際のご葬儀では、それだけでは見ることができない、担当者と合う・合わないということが大きく影響することがあります。

 可能であれば、実際に担当者とお会いいただき、そのうえでご検討されることをお勧め致します。
 
 

ご安置でのお付き添い

 ご自宅では安置が出来ないという方のご相談で、たまにご安置中もずっと付き添いたいと希望される方がいらっしゃいます。
 できるならば葬儀の日まで自宅で一緒に過ごしたいと思っていても、住宅事情やご家族の状況などからご自宅には安置できず、やむを得ず安置所を利用しなくてはならない方にとって、夜間も付き添いができる安置所はとても有難い施設ですが、残念な事に、それに対応できる安置施設は数がとても少ないのが現状です。
 使用する斎場やご自宅の近くにあればぜひとお勧めすることもできるのですが、お近くにはない場合、色々な面から考えて、「やはり、わざわざ遠いところまでは行けない」と、あきらめる方もいらっしゃいます。

 自社に安置所を保有している葬儀社の担当者と話す機会があり、夜間のお付き添いのことを聞いてみました。
 その葬儀社さんは自社に会館があり、安置所もあるのですが、やはり夜間の付き添いには対応していません。
 複数名のご遺体を安置する安置所ではやはりずっと付き添うということには無理があり、対応はなかなか難しいとのことでした。

 以前、安置の際もずっと付き添いたい、というご相談がありました。そのご相談では、たまたまお近くに付き添いが出来る安置所がある環境だったのでそちらにご安置したのですが、結局、毎日ご面会には行かれたそうですが、夜間のお付き添いはせず、ご自宅にお帰りになられていたと報告があったことがありました。
 
 実際、ご家族はご看病のお疲れもあるでしょうし、ご葬儀の準備もいろいろあります。ゆっくりお付き添いをするというのは現実的にはなかなか難しいことなのかもしれません。

 ご自宅に安置ができない環境の方にとってはありがたい施設ではありますが、なかなか増えない理由はたくさんありそうです。

写真。

 「遺影に使う写真をどれにしようか・・、写真、、写真、、、。」
 
 お父様が亡くなり、葬儀社と打ち合わせの際に、葬儀社からの説明も上の空で写真の事ばかりが気になって・・・と、以前、友人が話していました。

 遺影写真、今ではお元気なうちにと、プロが遺影写真を作ってくれるサービスもあるようですが、なかなか、そこまでは、、と思われる方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

 風景ばかりでご本人が写っていない、など、いざ探すとなるとなかなか見つけられない、迷ってしまって選べない、などもあるようです。

 立会いでお邪魔させていただいたご葬儀では、故人様の奥様が「主人は写真を撮るのが趣味でしたが、撮るばかりで、自分が写っている写真はほとんどなくて、遺影にする写真を探すのが大変でした」とおっしゃっていました。
 思い出コーナーには、ご主人が愛用していた数台の立派なカメラが飾られ、ご生前に撮影したたくさんの写真がはってありましたが、その中にはご主人が写っているものがなく・・。
 「ずいぶん前の写真ですが、やっと見つけてこれにしました」と、一枚をお選びになったそうです。

 今ではスマホやデジカメで簡単に写真を撮ることはできますが、撮るのは好きだけど、撮られるのは苦手という方もたくさんいらっしゃると思います。
 私も、私の母もそんな感じで・・・。

 もう少し、撮られることに慣れないとな、、といつも思うのですが・・・。

 

 

生花祭壇

 都内では桜が満開になりました。花の多い季節です。 
 ときどきお散歩中の保育園児たちと遭遇するのですが、子供達が庭や公園に咲いている花に気を取られ、しゃがみこんで花を見ている姿を目にしました。先生に「おーい、歩いてくださーい。」と促されても耳に入っていないようです。

 事前相談で「本人は花が好きなので生花祭壇にしたいと思っています」というご相談は少なくありません。
 
 最近では白木祭壇よりも生花祭壇を希望される方が増えていると感じていますが、それに伴い、生花祭壇にちからを入れている葬儀社さんも増えてきたように思います。
 その故人様のためだけにつくられる祭壇であることは、ご家族にとっても思い入れが出来るものなのかもしれません。

 生花祭壇の場合には、予算に合わせてご遺族のご要望を織り込みながら祭壇をつくってくれる柔軟性に富んだ葬儀社さんもあります。

 以前、葬儀業界のイベントに行った時、某有名華道家の方がデザインした生花祭壇が展示されているのを拝見しました。
 それはそれは、ため息が出るほどの圧倒的規模と美しさで、、「さすがだな〜」と思いましたが、これはいったいおいくらなのか…??と・・・。
 私のような庶民には手が出せないですし、そこまでは望みませんが、せめて、本人が好きだった花を祭壇の中に入れていただくだけでも本人に思いが伝わるかも、と思います。
 
 私の知り合いの方は自分の葬儀の時には南国の花でいっぱいにしたいと言っています。まだまだ先の事ですが、お別れに来た皆様にもその人らしさが伝わる祭壇になりそうです。

 生花祭壇は、その方のためだけに造られた祭壇です。生花祭壇を選ぶ際には、好きな花、好きな色などをリクエストしてみるといいかもしれません。

最初のご相談では・・

 ご相談では、ときどき、「ここはちゃんと相談に乗ってくれるところなのだろうか」など、初めてご連絡されたご相談者が不安に思われているなと感じることがときどきあります。
 私もネットではときどき、信じていいサイトなのか、と疑うこともありますので、ちゃんと相談できるところなのかということは一番気になるところなのかもしれません。
 しかも、葬儀のこととなれば、個人的なことも伝えなくては先に進まないことがあるため、特に用心されるのも理解できます。
 
 電話でのご相談では、話し始めてすぐのころは、ここは大丈夫なところなのだろうかなどの疑念や、不安がこちらに伝わり、ご相談者との距離が遠く感じられることもあります。

 ただ、お話しを続けていくうちに、センターに対する不安が溶けたのでしょうか、色々とお話していただき、時には葬儀と離れたお話になることもあり、私も安心して頂けた、と感じます。

 電話を切るころには、明るさが加わった声になり、最後に「よろしくお願いします」とおっしゃっていただくのが何よりのやりがいになります。

事前相談でのご面談

 2年ほど前に叔父様の葬儀のご相談をされた方から、今度はお父様が心配な状況になり、再度のご相談をいただきました。

 叔父様のご葬儀の後に、「事前面談にて印象が良く、事前見積りでも、此方の相談に対して現実的で的確なアドバイスして頂き、150パーセントの感激・癒しのある式ができたと思っています。」、「面談をした方が良いとお勧めいただき、結果良い葬儀社さんに巡り逢い、心のこもった、また、癒しのある葬儀ができました。感謝しています。」とアンケートにご回答くださった方です。
 できればその担当者にまたお願いしたいけれど、今回はその葬儀社が対応するには遠いので、ご自宅付近の葬儀社を紹介してほしいということで、再度センターへご相談されたとのことでした。

 以前のご紹介の際、センターでは、ご紹介葬儀社の担当者と面談をして頂くことをお勧めし、2社と面談されたうえで1社をお選びになったという経緯があったため、事前に直接担当者に会ったことが、結果、ご満足のいく葬儀につながったというご経験をされたことで、この度のご紹介でも担当者と会って話を聞いてみます、とおっしゃっていました。

 葬儀社の担当者も色々なタイプの方がいらっしゃいますし、ご相談者も色々なタイプの方がいらっしゃいます。
 感じ方は人それぞれで、例えば、ぐいぐい引っ張ってくれるような対応をする担当者に対して、「強引な感じ」と受け取る方もいれば、「頼もしい」と感じる方もいらっしゃいます。
 穏やかなタイプの担当者に、「優しい感じがして安心」と感じる方もいれば、「頼りなく感じる」と思われる方もいらっしゃるため、やはり、直接会ってみたほうが、選択しやすくなるように思います。

 ただ、ご対象者の方が頑張っている中での事前相談の場合、その段階で葬儀社と直接会うことをためらう方もいらっしゃいます。
 そのような場合には、ご紹介葬儀社の担当者がどのようなタイプの方なのかを、できるだけ想像しやすいようにお伝えできるよう、努力いたします。

 

春になったら

 数日前のブログで「春を感じる」なんて書いてしまいましたが、昨日・今日と寒さが戻り、さすがに真冬ほどではありませんが暖房なしではいられません。

 この時期、今までどんな記事を書いていたんだろうと、過去のブログを見てみると、「暖かくなってきたので」、と、賛同葬儀社や斎場へ訪問する外出ネタが多く、今年もそろそろ外出しようか、と思い始めました。

 今、センターのサイト内にある斎場紹介ページを小規模リニューアルする作業をしています。
 他のスタッフがずいぶん前に行ったきりになっている斎場で、私はまだ行ったことが無い所もあり、改めてこの機会にぜひお邪魔させて頂ければと思いました。

 このところ、ずっと椅子に座っての作業ばかりでかなりの運動不足なので、一段落したら外に出ようと思います。
 作業が一段落したころにはすっかり春になっていそうなので・・・。
 

 

気になったことがあれば。

 3月に入ったとたんに、春を感じるようになってきました。
 この時期、満開になっているのは梅?桃?
 毎年、気にはなるものの、調べるほどの興味はなかったのですが、今年は教えていただきました。

 先日、外出したときに、私の前を歩いていたご高齢のご婦人が歩道の真ん中で急に足を止め、満開に咲いている花を眺めはじめたので、私もそれにつられて足を止め、暫し、横で一緒に花を眺めていたところ、「きれいに咲いてるわね〜」と声をかけられました。
 咲いていたのは桃の花だそうです。花の違いを教えていただき、短い時間でしたが、穏やかでほっこりとした気分と同時に、今まで「なんとなくモヤモヤ??」と感じていたものがわかってスッキリした気分を味わいました。

 葬儀についても「なんとなくモヤモヤ??」を感じている方は多いのではないかと思います。
 ご相談では、最初、「何をどうやって聞いたらいいのかわからないのですが」、とおっしゃる方も多く、おそらくモヤモヤを抱えていらっしゃるのかと。
 ご相談のやり取りを通して、理解され、「すっきりしました!」と言って頂くと、とても安心します。

 葬儀のことは、きっかけがないとなかなか調べる事を始められないものかもしれませんし、知人や友人との話しで話題になることもあまりないかもしれません。
 何かの折に、気になったことがあれば、お問い合わせいただければと思います。

 

火葬のみの葬儀でも。

 火葬のみの葬儀でも、最近はお別れの時間を少し長くとりたい、や、安置している間、ゆっくり面会できるところに安置したい、とおっしゃる方が増えているように思います。

 火葬のみの葬儀は、一般的には安置場所から火葬場へ行き、火葬が終わって解散というとてもシンプルな葬儀で、故人様とゆっくり過ごすことはなかなか難しく、最期のお別れもご火葬前に10分ほど(できないところもあります)と短時間なものになります。

 火葬のみの葬儀を希望される方は、葬祭扶助を利用される方をはじめ、身内の方が皆ご高齢で参列できないので式をするほどではないと考える方や、入院や介護で費用が掛かるため、葬儀代を捻出するのが困難な方、ご本人の遺志など様々で、もう少しお別れの時間が欲しいと考える方が増えています。

 葬儀社側も、自社の安置所でゆっくり面会ができるような設備を用意したり、安置施設でも小規模な葬儀までできるような設備を作ったりなど、残されたご家族の要望に少しでも対応できるようにと考えるところが少しずつ増えています。
 地域によってはまだ難しい場合もありますが、これから先、きっとそのような施設ももっと増えていくと思います。

 火葬のみの葬儀でも、故人様との最期の時間を遺されたご家族と一緒にゆっくり過ごすことができるといいな、と思います。