無宗教葬の要望者の増加について

 2005年8月に行われた読売新聞の「宗教」世論調査によりますと、「自分の葬式は無宗教にして欲しい」と望む人は40%に達し、中でも大都市では実に50%を占めています。

 1998年に行われた同調査で「葬式が形式化してあまり意味がないので、宗教にかかわりなく行うほうがよい」という人が12%だけだったので、いかに、ここ数年の変化が激しいかおわかりいただけると思います。

 現実的には、この意識に直結して無宗教葬が多いのかといいますと、そうではありません。依然、仏式の葬儀が8~9割ほどを占めるのではありすが、無宗教葬が徐々にではありますが、増加傾向にあることだけは間違いないということです。

 この読売新聞の調査を受けて、宗教学者の石井研士・国学院大教授は、無宗教葬の希望者が多い背景として、①「家」制度の崩壊による祖先崇拝の希薄化、②戦後生まれの高齢者の宗教離れ、③宗教団体への批判の高まり、の三つを指摘しています。

葬儀社と依頼者とでは、葬儀費用の捉え方が違います。

一般的な仏式葬儀の例ですが、4つの項目(葬儀一式、飲食、お布施、香典返し)で葬儀の総予算になります。紛らわしい表現の葬儀一式とは区別しないといけません。葬儀一式では葬儀はできませんので気をつける必要があります。

 葬儀社は、葬儀費用を「葬儀一式」のこととして捉える傾向があります。これは、葬儀一式以外、葬儀社の利益にならないので、自分の深く関与する領域だけを葬儀費用とするのです。そうすると、葬儀の総額のことを葬儀費用と思っている依頼者と、葬儀費用の理解に食い違いが起こってきます。

 これが問題を起こすのです。葬儀社から葬儀費用は○○万円といわれたが、葬儀が終わってみたら3倍もかかったということも起こってくるのです。

 消費者の意識を踏まえて説明ができない葬儀社は、サービス業としては失格と言わざるを得ないですが、この食い違いをよくわかっていて、逆に、利用する悪いところもあります。そういうところに引っかかってしまうと、先ほどの、3倍も・・・の話になってしまうのです。

 悪意がなくても葬儀社の人は、「葬儀費用」のみならず、「実費」や「立て替え」といった、自分たちの論理から来る言葉を使います。ここで、このことの是非を問うてみても意味がありません。それよりも、依頼者が気をつけるべきことを覚えておいたほうが有意義です。それは、結局、自分の財布から、実際いくら支払う必要があるのかということを見極めることです。そして、それは4つの項目であるので、それを踏まえて葬儀社の提示する見積書が何を含んでいるものなのかを見るということです。

密葬における葬儀社と斎場

 よりよい密葬にするためのポイントは、失礼のないようにお知らせし、人間関係の問題を起こさないことがもっとも大切です。

 そして次に大事なことは、斎場および葬儀社選びを適切に行うことです。密葬は人はそれほど集まらないわけですから、斎場は大きい必要はありません(それゆえ祭壇もそれほど立派な必要もない)。葬儀社は、そうした斎場(および祭壇)を提案してくれ、密葬だからといって手を抜くようなことをしないところを選ぶことが大事です。
 
 また、本来の意味での本葬とセットの密葬の場合、時間があくからといって、2つ別々の葬儀社に依頼するのではなく、一貫して同じ葬儀社に依頼したほうが、意思疎通の面でも費用の面でもいいでしょう。要するに、本葬を前提に葬儀社選びをするということです。

家族葬が増加の背景

 家族葬のように身内を中心とした葬儀が増加している背景には、地域コミュニティーの力が弱まってきているのにともなう近所づきあいの減少や、核家族化による親戚づきあいの減少、少子高齢化ということが大きく関係していると思われます。また、葬儀費用面からみて、葬儀費用を節約することができるため、家族葬の増加に拍車をかけているという面も見逃せません。

 2002年に東京都生活局が公表した「葬儀にかかわる費用等調査報告書」によれば、「家族の葬儀の規模についてどのように考えるか」という質問に対して、51%の人が「親しい人とこぢんまりと行いたい」と答えています。また、家族ではなく、「自分の葬儀の規模についてどのように考えるか」という質問に対して、59%の人が「親しい人とこぢんまりと行いたい」と答えています。

 葬儀に対する意識は、「多少はお金はかかっても人並みに」や「お金をかけてでも立派に」というものから、こぢんまりとした葬儀に徐々に変化してきていると言えます。

斎場での葬儀

 斎場とは通夜や葬儀・告別式を行う場所のことです。自宅葬から斎場での葬儀へここ数年で移行してきています。

 2002年に東京都生活局が公表した「葬儀にかかわる費用等調査報告書」によれば、葬儀の会場として、民営の斎場(32%)、寺院斎場(26%)、公営斎場(15%)、自宅(11%)となっています。ところが、平成7年の調査では、自宅が42%であったので、自宅で葬儀を行う人が急激に少なくなっているということがわかります。

 その理由としては、斎場を利用すれば、葬儀のために自宅を準備する必要もなく、近所への心遣いが必要ないことなど、遺族の精神的負担が少ないということがあるからでしょう。と同時に、葬儀社にとっても、自宅よりも斎場のほうが手間がかからないため、斎場を勧めるということもあるように思われます。

 斎場利用の増加による影響は、大きく見れば、地域コミュニティーが運営の主体であった葬儀が、葬儀社主導の葬儀に変わってきたところにでていると思います。他には、初七日法要を葬儀・告別式当日に繰り上げて行うことや、告別式より通夜に弔問に訪れる会葬者が多くなっている傾向に拍車をかけていると思われます。

葬儀社の種類

 葬儀社の分類も視点の取り方で、いかようにも分類できます。一般的には、葬儀専門業者、互助会、JA、そのほか、というように分けている例が多いようです。

 しかしながら、この分類で特徴を示しても、お役所的な整理の仕方としてはいいかもしれませんが、現実に葬儀を依頼する人の立場からすると、あまり切実な意味をもちません。依頼するほうからすると、斎場を持つ葬儀社かどうかや、病院の指定の葬儀社かどうか、という視点で整理したほうが有意義ですし、判断材料になるでしょう。

 今回は自社斎場をもつ葬儀社について書きます。

 斎場を持っている葬儀社というのは、自社斎場のある葬儀社ということです。葬儀社の規模からすると、ある程度の規模の葬儀社です。
 公営の斎場に比べ、交通の便がよかったり、設備がよかったり、比較的空いていたり、通夜での泊り込みが可能であったりします。自社の所有斎場なので、その葬儀社にとっては、他の公営斎場や貸斎場を使用するのに比べ一番融通をきかせることができます。

 ちなみに、「斎場利用無料」をうたい文句にしているのは、このパターンの斎場です。

 一般的にその斎場はその葬儀社しか使えませんので、ご依頼者が葬儀社所有の斎場を利用したい場合、葬儀社選びと斎場選びは同じになります。葬儀社数の比率で言いますと、斎場を保有していない葬儀社のほうが多いです。

 斎場を持っていない葬儀社は、民間の貸斎場や公営の斎場、集会所、自宅などを利用して葬儀をすることになります(もっとも、自社斎場を持つ葬儀社も公営の斎場などを利用した葬儀もできます)。

埼玉での葬儀

 前回は、葬儀社と斎場の関係を書きましたが、今回は、斎場と火葬場の関係について触れてみます。

 斎場は繰り返しになりますが、通夜や葬儀・告別式を行う場所のことです。火葬場は字のごとく火葬をする場所です。

 これも一致する場合と一致しない場合があります。一致する場合とは、多くの公営の施設の場合がそうで、斎場と火葬場が併設されているところです。つまり、同一施設の中で式と火葬もできるということです。それゆえ、斎場と火葬場との間の移動の必要がなく便利な面があります。公営の火葬場・斎場施設は一行政区に一つ(まれに二つ)ある場合と、複数行政区で連携して一つ持っている場合があります。

 火葬場併設の斎場を利用しない場合、斎場と火葬場は別の場所になりますので、火葬の時に移動の必要性が生じマイクロバスなどで移動することになります。

 なお、埼玉地域では以下がサポート地域になっています。

川口 越谷 さいたま 所沢 戸田 新座 鳩ヶ谷 富士見 三郷 吉川 

千葉での葬儀

 各地域には、それぞれ様々な斎場があります。斎場とは通夜や葬儀・告別式を行う場所のことです。葬儀に関連しているので、斎場と葬儀社を混同している人も多いと思います。

 葬儀社と斎場は一致する場合とそうでない場合があります。一致する場合とは、葬儀社が所有している斎場を利用する場合で、一般的にその斎場はその葬儀社しか使えません。つまり、葬儀社所有の斎場を利用したい場合、葬儀社選びと斎場選びは同じになります。

 一致しない場合というは、公営斎場や民間の貸斎場を利用する場合で、その斎場は基本的に場所だけ提供するので、そこで葬儀をするには葬儀社が必要になるわけです。こうした斎場を利用するには、そこに精通した葬儀社に依頼することが安心につながります。

 ちなみに、斎場を所有していない葬儀社のほうが、所有している葬儀社よりも数の上ではるかに多いです。また、自社で斎場を所有していている葬儀社でも、公営斎場や民間の貸斎場を頻繁に利用しています。

 なお、千葉地域では以下がサポート地域になっています。

千葉 我孫子 市川 印西  鎌ヶ谷 千葉 流山 習志野 野田 船橋 松戸

神奈川での葬儀

 よい葬儀のためには、適切な葬儀社選びが必要です。適切な葬儀社を選び、よい葬儀にするために、センターのアドバイザーがご依頼者の話をお伺いしながら、5つの重要事項と優先順位を整理していきます。重要事項とは、1場所、2規模、3予算、4内容、5日程、です。

  この整理を通して、その要望によく応えられる可能性の高い賛同社から順に紹介していきます。一般的な葬儀やこぢんまりとした葬儀であれば、この地域の事情をよく把握し設備も即対応できるという意味で、まず賛同葬儀社の営業拠点を考慮していくことになります。

 ただ、要望自体が賛同社の営業拠点にあまり関係ないような場合(例えば社葬や特殊な葬儀など)には、それに合わせて紹介していきます。

 神奈川地域では以下がサポート地域になっています。

神奈川1 横浜 川崎
神奈川2  綾瀬 海老名 鎌倉 座間 逗子 茅ヶ崎 藤沢 大和

東京での葬儀

 当センターは、ご依頼者のご要望の地域や斎場に精通し実績のある賛同葬儀社が複数ある地域しかサポート地域にしていません。これにより、地域事情をよく把握していない遠くの葬儀社を紹介することを防ぐと同時に、葬儀社間の健全な競争による費用の低下とサービスの質の向上が行われると考えています。

 つまり、責任を持って紹介できる地域を明確に示し、それ以外の地域では葬儀社紹介はしておりません。

 ちなみに、東京地域では以下がサポート地域になっています。

東京1 足立 荒川 板橋 江戸川 大田 葛飾  江東 品川 渋谷 新宿 杉並 墨田 世田谷 台東 中央 千代田 豊島 中野 文京 練馬  目黒
東京2 昭島 国立 小金井 国分寺 小平 立川 多摩 調府 西東京 八王子 日野 府中 町田 三鷹 武蔵野