菩提寺ってなんですか・・・。

 「ホームページに載っている寺院会館のお寺の信徒なんで、義父の葬儀はそちらでお願いしたいのですが、いざという時には葬儀社をご紹介してくれますか」
 まだ奥様には内密にそっと打診をされたとのことでした。
 その寺院会館は以前葬儀の立会いに伺い、お寺のご住職には色々と取材させて頂いたことがありましたので、説明するこちらもつい力が入ってしまいました。
 
 我々はお話をお伺いする時によく「菩提寺はございますか」と、お聞きする場合がありますが、とっさに何のことか分らない方も多いようです。 
 そんな場合は簡単に、先祖代々のお墓があって、法要をされるお寺のことと前置き説明をして、ご理解いただいております。
 
 ご葬儀に関しては菩提寺を無視しては何事も始まりません。
 菩提寺があれば、そちらの壇信徒としての役割があります。
 まずは菩提寺にお伺いを立てて、ご指示を仰ぎます。
 
 壇信徒とはそれぞれ檀家と信徒のことで、通常檀家はそのお寺にお墓をもっている家のことをさし、信徒はそのお寺にお墓はないけれど、信者で葬儀や法事をお任せする人のことをいう場合が多いようです。
 
 お寺が所有している会館には檀信徒のみ使用できる壇信徒会館と宗派を問わない会館がありますが、お電話頂いた会館も壇信徒のみ使用になっています。
 「信徒であればこちらが初めての方でもお貸しします」とのことでした。但し、読経はご住職がなさいます。
 

これからは墓石や刻まれる文字のデザインがポイントになる。

 最近のカラフルな公園墓地や墓石のチラシ広告を見ていると、10数年前、パリ市内の広大な墓地を走り回り、やっと見つけた天才バレエダンサー・ニジンスキーのお墓の前に持ってきたバラの花を手向け、絵になるお墓の写真を撮り捲っていたことが思い出されます。
 シンプルだけど黒御影石(?)のお墓は絶えることのないファンからのバラの花で埋め尽くされていました。辺りを見渡すと色々な形をした墓石が整然と並び、一見公園に迷い込んだような光景に日本のお墓とはずいぶん違うんだと感心したものでした。
 
 ところが、いつの間にか日本も公園のような墓地が出始め、最近では墓石も昔からの定形とは異なった自由な発想のものがあちこちに見られるようになってきました。
 墓石に彫る文字も従来の○○家之墓に取って代わって、好きな文字を彫り、家族の絆が深められる言葉が選ばれるようになってきたようです。
 団塊世代が60歳を前に、自身のこれからのことについて真剣に考えだしたのも一因といわれていますが、1億総サラリーマン化と核家族化で代々受け継いでいる「家」の概念が薄くなり、、あえて○○家を避ける方を選択しているようにも思われます。

お盆休み

あさがお葬儀社紹介センターのブログをご閲覧いただきまして、ありがとうございます。
今日からお盆休みに入る方の、帰省、海外へ渡航ラッシュが始まっているようですね。
皆様、お気をつけてお帰りください。

当センターは年中無休です。
http://www.asagao.or.jp/

異国で自害された場合の手続きは・・・・。

[身近な人が亡くなって・・・。自殺なんですが・・・。同僚の韓国の方なんですが・・・。ご遺体は今警察の方に保管されていて、夕方6時には韓国からご両親が到着する予定なんですがどうすればよろしいでしょうか。」
電話の主は途方に暮れたような声で、これから先何をどうしてよいかわからない不安でいっぱいのご様子を話されました。
 どんなご事情があれ、異国の地で若い命を絶たれてしまわれた息子さんを迎えにいらっしゃるご両親の立場を思うと、思わずこちらも言葉に詰まってしまいます。
 平静を装いながらお話をお伺いすると、死後の時間が経過していて、すでに警察の検死も済んでいるのでご両親とお会いになったらできるだけ早く荼毘に付すことになりそうです。
 ご紹介した葬儀社ではもしご両親のご意見如何でご遺体をどうしてもお連れしたいとならば、移送専門の方をご紹介しますからとのことでした。
 
 ご両親とのご相談の結果、翌朝一番の火葬になりました。
 荼毘に付されたご遺骨を抱いてご両親は無念の帰国となったようです。

 国際化に伴い外国への行き来はごく当たり前になって、国内の延長のようになっています。自害だけではなく、自分だけは大丈夫といっても何時何処でどんな事件に巻き込まれ命を絶たされるかもしれません。
 今回のように日本で外国の方が亡くなられた場合は、まず始めに、ご遺族にご遺体の処理方法(火葬か土葬)を確認します。
 ご遺体を移送する場合は移送国によってはご遺体をエンバーミング(防腐処理)して送る場合もあります。
 日本はこのエンバーミング処理が復旧していないので、費用の面も含めて火葬をお勧めすることが多いようです。
 火葬の場合は死亡診断書を2通、1通は死亡地の役所に提出、埋火葬許可証を受け、もう1通は領事館に提出。
 
 ご遺体を移送する場合は、死亡診断書1通は領事館、1通は遺体処理する病院に。
 また、領事館員立会いの元にご遺体の納棺梱包をします。
 航空機の手配をして、遺体移送は貨物扱いになります。
 移送の場合は航空貨物運送会社が手続きを代行します。

「市民葬って安くできるんですか」ケータイの向こうから少年の心細げな声が聞こえる。

 「市民葬のこと聞きたいのですが」深夜の電話口、心細げな声の主が開口一番おっしゃったのは「市民葬って安くできるんですか」
 一般的にお値段としては安くできますが、市民葬の中にも3段階くらいに分かれていて、上と下では差があり、上の方は最近の葬儀社さんの目玉商品になっているこぢんまりした家族葬プランとお値段的にあまり差がなくなってきている旨お話しました。
 
 「ところでご希望の市民葬はどちらでおやりになりたいのですか」「秋田の方です」「えっ秋田市ですか?」「秋田の近くの横手市です」
「当センターとしてお答えできる範囲は関東一円位なんですが。申し訳ございませんが横手市のことは勉強不足で一般的なことしかお答えできませんが・・・。」の前置きから市民葬の話が始まりました。

 区民葬、市民葬は区民、市民に低料金で祭壇を貸し出すところから始り、現在でも貸し出されるものは限られていますので、それ以外の必要なものはオプションとして加算され、さらに大所の斎場費、飲食代、返礼品代、お布施代等が別途必要になりますので努々10数万円で全てまかなえるとは思わないでください。
 普段殆ど馴染みのないことなので戸惑うかもしれませんが、区民葬に例をとりますとまず死亡届を区役所に提示し、祭壇、霊柩車、火葬等の利用券を受け取り、それを持って指定業者(全葬連加盟店)に申し込むことになります。
 市民葬も似たようなシステムですが、中には千葉県の市川市のような例もありますのでご注意ください。
 
 市川市の場合依頼者は死亡届を持って市川市営斎場に出向き、式場と火葬日を確保してから市役所市民課に行って死亡届と斎場の明細書を提示すると許可証が発行される仕組みになっています。こちらも市が用意できるのは3段の祭壇と柩、骨壷、霊柩車だけなので後は全て業者頼みになります。指定業者もなく建前的には市民が自由に執り行えるようですが、結局は業者にお願いする形になるようです。

 電話の主は「お布施も含まれないですか」とおっしゃいます。お布施は菩提寺との関係ですから、葬儀社やまして市役所が口を挟むものではありません。
 お布施代等はご親戚の方や壇信徒の方にお尋ね頂くのがよろしいのでは・・・。
 
 「市民葬のことは横手市役所に問い合わせて、お布施が出せる金額ではなかったら菩提寺の住職にかけ合ってみます」先程来の沈んだ声が心なしか元気になったように感じられ、少しほっとしました。

葬儀の見積もり

 「見積もりを取ったにも関わらず、葬儀終了後、見積もりの何倍もの請求書が来たという苦情が多く寄せられている」とのマスコミ報道をよく耳にしますが、通常まともな葬儀社においてそのようなことはありません。

 もしあるとすれば、見積もりとは別の特別注文の祭壇や不必要なオプションを値段も見ずに注文をされたり、はたまた予定の何十倍の会葬者がお見えになってしまったというような、特殊な状況下以外考えられません。

 と申しますのは、概算の見積もりから大幅な変更がありましても、ご葬儀の前には最終的な見積もりのやりとりがあり、必ず確認がありますので。
 後でビックリという不測の事態はさけられますし、むしろ確認もできない場合はご相談を控えるほうが懸命だと思います。
 
 それでも、見積もりの書き方は各社様々ですので、まず当センターではどの様なご葬儀をしたいのか依頼者からご希望・ご要望等を伺い、それに適した地域の賛同社をご紹介し、その賛同社から見積もりを取り、ご説明をしております。

 見積もりの中で注意すべき点は葬儀一式幾らと低料金をキャッチフレーズの様にうたっている場合が見受けられますが、葬儀一式とはご葬儀に掛かる費用の一部で、葬儀社さんに支払う分のみになります。
 その他に斎場費、火葬代、搬送代、マイクロバス代、霊柩車代、料理代、返礼品代、お布施等は一部を除いて別途掛かります。(葬儀社さんによっては一部搬送代や霊柩車代等を一式に含む場合有り)

 また、祭壇等やサービスなども同じものや同じ土俵で競争している訳ではありませんので、価格競争だけで優劣は決められません。

 そのためにも、まずは概算の見積もりを取ってご検討され、できれば担当者と直にお会いして、数字だけでは分りにくいところの説明を受けたり、祭壇などの写真を見てから判断されることをお勧めいたします。

 当センターでは常に見積もりと請求の整合性をチェックしております。

 ●葬儀の見積もり
  ↑↑↑ 当センターのホームページではご葬儀の見積もりに関しての注意点、見積もりの取り方、葬儀費用の算出方等詳しく説明しています。

家族全員集合写真は柩に入れないで・・・。

 「ビニール製ハンドバッグ、靴、寝具、釣竿、ゴルフクラブ、テニスラケット、めがね、大きなおもちゃ、びん缶類、ガラス製品、プラスチック製品、貴金属、スプレー、ガスライター、辞書、携帯電話、CDプレイヤー、果物等々」
 書き出したのは、引越し用荷物ではありません。
 柩に入れてはいけないものを各火葬場のパンフレットから拾ってみました。
 ご遺体と一緒に火葬されるためには焼け残ったり、ご遺骨にくっついてしまっては大変です。また現在では環境への汚染源での一つ、ダイオキシン類に注意する必要があります。
 そんなこんなで柩に納めるものも大分限定されてしまったようです。
 せめて「故人の愛用品を柩と共に」ということも、かなわぬ夢となってしまいました。
 それでも生前愛用されたお着物や友人からの寄せ書き、写真、など思い出の品がお花と一緒に入れられます。
 少し前、長患いの末にお亡くなりになられた方は病室に代わる代わる訪れたお孫さんたちの手で千羽鶴が折られ、その千羽鶴がお孫さんの手で納められ、最後までお孫さんたち全員15名に囲まれての旅立ちになりました。
 また、同じような柩にいれる折鶴でも、葬儀社の方でご用意する折鶴もあります。
 当センターの賛同社の中には最後のお別れ花の代わりにしている社があります。
 担当者いわく、「最近は通夜の会葬者が増え、明日の葬儀に来れないから今日お別れしたいという方のために、祭壇のお花が切れないので、お花の代わりに折鶴を差し上げています」とのことでした。一方で、できるだけ経費を抑えようとして祭壇を造花祭壇にしている方のためには、生花に代わり、色とりどりの折鶴で柩を埋める場合もあるそうです。
 カラフルな折鶴はお花とは違ったインパクトをもって迫って来るようです。
 
 先日のご葬儀では写真を柩に入れようとして、ベテラン担当者から待ったがかかってしまいました。
 お花入れが始まってまもなくご遺族は家族全員で撮った写真が自家用車の中だと気づき、慌てて取りに行こうとしましたが、「集合写真はひっぱられるから柩に入れないでください」と云われ残念ながら入れるのを見送ったとのことです。
 昔からの言い伝えには逆らえません。皆さんまだまだ現世に未練がありますから。

葬儀社紹介の仕組み

あさがお葬儀社紹介センターのブログをご閲覧いただきまして、ありがとうございます、

葬儀社紹介センターという存在を知らなかった自分は、
葬儀のことなら、葬儀社へ直接問い合わせをすればいいものだと思っていました。
もちろん、直接葬儀社へ問い合わせしても構いませんが・・中には、
料金表の明細がなかったり、見積書があやふやであったり、許容を超えるような値段がつけられていたり(たとえば、火葬場や霊柩車の値段は決まっているのに、それに法外な金額が上乗せされているなど)、見積書と請求書の整合性がとれていない葬儀社もあるそうです。

ですから、いきなり葬儀社へ問いあわせをする前に、葬儀社紹介センターへ
相談をしてください。

下記のページで、当センターの紹介の仕組みを詳しく説明しております。
http://www.asagao.or.jp/support/kijun.html

ぜひ、ご覧下さい。

花の命は短くて・・・、ご葬儀とお花の関係は如何に・・・。

 最近のご葬儀はお花を抜きに成り立たないのではと言っても過言ではないほど花に囲まれています。
 その顕著な例として、今や祭壇と言えば花祭壇が従来の白木祭壇に取って代わり主流になりつつあります。
 特に価格を抑えた家族葬用の花祭壇が目に付くようになり、それで一気に拍車が掛かった感があります。
 また、花祭壇ですと頂いた供花をアレンジして祭壇に組み込み、より豪華に見せることもでき、葬儀社によっては逆に組み込むことで祭壇費用を抑える工夫を提案するところもでて来るなど色々と応用が利くのも一因があるようです。
 
 供物としてのお花は供花として祭壇両脇に、喪主を筆頭に子供一同、孫一同と並びます。供花はあくまでお気持ちですので強制ではありません。しかし、ご家族のお花はいつの間にか1対ずつが定着してしまったようです。
 なぜ1対ずつなのか理由は定かではないようで、この道何十年のベテラン担当者に聞いても1対でなければという確証は得られませんでした。
 確かに1対ずつの座りはよく、絶妙に祭壇を引き立てています。
 葬儀社で一括できる供花は祭壇とのバランスで花の種類や色合いを決め、祭壇との一体感を匂わせることができます。
  
 その満開に咲き誇った色とりどりのお花も告別式が終るや、後飾りと菩提寺用のお花を残して一気にむしり取られ、柩に手向けられます。
 巷のうわさではよく供花のお花だけを使用して、祭壇のお花は他のご葬儀に使いまわししているようなことを耳にしますが、立会いで見た限り、今まで1件も見当たりませんでした。
 お花が摘み取られた祭壇は見事に葉っぱのみの無残な姿だけが残っています。
 代わりに柩の中は溢れんばかりのお花畑です。
 
 柩の中のお花は何を表すのだろうか。
「あちらの世に行って花園に包まれた生活を送って欲しいという願いを込め、幻想を描いて柩いっぱいにお花を手向けるのでは」
ベテラン担当者の声を聞き、思わず手を合わせていました。

 

永代供養の合同墓がトレンドになる予感は・・・

 最近とみにご葬儀後の相談を希望される方が増えて来ています。
 中でもお墓に関する問題を多く耳にします。
 面倒なことは後回しにとされてきたものが、急に現実みを帯びて慌てて相談されるようです。
 菩提寺があり、納骨もスムースに行かれる方は別にして、都会ではお墓を持つ計画も立っていない方が大勢いるというよりは益々その傾向にあるようです。
 お墓を持たない理由も様々です。お子さんがいないご家庭、いても一人娘で結婚し家を出て行かれたご家庭、離婚されれた方、結婚されていない方、お子さんに負担をかけたくない方、家族とは別に自分だけのお墓に入りたい方、お寺とはかかわりを持ちたくない方等々。
 お寺サイドもお子さんのいない方は供養ができないからとお断りするようで、お墓離れに拍車がかかってきたと思いきや、最近は合同墓の永代供養墓がにわかに脚光を浴び始めています。
 かっての合同墓は身寄りがない方をまとめて供養するというマイナスイメージの強いものでしたが、より積極的に安価で周りに気兼ねすることがないという現代生活にあった供養の選択肢として見直されているようです。
 合同墓といっても、様々な形態があり、最初から不特定多数の方とご一緒する場合と一体ずつ納骨され数十年後にご一緒される場合、また何年たってもずっと一体のままの場合があり、さらに気の合った友人と一緒に入ることができたりと生活にマッチした供養の仕方が日々さらに検討されているようです。

 そんな積極的な合同墓の話題が先日新聞に取り上げられていました。家族に頼らない女性の生き方を応援するNPO法人「SSSネットワーク」の活動の一環として、自分らしく今を生きる女性の落ち着き先を共同墓に見いだし応援していました。
 10年、20年先従来のお墓の概念も様変わりし、合同墓が当たり前の時代が来るかもしれない。そんな予感さえも感じさせる昨今です。