入院騒ぎで思うこと・・・。

深夜突然の腹痛で、1週間近くの検査入院を余儀なくされましたが、無事無罪放免となった病院からの帰り路、立ち寄ったスーパーの入口は、早くも新年のしめ縄飾りで埋め尽くされておりました。

 気が付けば、今年も後残りわずか、いつの間にか師走の声が聞こえ、1年の速さが身に染みる昨今ですが、これは単に年齢だけの問題ではなく、世の中の流れの速さも相まっている様に思われます。

 私共がお手伝いしておりますご葬儀の世界でも、お身内の方を中心とした家族葬や故人様のごく親しい方々を含めたこぢんまり葬が年々増え続け、一般に浸透してきたおかげで、最近では家族葬で執り行う旨お知らせすると、ご理解されて一般の方はご遠慮されるようになってきたとのこと。
 
 数年前までのように、ご近所にはどのように申し上げておけば、角がたたずに済むのかという心配も今や昔の話になりつつあるようです。

 そんな中、葬儀社さんのご紹介でも今年後半は特にリピートをご希望される方が目立ってきたようにも思われます。

 一昔前には2度と同じ葬儀社さんにお願いしたくないとの苦情も少なくないと伺っておりましたので、ぜひもう一度というリクエストはご紹介する身にとりましてはうれしい限りです。

 知人のご葬儀に伺った折、葬儀社さんの対応が良かったので、お身内のご葬儀の時には是非にという方、ご葬儀の担当者と意気投合し、ご親戚のご葬儀の際に次々とご紹介される方、ご推薦いただける理由は様々ですが、良心的な葬儀社さんであることは勿論のこと、ご相談者のご要望に沿える葬儀社さんをいかにご紹介できるか、我々も更なる努力が必要です。

 師走の入院騒ぎも厄払いになるよう、来年に向け頑張りたいと存じます。

ぼんやりとした不安

 ご相談では、ご逝去から葬儀までの間の流れがよくわからないとご質問いただくことがよくあります。
 お葬式については、ご葬儀に参列された経験などから想像がつきやすいのかもしれませんが、ご逝去、搬送、ご安置の流れというのは、日常の話題に出るような話しでもないですし、経験された方にわざわざお聞きするようなことでもないと思うので、葬儀を考えなくてはならない状況になった時に一番先に訪れる不安なのかもしれません。
 一般的には、病院や施設など、お亡くなりになられた所へ葬儀社または葬儀社が手配した寝台車がお迎えに行き、ご安置場所まで搬送、ご安置という流れになるのですが、具体的にどのような状態になるかの想像がつきにくいのかもしれません。
 
 ご葬儀については、このように要所要所の細かい所がなんとなくよく分からないということが、ぼんやりとした不安になっている事もあるようで、事前相談などでお伺いしたご質問が解明すると、「なんだか少し安心しました」とおっしゃっていただくことも少なくありません。
 
 センターでは、葬儀について不安に思っている事などのご相談などにも対応しながら葬儀社のご紹介させていただいています。

喪主様と故人様の信仰が異なるときは・・・

 今回は無宗教の葬儀・・ではなく、無宗教にするかどうしようかと迷われて、結果、仏式の葬儀にされたというお話しです。

 喪主をお勤めになる故人様の子供にあたる方はキリスト教、故人様は特に宗教の信仰はなく、でも、ご親族は今まで仏式のご葬儀をされてきたとのこと。
 そのような状態のなか、故人様が信仰していないキリスト教の葬儀を行なうわけにもいかず、かといって仏式のご葬儀にするのも・・・と悩まれていた中、無宗教葬とういう選択肢があり、最初は無宗教での葬儀にしようかという流れになられたとのこと。
 その後、ご家族でご相談され、ご親戚の手前、やはり仏式の葬儀にした方がいいかもしれないという結論をお出しになり、葬儀社からご僧侶を紹介して頂き、仏式のご葬儀にされたとのことでしたが、ご葬儀後に喪主様から「仏式の葬儀にして良かったです」とお話しになられたとのこと。

 センターでは、ご相談で無宗教を選択されたご相談者へは、なぜ無宗教の葬儀を選ばれたのか理由をお聞きしています。 
 最近では無宗教葬という言葉も多くつかわれるようになってきたので聞いた事はあると言う方も多いかと思いますが、地方から葬儀に参列される方やご高齢の方にとってはあまり馴染みもなく、たとえ信仰がなくても葬儀ではお経を読んでいただかないと・・と思われている方も多いため、ご葬儀に参列したときに、戸惑われることもありえることから、場合によってはご親族には事前に説明をしておいた方がいい場合があるからです。
 ずいぶん前のご相談でしたが、ご主人を亡くされ、喪主をお勤めになられた奥様はご主人側のご親戚との関係があまり濃くなく、事前に無宗教での葬儀を行なう旨の報告をできなかったことから、ご葬儀が始まってすぐのご挨拶で事情をお話しし、無宗教での葬儀にすることをお伝えしていました。

 ご葬儀における宗教については、各ご家庭だけでなく、各個人にもかかわる事もありますが、まずは皆様が故人様を大切に送る事を一番にお考えいただければと思います。

お母様の見送り方

「もう勘弁してくださいよ、家中ビニール袋の山で足の踏み場もない位ですよ。月に1回位突然猛烈に家の中の整理を仕出して、仕舞ってあったものまで取り出して、この間も家に戻るとお袋が荷物の間に挟まって立ち往生している状態なんですよ」。

 知り合いの方から、最初にご高齢のお母様の事前相談をお受けした時、ご相談者から思わず出た愚痴でした。

 そのお母様が手術を受けられたが、状況が芳しくないご様子で、集中治療室に入られたとのお知らせを頂きました。

 いよいよご葬儀を具体的に考えざるを得ない時期が来たようで、まずは最初に担当していただく葬儀社の方にご自宅へお越しいただき、柩が置ける空間があるか否か見てもらいたいとのご要望をいただきましたので、ご相談者のお気持ちに見合うと思われる、お近くの賛同社をご紹介し、担当者が直接ご自宅に出向き、お調べすることになりました。

 ご相談者と担当者の最初の出会いでした。

 お伺いしたご自宅はお母様の趣味の作品がベッドの上まで所狭しと並べられ、溢れんばかりの荷物の山に、柩を置くスペースは難しい状況を説明し、その場でご要望をお伺いして概算の見積りをご相談者に手渡されたとのこと。

 その後、お母様も持ちこたえられ、ご葬儀まで2ヶ月以上の有余がありましたが、ご相談者はその間、担当者から手渡された見積りを頼りに、お母様のお気持ちをおもんばかって、その都度気付かれたことを、事あるごとに担当者にご報告し、ご相談持ち掛け、その間20回以上を記録され、ベテラン担当者に「僕の記憶の中でも3本の指に入るのでは」と言わしめた程でした。

 御兄弟とは疎遠になり、お1人でお母様をお見送りされる覚悟を決めたご相談者のお気持ちを察して、担当者も気付いたことをお話され、両者とも次第に気心が知れて、お母様の見送り方をあれこれと思い巡らされたご様子でした。

 ご納得のいく形でお母様をお見送りできたことに感謝され、「お宅に頼んで正解でした」とわざわざご報告をいただき、ご紹介したこちらもほっと安堵した次第です。

以前住んでいた近くの式場に決まる

 たとえば、どこかの会社を訪問するような場合、前もって地図をプリントアウトし場所を確認、その紙を頼りに目的にたどり着くという、これまでのやり方は、スマホの地図機能の前に駆逐されていく方向かもしれません。地図機能で目的地まで、この方向にあと何メートルと案内してくれます。
 地図機能と検索機能が結びつけば、今自分のいる場所から、たとえばコンビニ検索で、どのコンビニが何メートルの距離かまでわかります。

 われわれも、紹介業務をするにあたって、距離は大事な要素です。住所地や病院などから、安置所の場所や、式場、火葬場、そして葬儀社店舗との距離などです。ただ、この距離は、スマホの地図機能が示す何メートルと数値化されたものだけを指すのではありません。それぞれの人の状況や経験に応じて、心理的な距離感というものがあるようです。

 橋を一本はさんだだけで遠くに感じたり、都心に向かっていく逆の方向の地域には遠さを感じたり、よく通っている所には近さを感じたり、以前働いていた場所には近さを感じたり、など様々です。

 先日、紹介社の施行した案件の中で、社の担当者が、この心理的距離感を踏まえて、式場の決定がスムーズに運んだ事例がありました。
 親類縁者がみんな集まれる日ということで、日程重視で、その日程に合わせるように式場を決めなければなりませんでした。担当者は、打ち合わせの中で、喪主が以前、隣接市に住んでいたことを聞き、少し遠いけれども、以前住んでいた近くの式場を提案しました。

 事後のアンケートにおいて、「故人と遺族の親しい関係やこれまでの付き合い方をくみとって、細やかな配慮やご提案をいただいた。必要な事はきちんと、でも押しつけがましい提案は一切無く、深く信頼できた。」とありました。

担当者さんから聞くお話し

 先日、川崎の賛同葬儀社さんの会社へお邪魔させていただきました。 
 葬儀のことや安置のこと、葬儀社さんのことなど、さすがこの道何十年というベテランの担当者の話しはとてもためになり、今まで点でしか分かっていなかった事が繋がって線になった状態で理解できたりなど、とても勉強になりました。

 ご葬儀の立ち会いの時にお会いしても、担当者は葬儀に専念していて、余談までお聞きすることができないので、このような時間はとてもありがたいと思っています。

 今後も勉強の為、またあちらこちらの賛同葬儀社さんへお邪魔させていただいてたくさんのお話しを聞かせて頂き、ご相談者とのやりとりに活かしていきたいと思います。

宗教の信仰がない方のお葬式 4

 引き続き、無宗教の葬儀のお話しを・・。

 参列者は家族のみ、宗教の信仰もなく、費用は抑えたい。ただ、直葬ではお父様とゆっくりお別れをすることができないので、お別れの時間をとってもらいたい、というご相談がありました。
 一般的に、ゆっくりお別れをしていただくためには、対応可能な安置所を利用する、または、式場を使っての無宗教葬というかたちでお別れをしていただくという事になるかと思いますが、安置所でこれに対応できるようなところはなかなか探すのが難しく、希望される方の近隣にそのような施設があれば、それは本当に幸いなことになるかと思うくらいです。
 
 このご相談者がお住まいの付近にはそのような安置所がなく、式場を使っての一日葬というかたちで執り行う事になりました。
 「家族だけでゆっくり見送りたい」と言うご要望に、一日一ご喪家のみ使用の会館を保有する葬儀社をご紹介、その式場を使っての一日葬のご葬儀となり、センターからは、ご葬儀のお時間にお別れの言葉など、何かやりたい場合には葬儀社のほうでも提案して頂ける旨をお伝えし、ご葬儀となりました。

 葬儀の時間は約1時間、仏式のご葬儀ならそのうちの半分くらいの時間はお経がありますが、無宗教の場合はその時間も全て自由に使えます。
 一般的には主に故人様の略歴紹介や献奏、おわかれのお手紙を読んで頂くなどで時間を使う事が多いかと思いますが、ご家族だけの式ではどれも不要、故人様がお好きだった音楽をかけて一緒に聴いていただくことくらいでしょうか・・。

 ご家族は、故人様と一緒に居られる最期の一時間をゆったりと、何もしないでお過ごしになる事を選ばれました。
 なにかに振り回されることなく、ご家族だけで自由に故人様をお送りできた、とても貴重なお時間だったのではないでしょうか。

 あえて何もせず・・、これも無宗教葬ならではの選択肢です。

当センターのホームページ

 当センターは、ホームページの大部分を自分達で作っています。
 それは、ご相談される方が望まれる、ご相談者にとってよりよい葬儀を行なっていただくために、私達ができるものを伝えるために、サイト上で目に留まって頂くだけでなく、安心してご相談していただけるように、センターの想いを直接伝えるためです。

 世間からは少し出遅れてしまいましたが、首都圏版について、当センターでも少しだけスマートフォンに対応できるサイトに変身いたしました。川崎と横浜のサイトについても、順次していく予定です。
 新しいサイトのロゴは、僭越ながら、私の自筆の文字が採用されています。
 これは、センターの川崎と横浜のサイトでは登場しておりましたが、首都圏版のサイトでは、恥ずかしながら初のお披露目となります。
 また、トップにある画像も、センターの代表と、色の調整やロゴの大きさなど、こうしてほしい、ああしたらいいのでは、など数日のやりとりを経て今に至りました。

 手づくり感満載のホームページですが、このホームページの第一の希望は、ご葬儀を行なう方が満足のいくご葬儀を行なっていただくお手伝いをさせていただくことです。

 ご相談者と私達をつなぐ、センターにとっては大事なものですので、これからも少しずつ、出来る限りの手を入れて、少しでも多くの方の目にとめて頂けるようこれからも進んでいこうと思っています。

宗教の信仰がない方のお葬式 3

 先日、当ブログで「宗教の信仰がない方のお葬式2」を書きましたが、具体的な無宗教での葬儀の例をもう少し続けたいと思います。

 ご葬儀からさかのぼって2年ほど前からのご相談でした。息子さんからのご相談でしたが、ご両親はお元気で、将来のご自身達の葬儀について具体的なご要望がある事から、事前に色々とお調べになり、葬儀社とのご面談にも同席され、担当者と直接お話しになりました。 
 以前お付き合いのあったお寺とのご縁がなくなり、宗教色のない、無宗教でのご葬儀をというのが第一のご要望でした。ご家族は音楽一家で、ご自宅では音楽の教室をされていらっしゃったことで、息子さん達の演奏による音楽で見送られたいというご希望から、ご自宅での無宗教、音楽葬という形になりました。

 無宗教葬である事に加えてご自宅での葬儀でしたので、主立っての進行が無い分、時間的な制限もゆるく、途中、教室の生徒さんがお別れに訪れたりなど、自由な形でのご葬儀になられたとのこと。
 ご家族の皆様も、故人様が希望されていたご葬儀を思うように行えたことに大変喜ばれていらっしゃいました。

 このご葬儀では、事前に葬儀社の担当者と直接ご面談を行ない、担当者とのコミュニケーションもよくとられていました。
 無宗教でのご葬儀で、積極的なご要望があるような場合には、出来れば事前に葬儀社の担当者によくご相談される事をお勧めいたします。

葬儀社さんと斎場の訪問

 しばらく内勤が続いていたので、先日、久しぶりに斎場見学とその近くにある賛同葬儀社さんのところに訪問してきました。

 久しぶりの外出だったので、まずは近場の戸田葬祭場へ。2年前に本館をリニューアルしてから、行こう行こうと思いつつ先延ばしにしてしまっていたのですが、やっと行ってきました。
 以前の戸田葬祭場は何度もお邪魔していて、多少不便に思うところなどはあったのですが、このリニューアルで全て改善されて、すっかり変わったところについては、利用者の目線で考えられていることがよくわかります。
 
 斎場の見学や葬儀社さんへお邪魔する際には、出来るだけ友引の前日に伺うようにしています。
 葬儀関連の業界では、お通夜をやらない友引の前日の午後は一息つける時間でもあると思います。せっかくのそんな日にお邪魔するのも少し気が引けるのですが、いつ、仕事が入るかわからない業界ですので、落ち着いてお話ができるのもこのタイミングかも・・と。
 斎場では、普段なら、告別式の片づけが終わって、通夜の準備に入るまでのほんの少しの時間しかウロウロさせてもらえませんが、通夜がないこの日は、担当の方がゆっくり付き合って下さり、隅々まで案内してくれるのでとてもありがたいです。

 いつも忙しくされている葬儀社さんも、この日は少しだけゆったりされているのではないでしょうか。もちろん、搬送などが入り、急遽キャンセルということもありますが、式前のバタバタした雰囲気はなく、ゆっくり話しをして頂くことが多いようです。

 葬儀社さんへ訪問するのは、スケジュールの調整がなかなか難しいところですが、せっかく外出するのですから、無駄なく、うまく調整してまわりたいと思います。
 気持ちいい季節なので、今のうちに・・・・。