コロナ禍の中、担当者の心遣いは・・・。

 「御紹介頂いた葬儀社様にお世話いただき、万事滞りなく、不安もなく、母を見送ることができました」。

 コロナ禍の中、事前の御相談を頂いた方から御葬儀後早速にお礼状を頂きました。

 「担当された社長様には親族の葬儀に参列したことのない私が困らないように、ご遺体の搬送から、斎場準備、葬儀の取り仕切り迄、色々ご配慮いただき、また、お心遣いいただきました。中でもうれしかったのは、遠方の菩提寺の御住職から読経を頂けたことです」。

 センターに御相談頂いた当初は、ご高齢で体力的にも大変な御父様のご意向を汲んで、直葬も考慮されていらっしゃるとのことでしたが、せめて読経で供養したいとのお考えに変わり、遠方にある菩提寺御住職にご連絡されて、ご相談者のご自宅(横浜)近くで1日葬の読経をお願いできるお寺の御紹介をお願いされたところ、菩提寺の御住職自らお越しいただけるとのご返事をいただきました。

 しかしながら、御家族だけの1日葬の為に、わざわざ遠方からお越し頂くのは心苦しくもあり、どうしたものか、早速にセンターが御紹介した担当者にご相談したところ「ここまで考えてくださっているなら、菩提寺の御住職にお願いしても良いのでは・・・」と勧められ、担当者のこの言葉で一気にお気持ちが楽になったとの由。

 「菩提寺からご導師様をお願いすることが出来、見送る側の家族として、とても心落ち着いたお式になりました」。

 永年特養ホームに入居されているお母様の状況が厳しくなり、万が一を想定した見積りをお取りになりたいとの御相談を頂いた17日後の御葬儀でした。

 御葬儀を執り行うのは初めての経験とのことで、御相談頂いた当初はどこからどの様に手を付けてよいものかもご不明で、ご不安との事でした。

 まずはご不安のご様子をお伺いし、早速にご要望を整理するところから始まり、土台になるお見積りを地元の賛同社からお取りし、ご説明いたしますと、お母様のお見送りの仕方がより鮮明になり、具体的なご要望もはっきりされてきたご様子で、再度御希望のお見積もりをお取りすることができました。

 御相談を頂いてから10日後、特養ホームからの御帰宅がかなわなかった、永年住み慣れたご自宅の近くをお通りし、安置先へと向かわれました。

「通夜ぶるまい」に癒された御葬儀は何処へ・・・?

 シャンパングラスを片手にお話が弾み、一見同窓会と見間違えそうな雰囲気と喪服姿が違和感なく共存していました。

 彫刻家だった故人様の大好きだったカザルスの演奏曲が流れる中、御葬儀は立食のパーティー形式で執り行われ、式場入口で頂いた白い薔薇を柩に献花した後、グラス片手にお料理を召しあがりながら柩の周りにお集まりになり、久しぶりの旧交を温めて、お話も弾んでおりました。

 喪主の息子さんの「長いこと、ご苦労様でした」の御挨拶に続き、ご会葬の皆様ご一緒に乾杯のご唱和でしめくくられました。

 又、ご高齢者が多いご葬儀では、通夜の読経とご焼香が終わった後、式場はそのままテーブルセッティングされ、祭壇と柩の前にテーブルがTの字に並べられ、お食事の用意が整い、棺に向かっての乾杯に始まり、故人も交えてのお食事会のような雰囲気が伝わってきました。

 お招きする側も、精神的・肉体的にも疲れ果てている時出会ったお料理に気持ちが癒され、立派に喪主を務める勇気が湧いてきたとおっしゃる喪主の方もいらっしゃいました。

 一方で、お式は出来るだけ質素に、その代わり、わざわざお越し頂いた方々には美味しいお料理で十分なおもてなしをされたい、とのご遺族の意向を汲み、意気に感じて、今までに60軒以上の仕出し屋さんを当たり、一軒一軒お味を吟味しながら、数年かけてやっと満足するお食事に出会えましたとおっしゃる担当者もいらっしゃいました。

 「通夜ぶるまいは沢山食べて頂くのが供養になりますので、ご焼香を終えられたご会葬者お1人お1人にお声を掛けて召し上がっていただきます」とは御葬儀担当者の弁。

 生死がはっきりしている魚や動物の肉料理に対し、野菜中心の精進料理が主だった通夜のお料理も、時代と共にいつの間にか故人様やご喪家のお好みのお料理に取って代わり、大皿に盛ったオードブルや寿司、てんぷら、煮物等が中心となり、御葬儀の関心を一身に集めて参りましたが、昨年来のコロナ禍のなか、感染防止の為と称し、通夜のお料理の大皿が消え、お一人様用のお料理に、また精進落としもお持ち帰り用の仕出し弁当に取って代わってしまいました。

 おもてなしの姿が消えたこれからの御葬儀、「通夜ぶるまい」のこだわりは何処へ・・・。

再び、至福なひとときが過ごせます様に・・・。

 今年もお花見の季節がやって参りました。

 コロナ禍の中、世間の自粛ムードもさらに厳しさを増してきました。

 当の桜だけは状況をご存知ないかのように、一段と色鮮やかな様相を呈して参りましたが、満開の手前にきて世間の風は思いの外きつく、戸惑いを見せているようにも思えます。

 コロナ騒動の前年、隅田川の夕暮れ時、ネオンとネオンが映る川面と両岸の満開の桜の中を2艘の屋形船が行き交っておりました。

 江戸の昔に流行った写し絵が、これから船上にて150年ぶりに上映されるとの由。

 舞台と観客席に分かれた屋形船の1艘は、やがて岸辺近くに停泊して、日本の四季を代表する満開の桜を写し出し、川面に映る桜と隅田川両岸の桜並木と三位一体となり、辺り一面が桜色に染まり、そこだけが時間が止まったかのような様相を呈して参りました。

 観客席の屋形船の方からは声にならないどよめきが起こり、一気に150年前の江戸の昔にタイムスリップした観客の方々は、暫しの間至福なひとときを過ごして参りました。

 あれから2年、優雅なひとときは幻のごとく消え、桜だけの人気のない土手を、ネオンが無常に照らすのみの日々が続いております。

 いつの日か、あの至福のひとときが蘇ることを祈るばかりです。

 一都三県の自粛営業も21日解除されるとは言え、いつ何時リバウンドあるかは見当が付かない状況です。

 御葬儀もこのご時世ですからとの合言葉で、通夜を省き、精進料理もお持ち帰りとなり、近親者のみのお見送りが続いておりますが、最期のお別れは残された者にとって大切な気持ちのけじめでもあります。

 コロナ後の御葬儀の在り方も含めて、これからのお見送りの仕方を、時代の空気と共に見守って行きたいと存じます。

バースデイケーキと御葬儀の関係は・・・。

一都三県の緊急事態宣言以来、先輩の卒寿のお祝いも延び延びになっておりましたが、先日久しぶりに内輪でのお祝いをさせて頂きました。

まだ現役でお仕事をされており、御忙しい合間をぬって多彩な趣味に没頭されている姿を見るにつけ、後輩たちはその元気な源を探ろうと躍起になる始末です。

バースデイケーキの上には90本ならぬ、9本の蝋燭が灯され、早くも10本の蝋燭が待ち遠しく思われる程のお元気なご様子を拝見し、日頃の体調不調を嘆いている後輩達にとっていい刺激剤となったようです。

この世に生を受けてから最期まで、人生の様々な場面に登場するバースデイケーキは諸説様々ありますが、中には古代ギリシャの時代から受け継がれている説もあり、願い事を発しながら、息を吹きかけローソクの火を消すのがならわしとの由。

白寿に向けて先輩は何を祈願されたのだろうか。

以前、都内の下町商店街で永らく魚屋さんを営んでおられ、ご自身のお誕生日3日程前に病院でご逝去された方の場合は、ご葬儀まで10日間ほどあり、御家族のたっての願いで最期のお誕生日をご自宅でお迎えになられました。

ご自宅に戻られた柩の脇には早速に大きなバースデイケーキが用意され、お誕生日までの3日間は商店街のかつてのお仲間達が随時お集まりになり、夫々最期のお別れをされたとの由。

御葬儀担当者は少しでも皆様の思い出になるようにとケーキを写真に撮り、棺脇に飾り、本物のケーキは柩の中に収められました。

ご喪家にとって初めての御葬儀で、お気持ちの余裕がない中、担当者のちょっとした気遣いに、ご喪家の方々も大いに感激されたご様子で、御葬儀後のアンケートでも、感謝のお言葉を頂きました。

「その節は色々お世話になりました。担当者の方は最初から最後まで私達遺族の立場に立ち、ちょっとしたことでも親切に対応して下さり、父も幸せでしたし、私達遺族も素敵な御葬儀で父を送れて幸せでした」。

御葬儀のシンプル化が加速する。

 コロナ感染症対策の緊急事態宣言が発令され、コロナ一色の状況の中、一都3県は合格値に達せず、3月21日までの延長となってしまいました。

 日常生活のコロナ対策は1年経ち大分落ち着きを取り戻し、定着化してきましたが、人の目を気にしない都会生活者の中には知ってか知らずか、規約を素通りする方も見受けられ、それが感染の静まらない要因の一つとも言われています。

 昔から都会生活の利点の一つにも挙げられ、「隣は何をする人ぞ」とばかりに、ある意味自由気ままな生活が可能な反面、それに伴うリスクはいつかわが身に降りかかる羽目になってしまうことを、身をもって体験させられているようにも思われます。

 そんな状況下でもご葬儀だけは滞りなく執り行われていますが、コロナ禍の中、ゆっくりとお別れの時間がとれない直葬を御希望される方が、こんなご時世ですからを合言葉に急激に増えてきているようです。

 かつて農耕生活が中心だった田舎では、お互いに助け合う生活共同体意識が強く、それが後々まで冠婚葬祭の行事に色濃く残っていました。

 御葬儀は現在の様な葬儀式場ではなく、多くの場合自宅で執り行われ、隣保の方々がお手伝いに駆り出され、それを良しとして、お別れにも余裕が有ったように思われます。

 夫々のご事情もございますが、昨年から今年にかけて直葬希望の御相談が急に増えたのも、ご自身の生き方としての御気持ちでしたら諸手を挙げて賛成ですが、便乗組も多いと伺い、いささかの寂しさを覚えるのも事実です。

 15年ほど前、TBSラヂオの視聴者を交えたトーク番組で、直葬について喧々諤々の討論となり、中高年の方から「殺伐としている世の中の風潮と同じだ。私は独り身だけど大勢の方のお世話になりました。昔の人は老い支度と言って、いざと言う時困らないように貯めていましたよ。出来るだけ多くの方に立ち会ってもらいたい。誰かがちゃんとやってくれるだろう。それが人の世というものだ」と語気を強めてお話しされたことが思い出されます。

 私事で恐縮ですが、15年程前の母の葬儀・告別式を自宅で終え、火葬場への出発の折、町内の方全員にお越し頂いたのかと思われる程のお見送りの人の数にびっくりするとともに、子として思わず頭が下がる思いがしたものでした。

情況は変われども、御葬儀のスタンスは変わらず・・・。

 コロナ禍の厳しい状況の中、テレビを通じて連日病院関係者の奮闘ぶりが映し出されています。

 昨年来、日常生活も様々な箇所で制約を受け始め、暗中模索の状態が続いておりますが、御葬儀だけは3密(密閉・密集・密接)を避け、粛々と執り行われています。

 そんな状況の中、ネットを通して、パッケージされたハウツウ式の御葬儀も最近多くみられるようになってきました。

 しかしながら、本来ご喪家側にはお見送りのご要望も多々あり、お別れの仕方にも様々な顔がございますが、パッケージされた御葬儀では夫々のご喪家に応じたお別れは難しく、御葬儀後一段落され、振り返った際に、しこりが残るような場合も多々あるように伺っております。

 以前、当センタ―の賛同社にお伺いし、担当者と葬儀についてお話しする機会を頂いた折、異口同音におっしゃっていたことが思い出されます。

 どんな状況になろうとも御葬儀のスタンスに代わりは無い・・・。

 我々はアドヴァイザーであると同時に、影の部分でお手伝いをしており、ご喪家との信頼関係で、如何に喜んでもらえるかに掛っていると。

 御相談をお受けする担当者の気持ちが大事で、ご相談者のお気持ちをガチッと掴むことが出来れば、よほどのことがあっても大丈夫との由。サービスが行き届かなかったら、なんにもなりません。

 どの様な制約があろうとも、ご要望をどれだけ取り込められるかの1点に絞り、常にご喪家との二人三脚で取り汲んでいると胸の内を語っていただきました。

 ご喪家のご要望も様々ある中、お気持ちを汲み取り、臨機応変な対応が出来るのも永年御葬儀に携わってきた担当者のなせる業です。

 担当者は御葬儀を仕切りますが、主役はご喪家であり、私たちは悲しみを癒すお手伝いをし、お任せして大丈夫という安心感を持っていただけることが大事との由。

ネット情報だけを鵜呑みにしない。

 最近の話題はもっぱらオリンピックとコロナに二分されるような昨今ですが、どの様な時代になろうとも御葬儀だけは待ってくれません。

 そんな状況下のなか、3密を避けるため、出来るだけシンプルな御葬儀をとのご要望で、勢いネット上でご希望の価格帯を見つけ、他社とのお値段の比較をされてお決めになり、御葬儀後、これでよかったのかと、思い描いていた御葬儀との違いを、肌で感じる方も多いように伺います。

 また、ネット上での料金設定の基準が一定でない為に、単純に比較が出来ず、実際の御葬儀の中身が見えづらく、ご不安を感じる方も多々いらっしゃいます。

 実際、御葬儀の現場に立ち会いますと、御葬儀は夫々最もメンタルな面で構成されており、お一人お1人それぞれの見送り方があることを実感できますが、最近はネット上でご紹介されるハウツウ式の御葬儀で、一件落着を押し通そうとする傾向が、より顕著になってきているようにも思われます。

 当センターでは、ネット上でお調べになられたら、比較検討するためにも、ご要望をお伺いし、センターの賛同社・複数社からお見積もりをお取り致しますので、御紹介する担当者と実際にお会いになり、一つひとつのご要望を御相談・ご検討される様申し上げております。

 担当者との御相談で、ネット上では分からなかった新たなご要望や提案も出てきますし、お話し合いの中で担当者と合う・合わないという問題がでてくる場合もございますので、事前のチェックが重要になって参ります。

 昨今の様に小規模な御葬儀を御希望される場合は、より重要視されますので、センターでは実際にお会いになってから、ご判断いただくようお伝えしております。

 葬儀社のベテラン担当者からも、「相談者との信頼関係ができるかどうかで御葬儀の良し悪しは決まってしまいます。我々はアドバイザーであり、影のサービス部分でお手伝いをしており、困ったとき振り向けば、何時でも居ります。サービスが行き届かなかったら何にもなりません。金額だけでなく、お客様との信頼関係で如何に喜んでもらえるかに掛かっています」との伝言を頂いております。

コロナ禍の中、ベテラン担当者の出番です。

 コロナ禍の中、自粛ムードが浸透し、最近はご喪家からのご要望も言い出しづらいご様子で、当たり障りなく、あまり強くおっしゃらない傾向が見られるようです。

 しかしながら、どんな状況下でも、人の死を弔う気持に変わりはありません。

 これまで、葬儀担当者はご喪家のご要望を汲み取り、出来るだけご喪家に見合った見送り方を提案し、随時、臨機応変な対応をしてきましたが、最近はハウツウ式の規格品の御葬儀が取って代わる傾向が顕著になって参りました。

 そこにもってきて、さらに追い打ちをかける様に、コロナ禍での自粛要請が通達され、悪く言えば「取りあえず御葬儀は出しました」的な御葬儀が多く見られるようになり、残念ながら、ご喪家が思い描いていた見送り方とは、大分かけ離れたものになってしまったとのお話も耳にするようになりました。

 声を潜め、右ならえ・・・の風潮がいつの間にか浸透し、あたり障りのない御葬儀に、コロナ終焉後、あの時ああすればよかった、こうして差し上げたかったと後悔されても、御葬儀だけは他の儀式とは異なり、やり直しが利きません。

 こんな時こそ 御葬儀に精通した担当者の出番です。

 色々と規制された中でも、ご喪家とのコミュニケーションを計り、ご喪家の空気を読み、ご要望を汲み取って、臨機応変に対応できるのもベテラン担当者のなせる業です。

 御葬儀後のアンケートでもその対応ぶりが伺えます。

●ご要望をお伺いし、ご喪家の事情を酌んで「これで十分、これは必要ない」とまで言ってくれました

●依頼者の立場で適切なアドバイスを頂き、故人と親しい方から「○○さんらしいご葬儀だった」とお褒めの言葉を頂いた。

●細かなプランの変更や御相談にも応じていただき、きめ細かなサポートで手作りの温かいお式が出来たと満足しております。等々。

 当センターでは、一人の担当者に最初から最後まで、一貫して面倒を見て頂くようにしております。

あれから1年・・・。

 昨年夏の初め、お父様がコロナに感染され、ご高齢で、重症化の一途をたどり、状況もかなり切迫しており、万が一を想定しておきたいとのご相談を頂きました。

 コロナ感染が発覚した春先以来、センターも賛同社各社に問いあわせておりましたが、更なる状況変化に伴い、賛同社各社の対応状況を再確認したばかりの頃でした。

 各社共、対応は地域により様々で、小規模な賛同社さんの場合、ご喪家サイドの感染状況も考慮され、万が一の場合を想定して、担当者は施行後1週間~2週間の自宅待機を余儀なくされる為、対応がむつかしいと申し出る社も出てきておりました。

 また、担当者お1人で御葬儀の対応をされている方の中には、常に車に防護服等積んで準備をしておりますが、現実問題としてコロナ以外の御葬儀との比較が難しく、ご連絡頂いた時点でお断りせざるを得ないとおっしゃる方や、代行業者さんに、お任せせざるを得ないとの回答をされる方もいらっしゃいました。

 地域によっては、目張りをして病院指定の霊安室にそのまま移動し、火葬場に直行という社もございました。

 一方で、安置所の確保が出来たので、基本料金に防護服2着分等がプラスされますが、対応致しますとの社もございます。

 更に別の社では病院からの搬送、ご安置、火葬まで全てマニュアルに沿って、お引き受けしますという社も出てきました。

 コロナで荼毘に付す際は、指定斎場の火葬場でも、通常の火葬時間外の火葬となり、更に火葬中は休憩室やロビーでの待機も叶わず、車中か外でお待ちいただくことになるとの由。

 様々な制約の中、ご相談者にはコロナ感染者の御葬儀の状況を説明させて頂き、万が一の際ご連絡頂けれ、すぐ対応可能な賛同社をご紹介できる旨お知らせしておきましたが、半年後の先日、無事退院できたとの吉報を頂きました。

 対応した当方も思わず我がことの様にホッとさせられたものでした。

 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」でのコロナウイルス感染騒動から早1年。

 御葬儀状況も表面上は大分様変わりを見せては居りますが、基本は変わりません。

 勢いこの時とばかりに、インターネットを通じてのハウツウ式の御葬儀相談が増え、御葬儀へのご要望も、声に出しにくい状況ですが、最期のお別れもこんなご時世だから、とあきらめる必要はありません。

 こんな時こそ、ハウツウ式ではない、長年培ってきたベテラン担当者の出番です。

 悔いのないご葬儀で、お見送り出来るよう、祈っています。

最期の晩

 コロナ禍の報道に、相変わらず一喜一憂する毎日が続いています。

 都内での感染者数は日により多少減少しても、重症患者数がかえって増え続け、医療崩壊も視野に入れておく必要ありと連呼されておりますが、一方でコロナの実情も分かってくるに従い、少しづつではありますが、落ち着きを取り戻しつつあるようにも思われます。

 防止対策として3密(密閉、密集、密接)に続き、さらに不要不急の外出が取り沙汰される昨今ですが、御葬儀だけは取りやめるわけにはいきません。

 勢い、御葬儀にお伺いする方もご喪家側も、お互いの気持ちを察し、感染拡大を防ぐ手立てとして、お身内のみで執り行うことで、今少しのご辛抱を・・・と、双方が歩み寄る形に落ち着いてきているようです。

 通夜、告別式と続く御葬儀自体も通夜を省き、葬儀・告別式のみ執り行う1日葬が増え、2日間の御葬儀でも、特に通夜のお食事に関しましては省略されるケースも多く、通夜ぶるまいとしてお出しするのは現状2割程度とおっしゃる葬儀社さんもいらっしゃいます。

 また、時として最期の晩の過ごし方はご喪家にとりましても、ご出席の方々にとりましても、特別感慨深い思いにさせられるようです。

 コロナ禍以前には、こんなエピソードもございました。

 通夜ぶるまいの後、遠方から駆け付けたご親族と友人十数名で、式場に御安置された故人様を交代で見守り、さらに隣の大広間にはお布団を敷き詰めて、皆様で一晩雑魚寝をされ、合宿所のような雰囲気の中、翌朝、バケツリレーよろしく、皆様の手で次々とお布団の山が築かれていくのが、圧巻だったとの由。

 参加された皆様からは、次々に、故人様との良き思い出になったと、上気して当時のご様子をお話頂いたと担当者からお聞きし、当方も思わず胸を熱くしたのが思い出されます。

 今となっては、コロナ終息の折には、懐かしいエピソードとしての思い出が、再び現実になることを祈るばかりです。