業界の話を聞きたい人の内容も様々です。

 今日午後に、就労支援事業をしている団体の人が、葬祭業界全般の状況を聞きたいというので話を聞きに来ました。聞けば、生活保護を利用している人への就労支援を行うというもので、支援内容としては技能講習などを行なっていて、県からの事業の委託を受けているということです。

 その講習の中に、セレモニースタッフ技能講習を新設するので、その前に話を聞きにきたそうです。講習の中身も検討中だとのことでしたが、コアなところは、他の分野の講習でもそうだが、「現場の人がする話は、興味を持ってもらいやすく、受講者の眼の色が変わる」のだそうでそうしたい、と。

「ならば、葬儀業界は興味を持ってもらいやすい話ができる人が多いですね。なぜなら、お金をいただいて感謝してもらって本当にありがたい、という話ができますからね」と答えてしまった手前、いつもと違うタイプだが、合いそうな葬儀社さんを紹介する流れに。

 その一方、数日前には、某テレビ局○○○○(バラエティー番組)のスタッフ(制作プロダクションか)から電話で問い合わせがありました。

「××××が聞き役で、さままな業界の裏事情を、現役や元関係者などが顔を出さないで話しをするという番組です。葬儀業界でよくない噂や悪い葬儀社の口コミなど聞かせてもらえませんか。あと、できれば、悪い葬儀社さんや悪い葬儀社に勤めていた人、勤めている人も紹介してもらうことはできませんか」、と。

 裏事情モノはTVに限らず雑誌などでも鉄板ネタではあると思いますが、ステレオタイプで、何の工夫も挑戦も頭も使わないTVスタッフに面白い番組がつくれるのか、他人事ながら心配になりますね。
(個人的には、面白そうな番組がないので、テレビに時間を取られずに済んでありがたいですが)

大きな被害になりませんように。

 関東地域に大型の台風が近づいてきているとか。かなり大型で強い勢力の台風だそうで、このクラスの台風は2002年に関東に上陸した以来だとテレビで見ました。
 2002年の台風についてはどのような状態だったのかさえ思い出せず、過去の経験が全く活かされていませんが、前回の台風のときにベランダにあった飛ばされそうなものは下におろしたままなので、台風のシーズンが終わるまでそのままにしておこうと思います。

 関東では今晩から明日の午前中がピークと言われていますが、幸いにも明日は友引なので、今日のお通夜、明日の告別式でご葬儀が行われるのは、友引の日にも火葬に対応しているごく一部の火葬場だけです。
 ただ、明日のご出棺を予定されている方もいらっしゃると思うので、くれぐれもお気お付けいただきたいと思います。

 テレビのワイドショーや報道番組では、昨日から台風の話題を流しています。台風の通過地域での被害なども予想されていますが、大きな被害につながりませんよう、祈るばかりです。

会葬者数の予測

昨日、今日と観測史上最も遅い真夏日を更新し、街中では半そでのTシャツ姿が目立つ中、駅前の文房具屋さんの「喪中はがき承ります」の張り紙が目に飛び込んできました。

気がつけば今年も後2ヶ月半を残すのみとなってしまいました。
年賀の季節の前に欠礼のはがきで皆様にお知らせするのも、思いやりの心からでしょうか・・・。

最近の季節の変動が何時となく目まぐるしいからでしょうか。
余裕を持って事前のご相談をされていらっしゃった方から、数日来訃報のご報告が相次いでおります。
突然の訃報にご心配事もご相談途中で、一気に現実味を帯びてきますが、そこは見事な手綱さばき見せてくれます、センターの賛同葬儀社さんのベテラン担当者にお任せしています。
ハウ・ツーではなく、各人の長年の経験の積み重ねから推し量り、ご相談者が予測できずに悩まれるご会葬者数の割り出しも、様々な角度からお話をお伺いしていく中で推測し、お料理をどの段階で如何程追加をすれば間に合うかもはじき出していただけます。

立会いでご葬儀に伺った折、会葬者が予測以上に増えた場合もありましたが、早い段階でお料理を追加し、ご焼香が終った一般のご会葬者は順にお清め所へとご案内され、ご家族ご親族様の分も先に召し上がっていただきました。
一方のご家族ご親族の皆様は読経が終った後、ご導師からのお説教を伺っている間に追加分のお料理も到着し、ご導師のお話にお気持ちも和み、和気あいあいの中、ゆっくりと召し上がっていらっしゃいました。

また、直前のお問い合わせの殺到ぶりや、前日に続々と集まる供花を目の当たりにし、通夜のお料理がお見積では足りないことを申し上げたが、ご喪家の御意向で、追加は無しとのご回答をいただいた担当者の場合は、ご会葬の方々に少しでもご満足いただこうと、出来るだけお食事に行かせない作戦を取られたとのこと。
当初内々での無宗教葬をご希望されていらっしゃいましたが、故人様が50歳の現役のマスコミ関係の方でしたので、見る見るうちに情報が伝わり、通夜当日は式場に入りきれないほどのご会葬者でごった返してしまいました。
ご焼香の後、喪主のお話を長めにお願いし、その間沢山いただいた供花の一部を切花にして、柩の蓋を開け、お清めのお時間の半分以上を割いて、最後のお別れと献花をしていただき、結果お食事に向かわれる方が少なく済むことができ、しかも皆様のお気持ちの中でのご満足は十分いただけたようでした。

事前に相談してもいいのでしょうか・・・。

 ご相談の当初、「まだ亡くなってはいないんですが、葬儀の相談をしてもいいのでしょうか」とお問い合わせをいただくことがあります。
 葬儀について事前に相談することは縁起でもないことかもしれないと思われている方、また、まだ生きているのに葬儀の準備をするのは心苦しいのですが、とおっしゃる方など、葬儀の事前相談に抵抗はあるけれど、やはりどこか気がかりになっているというご心情なのでしょう。

 事前相談は、物理的に葬儀の準備を進めるものではありません。気持ちの上で葬儀に対する不安を取り除くための手段であると思います。

 葬儀に対する心配や不安は、特に初めて葬儀を出すことになる方にとってはとても大きなもので、ご看病をしながらでも常に「万が一のことが起きたらどうしたらいいのか」ということが頭の中にあるのではないでしょうか。

 以前ご相談で、お母様がご入院中というご長女の方からの事前相談を受けました。インターネットで葬儀について調べていたところ、当センターのサイトを見つけて、相談をしてみようかと思ったとのことでしたが、この方もご相談当初は事前に相談をすることについて、「まだ入院している状況ですが葬儀のことを決めたりしてもいいのでしょうか」と少し戸惑われていらっしゃいました。
 話しを進めていくうちに、ご自身が抱えていた漠然とした葬儀についての不安なことが何なのかということが具体的にお分かりになってきたようで、一つずつご理解され、その結果、ご紹介した葬儀社と面談をして、万一の際にはその社に依頼することを事前にお決めになりました。
 ご葬儀で立ち合いに伺った際に、相談をされたご長女様から「事前に相談して葬儀社を決めておいたことは本当によかったと思います。葬儀社を決めた後からは、葬儀のことを気にすることなく母の看病ができました」とお話しされていました。

 事前相談についてはいろいろなお考えがあると思いますが、私の経験上では「事前相談なんてしなければよかった」という声は一度も聞いたことがありません。

 事前相談に抵抗のある方なども、葬儀について考えなくてはならない状況になった時に、「どんなものなのか」くらいの感覚でもけっこうですので一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。

ご葬儀には必要かつ適切な情報が求められる。

当センターではご相談者からのメールと電話でのやりとりで、ご要望に合ったセンターの賛同葬儀社さんのご紹介をしております。
  同じご葬儀のご相談でも電話とメールでは時として大分おもむきが異なってきます。

  電話ではご紹介の他に、ご葬儀全般よろず承りの感が無きにしも有らずというところです。

  先日も、ご葬儀を明日に控え、契約も済ませてしまったが、どうしても納得がいかず、まずはお話を聞いてくれないかと喪主に代わってご親戚の方から電話いただきました。
  サジェスションしてさしあげるタイミングも掴みにくい程、葬儀社の担当者への不満が一気にヒートアップし、お話は延々と続きます。

  お尋ねした見積りの合計額は飛びぬけて高いわけではないようですが、お話をお伺いしていると、担当者のバックマージンの問題が随所に頭をもたげているようです。

  実際は担当者から紹介されたご導師ですが、会社にはご喪家が探してきたことにして、お布施を幾いくら払ってくださいと指定され、白木祭壇も見積りの価格と異なったものだが、他との調整を計るからと言い含められ、ご自宅にご安置されていた故人様は湯灌よりもエンバーミングを勧められて、1日早く斎場に搬送され、斎場でのお布団代を請求されたとの由。

  ご相談者が担当者に問いただすと、脅迫まがいの言葉が返ってくるので、ひたすら穏便にご葬儀が終ることを祈るばかりとのこと。
  お話はまだしばらく続きましたが、ふと我に返られご様子で、明日の通夜の準備もありますので・・・と電話は切れました。

  また別なお電話では、開口一番「ご葬儀ができる斎場を紹介してくれないか」との問い合わせをいただきました。
  いきなりの葬儀斎場のご相談でしたので、ご事情をお伺いしたところ、お身内の方が先程病院でなくなられたので、斎場を探していらっしゃるとのこと。
  斎場がご葬儀まで全て執り行ってくれると思われていたご様子です。
  もちろん、自社斎場をお持ちの葬儀社さんはいらっしゃいますが、多くの葬儀社さんは公営、民営の貸し斎場をご利用されており、搬送から火葬までご葬儀を執り行うのは葬儀社さんの受け持ちです。

  最近はご葬儀に関する情報が、インターネット上では一見氾濫しているように見えますが、現実はまだまだ、発展途上が現状のようです。

  これからご葬儀をされる方の判断材料になるよう、必要かつ適切な情報を当センターもご葬儀の事例を通してお送りしておりますので、お目を通していただければと存じます。

広い気持ちで…。

 子供さんの小さかった頃の思い出のもの、どうされていますか?

 
 先日、友人との会話でこんな話題がでました。
その友人の子供さんは中学生です。赤ちゃんの頃に着せていたお気に入りの服や、幼稚園の制服、通園バッグ、小学校のランドセルや校帽、図工の作品や絵画など、全部保管しているとのこと。それらを入れる箱に自分の手で布を貼り、可愛くしてとっておきたいのだそうです。
 子供の思い出の品に自分が手を加えたものを、子供が大人になったら渡してあげようと思っているとのことでした。

 もう一人の友人は、子供の一人は社会人、もう一人は大学生と、もうすっかり子育てが終わっています。その友人は、昨年、「断捨離」と言って、庭の物置小屋を徹底的に整理したそうなのですが、子供たちが小さい時に遊んでいた三輪車やなわとび、ボールなどが奥から出てきて、処分するかどうか、一瞬迷って、結局「これを見せられても子供はきっとなんとも思わないだろう」と処分したそうです。
 この友人は、とりあえずかさばらないものだけ、とっておいてあるけれど、それを子供に渡すかどうかはわからないと言っていました。

 そして、私は、基本的には写真を撮って現物は処分しています。賞状なども。
 私の両親は、私の子供の頃のものを押し入れの奥の方に入れて保管していたのですが、ここ数年、少し片付けをして出てくるたびに、それらのものを私の所に持ってくるのです。写真などならいいのですが、ランドセルや賞状などは持ってこられても…と思ってしまうのです。もちろん、「懐かしいでしょ」という意味で持ってきてくれるので、ありがたい気持ちもあるのですが、これも困りものだと思いました。
 私の場合、子どもが小さかったころの思い出は、親が「あの頃」を思い出して懐かしむためのものだと思っています。
 将来、娘に渡すであろうものは、ハードディスクの中にあります。しかし、壊れたらおしまいという、とても危険なものであることと、将来、それを見ることができるハードがあるのかという微妙なものであることは間違いないので、少し落ち着いたら厳選してプリントしておこうと思っています。(見入ってしまって作業が進まない気がしますが…)

 たったの三人でも、考え方や、やり方は様々なのですから、百人いれば百種類の考え方があるのだと思います。
 ご葬儀においては、それぞれのご家族の考え方が特に表れる部分だと思っていますので、もっと広い気持ちで対応できるように心がけていかなくてはと、あらためて感じました。

信頼関係

 ご葬儀では、規模の大小にかかわらず、葬儀社さんをはじめとして、司会やセレモニーレディさん、花屋さん、料理屋さん、返礼品屋さん、車両の運転手さんなど、実に多くのスタッフが関わっています。
 中でも、葬儀社さんの担当者はご遺族のご要望を受け取り、それぞれの持ち場にいるスタッフに指示をだして、ひとつのご葬儀を成り立たせる中心人物であり、担当者の指示ひとつでご葬儀の雰囲気が変わってしまうこともあり得るという重要なポジションであるといえます。

 ご葬儀に限らず、この場面はこのスタッフに任せる、任されたスタッフは責任を持って対応する。これは、お互いに信頼関係がなければなかなかできないことだと思います。
 この信頼関係が築けるような担当者は、不安や悲しいお気持ちでいらっしゃるご喪家の方にとっても信頼し、頼れる存在なのだと思います。

 私たちがご葬儀に立ち合わせていただく際には、ご葬儀の様子を拝見させていただくだけでなく、葬儀社さんやスタッフさんたちとの連携や対応についても見させていただいていますが、開式前の準備段階での動きを見て安心してしまい、しばし、会葬者の気持ちになってご葬儀に集中してしまったこともありました。

 先日立ち会ったご葬儀では、女性の担当者さんが「私が担当するご葬儀では、花屋さんや他のスタッフはいつも同じ方が来てくれるんです」とおっしゃっていました。
 これも、ご葬儀に関わる関係者同士のコミュニケーションを図るのにはとてもよいことで、その後実際にご葬儀を拝見していても、そのよさが表れていました。

お墓参り

まだまだ強い日差しが照りつけていますが、だいぶ秋らしくなってまいりました。

 昨日、久しぶりに会った友人いわく、「こっちは暑さでうっかり忘れていたのに、お寺の脇を通ったら彼岸花が律儀に咲いていたわ。昨今の季節の変動にもめげず、体内時計でも持っているのかしら。お彼岸を忘れないのね」。

 明後日は早くも秋分の日です。
 皆さん、お墓参りはしていらっしゃいますか。

 春、秋のお彼岸とお盆のお墓参りは、日頃ご無沙汰をしているご先祖様の御霊の供養から、先に逝かれたご両親への近況報告まで、お参りの目的も人それぞれでしょうが、お参りすることでひとときでも心安らぐこと請け合いです。

 私事ですが、来月早々には父の13回忌が営まれる予定でおります。
 お彼岸から半月遅れのお墓参りになりますが、久しぶりのお墓参りを前に、小学生が書いたという句が思い出されます。

 「天国はもう秋ですかお父さん」
 思わず懐かしさがこみ上げてきました。

 一方でお墓の問題はお受けするご葬儀のご相談でも、時としてご葬儀以上に悩まれるケースが見受けられます。
 
 先日もお受けした事後のご相談で、ご相談者はご両親のお墓を九州のご実家の菩提寺ではなく、これからはご自分達がお墓参りしやすいように、東京近郊にお墓を求めようと、九州からお見えになられたご親族の皆様にお話をきりだしたことから、話がこじれ、険悪なムードの中ご葬儀を執り行うはめになり、間に入った葬儀社の担当者は、平穏無事にご葬儀を終らせることに四苦八苦されたとのお話を伺いました。

 遠く離れているために、普段の話し合いがなく、いきなりのお話で、双方とも主張を譲らずという形になっているようです。
 担当者としては、取り立てて49日に納骨する必要はありませんので、じっくりご相談され、ご納得いただいてから、ご連絡いただければいつでもお墓のご相談も承りますと申し上げているのですがとのことでした。

葬儀屋さんとのアポ

 今日は葬儀社さん周りをしていました。3社面談しました。せっかくなので、もう何社か回りたかったところですが、事前の調整で担当者との都合が合わず3社になりました。当日のキャンセルがなかったのはありがたかったです。

 といいますのも、担当者との面談の日時を予定していても、その通りに面談できないことは少なからずあります。当日のキャンセルも起こります。担当者がいつ対応する状況になるかわからないからです。「申し訳ありません、先ほど、入電があって対応しないといけないので、今回は無理みたいです」となります。

 そうなので、日程を調整してアポが確定しても、葬儀社さんの担当者からは「やむを得ず葬儀等が入ってしまった場合にはこちらよりご連絡いたします。」ですし、こちらからは、「ご葬儀などが入られた場合には、再度日程の調整をいたしましょう。その場合は遠慮なくご連絡いただければと思います。」というようなやり取りで締めくくることになります。
 
 葬祭業は、人と会う約束や予定が入れにくい業種の一つであるかもしれません。「○○を予定していたが、・・・」「その日に、△△するはずだったが、・・・」というような話も、葬儀社の人と話せばいくらでも出てくることでしょう。
(もっとも、約束を違えても、仕方がないと許される業種であるとも言えなくもないので、それを逆手にとって、乱用する葬儀社の人もときたまみかけますが)

台風にお気を付け下さい。

 16日は敬老の日ということで、午前中に実家へ行って、軽くお祝をしてこようと思っていたのですが、台風が上陸するかもしれないということで急遽取り止めになりました。

 このような行事なら、簡単に取り止めや延期をすることができますが、これがご葬儀となると、当然、止めることはできませんし、日程の変更なども、火葬場やご僧侶の都合などを考えると調整が難しくなります。

 明日は友引の前日なので、通夜はやらないところが多いと思いますが、台風の上陸は日中と聞いています。ご葬儀をされる方は多いことと思いますので、ご喪家の方、ご参列される方は十分にお気をつけ下さい。

 ご喪家の方と同様に、葬儀社さんもとても心配されていることでしょう。必要以上の準備をされているのではないでしょうか。  

 明日、ご葬儀をされるご喪家の方、また、ご葬儀に関係される方々が無事にご葬儀を終えられますよう、祈るのみです。