葬儀社の規模は

 ご相談で葬儀社をご紹介させていただく際、小規模な葬儀社というだけで、その葬儀社は大丈夫かと心配されることがたまにあります。
 万一の時にちゃんと対応できるのか、他の葬儀と重なった時にどうするのかなどが心配ということのようですが、小規模な葬儀社さんがゆえに、そのような経験は何度もされていて、きちんと対応できるように工夫しているところも多くあります。

 以前、終活の一環で色々なセミナーに通い、葬儀についての一般的な事を勉強したので、あとはご自身達が万一の時に子供たちが困らないように、頼む葬儀社を決めておきたいというご相談をお受けしました。
 ご希望を伺い、いざ葬儀社をご紹介いう段階で社の説明をすると、「その葬儀社は小さいところなのか」と聞かれ、スタッフ2人の小規模な葬儀社だと伝えたところ、そんな小さな所で大丈夫なのかと聞かれました。
 「葬儀社だって病気をして入院することもあるだろう、旅行にだっていくこともあるだろうし、そんな時に自分が亡くなったらだれが葬儀をやってくれるのか、それだったらいつでも大丈夫な大手の葬儀社の方がいい」とのこと。
 センターとしては、葬儀のご要望をお聞きした限りでは地元の小規模な葬儀社をお勧めさせていただきたいと思いましたが、そのご相談者の一番のご希望は大手の葬儀社さんとのことでしたので、説明をさえていただいた上で、葬儀社をご紹介させていただき、まだまだ先のこととおもいますので、先々状況が変わることもありますからと、何年かに一度見直しをしていただくことをお勧めさせていただきました。

 ただ、小さな葬儀社でも、そのような場合の対応をきちんと考えているところもたくさんあります。
 大きいか、小さいかという葬儀社の規模だけで決めてしまう前に、ご相談者ご自身のメリットを一番にお考えいただけるといいかもしれません。

身の回りの整理

 私はなぜか、毎年この時期になると思い立ったように家の中を整理したくなるようです。
 今年も、そんな時期に入ったようで、2週間ほど前から少しずつ物を減らし始めましたが、毎回悩むのがなかなか処分できない趣味の材料・道具のこと。
 新しいことを始めると、また新しい材料や道具が一気に増え、しばらくするとまた他の新しいことをやりたくなる・・の繰り返しで、私の部屋は、友人から「手芸屋さん?」と言われてしまうほどになっています。

 趣味で通っている教室の大先輩が昨年引退されたと聞きました。 
 70代後半の方ですが、終活のためにご自身が持っているものの整理をする時間をつくるためそうです。
 見た目も若く、まだまだお元気にされていらっしゃいますが、動けるうちにと、いくつか通っていた習い事を一旦止めて身の回りの整理をされているとのことでした。
 多くの趣味をお持ちの方なので、整理するのも大変なご様子です。

 ひとごとではありません。私もこれからまだまだ増やし続けるであろう、趣味のもの。

 断捨離の本などでは1年使わなかったらそれは処分の対象にするというようなことも書かれていますが、今は使わなくてもまた何年かしたらやりたくなるかもしれないと、結局毎回そのまま手をつけず・・。
 今年もきっと処分はできないでしょうけれど、少しだけ減らして…と思いつつ、今日また新しいことを始めてしまいそうです。

料理がたくさん追加されていました・・と。

 前回に引き続き、以前センターにお問い合わせをいただいたご葬儀後に気がつかれたトラブルについて書こうと思います。

 昨年、お電話でお問い合わせをいただいたのですが、よく言われているトラブルの中のひとつの、「お通夜の時に、勝手にどんどん料理がでてきて、結果、たくさんのお料理が食べきれずに余ってしまっていた。案の定、葬儀後に受け取った請求書の料理代は最初の見積りからかけ離れた費用になっていたので納得がいかない」というものでした。

 葬儀前の打ち合わせの時点で納得をされても、実際の請求時に追加・追加で加算されてしまい、思っていた費用よりもかなり高額になってしまったというものです。
 確かに、お料理やお返し物の金額は実際にお越しになった人数によって変動するところなので、見積りと請求の金額に差が生じる可能性のあるところ。
 特にお料理の場合は、数がはっきりしているお返し物と違って、最終的にどのくらいの数が出たのかを把握するのは難しいものです。
 実際に料理が並べられてしまっているので、後から納得がいかないと言っても、それについて対応してもらうのは難しいかもしれません。

 良心的な葬儀社でしたら、ご会葬の人数を見ながら、足りなくなりそうだと判断した時点で喪主やご家族の方に、追加について相談すると思いますが、葬儀前の段階で、良心的な葬儀社なのかどうかを見分けるのはとても難しいことのように思います。
 このお問い合わせをされた方も、見積りの段階ではご納得されていたのですから、少なくともその時点ではその葬儀社を信用していて、不信感はお持ちになられていなかったわけです。

 私がセンターに入ったばかりのころ、「電話帳で“あさがお葬儀社紹介センター”という名前を見た。おたくは葬儀社じゃないみたいだが、何をやっているところなのか」と聞かれたことがありました。
 葬儀社の紹介をするところであることをお伝えしましたが、「葬儀社なんて、電話帳にたくさん載っているんだから、てきとうに電話をすれば葬儀はやってもらえる。おたくのやっている事の意味がよくわからない」と言われ、うまく説明出来なかった事を未だに残念に思っています。
 その時、その方に理解していただけるように説明できなかったのは、世間でよく言われているトラブルについて、「今でも本当にそんなことがあるのかな」と少し思っていたところがあったからかもしれません。
 それから数年の間に、何件かの実際にそのようなトラブルに巻き込まれてしまわれた方から話しをお聞きし、『葬儀社を選ぶ』ということがどれだけ大切なのかということを実感させていただきました。
 大切な人を満足のいくご葬儀でおくっていただくために、『葬儀社を選ぶ』ということに関心を持っていただければと思います。

葬儀のトラブルに巻き込まれないでください。

 センターは「葬儀のトラブルに巻き込まれないように」と、葬儀を行う前の段階でのご相談に対応する活動を行なっていますが、時々、葬儀のトラブルに巻き込まれてしまわれた方からお電話を頂くことがあります。
 葬儀後の場合には、センターではお役に立てる事はあまりないのですが、何かのご参考になることがあるかもしれませんので、お話しはお伺いしています。

 都内の方から、今日、直葬で葬儀を行い、思っていたよりも高額な費用が請求されたのですが、これは正当な金額なのでしょうかとのご質問がありました。
 金額をお伺いすると、私の経験からは直葬の葬儀で聞いたことがないような金額で、思わず「えっ?」と声が出てしまいました。
 病院でお亡くなりになり、病院に入っている葬儀社に「1時間以内に出ないと」と急かされ、そのまま搬送し、葬儀の打ち合わせは行なったようですが、打ち合わせの内容はほとんど覚えていらっしゃらないそうです。その時に渡されたのはノートの切れ端に金額が書かれたものだけ、詳しい見積書は請求書と一緒に手渡されたとのことでした。
 具体的にお役に立つことは出来ませんでしたが、一般的な費用が聞けただけでも有難かったですとおっしゃっていただきました。
 
 たとえ、余命を知らされていて心づもりはされているつもりでも、大切なご家族の万一の時にはやはり普通の状態でいることはとても難しいと思います。
 未だ、葬儀のことについて何も知らないのをいいことに、不安定な心理状態であることにつけこんで、葬儀社の思うようにされてしまうということがあるのがとても残念に思います。
 また、病院に入っている全ての葬儀社がそうというわけではなく、きちんと対応している葬儀社もあるというのに、全てが疑われてしまうこともまた残念なことだと思います。

 病院からは「なるべく早く迎えに来て頂いて下さい」と言われることもあるかもしれませんが、そこで「早く出ないと・・」と急かすのは葬儀社の人です。(白衣を着ている事もあるそうですので、病院スタッフを間違えることもあるみたいです)
 急かされることこそ、「つけこもうとしている」と思っていただいたほうがいいのかもしれません。

 葬儀社を事前に決めておかれることが一番安心につながることだと思いますし、実際に事前に葬儀社を決めておかれた方からご葬儀後に、「安心して葬儀を行えた」とご報告頂くことはとても多いです。
 ただ、葬儀社を事前に決めておくことに抵抗がある方も多くいらっしゃることと思います。
 そのような場合でも、葬儀のことを少しだけ調べておくだけで避けられるトラブルはあると思います。

葬儀式場を選ぶには・・・

 葬儀社と斎場の関係がよくわからないという方は意外と多いかもしれません。
 消費者の方からの目線で見た場合、よく目にする葬儀場はどこが運営しているのかなど、あまり気にすることはなく、お身内の方が心配な状況になっても「あそこに式場があった」などの少ない情報で葬儀社を決めてしまわれることも少なくないように思います。

 葬儀場は、葬儀社が保有する自社斎場や、区や市など行政が運営している公営斎場、また、寺院や地域が運営しているような貸斎場など、管理している所が違うことによって、葬儀社を選ぶという選択肢があるにも関わらず、それに気づかないこともあるのかもしれません。

 先日、事後のご相談でどの葬儀社でも対応ができる○○会館(民間の貸式場)を紹介してほしいとおっしゃる方がいらっしゃいました。
 そのご相談者は斎場が葬儀を全て行ってくれると思っていらっしゃったとのことで、式場は葬儀社が予約を行ないますので、そこの式場に慣れている葬儀社をご紹介させていただく旨の説明をしたところ、ご理解されたということがありました。
 
 また、他にも「○○斎場ですか」と、斎場と間違えてお電話をいただき、お話しを伺うと、その方も斎場に依頼すれば葬儀が行えるものだと思われていたということもあります。

 たしかに、葬儀社が自社で運営している自社会館はその葬儀社さんのみが葬儀を行える会館であることが多く(まれに、どなたでも使える貸式場にしているところもありますが)、インターネットやCM、広告などでも目立つため、消費者の方が葬儀式場=葬儀社と思われてしまうのも無理は無いかと思います。

 使用したい葬儀場が葬儀社の自社会館であれば、その葬儀社に依頼することになりますが、公営の斎場や民間の貸式場の場合は、「葬儀を行う場所を貸している」だけですので、ご葬儀のお世話をする葬儀社はご利用される方が自由に選ぶことができます。
 自社会館を持たない葬儀社は、自社会館を保有する葬儀社よりも多いです。
 つまり、「貸式場を利用したい」と思われている方には、葬儀社の選択肢が多くあるということになります。

暑くなる前に動きます・・。

 最近、暖かくなってきたので賛同葬儀社さんの会社に訪問させていただいています。

 先日はさいたま市へ。
 事前にご都合を伺ってから予定を組むのですが、急なキャンセルがあっても仕事柄やむを得ません。
 先日、5件の葬儀社さんにお邪魔するはずでしたが、実際にお邪魔出来たのは3件でした。
 時間に余裕ができたので、少しくらい迷ってしまっても大丈夫と、気持にも余裕ができ、日ごろの運動不足解消できたかも、と思うくらいけっこう歩きました。

 葬儀社さんと話しをする際、やはり、どの様な社が選ばれているのかということが気になるようです。
 センターから意見をすることはありませんが、お話しをさせて頂いた葬儀社さんは、気になることや直した方がいいことがあれば言って下さいと、少しでもご依頼される方が満足のいく葬儀になるように努力するという気持ちが伝わり、私の方もとても勉強になります。

 私は、暑くなると動きが止まってしまうので、夏が来る前に、またあちらこちらにお邪魔して、勉強させていただこうと思っています。

多くの方にご訪問いただきまして、ありがとうございます。

 おかげさまで、当ブログのアクセス数が2,000,000を超えました。
 2006年にブログをスタートしてから10年目、この2,000,000アクセスという数字が多いのかどうなのかはわかりませんが、たくさんの方に見て頂いているということですから、本当にありがたいと思っています。

 2013年8月に1,234,567アクセスの瞬間を夜中に偶然(そろそろだと狙ってはいましたが)スマホのスクリーンショットでおさえることができ、その時のブログにも書かせていただきました。
 次は2,000,000アクセスの瞬間を!と思っていたのですが、まだまだ先だと思っていたので油断して、見逃してしまいました。
 
 1,000,000アクセスに達成するまで約7年かかったとすれば、その後の1,000,000は3年ちょっとで到達した計算です。
 10年前よりも、インターネットを利用する方が増えたからというのは当然の理由だと思いますが、葬儀について調べた方がセンターのサイトにたどり着き、当ブログに寄り道して下さったかたも多くいらっしゃるかもしれません。

 葬儀社をインターネットで探すということがごく一般的になり、また、小規模な葬儀社でも自社のホームページを持っている時代です。
 だからこそ、ホームページで葬儀社を検索し、たくさんの葬儀社を見てしまったがゆえに迷い、混乱されてしまわれる方は少なくありません。

 当センターのサイトにたどり着いて下さった方が、安心して葬儀を行えますように、拙いブログですが、これからも続けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 次のチェックは2,222,222アクセスです。

葬儀社を比較するには・・

 複数の葬儀社を比較して決めたいと思われる方は多いと思います。
 1社だけではいい葬儀社なのか、そうではないのかの判断が付けられないからというのがその理由であると思いますが、複数の葬儀社から資料や見積りを取り寄せても、いざ比較するとなると、どのように比較したらいいのか分からないという方が多いようです。
 たくさんの資料を取り寄せれば取り寄せるほど、たくさんの葬儀社のホームページを見れば見るほど、何が自分にとって良いのかが分からなくなってくるのではないでしょうか。

 先日、「インターネットでたくさんの葬儀社のサイトを見ましたが、みんな良いことしか書いてないし、プランに入っているものもそれぞれで、何を信用していいのかわからなくなって・・」と、ご自身での比較が難しくなった方からご相談を頂きました。

 複数の葬儀社を比較して決めたいと思われる場合、費用や場所のほかに、対応面を重視される方は多いのですが、ホームページや見積り書、パンフレットの立派さなどで判断される方もいらっしゃるかもしれませんが、それだけでは葬儀社がどのような対応をするのかを判断するのは難しいかもしれません。
 
 葬儀は担当者との信頼関係がとても大切だと思います。
 満足=担当者との関係が良かったと言ってもいいくらいなのではないかもしれません。

 
 事前に葬儀について調べたいと思う方で、お気持ちが許せるのであれば、資料の取り寄せだけでなく、是非、直接担当者と話しをして頂く事をお勧めいたします。

ぼんやりとした不安を解消して頂ければと・・。

 葬儀の事前相談をされる方は、どの方でも『複雑な想い』があると思います。
 「万一のときに慌てないように」、「思うような葬儀を行いたい」など、葬儀についての準備を前もってすることによりご家族の気持ちが整い、葬儀に対する不安な気持ちの負担が軽くなるというメリットがあるということが分かっているけれど、その裏側には、「本人が頑張っているのに・・」、「まだ生きているのに・・」という心の中の葛藤がある方は多いです。

 電話のご相談では、葬儀について積極的にご相談されているように思われる方でも、やり取りの中でほろっと「まだ亡くなっていないのに、こんな相談をしていいのかわからないんですけど・・」とこぼされることもありますが、万一の時にどうなってしまうのかという不安の方が大きいのかもしれません。
 なんとなく漠然とした不安をずっと持ち続けているよりも、分からなかったことが明確になったり、万一の時に信頼できる葬儀社にすぐに連絡できるということは事前にご相談をされた方ならではの安心があるように思います。

 お電話でのご相談で、事前の段階で周到に葬儀の準備をすることには本当は抵抗がある、ということと、万一の際には火葬のみでの葬儀にしたいが、火葬のみでの葬儀にしてもいいのだろうかと葛藤があるとお話しされたご相談がありました。
 他の親戚には事前に相談をしていることを知られたくないとおっしゃっていましたが、万一の際には慌てて失敗はしたくないとお話しされ、事前の段階で火葬のみでの葬儀について色々とご理解され、「火葬のみを選ぶことに逡巡もありましたが、葬儀が終わった後で、罪悪感も後悔も感じずにいられることを感謝しています。」とご葬儀後にご協力頂いたアンケートでご葬儀の時のお気持ちをお知らせくださいました。

 ご心配な方がいらっしゃる状況での事前相談は、実際にご相談される方にとって迷いもあると思います。
 心配が大きくなってきたときや、どうしたらいいのかわからなくなったときに、不安な状況を少し軽くしたいくらいの気持ちでご相談されるのもいいかもしれません。

最優先にしたいことは?

 葬儀社を選ぶ際に、ご自身(またはお身内の方)が何を最優先にしたいかということが明確になると、選びやすくなると思います。

 費用を極力抑えたい、交通の便がいい式場で、温かい対応をしてもらいたいなどのほかにも、畳の部屋で安置してもらいたい、葬儀の日まであまり待ちたくない・・など。
 もちろん全てが叶えられることが一番いいのですが、環境によって叶えられないことなどもあると思います。

 以前、式場は自宅の近くにしたい、自宅には安置出来ないので、安置所を利用して、夜間の付き添いもしたいとご希望されたご相談がありました。
 ご自宅近くにちょうどいい規模の葬儀会館はありましたが、残念ながら、ご安置については夜間の付き添いに対応しておらず、それを叶えるためには少し遠くの安置所を利用するしかありませんでした。
 安置中の夜間付き添いという点を踏まえた提案をさせていただきましたが、よくお考えいただいた結果、夜間の付き添いはできなくても、「近い所」ということが最優先になり、ご安置中の面会は日中しかできませんでしたが、ご自宅から近い式場で葬儀を行うことができました。

 本来なら全ての要望が叶えられることが一番であるとは思いますが、それが難しい状況にある場合には、ご要望の中の何が一番大事なのかということを明確にして頂くと、葬儀社を比較して選ぶ時にも役立つと思います。