「葬儀社」が舞台になるドラマが始まった。

「お前の人生が好きだったと思える生き方をしろ」
 テレビをつけた途端、いきなり飛び込んできたドラマのせりふでした。

 亡くなったお父様の葬儀社を引き継ぐ決心をした若者が主人公の連続ドラマが、1月12日から始まりました。
 葬儀社が脇役のドラマは数多くあれども、真正面から取り上げたドラマは映画「おくりびと」以来かもしれません。

 事件もの以外で死者を扱うドラマはお茶の間にはなじまないとばかりに、今まで問題視されなかった節もなきにしもあらずというところでしょうか。
 これも昨年の3・11以来の世相を反映した産物かもしれませんが、多くの方が未経験のご葬儀の実態を少しでもご理解いただければ、ご葬儀に関係しているものとして喜ばしい限りです。

 葬儀社さんの仕事はご葬儀全般多岐にわたりますが、打ちひしがれているご喪家にとっては救世主のような存在で、親切丁寧気配りが大きく物を言うようです。

 当センターがご葬儀後におこなっているアンケートでも、葬儀社さんにご満足いただいた点として、
 ・親切丁寧で色々教えていただいた。
 ・細かい気配りも行き届いていた。
 ・こちらの希望をよく聞いて適切なアドバイスを適宜いただいた。
 ・詳細な説明がなされ、誠実さや誠意が伝わった。
 ・なんでも相談にのってくれ、遺族の気持になって対応してくれた等を挙げていただいています。
 ・中には家族以上に誠意を感じ、不思議ですが笑顔でご相談ができ、立派に見送ることができ、悔いの残らないものにすることができました。亡き父も大満足していると思いますと最大級のお礼をいただいた葬儀社さんもいらっしゃいました。

 時間を選ばず昼夜の区別無く働き、ご要望に沿ったご葬儀を執り行い、ご喪家から「ありがとう」と感謝される職業にも今年は少し光が当ってきたようです。

明けましておめでとうございます。今年こそ「絆」の定着を。

 明けましておめでとうございます。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 もういくつ寝たらお正月・・・と数えていたら、早くも三が日が過ぎようとしています。
 今年の新年はいつもの年とは少々勝手が違う方も大勢いらっしゃることと思います。

 昨年の3月11日以降、被災地の方はもちろんのこと、直接災害を免れた方も胸の中にずしりと重くのしかかったものを、どのように持っていくべきか、年を越しても思いあぐねていらっしゃるのでは・・・。
 そしゃくしながら、ひとつひとつを丹念に解きほぐしていく年になるのだろうか。

 皆で力を合わせてなんとかこの場を乗り切ろうという気持が、人と人との繋がりを思い起こして、震災以前の日常生活では考え付かなかった「絆」という言葉が、ここ数ヶ月巷で流行語のように語られています。
 
 しかしながら、ご葬儀でこの「きずな」という言葉とは裏腹な現象を耳にするようになったのも、昨年来特に顕著になってきたと思われます。
 
 年末、葬儀社の方から「離婚した奥様やお子様の手を煩わせたくないので、葬儀社の方で葬儀、火葬から散骨まで一切合切やってもらえないか。散骨後に息子に知らせるようにしてほしいというようなご相談が相次いであり、来年はさらにこの傾向が強まりそうだ」とのお話を伺いました。

 私の昨年受けたご相談の中にも、似たようなケースが幾つかありました。

 警察から行方不明だった弟さんの死を知らされたお姉様は「今さら顔も見たくない。主人は弟の存在すら知らないので、葬儀社の方で遺体を警察から引き取り、葬儀をしておいてほしい。来月東京に出向いた折にお骨を受け取ります。」と素っ気ないそぶりを見せていらしたが、娘さんのとりなしで御主人に事情を説明され、急遽ご葬儀に3人揃ってお見えになられたとの報告が葬儀社の担当者からありました。

 「近い内に日本を離れるとしばらく日本に帰らないので、入院中の父の葬儀を葬儀社が全部代行してお骨を預かっておいてほしい。後で受け取りに行きますので」とご相談された方は出発前にお父様がお亡くなりになられ、結果お帰りを待つまでもありませんでしたが・・・。

 かつて、御家族・ご兄弟の絆は何にもまして強いはずでしたが・・・。
 言葉の独り歩きから、今年こそ「絆」が定着してくれることを望みます。

あさがお葬儀社紹介センターを選んだ理由とは・・・。

年々、1年の速さが身に染みてくるようになりました。
 子供の頃のあのたっぷりあった1年と同じ1年かと思わず疑ってしまいます。

 今年も依頼者の方々からセンターのご相談フォームやお電話を通じてのご相談を数多くいただきました。
 お電話でのご相談の方を含め、昨今ではほとんどの方がインターネットで検索をされ、センターにご連絡されてくるようになりました。

 事後のご相談では、「センターのホームページ冒頭に記してあるとおりに電話番号のメモを持っていたので病院から連絡しました」とホッとされた電話口の声の主。

 インターネットで葬儀社を探したが、料金設定の基準が一定でないために比較が難しく、プロの目線で見ていただいた会社であれば安心と思い電話された方。

 大きな葬儀社でマニュアルどおりの対応をするところには頼みたくなかったので、ネットで探して密葬や家族葬をキーワードにしたところ 、御社がヒットしました、とお知らせいただいた方。

 医者から親の命が危ないと言われた日に縁起でもないと思いつつ、深夜検索し途方にくれていたところ、中立的な立場で、胡散臭くない感じを第1印象で感じ、ご連絡しましたとの方等。

 当センターをお目に留めていただいた依頼者の様々な第1声に勇気付けられた1年でもありました。

 アンケートでも当センターがNPO法人であり、「依頼者と葬儀社とのコミュニケーションをよくし、依頼者が不利にならないようにサポートするのが、第3者機関であり、それには非営利であることが大切である」とのセンターの趣旨に賛同され、ご連絡をいただいたことが数多く記されていました。

 ご理解いただけたことに感謝しつつ、来年はより皆様のご要望にそえるような、さらなる試みを検討しておりますので、ご注目いただければと思います。

 様々なできごとが走馬灯のごとく駆け巡り、重くのしかかった年もあとわずかになりました。
 年末、この目で確かめたく、福島に行ってまいります。

 私の担当は今年最後になりました。
 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

アンケート

 今年も1年の反省をする時期がめぐってきました。
 反省する材料は多々ありますが、我々にとっての1番は矢張りアンケートでのご指摘ではないでしょうか。

 ご葬儀が終った後一段落されてから、ご依頼者にご葬儀に関する率直なお気持をアンケートでお伺いし、時には苦言を呈して私達が気付かなかった点のご指摘をしていただきます。
 私達も反省とともに、そこから次なる課題の材料を見つけ、それを翌年へのステップの足がかりとなるようにしなければいけません。
 鍵はどれだけ見つけられるかに掛かっています。 

 また、以前、アンケートに関してある舞踊家の方から「生徒にとっては何よりのプレゼントで大事にしている」と伺ったことがありました。
 アトリエ公演での発表会の後、自分の意としていることが伝わらず、アンケートでの評価に落ち込む生徒もいますが、そこが大切で、チャンスだとのこと。
 失敗を考えることで、自分というものが見つかってくるのだからと・・・。
 踊った、良かっただけでなく、自分に無理難題を与え、試行錯誤をしながら創作していくことが何より大事だと力説され、こちらもアンケートの大切さが分り始めた頃でしたので、わが意を得たりばかりに思わず大きく頷いたことが思い出されます。

 今年もアンケートには一喜一憂させられましたが、時には「10点満点の10です。親戚の人たちもよくがんばった。いいお式だったとほめてくれました。あの式以上なものは、金銭を積んでも出来なかったと思います!」と興奮冷めやらぬメールを早々といただいたこともありました。
 ストレートなお気持にご葬儀のことも一瞬忘れて、こちらも画面に向かい思わず「よかったわね」と声をかけ、何故かほっとしたものでした。

後始末

 今年も残り1ヶ月を切ってしまいました。
 清々しい新年を迎えるためにはその前に大掃除という面倒な仕事(?)が待ち構えています。
 いつのころからか畳を上げての大掃除風景は見られなくなりましたが、「暮れのすす払い」は1年の締めくくりとして残しておきたい行事の一つです。

 この1年を一生に見立てると、最後の大掃除は、跡を濁さないためにも重要で、大掃除の「後始末」は大事なキーワードになるようです。

 1人暮らしの友人は引越しを機に最小限必要なものを残し、大事にしていた焼き物は火災に遭ったお寺に、大切な書籍は母校に寄付したとのこと。

 また、趣味のコレクターの「後始末」には決断も不可欠な要素になってくるようです。

 以前、大正・昭和初期からの子供の遊び道具を長年集めていらっしゃった方から珍しいもの、懐かしいものを沢山見せていただいたことがありました。
 二部屋ほどをぶち抜いた陳列室には、数え切れないほどの紙細工や紙のおもちゃの類が所狭しとばかりに積み重なるように置かれ、暫しその中で時間の経つのも忘れるほど遊ばせて頂きました。
 しかし、当主のコレクターがお亡くなりになった後、残された御家族にとっては薄汚れた紙切れ同然に過ぎないものが多く、この後始末が大変だったことを人づてに聞かされ、何とか残す手立てはなかったのかとはなはだ残念に思ったものでした。

 最近、写真を50年以上撮りつづけてお亡くなりになった知人の奥様からは、何万本もあるネガの整理をお願いされ、来年早々から有志・皆で手分けしてルーペ片手に着手することになりましたが、一部屋分のネガ整理には相当な時間を要しそうです。

 このように趣味の類のものは、残された方々にとって価値が分らず途方にくれてしまうことも多く、時として不本意な扱いをされてしまいがちになります。

 そうならないうちにご自身で後始末をされることは、取りも直さず御家族の為、それ以上にご自身のためでもあると思うのですが・・・。

 年末の大掃除を機会にそろそろ「後始末」のことも考えておきましょう。

見積りの後は担当者との面談を・・・。

 「引越し先が決まったわよ」電話口の友人の弾んだ声が聞こえます。

 「引越ししようかな」と言う話がトントン拍子に決まり、都心の高田馬場から憧れの湘南に居を移すことになりました。
 新居は海岸から徒歩3分。昨今の津波が少々心配だが、気分の清々しさには変えられない由。

 さて、引越しにあたり、大手業者から地元業者まで3社に見積りを依頼し、値段を見てビックリ。
 自分で整理できるもの、運ぶものを事細かに説明したはずが、A社とB社では価格格差が倍近くになる。

 早速、各社の担当者に会って説明を伺うと、それぞれの社の特徴が分り、見積りだけでは判断がつかなかったことも十分に理解できたとのこと。
 さらに担当者の人柄もチェックでき、これで納得の行く引越しができそうだと、師走の引越しをわくわくしながら待っている様子が手に取るようです。
 ちなみにリーズナブルな値段をつけられた担当者の説明と人柄が一番だったようです。

 友人の話を聞いて、我々も賛同社から見積りをお取りした後、依頼者にお願いしていることを改めて確認させられました。

 概算の見積りをお取りした後、時間がありましたら出来るだけ担当者とお会いされて、見積りでは分りにくい詳しいお話をお伺いしてほしい・・・と。
 また、ご葬儀は担当者如何でかなり異なってきますので、詳しいお話だけではなく、担当者の人となりも観察されて、お式に臨まれることをお願いしております。

 先日葬儀の立会いに伺った担当者からも同じようなお話を聞きました。
 大手の葬儀社さんから取った見積りが思いの外高く、困惑されていた方から知り合いを介して見積りを依頼されたそうです。

 一つひとつ丁寧に見積ると何と半値近くになり、それでも十分納得していただけるご葬儀ができ、依頼された方も大いに満足されたご様子とのこと。
 勿論、その陰には見積りだけではなく、担当者の誠意ある説明と依頼者が安心された説得力があったことは言うまでもありません。

 見積りをきっかけとして、担当者とお会いすることを切に望みます。

ご自身の葬儀をどのようにしたいですか?

 「自分の場合だったらこのようにしたい」とご自分の葬儀をイメージされ、相談される方が増えてきたようです。。
 いざという時慌てないため、残された奥様やお子さん達が混乱しないようにと葬儀のやり方や葬儀社を決めておきたいという思いからかと思います。。
 以前から気になりつつも延び延びになっていたのがインターネットの普及で葬儀に関することが解りやすくなり、決心がついた方が多いようです。
 ご自分の最後をイメージし、決めるのも今が健康だからできることでもあります。
 
 第1条件にこじんまりした葬儀を望む方の場合、家族と近しい親族と親友という本当に別れを惜しんでいただける方のみにきていただきたい。
 これまでに多くの葬儀に参列されたが亡くなられた方とはほとんど面識もなく、ご家族への義理で伺ったことからの反省の意もあるようです。
 参列して頂かなかったお知り合いの方にはしかるべき時点で、ご家族から亡くなった旨をはがきで知らせてもらうようにするとのことです。
 予算、場所、サービスの順序も集まっていただくのは大切な方ばかりですので、まずは何をおいてもサービス第1。
 葬儀社の決め手も、いざという時当の本人はおりませんので、「約束を守り、誠実にやっていただけるところが第1です」とのことです。

 ご自身のいざというとき、遺された家族の大きな不安は少しだけででも小さくなることかと思います。

今年も喪中はがきの季節になりました。

 昨日、友人から102歳でお亡くなりになられた義父様の喪中はがきが届きました。

 気が付けば今年も残すところ2ヶ月をきり、年賀欠礼はがきの季節です。

 近年、頂いた喪中はがきの中で100歳を越えた方のものはこれで3回目です。

 最初に頂いた時は年齢を思わず何度も見直したほどでしたが、改めて周りを見渡すといらっしゃいました。
 しかも、皆さん押し並べてかくしゃくとしたご様子。

 20年ほど前、知り合いの医師から『人間の寿命は大方90歳。それを証拠に89歳の声は聞いても、90歳の声は聞かないでしょう』と言われ、当時妙に納得したことが懐かしく思い出されます。
 この20年間で寿命は確実に10年以上延びたことになります。

 100歳と言えば、ご葬儀でも昔からの慣わしで紅白餅や紅白の品を返礼品と一緒にお出しになる地域もあるようです。
 以前、100歳の方のご葬儀に立会いでお伺いした時には、返礼品にピンクのタオルが付け加えられ、喪主様からお祝いものだからお持ちくださいと頂いたことがありました。

 今でも100歳に何とかあやかろうと、時折タンスの奥から取り出しては眺めています。
 1世紀を駆け抜けた人生はどんなだったのでしょうか。

 大往生万歳と喪中はがきを眺めていると、ラジオから「東北の友人から喪中はがきが届きました」とのお便りが流れてきました。
 「あれから8ヶ月」と題したお便りコーナーからでした。

 今年の喪中はがきは複雑に様々な思いが込められていることを改めて思い知らされました。

見積もりだけではわからないことがあります

 ご葬儀に立会い、葬儀社の担当者の采配ぶりを拝見していると、思わず「さすが」と感心させられることしばしばです。
約1時間の葬儀・告別式の進行そのものは特別な事がない限り目立った違いはないはずですが、同じ演目の芝居やオーケストラが演出家や指揮者によって違ったものになるように、担当者によってご葬儀の中身や雰囲気がガラッと変わってきてしまいます。
 黒子に徹し、常に一歩下がってサポートする方、また二人三脚でご一緒に考えましょうと言う方、半歩前から色々アドバイスされる方、それぞれの担当者の持ち味を活かしたやり方でご喪家と接しているようです。
 細やかな気配り、和やかな雰囲気づくり、臨機応変な対応ときますとベテランの方に一日の長となりますが、若手の担当者にはフットワークがよく、依頼者の意図をうまく汲み取ってくれ、コミュニケーションも取りやすかったというアンケートも頂いております。
 また、思いもかけなかった突然の出来事に遺族だけでは思慮しきれない部分の助言や導きがあり、大変助かりましたというお言葉も頂いております。
 よりご満足のいくご葬儀を希望されるならば、見積りの高い安いだけでは分らないソフトの面も合わせてご確認いただきたいと思います。
 その為にも、出来ましたら担当者に会って具体的なお話を伺ってみることも大切です。担当者の人となりを知る上でも・・・。

ご自身の事前相談は映画『エンディングノート」を参考に・・・?

 夏の終り頃、立て続けに60代の方々のご葬儀に立ち会いました。

 これから第二の人生設計をあれこれと思い描いていた矢先に、突然潰されてしまった無念さを思うと、お悔やみの言葉もなかなか見つかりません。

 そんな中、タイトルに惹かれて観た映画「エンディングノート」は、69歳の若さで亡くなられた、かつて熱血営業マンの半年間のドキュメントでした。

 映画は末期癌を告知された父親が家族に残すエンディングノートとして、ご自身の最期までを克明に綴り、それを監督である娘さんが、冷静にかつ絶妙な距離感を持ちながら撮影を進めていました。
 この距離感に私もいつの間にか見ず知らずのご家庭の仲間入りをし、時に口をほころばせ、時に涙で頬をぬらしながらも、ご葬儀のアドバイザーとして大いに頷きながら見入っていました。

 モーレツサラリーマン時代をそのまま続行して、全て段取りをしなくては気がすまない主人公はご自身のご葬儀の準備を始めます。

 ご実家は代々仏式でしたが、宗派を問わないお墓を確認して、キリスト教葬を選びます。
 選んだ理由は式場の雰囲気がよく、ご自宅から近く、リーズナブルであることをあげ、近親者のみで執り行うことを明記し、ご会葬いただきたい方のリストをコピーにまでとって息子さんに最後の段取り確認まで、準備万端整えました。
 94歳になるお母様に携帯電話で最後のお別れをし、洗礼を受けます。

 ラストシーン、ご遺体は見慣れた町をゆっくりと後にし、一路火葬場へと向います。

 昼下がりの映画館は老若男女で埋まり、若いカップルも多く見受けられました。
 ご葬儀の事前相談をご希望の方は是非ご覧下さい。お勧めいたします。