担当者の心づかい

「ご長男の入院されている病院の前で暫し車をお止めし、永年住み慣れた団地の前をお通りして、臨海斎場の霊安室へと向かわれました」

 お父様も今頃はきっと心残りだったご長男とのお別れが思いがけない形で実現でき、あの世でほっとされていらっしゃるのでは・・・。

先日、ご家族・ご親族だけの1日葬を、臨海斎場にて執り行いました賛同社の担当者さんの報告を伺って、こちらも思わず安堵いたしました。

 深夜3時に病院にお迎えに上がり、民間の安置所に一時預けをされ、朝一番で臨海斎場の霊安室を確保し、午後には移動されて、臨海斎場では改めて納棺を執り行い、伸びていた、おひげそりをされ、お顔を整えてさしあげたとのこと。
 施行後のアンケートでは担当者の気配りには常に高い評価を頂き、またお願いすると思いますとわざわざ断り書きをいれてくださる方もいらっしゃるほどでした。

 今回のご報告を伺い、数年前に頂いたアンケートのことが思い出されました。
お亡くなりになるずっと以前に、病院から安置所に行く途中で、ご自宅の前を通ってほしいとおっしゃっていた方がいらっしゃいました。
  ところがお亡くなりになられた当日は、ご相談者もご家族も気が動転されて、そのことをすっかり失念していましたが、葬儀社の担当者は覚えておりました。

  「自宅前で暫しの間停車して、お祈りをして頂けたことで、心が救われた気がします。元気で帰ってこられなくて…、悲しくて無念でしたが、一瞬でも立ち寄っていただけたことで心が救われた気がします。このタイミングをおいて、他になかったですから」と。

 さらに打ち合わせの後、ご自宅まで送って頂いた折、遺影写真と一緒にたまたま別の目的で故人様が書き残した直筆のメッセージを担当者にお渡しされたところ、「会葬礼状の文面の最後に印刷して、原本は額に入れて安置所に飾っていただき、故人を大切に考えてくださっているお気持ちが伝わってきて、思わず新たな涙を流しました」と担当者の気配りに感謝のメッセージが寄せられていました。
 
 このような、ちょっとした気遣いが、ご葬儀では満足度を決める大きな手掛かりとなるようです。

家族葬の行方は・・・。

「先日、叔母の葬儀を家族とごく内輪の親族だけの家族葬で行い、お香典もご辞退とまで言われたが、今や田舎にまでも家族葬が浸透しているのね」
 久しぶりにお会いした友人が、開口一番発した近況報告でした。

 叔母様も100歳近くのご高齢で、御兄妹はすでに他界され、息子さんにも先立たれ、喪主はお孫さんとのこと。
 30代のお孫さんにとってはごく自然のなりゆきだったようですが、600名近くのご会葬者がお見えになられた、20年前の息子さんのご葬儀に出席された他のご親戚の方々にとっては、少なからず複雑な思いが残ったご葬儀でもあったご様子です。

 ご自宅でのご葬儀も少なくなり、ご安置先もご自宅以外をご希望される方が多くを占めるようになった昨今では、古くからのお知り合いは別として、ご近所には事後のご連絡で済ませる家族葬の認知度も高まり、益々ご葬儀の本道に近づきつつあるようです。
 それに伴い、ご葬儀に直接携わる担当者の裁量如何で、家族葬の良し悪しが大きく左右されてきているようにも思われます。

 ご喪家の気持ちをご葬儀の式の中でどれだけ形に表せるか、ご参列いただいたお一人お1人の心に故人様との思い出をどれだけ刻むことができるか、少なくとも手作りで、ご家族には自分たちの手で見送ったという実感を味わせてあげられることが大事な要素となり、会葬者参加型が一つのキーポイントにもなってきています。

 その一方で、ちょっとした気配りも重要な要素となりますので、気が抜けられませんとは担当者の弁です。
進行役は司会者にお願いし、ご葬儀中はフリーの身になり、いかにご葬儀に集中するかに掛けているとおっしゃる担当者は、ご喪家からのご要望をお伺いし、言われたことを一つひとつ漏らさず実行することが、ご満足いただけることに繋がるとおっしゃいます。

 また、あるベテランの担当者はご住職の読経に始まりご焼香という緊張した儀式から、独自なやり方で一気にアットホームな雰囲気を創り上げていました。
 そのギャップに初めは少々戸惑いを覚えましたが、こういうやり方もあるのだといつの間にか納得させられたものです。

 最期のお別れでは柩に祭壇のお花を入れる準備の為、一旦全員の退場をお願いしますが、こちらのご葬儀の場合はご着席のまま舞台裏をお見せして、そのまま一気にお花入れに入ります。
 葬儀社のスタッフがまだ、祭壇のお花を摘んでいる最中ですが構わず、担当者の「お花を心ゆくまで入れてください」との呼びかけに、ご家族ご親族の皆様はハッと我に返ったように故人様と向き合い、それぞれがお花を抱え、それぞれのお別れをしていらっしゃいました。
 そこではお花入れという儀式ではなく、お1人お1人が純粋に別れを惜しんでいる姿が印象的でした。

 少々乱暴な言い方になりますが、芝居で言うところの第3幕で転調し、一気に最終場面に持って行く感じにも似ているようです。
 勿論、これもベテラン担当者の緩急を心得た、なせる技ですが・・・。
 今後、家族葬もそれぞれのご家庭に合わせて、益々変化し続けて行くことでしょう。

ご葬儀の良し悪しは・・・。

先日も夜遅く、お電話にて事後のご相談をいただきましたので、どちらでどの様なご葬儀をご希望なのか、ご葬儀に関すること、はたまた菩提寺に関することなどを様々な角度からお伺いし、ご要望に沿ったお近くの当センターの賛同社をご紹介させていただきました。

 当の賛同社は病院から渡されたリストにも記載されており、丁度リストアップしていたとのことで、電話口からはほっとされたご様子が伝わってきました。

 早速に、葬儀社の方からの連絡をご希望されましたので、担当者にお知らせし、以後の対応をお願いいたしました。

 遅い時間でしたが、担当者はご希望の1時間後、病院にお迎えに上がり、取り急ぎ自社所有の安置所にご安置され、皆様お疲れのご様子でしたので、先ずはお休みいただき、詳細は翌日からということにいたしました。

 翌日午前中には、ご家族皆様が安置所にお集まりになり、打ち合わせをされ、納棺の儀を執り行った後、費用をできるだけ抑えたいご喪家のご要望に沿って、担当者は午後には市営斎場の霊安室に移動されることを提案されたとの由。
 
 前夜初めてお会いされた時は、皆様の緊張もピークに達し、警戒されたご様子も見受けられましたが、一晩お休みになり、翌日お集まりいただいた中、担当者の手で故人様の口や目を閉じ、髭剃りをして、お顔を整えて差し上げると、お元気な頃のお父様が彷彿され、とても喜んでいただけたご様子とのこと。

 皆様の手をお借りして納棺の儀を執り行い、旅支度をされる頃には、ご喪家との距離も一気に縮まり、打ち解けてそのままの雰囲気で、ご葬儀を無事済ませることができました。

 後日、担当者が集金にお伺いした際には、ご家族の方々から口々に「今度ご葬儀があったら、一番に推薦しますよ」とお褒めのお言葉をいただいたとのことです。
 搬送からご葬儀までの4日間でいかに打ち解け、信頼されたか、そのご様子がうかがえます。
 
 以前、ベテランの担当者の方々にお伺いした折、皆さん異口同音におっしゃっていたことを思い出します。

 ご安置からご葬儀までの間のご喪家との付き合い方で、ご葬儀の良し悪しは決まると・・・。

ラストメイク

  先日、入院中のお母様の万が一を考慮して、ご家族ご親族を中心に、お世話になった町内会の方々と、ご自宅でのこぢんまりとしたご葬儀のお見積を、ご希望の方がいらっしゃいました。

 早速に賛同葬儀社の担当者からは見積りと見積りの補足説明書が届き、その補足説明の最後の1文「同じ女性として提案させていただきます」の言葉に思わず見入ってしまいました。
  
  「見積書には記載されておりませんが、メイクまたは湯灌を是非おすすめいたします。闘病後のお顔のやつれなども、安らかなお顔になりますし、矢張り女性ですので、最後の皆様とのお別れの前に、お風呂に入れて差し上げるのがよろしいのではないか」と、書かれた説明文を見て、急に8年前の母の最期の顔が浮かんできました。

 私事で恐縮ですが、臨終に間に合わず、駆け付けた時にはすでに母は実家のお布団の上でした。
 怖々そっと白い布をあげると、綺麗に薄化粧をほどこし血色も良く、今にもパッチリ目を開けて、にっこりしそうないつもの母の顔があり、思わずほっと安堵したことが思い出されます。

 親戚の者からも、一斉に最期の顔がよかったとお褒めの言葉をいただき、何気ないことが後々までも、事あるごとに語り草になるほどの、ラストメイクのインパクトの強さに、改めて驚かされたものでした。

 昨年、100歳の方のご葬儀では、担当者の気配りのある臨機応変な対応に、大変ご満足されたお礼状を、ご葬儀直後のお忙しい中頂きましたが、最後の1文に少し言いにくそうに「綺麗にラストメイクをしていただきましたが、少し綺麗になりすぎたようで、いつもの母とちょっと違ってしまいました」と書かれていました。
 プロのメイクアップアーティストにお願いしましたが、お歳を召しているからと言って、少々張り切りすぎてよそ行きのお顔になってしまったようです。

 普段のお顔で、それをいかにきれいに見せるか、プロの腕の見せ所ですが、一方でそれをすべて、ご家族の皆様の手で実現させるよう、提案している担当者もいらっしゃいました。

 ご喪家の方々にもご一緒に参加していただき、マッサージをほどこし、下地を綺麗にしてさしあげ、指導していくうちに、お孫さん達も亡くなられた方に対する意識の変化が見られ、ご遺体に対し、接し方も変わってくるとおっしゃいます。

 ラストメイクと言っても、門外漢には、たかがメイクとお映りかもしれませんが、ご家族や親しかった方にとってはされどメイクです。
 
 同じ女性として、私も提案させていただきます。

担当者の裁量

  昨年末のご相談でしたが、お父様の病状が思わしくなく、万が一に備え、そろそろ準備を考えなくてはいけないが、初めてのことで、どうしたらよいかとのお電話をいただきました。

 お問い合わせに対し、まずは地域内にある当センターの賛同葬儀社さんより概算のお見積りをお取りして、それをご検討いただき、お時間がございましたら、是非お見積りをお取りした社の担当者と直にお会いされるよう、ご提案いたしました。
 
 そこで、詳しい説明や具体的な祭壇写真を見せていただきながら、同時に担当者の人となりにもふれられますので、安心してご葬儀に臨まれることをご説明したところ、その方法でとのご承諾を得て、お見積りをお取りするための必要な事項をお伺いし、翌日センターの説明書と共に、ご相談者のご要望で、郵送にてお送りする手筈になりました。

 ところが翌日、丁度投函直前に、ご相談者からお父様が今朝方急変され、先程お亡くなりになられたとの緊急のご連絡が入り、緊迫した空気に包まれながらも、お見積りをお取りした2社のご説明をして、結果よりご要望に近いと思われる1社のご指名をいただきました。

 何分にも急なことゆえ、即対応可能か確認をした後、担当者の方からご相談者にご連絡をしていただき、早速に病院にお迎えに上がり、搬送、ご安置、本見積りの打ち合わせとなりましたが、見積りをお送りする直前のご逝去で、ご相談者はまだ見積りを見ていらっしゃらない状況でした。
 担当者は作成した見積りをもとに説明をし、それに対してどのようにされたいかをじっくりご希望をお伺いしながら一つひとつ、懇切丁寧に、2日間かけてご相談者がご納得のいく形でお話を進められたとのこと。

 事前のご相談にしても、突然の変更や様々なご事情からマニュアルがあってもマニュアル通りにいかないのがご葬儀です。
 いかに臨機応変な対応ができるか、誠意がどこまで伝わるか、担当者の裁量に掛かってくるようです。

 ご葬儀後に頂くアンケートでも、誠意ある対応ぶりを、数多くご報告いただいております。
 ご事情でご指定の金額以上は難しいとおっしゃっていた方は「突然のことで途方にくれていたが、家族以上に誠意を感じ、笑顔でご相談ができました。あの式以上のものは金額を積んでもできなかったと思います。悔いの残らないご葬儀ができ、父も大満足してくれていると思います」。

 また、お父様が撮った短編映画を上映された方からは、担当者が毎日ご自宅まで足を運び、何でも相談ができコミュニケーションがとれ「曹洞宗に則りつつも、同時に和やかに故人を偲ぶ場にしたいという、意を正確に酌んでくださいまして、当日は完璧と言ってよい位にイメージ通りの葬儀を執り行うことができました」等々、枚挙に暇がありません。

ベテラン担当者の出番です。

「お手紙に心に残る葬儀だったと書いて下さり、これで良かったのかなと悩んでいた私の気持が少し軽くなったような気がします。1人っ子の私でしたので、無事父を見送ることが出来、皆様のおかげだと感謝しています。ありがとうございました」
 担当された葬儀社の方からご葬儀の後にお手紙をいただいた、ご相談者からの報告です。

 また、お父様が以前撮られた短編映画を、ご会葬の方々にお見せしたご相談者からは「晩年の寝たきりに近い親父ではなく、若くて元気だった頃のイメージを持って偲んでもらうのが1番の狙いでした」と、意を正確に汲んでくれた担当者への、感謝の報告もいただいております。
 ご報告では「担当の方は自宅に毎日足を運んでくださり、コミュニケーションがよく取れて、何でもご相談ができ、当日は完ぺきと言っていいくらいにイメージ通りのご葬儀を執り行うことができました」とご満足されたご様子が語られていました。

 双方とも同じ方が担当され、その気配りのある対応に、ご紹介した当方も、思わず我がことのように嬉しく、ほっとさせられたものでした。

 ご葬儀はどんなに前もって準備をされても、いざその場に直面された時の心の準備まで推し量るのには、難しいものがあります。

 ご相談者のお気持ちを察し、どの様にされたいのかを汲み取り、さりげなくアドバイスをされたり、また、どんなことにも気軽にご相談に応じ、ご相談者の意とすることを正確にキャッチし、汲んでいただけるベテラン担当者の采配ぶりには、当方も日々感謝しつつ、大いに学ばせていただいております。

 年々、お身内やごく親しい方々のみでのご葬儀が増える中、今後益々この「ベテランの気配り」こそが、ご葬儀の良し悪しを決める大切なキーポイントの一つとなっていくことと思われます。
 ベテラン担当者の誠意ある対応ぶりを見ていたご親族の方が、「俺の時もここに頼もうかな」と、思わずつぶやいていらっしゃったとの報告もあるくらいですから・・・。

 今年も残すところ、後わずかになってしまい、私の担当も本年最後になりました。
 この1年、拙いブログにお目を通していただき、ありがとうございました。
 来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

 少し早めになりますが、
 よいお年を!

担当者さんの心配り

 生花祭壇の花は、ご出棺前のお別れの時に皆様の手でお柩の中に納めることが多いのですが、祭壇が大きく、全ての花がお柩に入りきらないような場合、残った花で花束をいくつか作り、ご喪家やご親戚の方々にお持ち帰りいただくようは計らいをしてくれる葬儀社さんもあるようです。

 我が家ごとではありますが、以前義父の葬儀を行なった際、骨葬だったため葬儀の時には柩が無く、祭壇に使った花は片付けの際に花屋さんが持ちかえるものだとばかり思っていたのですが、ほとんどの花を花束にして、持ち帰れるように準備してくれていました。
 先に家族だけで火葬を行ない、後日に告別式を行なうという順番の違う葬儀だったため、最期のお別れが出来なかった義父の兄弟たちが、義父のために作った祭壇の花をよろこんで持ちかえって下さいました。仲の良かった兄弟でしたが、火葬に立ち会えなかった事には一切触れず、葬儀が終わって数日後に、「あの時もらった花のおかげで弟を偲ぶことが出来た」と伝えられた時、改めて葬儀社の担当者と花屋さんの心配りに感謝しました。

 葬儀社さんにとっては小さな心配りやあたりまえの気配りだったとしても、受け取る側にとってはとても大きく感謝したいものになることもあるようです。

担当者さんの想い

 「私、お節介すぎるんですよね」、女性の担当者さんが笑いながら話していました。「こうやった方がご喪家の方は喜ばれるかもしれない」と頭で考えるよりも体が動いてしまうそうで、結局自分が大変になってしまうのですが、良くしていただいてありがとうございました、と言われると、そのひと言で癒され、次も頑張ろう!となるそうです。

 葬儀社の担当者さんは、男性でも女性でも、根っからの世話好きタイプの方が多いように思いますが、大切な人が亡くなり、日常ではない数日間を過ごさなくてはならない状況のなかにいるご喪家の方にとっては、お節介すぎるくらいのお世話でもちょうどいのかもしれません。
 ご葬儀後にご協力いただいているアンケートでも、「担当の方を信頼していれば大丈夫と思えた」「会場でのリードが大変良かった」「感情面でもさりげなく、かつ十分にケアして頂きました」など、担当者のお世話ぶりに感謝をされている声が多く寄せられています。

 「お節介すぎる」女性の担当者さんは、ご納棺の時に必ず折り紙で折った馬を入れさせて頂くそうです。この折り紙の馬は、作り貯めしているのではなく、ご納棺の前に故人様のお顔を見て、ご葬儀が無事に執り行えるようにと念じながら一つ一つ折っているとのこと。
 「お節介すぎる」ことだけでなく、このような周りには見えない裏側での想いも、故人様やご喪家の方への想いとして、ご満足のいくご葬儀につながるのかもしれません。
 益々のご活躍を願っています。

葬儀の仕事をやっててよかった

「葬儀の仕事をやっててよかった」

  一年半ほど前、息子さんからご相談をいただき、紹介させて頂いた葬儀社の担当者から葬儀を終えたとの報告をいただいた時に言っていた言葉です。

 センターからのご紹介後、ご両親と息子さんとでその葬儀社と面談をした際に対応した担当者で、その対応が好印象だったことから、ご両親は自分に万一の事が起こったら葬儀は「○○さんにお願いしたい」と担当者ご指名でその社へ依頼することをお決めになられていたそうです。

 お父様がご逝去される数日前、息子さんから担当者に連絡がはいり、心配な状況になったので、万一の際はお願いしますと依頼されたとのこと。
 数日後のご葬儀はご自宅にてご家族のみの家族葬となり、和やかな雰囲気の中執り行われました。
 葬儀社の担当者はお世話をする立場ではありますが、ご葬儀を行なった場所はご自宅、ご家族のホームということで、「○○さんにお願いして良かった」と、逆にもてなしていただいた場面もあったようです。

 「○○さんにお願いして良かった」と言っていただき、担当者は「葬儀の仕事をやっていて良かった」という気持ちになったと言っていました。

 「この仕事は大変ですが、やってて良かった。励みになります」と更にやる気がパワーアップされたようです。

リピーターの方のお気持ちは・・・。

  最近では、インターネット上でのご葬儀の情報も、一段と喧しくなってきましたが、情報は集まっても、いざどちらの葬儀社さんがこれから執り行うべくご葬儀にふさわしいか、戸惑われる方も多いかと思います。
 
 当センターに寄せられる口コミの中にも、どのような経路で葬儀社さんをお決めになられたのか、思わずこちらが問いただしたくなるような苦情も、時に舞い込んできます。
 ご葬儀に関する調査報告書等でも、施行後半数近くの方から、再度同じ葬儀社さんに依頼したくないという結果が出されているとのこと。

 そんな中で、リピーターの方から「また、お願いします」との、お申し出を受けると、ほっとすると同時に、気を引き締めて行こうと新たなファイトも湧いてきます。

 夏の初め、リピーターの方のご依頼が続く中、6年程前、お父様のご葬儀で賛同葬儀社さんをご紹介以来、今回で5回目のご相談をご希望される方から、メールをいただきました。

 今回のご相談は、奥様のお母様のことで、過去4回とも同じ葬儀社さんの同じ担当者さんにお願いしており、万が一の時は又よろしくとのことでした。
 しかし、ここで困ったことが起きました。
 実はほんの一ヶ月ほど前、当の葬儀社さんはご事情で廃業され、担当者の方も地方にお戻りになられたばかりです。

 事情をお話申し上げ、当の担当者とは何回も立会いでお目にかかり、お仕事ぶりを拝見しておりますので、新たにご紹介する葬儀社の担当者の方も、前の方に匹敵すると思われる方をご紹介できる旨申し上げたところ、「担当者の人となりをご存知でしたら、私共の葬儀社選びの基準も、おおよそご理解いただけるものと思い、安心しております」とのご回答をいただきました。

 ご相談者は新たな葬儀社さんより見積りをお取りになり、ご夫婦でご面談された後、約1ヶ月後にお義母様のご逝去をお迎えになられました。

 通夜前日には、これまで無事滞りなく進行していることのご報告を、さらに葬儀翌日には、お忙しい中、葬儀社のみならず、ご葬儀関係のスタッフ、お一人お一人をねぎらうお言葉と、感謝のお気持ちが綴られたメールをいただきました。
 
 5回目のご葬儀も新たな担当者の手により、無事執り行うことができました。

 後に、前の方を引き継ぐプレッシャーを担当者にお伺いしたところ、それに打ち勝つには、まず全て正面から向かい合うしかありませんと、穏かな中にも毅然とお話になりました。
 一つひとつのお話をきちんと聞いて、言われたことは忘れないように。
 一つでも聞き漏らしたら、それがクレームになってしまう場合もありますので、いかに集中するかを心掛けているとのこと。

 ご葬儀の良し悪しは葬儀社選びにかかっています。