安心して任せられる葬儀社に依頼したい。

 最近、たて続けに「警察で検案中なのですが、葬儀社を決めておくようにと言われて…」というご相談を承りました。
 
 お身内の急なご逝去は、深い悲しみに、「突然」という状況での動揺が加わり、いきなり葬儀社を決めておくようにと言われても、どうしたらいいのかわからないというような状態でしょう。

 私自身も同じような経験をしていますが、葬儀社のことや、葬儀の知識があっても、いざ、自分がその状況に置かれたとき、冷静でいられたかと言えば、そうではなかったようです。
 その時は、気が張っていたというのもありますが、しっかりと状況は説明していたかと思います。しかし、今思うと、亡くなったという連絡が入ってから、遺体の搬送までの約1日の間、所々の記憶がありません。やはり、かなり動揺していたのだと思います。

 これが、普段葬儀には関心のない一般の方の場合にはなおさらのことでしょう。
 ご相談では、「何をお話ししたらいいのかもわからない」という状況でした。 

 このような場合には特にご遺族のメンタルな部分を支えながら、無事ご葬儀までを乗り切れるような葬儀社の担当者に出会うのは重要なことだと思います。

 いつ、どこで、どのような状況で亡くなるのかは誰にもわかりませんが、万が一のことが急に訪れたときに、安心して任せられる葬儀社に依頼したいというのはだれもが思うことでしょう。

 ご遺族の気持ちに寄り添って、きちんと進めてくれる葬儀社さんに出会うための近道として、当センターのような存在があることだけでも知っておいていただければと思います。

葬儀業界の人材の流動性について

 当センターの賛同社になるパターンにもいろいろありますが、葬儀社に長く勤めていて独立し、実績もできてきたので、当センターに賛同したいというところも多いです。たしかに、サラリーマンとして終身で同じ1社(数社)に長く勤めるのも稀なようです。それなりに経験がないとダメでしょうが、葬儀社を始めるには許可はいらないので、明日からでもすぐに始めることができます。

 となると、葬儀社の数は増えていく一方の感じがしますが、そこは、お客さんに支持されないと存続はできないという自然淘汰の力が働くので、廃業するところも多いと思います。そうなると、またどこかの社に勤めるというようなことになります(違う業界に行くということはあまりない、後述)。

 人材の流動性がある、という言い方もできるでしょう。この流動性は、先ほど述べたような葬儀業界内で完結するだけでなく、外部との出入りもあります。入りは、葬儀業界以外からの流入です。出は、葬儀業界から外部への流出です。

 流入は、隣接業界である返礼品業界にいた人や花屋さんにいた人から、葬儀とはまったく関係なかった人が成長産業のように思われる葬儀業界に入りたいという人まで様々です。社会状況から言っても、この流入圧力は相当強いものがあります。
 逆に、ある程度の年月を葬儀業界にいた人が、他の業界に移るということはそれほど多くないように思います(新人で葬儀が合わないと言ってすぐ辞めてしまう人も相当多いでしょうが)。

 葬儀業界で経験を積んだ人が、違う業界に行かない理由は、いろいろあるでしょうが、先日、交通事故で父親を亡くされた人と話していて、理由の一端がうかがえます。
 「突然、父親がなくなり、呆然としていた母親は、昼夜を問わず相談にのってくれ、適切に話をしてくれる葬儀社の担当者を誰よりも頼もしい存在だと思っている」

 頼りにされるという感覚を一度でも味わうと、何度でも味わいたくなる(誠実にやっている人に当てはまる話です)。

アンケート

前略
 本日、母の1周忌法要を執り行いました。
 母と旅行に出かけた日のこと、母が倒れたときのこと、あさがおさんに初めて連絡させて頂いたときのこと、通夜告別式のことなど、ここ最近十日ほどの間、毎日「1年前の今日は・・・」とおもいだすことが色々とあり、いまだに目頭が熱くなります。

 ご同行されたお母様が北陸の地で倒れられ、帰らぬ人となられてしまわれた方から丁度1年後にいただいたアンケートの前文です。

 当センターではご葬儀が終わり、皆様のお気持ちが少し落ち着かれた頃を見計らい、ご依頼を頂いた方にアンケートのお願いをさせていただいております。
 アンケートの内容はセンター、葬儀社、斎場に関するご質問ですが、忌憚のない意見をお聞かせいただくことで、至らなかった点を反省すると同時に、センターにとり更なる発展をする上での重要なヒントを与えられたことにもなります。
 お褒めのお言葉に勇気を与えられ、素直に喜んでおりますが、それ以上にその時お感じになられた率直なご意見に教えられることも度々です。

 また、ご葬儀という特殊事情からお答えいただける時期も各人のお気持ちにより様々で、中には上記のように、1周忌を区切りにご回答される方もいらっしゃいます。
 時期を選ばず、お感じになられたことを率直にお書きいただければ結構ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

 現在、様々な分野でアンケートは行われておりますが、有効に活用されているのはどの位でしょうか。

 以前、アンケートを大事にされているダンススクールの先生からアンケートの効用についてお話をお伺いしたことがありました。
 スクールではスタジオでのパフォーマンスとして、生徒さん達が観客の前で各人の作品を発表した後、お客様にいつもアンケートをお願いされているとのこと。
 アンケートの結果を見て自分の意としたことがうまく伝わらなくて落ち込む生徒もいますが、そこが大事で、うまくいかなかったことがチャンスだ。失敗を考えることで自分というものが見つかってくると力説されていらっしゃいました。
 アンケートの活用法も様々あるようです。

迷われたときには。

 事前のご相談において、複数の葬儀社を紹介してもらい、比較検討することを望まれる方と、情報が多いと混乱してしまうのでと、とりあえず一社紹介してほしいという方がいらっしゃいます。
 私共は、比較してご検討していただくようにお勧めしていますが、とりあえず一社をという方には、色々な情報をお知らせいただいた上で、その方のご要望に一番適した一社をご紹介させていただいています。

 ご利用いただいた方からのアンケートでは、「二社紹介してもらい、そのうちの一社としか話しができなかったけれど、結果的にはそれでよかったと思う」や、「準備の時間があったので、紹介された全ての社と話しをしましたが、どの社も良さそうで一社を選択するのが大変だった。」などのご回答をいただいたり、また、ご相談のやり取りの途中で、「紹介してもらった全ての社と話しをするつもりでしたが、最初に行った一社がとてもよかったので、そこに決めました」とご報告をいただいたりすることもあります。

 先日、2社をご紹介し、両社ともお話しをされたご相談者の方が迷った結果、そのうちの一社にご決断された決め手は、見積に記載してあったお棺の種類でした。

 センターでは、ご相談者のご要望に応じてご紹介をさせていただきますが、複数の社を比較されたいとお望みの場合には、何か一つ、ちいさな事でもいいので、ご相談される方やご対象の方のこだわりなどがあると、迷われたときの手がかりになるかもしれません。

事前相談

 店内に「メガネ、一式全て込みで一万○円」と書いてあるポップを見た友人が、店員さんに「全部込みで一万○千円ですか?」と確認したところ、「そうです」言われ、元々メガネを新調するつもりだったので、買うことに。
 安いから、ご主人にも買ってあげようと思い、メガネ屋さんに来るように連絡をし、ご主人が到着するまでの間、自分の検眼やフレーム選びをしていたそうです。
一通り終わり、いざ、お会計の段階になったとき、別の店員さんが現れ、「レンズを薄くするのに○千円、レンズにキズがつきにくくなる加工○千円が追加料金になりますので、合計で○万○千円です。」と。
 受付票をよく見ると、たしかに「オプション」と小さくか書かれていたけれど、金額表記はなく、希望項目にチェックを入れる際にも、店員さんに「レンズは薄くしますか?」と普通に言われ、分厚いよりは薄い方がいいからと「薄くする」にチェックを入れたそうです。
 さも、「オプションも全て込みですよ〜」と言う風に見せかけて、会計の段階で金額が変わる。
金額がどうこうよりも、そのやりかたに怒った友人は、結局メガネは買わずにキャンセルし、後から到着したご主人も、せっかく行ったのにメガネを買ってもらえなかったそうです。

 私は、まだまだ、このような売り方をしているお店があるんだなと思いながら聞いていました。
 その友人はハッキリした性格なので、その場で怒ってキャンセルしてきましたが、なんとなく、不満を抱えたまま購入してしまう人も多いのではないでしょうか。

 売っているものを買うという場合には、キャンセルや返品をすることもできますが、オーダーメイドや特注品など、別の手が加わる物に関しては、動き出してしまった後にキャンセルをすることは難しく、たいていの場合はキャンセルが出来ないことの方が多いでしょう。
 ただ、売る側、買う側の両者で、内容や費用をきちんと理解していれば、後からのトラブルは起こりにくく、気持ちよく事が進むはずです。

 ご葬儀は、ご依頼者の環境や状況、時期なども関わって、様々な形に組み立てられる、まさにオーダーメイドの要素が詰まったものになるのではないでしょうか。
 また、ご葬儀の請求は、全てが終了してから(使用してしまってから)になりますので、返品や変更がききません。

 ご葬儀を滞りなく終えて安心していたら、請求金額を見て驚いたということがないように、何にどのくらいの費用がかかるのか、特に変動する可能性のある項目を理解しておくことは、ご自身を守るためにも大切なことだと思います。
 出来ることなら、万が一の時が来て判断があやふやになってしまうというような状況になる前の時点で、事前のご相談をされることをお勧めいたします。

ご依頼者様の声はバロメータ

 本日、ご依頼者からのアンケートをホームページに3つ掲載しました。先週の10日に6通発送したものが、昨日3通、本日2通の返送をいただきました。
 アンケートは自分の身において考えてみると面倒なものでもあり、書くだけでも大変な作業です。その気持ちにならないとなかなか書きにくいものだと思います。それでもアンケートを丁寧にお書きくださり本当にありがたいことです。

 アンケートの最後に、
「これからご葬儀を考える方や、ご葬儀・葬儀社などに対して不安を持たれている方の参考になると思いますので、お答えいただいた内容を絶対匿名であさがお葬儀社紹介センターのホームページに掲載させていただいてよろしいでしょうか」

 の答えが「はい」のものだけ掲載しています。昨日の3通は「はい」で、本日の2通は「いいえ」でした。全体的に見ても、「はい」のほうが幾分多いようです。

 今日アップしたものの中には、
「あさがお紹介センターのフィルターを通して、葬儀屋が選ばれ、それを紹介いただける事は、迷える当事者にとってありがたい事でした」
 というものがありました。われわれの存在意義を再確認させてもらいました。

 存在意義を確認する場は思いのほか少なく、ともすれば惰性で日常は流れていきます。特に、変化が激しく速い時代です。いま現在の当センターが、どれぐらい社会の役に立っているのかを把握するのも簡単ではありません。ご依頼者様の声は、それを示すバロメータであると思っています。

感謝のことば

 私が相談員として直接ご相談者様との対応をしはじめたころのことです。
 電話口で、お若そうな男性が「葬儀社って紹介してもらえるんですか?」焦った様子で話し始めました。お話しを伺うと、入院していたお母様が退院した翌朝、急逝されたとのこと。
 何をどうしたらいいのか、まったくわからず、たまたまインターネットで見かけた当センターへ電話してみたとのことでした。

 急なことだったので、費用はあまりかけられないということや、そのほかの状況をお聞きした上で、とりあえず、まずはドライアイスの処置をしてもらいましょうということで、一社ご紹介させていただきました。
 
 その後、葬儀社さんから一日葬でのご葬儀になりましたとの報告をいただき、ほっとしたところ、今度はご相談者である息子さんから電話がきました。

 「今朝はどうしたらいいのかわからなくて電話してしまいましたが、本当に助かりました。ありがとうございました。」

 これからご葬儀の準備という慌ただい中、わざわざお礼の電話をいただいたとき、「この仕事に就いてよかった」と心から思ったこと、そして、その時の息子さんの声は今でも忘れていません。

 「ありがとう」という言葉を聞くと、少しは安心されたんだなと思い、また、自分の励みにもなります。
 私自身もたくさんの「ありがとう」を発信していきたいと思っています。

「葬儀社」が舞台になるドラマが始まった。

「お前の人生が好きだったと思える生き方をしろ」
 テレビをつけた途端、いきなり飛び込んできたドラマのせりふでした。

 亡くなったお父様の葬儀社を引き継ぐ決心をした若者が主人公の連続ドラマが、1月12日から始まりました。
 葬儀社が脇役のドラマは数多くあれども、真正面から取り上げたドラマは映画「おくりびと」以来かもしれません。

 事件もの以外で死者を扱うドラマはお茶の間にはなじまないとばかりに、今まで問題視されなかった節もなきにしもあらずというところでしょうか。
 これも昨年の3・11以来の世相を反映した産物かもしれませんが、多くの方が未経験のご葬儀の実態を少しでもご理解いただければ、ご葬儀に関係しているものとして喜ばしい限りです。

 葬儀社さんの仕事はご葬儀全般多岐にわたりますが、打ちひしがれているご喪家にとっては救世主のような存在で、親切丁寧気配りが大きく物を言うようです。

 当センターがご葬儀後におこなっているアンケートでも、葬儀社さんにご満足いただいた点として、
 ・親切丁寧で色々教えていただいた。
 ・細かい気配りも行き届いていた。
 ・こちらの希望をよく聞いて適切なアドバイスを適宜いただいた。
 ・詳細な説明がなされ、誠実さや誠意が伝わった。
 ・なんでも相談にのってくれ、遺族の気持になって対応してくれた等を挙げていただいています。
 ・中には家族以上に誠意を感じ、不思議ですが笑顔でご相談ができ、立派に見送ることができ、悔いの残らないものにすることができました。亡き父も大満足していると思いますと最大級のお礼をいただいた葬儀社さんもいらっしゃいました。

 時間を選ばず昼夜の区別無く働き、ご要望に沿ったご葬儀を執り行い、ご喪家から「ありがとう」と感謝される職業にも今年は少し光が当ってきたようです。

安心してお任せできる担当者

 ご葬儀は慶びごととは異なり、心の準備もないままに突然迎えたり、平常心ではない精神状態で臨むため、はじめは金額や式場、祭壇などの目に見えるものばかりに関心がいってしまいがちですが、終わってみると、担当者の采配ぶりがいかに重要おわかりになるようです。
 そのため、一人の担当者が責任を持って最初から最後まで丁寧に面倒どうを見ることが大切な要素になります。

 ご喪家と担当者の相性もありますが、ベテランともなれば、そこはプロです。
 最初の打ち合わせでご喪家は何を望んでいるのかをいち早くキャッチし、それと同時にご喪家の方に「この人に任せて大丈夫だ」という安心感を持っていただくことが最初の鍵になるようです。
 初めてお会いした方に、如何に早くなつき、なついてもらうことが大切。
 相手の方がこっちに入っていいよと受け入れてくれれば、相手も色々と聞きやすくなるので、その時間を如何に詰めるかに掛かっているそうです。
 打ち合わせでは、色々な話をしますが、写真を預かったり、色紙を書いてもらったり、色々な話をしていると、おおよその生前の人となりがわかってくるそうです。
 安心して任せられる担当者に出会うことは葬儀を執り行う中で最も重要なことだと思います。

「普通」を押し付けず、ご喪家の意向を汲み、同じ目線で一緒に考える担当者とは・・・。

 ご葬儀では同じような内容、同じような規模のものでも担当者の対応の仕方如何ではまったく違ったものになってしまいます。
 それは葬儀後におこなうアンケートやお礼のお手紙からも読み取れます。
 
 中でも多くの方から共通していわれるのは「担当者がなによりも私達の意向を汲んで下さり、それを的確に捉えてことを運んでくださった」とのお言葉。
 また「こちらの主旨を素早く理解してくださり、同じ目線で一緒に考えてくださったと思います。おかげで父らしい葬儀ができました」とご報告いただきますように、まずはご喪家のご要望に耳を傾け、どのような式にされたいのかを汲み取って差し上げることができる担当者かどうかで決まるようです。

 ある担当者の対応ぶりには「こちらの要望を丁寧に聞いてくれ、“普通”を押し付けず、不明な点は教えてくれた」とありました。

 また、具体的には「父は高齢だったこともあり、私達は前から気持の整理は出来ていたと思います。その気持ちをよく汲み取っていただき、時には明るい笑顔で対応していただき、心静かになることができました」とありました。
 別な方からは「遺影用の写真と共にたまたま別な目的で故人が残した直筆のメッセージをお渡ししたところ、会葬御礼の文面の最後に印刷していただき、原本は額に入れて安置所にかざってくれたことも有難かったです」とのエピソードが語られ、「故人を大切に考えてくださっているお気持が伝わり、思わずまた新たな涙を流しました」と担当者の気配りぶりにも感動され様子を知らせてくださいました。
 事ほど左様に、ご葬儀は担当者の腕次第です・・・。