やり残していること・・

 今年も残りあと1か月になってしまいました。
 これから気ぜわしい1か月が始まりますが、やり残していることが沢山・・・。
 
 一番気になっている「やり残していること」は、思った以上にサイトの勉強に時間がかかってしまっていることから、行きたかった葬儀社さんや斎場への訪問が後回しになっていることです。
 一度出かけると一日仕事になってしまうため、なかなか予定を組めずにいたのですが、そうも言っていられません。
 今日も、以前お伺いしたいことを伝えていた葬儀社さんから、「いつでもいいのでお越しください、会館の案内もしますよ」、とご連絡を頂きました。せっかくなので、是非お邪魔させて頂こうと思います。

 12月は、葬儀社さんも忙しくされている時期ですが、合間の時間をいただいてお会いできればと思います。
 
 葬儀社の担当者のお話を聞いたり、斎場に訪問させて頂いて、自分の眼で見ることは、ご相談者に良いご紹介をさせていただくためにとても大切な事だと思っています。
 
 暑いよりも寒いくらいの方が出かけやすい私としては、今が動きやすい季節、暖かい部屋での内勤で体もかなりなまってきているので、身体を動かすいいきっかけにもなります。
 
 

担当者はご喪家と同じ目線で。

 以前ご葬儀の立会いにお伺いした折、ご相談者から開口一番「母はこんなご葬儀がしたかったんです。有難うございました」とのご挨拶を頂きました。

 実はご逝去された当初、病院付きの葬儀社さんにご自宅へ搬送をお願いされたのですが、お父様への配慮が足りない雑な扱いに、心を痛めていらっしゃるお母様のご様子を見かねたご相談者がインターネットで他の葬儀社を当たられ、当センターにご相談いただいたといういきさつがございました。

 センターがご紹介した葬儀社さんにお決めになられた理由として、他社の担当者さんがご葬儀プランの説明を急ぐ中、ひたすらご喪家の立場に立って、お話を聞いてくれたことを挙げて、ご満足されたご様子が伺え、ご紹介した当方もほっとしたことが思い出されます。

 一方、会社の関係でご葬儀日程を最優先されたご相談者からは、「希望日まで日にちが迫っており、式場・火葬場とも塞がっている状態でしたので、他の葬儀社さんからは、ご希望の日はお取りできませんと却下されたが、ご紹介いただいた担当者さんは、どのようにすれば希望の日程で執り行うことができるかを第1に考えて奔走してくれ、無事ご葬儀を終えることができました」とのご報告をいただき、ご依頼の決め手として「常にご喪家の気持ちになって考え、行動してくれた対応ぶり」を挙げていらっしゃいました。

 また、1人っ子のご相談者からは「ご担当者からご葬儀後に心に残るご葬儀だったとお手紙を頂き、これでよかったのかなと悩んでいた気持が少し軽くなったような気がします。無事父を見送ることができたのも皆様のおかげだと感謝しています」とのご報告も頂きました。

 同じような内容、同じような規模のご葬儀でも担当者の気配りのある対応如何では全く違うものになってしまいます。
 横並びの「普通」のみを押し付けず、ご喪家のご意向を汲み、ご喪家と同じ目線に立ったお見送りができるか。
 特に親しい方を中心とした小規模なご葬儀では、担当者がご遺族のご要望にどれだけ耳を傾けることができるか、葬儀社選びはある意味、担当者の配慮によって決まると言っても過言ではありません。

 その為にも、お時間がございましたら、是非事前に担当者とご面談されることを希望いたします。

 ネットで検索しただけではめぐり会えなかったであろうと思われる担当者にお会いできたとの感謝のお言葉も届いています。

会葬者数の予測

昨日、今日と観測史上最も遅い真夏日を更新し、街中では半そでのTシャツ姿が目立つ中、駅前の文房具屋さんの「喪中はがき承ります」の張り紙が目に飛び込んできました。

気がつけば今年も後2ヶ月半を残すのみとなってしまいました。
年賀の季節の前に欠礼のはがきで皆様にお知らせするのも、思いやりの心からでしょうか・・・。

最近の季節の変動が何時となく目まぐるしいからでしょうか。
余裕を持って事前のご相談をされていらっしゃった方から、数日来訃報のご報告が相次いでおります。
突然の訃報にご心配事もご相談途中で、一気に現実味を帯びてきますが、そこは見事な手綱さばき見せてくれます、センターの賛同葬儀社さんのベテラン担当者にお任せしています。
ハウ・ツーではなく、各人の長年の経験の積み重ねから推し量り、ご相談者が予測できずに悩まれるご会葬者数の割り出しも、様々な角度からお話をお伺いしていく中で推測し、お料理をどの段階で如何程追加をすれば間に合うかもはじき出していただけます。

立会いでご葬儀に伺った折、会葬者が予測以上に増えた場合もありましたが、早い段階でお料理を追加し、ご焼香が終った一般のご会葬者は順にお清め所へとご案内され、ご家族ご親族様の分も先に召し上がっていただきました。
一方のご家族ご親族の皆様は読経が終った後、ご導師からのお説教を伺っている間に追加分のお料理も到着し、ご導師のお話にお気持ちも和み、和気あいあいの中、ゆっくりと召し上がっていらっしゃいました。

また、直前のお問い合わせの殺到ぶりや、前日に続々と集まる供花を目の当たりにし、通夜のお料理がお見積では足りないことを申し上げたが、ご喪家の御意向で、追加は無しとのご回答をいただいた担当者の場合は、ご会葬の方々に少しでもご満足いただこうと、出来るだけお食事に行かせない作戦を取られたとのこと。
当初内々での無宗教葬をご希望されていらっしゃいましたが、故人様が50歳の現役のマスコミ関係の方でしたので、見る見るうちに情報が伝わり、通夜当日は式場に入りきれないほどのご会葬者でごった返してしまいました。
ご焼香の後、喪主のお話を長めにお願いし、その間沢山いただいた供花の一部を切花にして、柩の蓋を開け、お清めのお時間の半分以上を割いて、最後のお別れと献花をしていただき、結果お食事に向かわれる方が少なく済むことができ、しかも皆様のお気持ちの中でのご満足は十分いただけたようでした。

お母さんの苦労

 ご葬儀で赤ちゃん連れの方が参列されることはよくありますが、ご両親はきっと葬儀中ずっと「ぐずりませんように…」と思っていらっしゃることでしょう。一歳にも満たないくらいの赤ちゃんにとっては、いつもと全く違う雰囲気の環境で、「何かが違う…」と思っているのかもしれません。
 長時間、イスに座った状態のお母さんに抱っこされて、おとなしくしていなくてはならないというのは、赤ちゃんにとってはとても難しいことです。  以前、ご葬儀中、式場の中に入ると赤ちゃんがすぐに泣いてしまうため、ずっと外で抱っこしているお母さんがいらっしゃいました。  お母さんがあやしてくれる声も小さな声で、いつもと違う様子に不安に思ってしまうのでしょうか…。    立会いの時にはいつも式場の後方で拝見しているので、前方を向いているお母さんに抱っこされている赤ちゃんは後ろを向いているのでよく目が合います。  厳粛なご葬儀の最中で不謹慎なのかもしれませんが、赤ちゃんに見つめられると、緊張している気持ちも緩んでしまいます。  先日、ご葬儀中ずっとお母さんに抱っこされてニコニコしている赤ちゃんがいました。式中に動くセレモニーレディーさんをずっと目で追っていたり、時には人の目をじっとみてにっこりと。  ご機嫌だったその赤ちゃんが途中で少しぐずりはじめました。お母さんもヒヤっとしたのではないでしょうか。しかし、ほんの一瞬ぐずったと思ったら、急にすやすやと寝てしまいました。  また、この寝顔の可愛いこと。後方に立っている私にまで寝息が聞こえるほどで、またしばらく目が離せなくなってしまいました。  私もまだ赤ちゃんだった娘を連れて葬儀に参列したことがあったのですが、それもなかなか大変でした。式場の外にでてずっと抱っこをしていたクチです。緊張と心配と疲労で葬儀の一時間がとても長く感じたのを思い出しました。

悪夢を体験して・・・。

  タクシーに乗り込んだ先輩を大通りに出てお見送りしていると、信号待ちしていた先輩のタクシーに真後ろから1台の車が突っ込み、目の前で信じられない光景が展開され、呆然としているところで、目が覚めました。

  しばらくは夢の世界の出来事に、もしかしたらと不吉な予感を感じ、電話が鳴るたびに「どうか正夢ではありませんように・・・」と受話器を取る始末です。
  それでも周りの朝の元気な声に励まされながら1日が始まりました。

  なぜこんな夢をと考えていると、ハタと思い当たるふしがありました。

  もしかしたら前夜ご葬儀のご依頼をされた方の影響かもしれません。
  たったお一人のお身内の方の急死に駆けつけ、混乱された中でのご依頼で、お気持ちが当方にまで乗り移ってしまったことが発端なのだろうか。
  死という事実がにわかに信じられないという共通点が依頼者の現実と私の夢の中で妙に一致しているようにも思えてきました。

  仕事柄、死という言葉が電話やメールを介して、日常的に飛び交ってはいますが、現実の場で慣れるということはなかなかできません。

  ご葬儀の立会いにお伺いして6年ほど経ちますが、特に最後のお別れの場面ではお一人おひとりがお気持ちの中で故人様と真正面に向かい合い、目前に迫る永遠の別れに、はたからお伺いしていても、なんとも形容がつけられない身を切られるような痛みを感じることもしばしばです。

  悪夢から半日以上経ちましたが、先輩のご家族からは何のご連絡もありません。
  連絡ないのは良い知らせと、今、少しほっとしています。

  葬儀社の担当者からは「昨晩の方は一晩ゆっくりお休みいただいて、本日無事打ち合わせを済ませました」との連絡を頂きました。

冷静なリピーターに感謝する。

  「4年前に御社にお願いした者ですが、叔父が病院で先程亡くなりましたので、またご紹介いただけますか」お電話の主はてきぱきと話を切り出しました。

  お話をお伺いした後、ただちにご希望の斎場に精通したご要望に合うと思われる賛同社をご紹介し、様子を待ちました。
  まもなく賛同社から、今病院にお迎えに伺う途中との連絡を受け、ほっと一息つき、こちらも急いで4年前のファイルを紐解きました。

  アンケートとご寄付まで頂いておりました。
  しかし、頂いたアンケートを見てびっくり。
  そこには丁寧なきちんと整理された文章で、当時担当した賛同社への辛口の批評が書かれておりました。
  どんな行き違いがあったにせよ、ご迷惑をおかけしたことには相違ありません。

  ご葬儀の立会いにお伺いする日、先ずはお詫びをと勢い込んで斎場に入るやいなや、「やあ、以前にはお世話になりました」とご依頼者の明るい声に先手を打たれてしまいました。
  「今度は良い方を紹介して頂いてスムースに執り行っていますよ」場所のことも一瞬忘れ、思わずこちらもにっこりしかけ、あわてて非礼をお詫びする始末です。
  当時の賛同社のことはともかくも、万が一の時はまたお願いしようと当センターに全面的な信頼を寄せていらしたとのこと、ひたすら頭の下がる思いです。

  最近は大分趣が変わってきたとはいえ、マスコミを初めとした巷の噂でまだまだこの業界の苦情を耳にすることも多い中、冷静な判断でリピートしていただけたことは何事にも代えがたいできごとでした。

  ご葬儀は100人いれば100人それぞれ違います。
  ご喪家それぞれの立場に立ち、少しでも御満足いただけるよう、注意を払っておりますが、施行する担当者との疎通が十分行き渡らないままあわただしく日程が消化されるようなことがあれば、後々両者共々後悔するはめに陥らないとも限りません。

  そのためにも当センターでは見積りをお取りした後、出来るだけ葬儀社の担当者と直にお会いすることをお勧めしております。
  たとえ優秀な担当者であっても、ご葬儀はデリケートなことも含めて、ご喪家と合う合わないということもあり、また見積りだけでは分りにくい内容等の不安も解消されるのではとの観点からもお願いしております。
  地道なご紹介が皆様のご納得いくご葬儀の近道だと信じています。

  先日も95歳のお父様をお見送りしたご葬儀に立会い、ご相談者からは「良い葬儀社をご紹介いただいて感謝しております。母の時もよろしくお願いいたします」とその場で早くもお母様の時の御予約までいただきました。
 傍らのご高齢のお母様はにっこり微笑んで頷いていらっしゃいます。
 お役に立てるのは、ずっと先であることを願いながら、承諾いたしました。

雨のご葬儀

 爽やかな陽気の5月もあと残すところ数日。
 テレビではジメジメした梅雨に向けて、食中毒やカビなどの話題が増えてきました。

 沖縄では既に梅雨入りしていますが、関東地方は6月上旬との予報。例年より少しだけ遅いそうです。

 当たり前のことですが、ご葬儀において「雨だから延期」はあり得ません。
 以前、雨の降った日のご葬儀に立ち会わせていただきました。

 朝からシトシトと降っていた雨が、ちょうど出棺のタイミングで強く降りだしてきました。
 斎場では雨に備えて出棺の際にお棺が濡れてしまわないような配慮がされていたのですが、一緒に火葬場へ行くご親族は急いで車に乗り込みました。
ただ、出棺後には斎場へ戻らないため、ご遺族は沢山の荷物を両手にもっているので、傘をさすのも難しい状態。
 葬儀社の担当者が傘に入れて差し上げたのですが、その傘はとても大きい白黒の傘でした。

 葬儀社用の傘だそうで、担当さんいわく、「どこの葬儀社さんも持ってるいと思いますよ」とのこと。

 私自身は雨の日の出棺に立ち会わせていただいたことがなかったので、初めて見た傘でした。

 雨はいつ降るかわからないものですが、慶弔用の地味目の傘も用意しておいたほうがよいかもしれません。

最後のお別れはゆっくりと・・・。

 「お顔を見てのお別れはこちらで最後になります。お声を掛けてあげてください」
 ご導師退場にて葬儀・告別式も無事終了。
 場面は最後のお別れの儀に移っています。

 柩にお花を手向け、故人様とのお別れはいかばかりかと、式場片隅でご葬儀に立ち会うつどに胃が痛くなるような思いは、回数を経験してもなかなかおいそれと慣れてくれないようです。

 そんなお別れの儀にお集まりの皆様はお1人お一人が故人様との繋がりの深い方が大半で、それぞれの胸のうちを少しでもお伝えしたいご様子が側から見ていても手に取るように分ります。
 しかし、その熱い気持も時として空回りしてしまうようなこともしばしばです。

 ご家族の方々のお花入れが一段落すると、柩の周りは3重4重の人垣で埋め尽くされ、そのまま人の流れも止まりがちになり、お花を持ったまま後方の方は気兼ねされて前に出づらかったり、時として人の輪を離れてお花入れのご様子をじっと見つめていらっしゃるような方もお見受けします。

 心残りのままお帰りになる方もいらっしゃるのではとずっと気になっておりましたが、先日立ち会ったご葬儀の担当者はずばりそのあたりを回答されていました。

 折角のお別れに大半の方がゆっくり顔も見られない状態を考慮し、「お別れをゆっくり」をコンセプトに柩を囲むように左右にイスを並べ、ロビーでお待ちの皆様をお迎えしました。

 立っていると前に出られる方と出たくても出られない方ができてしまうので、着席していただいて順次立ち上がり、前に出て柩の故人と御対面していただく形になりました。
 「お花を入れる時、お父様への思いをお話してやってください」担当者の声に促されるかのように、皆さんの声が続いています。
 ご葬儀はちょっとした気配りが大きくものをいうようです。

思わず「良いご葬儀だったね」と言われるには・・・

 『良いご葬儀だったね』お見送りされた後のベテラン担当者の一言に、ホッとすると同時に思わず大きく頷いていました。
 ご葬儀をつつがなく終えるだけでなく、幸せなお見送りができる空気に包まれるかどうかが大きな鍵になるようです。

 一気に40年前にタイムトンネルしたおじさん達はスクラムを組んで面倒見の良かった先輩の柩を取り囲み、溢れる涙を拭おうともせず蛮声を張り上げ部歌でお見送りしていました。
 そこには穏やかな空気が流れていました。

 最近立会いに伺ったご葬儀で同じような空気に出会いました。
 ずっと独身を通された叔母様を6人の甥御さんと姪御さんがご親族を束ねてお見送りされたご葬儀は、悲しみの中にもどこか気持が和むようなゆったりした時間が流れていました。
 6人のパイプ役をはたしてきた伯母様はお1人お一人それぞれにとって如何に大切な存在であったか、喪主である甥御さんがご挨拶でご紹介されていました。
 6人の輪が幾重にも広がりをみせ、周りを幸せな気持にさせてくれるように感じられます。
 皆さんご一緒に仲良くお見送りされている後から私もそっと声を掛けてあげたくなりました。
 良いご葬儀でしたね・・・と。

ジャズ仲間とのお別れは・・・。

 猛暑続きの今年でしたが、ようやく秋の気配が漂ってきました。
 秋といえばジャズの季節とも言われ、都内各所で町おこしのジャズ・フェスティバルも年々盛んになってきたようです。

  少し前になりますが、そんなジャズを愛した方の無宗教葬に立ち会いました。

  故人は地元で長年ジャズ喫茶をやっていた方で、通夜には往年のジャズ仲間が勢ぞろいされたようです。

 葬儀社の担当者は通常棺の正面に置かれている献花台を右側に置き、会葬者が献花をされてから正面に来て故人とゆっくりお話をしてもらうような形を作り、棺の蓋を開けてご遺体もきれいなので胸から上をお見せし、お仲間と最後のご対面をゆっくりとしていただきました。

 棺の左側には思い出のコーナーを設け、ご対面の後ゆったりとジャズが流れる中思い出に浸っていただいていました。

 と、突然飛び入りで仲間がトランペットを吹きだすや懐かしい曲が次々と飛び出し、ジャズメンらしい最後になりました。

 実は故人のご兄弟皆さんが、この無宗教葬に反対で、とりわけ強かったのは一番上のお兄様。
 ところが、このお兄様が通夜の最後のご挨拶では号泣され、涙ながらにこんな素晴らしい通夜は初めてだと感極まったご様子でした。

 往年のジャズメン達は興奮冷めやらぬ面持ちで、ブランデーケーキと次は自分の番かもしれないと臨海斎場のパンフレットをお土産に家路を急いだとのことです。