葬儀社選びと斎場選びは同じでない場合が多いです。

 相談でのやり取りの中でお話をうかがっていると、斎場と葬儀社の関係がごちゃごちゃになっている方が多く、一緒のものだと勘違いしている人も多くいます。

 葬儀社と斎場は一致する場合とそうでない場合があります。一致する場合とは、葬儀社が所有している斎場を利用する場合で、一般的にその斎場はその葬儀社しか使えません。つまり、葬儀社所有の斎場を利用したい場合、葬儀社選びと斎場選びは同じになります。

 一致しない場合というは、公営斎場や民間の貸斎場を利用する場合で、その斎場は基本的に場所だけ提供するので、そこで葬儀をするには葬儀社が必要になるわけです。

 割合としますと、斎場を所有していない葬儀社のほうが、所有している葬儀社よりも数の上ではるかに多いです。また、自社で斎場を所有していている葬儀社でも、公営斎場や民間の貸斎場を頻繁に利用しています。

通夜ではもっとくだけて会葬者とお話をし、しっかり食べて満足してお帰り頂く位が望ましい。

 ご葬儀の立会いに伺うと、通夜の空気で早くも良し悪しが分かってしまう感があるように思われます。
 葬儀が終わった時、良いご葬儀だったと思われるのは決してお金を掛けたからでもなく、会葬者が沢山来てくれたからでもないことは皆さんご承知の通りです。
 故人とは直接面識のない方々ばかりが多数お集まりいただいても、一番戸惑われているのは故人かもしれません。
 そんな状況からか、近頃は都会を中心にご家族親族を中心に極親しかった方のみをお招きするケースも増えています。
 遠路はるばるの方、久しぶりにお会いする方、それぞれの事情を抱えながら万感の思いで故人を偲びに駆けつけます。
 喪主の方は参列者が多い時でもせめて目をあわせ、次に何時会えるか分かりませんので会葬者とはできるだけお話された方がよろしいのではないでしょうか。
 定刻どおり、通夜の読経から始まり約45分間の読経の間に、ご焼香の終わった一般会葬者は礼状と返礼品を受け取り、随時お清め所に案内され、型通りのお食事をされてお帰りになる。一つのパターン化された儀式に近いものを見ていると、通夜の席ではもっとくだけておしゃべりしても良いのではとまで思ってしまいます。
 
 会葬者に「通夜ぶるまいはしっかり食べたり、飲んだりしていって貰いたい。故人を弔う意味からも」と声をかけているベテラン担当者いわく「飲み食いは残る位がよろしいですよ。食べていってくれるのが供養になりますから」と。
 会葬者がゆっくり腰を据えて食べていかれた通夜はどこかあたたかな空気に包まれ、悲しみの中にもホットしたやすらぎをあたえてくれるように感じられます。
  
 

遠方から駆けつけてくれた親族の皆さんの宿泊先は大丈夫ですか?

 葬儀社の紹介を依頼される時、ご要望の中で「ホテルも紹介してもらえますか」との
質問が度々訊かれます。
 通夜の席に遠くから駆けつけていただいた親戚の方々をお泊めする場所を確保しなければなりません。
 特に都会では住宅事情もあり、中々「自宅へどうぞ」と簡単に言うことが難しい状況です。
 時には田舎から大人数でいらっしゃる場合もあり、ご喪家は予想外の出費に悩まされるようです。
 少しでも倹約するために宿泊施設ではありませんが、故人をお守りするということで斎場に仮宿泊することはできます。この場合の費用は式場費に含まれますので、貸し布団代と朝食代だけで済みます。
しかし、通夜の仮宿泊ができる斎場は親族控室に平均5名前後までと人数制限されているところが多く、ご家族が付き添うだけで手一杯の感があります。
 そんな中、少数ですが意外なところで受け入れてもらえるようです。
 区営の斎場です。
 細かな規則に縛られるのではと思いきや、通夜・告別式の間をお貸ししているのでその範囲では自由にお使いくださいとのこと。
 例えば、品川区のなぎさ会館では3階の28畳の和室、家族控室、住職控室を自由に使えますし、世田谷区のみどり会館の場合はお清め所用・定員30名収容の和室を使用でき、宿泊人数に制限がありません。厨房もあり、簡単な食事も作れ、冷蔵庫・食器等も自由に使用できます。
 北区のセレモニーホールではお清め所用の和室30畳を仮宿泊に利用できます。10名以上でも大丈夫とのことです。こちらは夕方、業者の方が貸布団と朝食の注文を取りに来てくれます。
 中央区の中央区立セレモニーホールも家族控室の和室14畳に4組の蒲団画用意されていますが、宿泊人数の制限はありません。

 対象が区民のみというハンディはありますがいずれも臨機応変な対応が好評とのことです。

 
 
 

 
 
 

第一希望の斎場でも様々な都合で施行しない場合もあります。

 斎場は、そのときになってみないと空き状況がわかりません。そうなので、当初希望していた斎場だと何日も待たされるような場合があります(とくに、正月など火葬場が休みが入りますとなおさらそうなります)。

 それならば、日程を優先して違う斎場という選択肢も当然でてくることもありえます。前もって希望していた斎場を使わず、事後に斎場を決め直したいことは少なからず起こりえます。

 そうなりますと、地域事情をよく把握していない葬儀社では、その地域にどういう斎場があるのかよく把握していないので、どう対処していいかわからず、混乱をきたすことになります。それゆえ、葬儀社の斎場に対する対応力は、葬儀社を見るときの非常に大事なポイントになります。

斎場は清潔が第1。そのためには女性の細やかな気配りが不可欠です。

 以前、当センターからご葬儀の依頼者にお願いしたアンケートの中で、10点満点のうち8点とつけた方がいらっしゃいました。
 葬儀社の方には親身になってやっていただき大変感謝しているが、-2点は斎場の親族控室の掃除が行き届いていなかったことによるそうです。部屋の四隅の埃が気になってしまわれたようです。
 神経がナーバスになっていると普段以上に物事が気になるものです。
 お掃除に関しては女性の出番です。
 葬儀社のベテラン女性担当者にある斎場の使い勝手の程を伺うと、開口一番「管理人さんのお掃除が行き届いていて、特にゴミ箱、トイレ、台所がきれいなことです」とのことでした。
 別な斎場でも女性の担当者は「うちの特色は強いて言えばお掃除が隅々まで行き渡っているところでしょうか」と掃除機の手を休めることなく話していました。
 いずれの斎場も建物は古いが、内部は清潔で落ち着きがあり、どこかホットする雰囲気が共通していたように思われました。

 年明けのご葬儀に立ち会った式場の女性担当者は「お掃除を徹底して皆様に喜んでもらえるよう心がけています」ときっぱり。
 式場が建てられた当初は靴のまま上がっていましたが汚れが激しいのでスリッパに履き替えるように変更。
 200足以上のスリッパを清潔に保つのは大変だが人任せにはできなく、常に気を配っているとのことです。
 また、玄関前の花壇も花を絶やさないように気をつけているので、何時来ても綺麗と評判だそうです。
 
 家族葬用の斎場の担当者はトイレにこだわり、トイレには女性の生理用品とストッキングを用意しているとのことでした。突発的に起こりえるアクシデントに対処する女性ならではの気の配り方が会葬者の心を捉えるようです。
 

家族葬は自宅から離れた斎場の方がよい。

 先日お伺いした斎場は東京下町にあるビルの1,2階だけを使用し、表からはレストランと間違えそうな創りの式場でした。
 総勢30名様位までの家族葬用として、ご家族を中心に親しい方のみでお見送りしたい向きにはピッタリの雰囲気でした。
 というのも、経営者の方は長年ご葬儀にかかわった仕事をされ、傍から数多くのご葬儀場面を見てきた経験から、家族葬だったらこうしてあげたいとの思いが膨らんでご自宅を改造されたとのことです。
 1階が白を基調にした式場、2階はリビングと和室の家庭の雰囲気そのままからなり
こちらが控室とお食事室に使用されます。
 会葬者の中には2階の居心地の良さに朝早くから、夜の9時頃までいらっしゃった方もおいでとのことです。
 依頼者は地元の方以上に遠方の方が多いのが目立つようです。
 千葉方面から世田谷区、千代田区と広範囲に渡っていました。
 家族葬の場合内密にしても、自宅にご安置したり町内の葬儀社さんにおまかせしたことでご近所に洩れてしまい、意に反したご葬儀になってしまったり、挙げ句ご近所との関係もギクシャクしてしまうことが多いと伺います。
 近親の方々が集まれる場所でしたら地元にこだわる必要はないかもしれません。

 式場の担当者も全てをゆっくりゆっくり運び、暖かい家族葬の本来の良さを出すことをこころがけていますとのこと。
 家族葬の式場選びはより重要になってくるようです。
 
 

母の葬儀は全部自分の手で・・・の騒動その2

 先日のご葬儀騒動の続きです。
 依頼者お一人ですべてを取り仕切り、「葬儀社さんは運ぶだけお願いします。後は結構です」との要望を受けて、翌日のご葬儀の打ち合わせに葬儀社の担当者がご自宅に伺ったのは遅い時間になってしまいました。
 団地の2階にあるご自宅から担架で集会場に運び込まれたご遺体はひとまずこちらで納棺の段取りとなりました。

 関西からお姉さま、姪御さん達総勢5名が駆けつけられ、納棺に立ち会われましたが皆さんは何も準備されていないのにびっくりされたご様子。
 「旅立ちの衣装がない、今晩一晩灯しておくろうそくが無い、棺に入れるお花が無い、あれも無い、これも無い」と騒がれて依頼者もしぶしぶ承諾され、急遽通夜の準備が始められました。
 しかし、すでに時間帯も遅かったのでお花だけは翌朝1番で担当者が買いに走り間に合わせました。
 
 翌朝9時に出棺となりましたが火葬炉前でまた一騒動が持ち上がってしまいました。
 お寺さんが準備されていないとのことですが、これだけは今すぐというわけにいかず、収骨の後、担当者の知り合いのお寺に伺って、読経して頂くことでなんとか決着を見ました。
 火葬場の予約も依頼者がされたため、火葬中の待合室も取れてなく、お身内の方々をロビーの片隅でお待たせする羽目になってしまいました。お茶の用意もされず、お姉さま達には落ち着かない時間を過ごさせてしまったようです。
 決められた時間内のご葬儀を何もかもご自分で抱え込むには、お気持ちは分かりますが、依頼者にとって少し荷が重かったようです。
 ご葬儀のあり方を色々考えさせられ1件でした。
 
 
 
 
 

社葬の葬儀費用について

 社葬は、会社が主催して行う葬儀です。会社が費用を負担し、運営の責任を持ちます。

 もう少し正確に言うと、社葬の費用の中で、会社が負担する割合はケースによって異なります。例えば、社長・会長が亡くなった場合、副社長・専務・常務が亡くなった場合、取締役が亡くなった場合などでは、会社が負担する費用の割合が異なる事が多いようです。

 社葬にかかった費用を経費として計上するためには、取締役会議での社葬に関する議事録と領収書が必要です。全ての出費に対して領収書を取っておかなければいけません。

 ただし、社葬への会社の支払いが一般的に見て過大であると税務署が判断した場合、たとえ領収書があっても故人への退職金または賞与の一部とみなされ、遺族への税負担がかかる場合もあります。支出に関してはそういう場合を考慮した配慮が必要です。
 社葬は、会社が主催して行う葬儀です。会社が費用を負担し、運営の責任を持ちます。

 もう少し正確に言うと、社葬の費用の中で、会社が負担する割合はケースによって異なります。例えば、社長・会長が亡くなった場合、副社長・専務・常務が亡くなった場合、取締役が亡くなった場合などでは、会社が負担する費用の割合が異なる事が多いようです。

 社葬にかかった費用を経費として計上するためには、取締役会議での社葬に関する議事録と領収書が必要です。全ての出費に対して領収書を取っておかなければいけません。

 ただし、社葬への会社の支払いが一般的に見て過大であると税務署が判断した場合、たとえ領収書があっても故人への退職金または賞与の一部とみなされ、遺族への税負担がかかる場合もあります。支出に関してはそういう場合を考慮した配慮が必要です。

「母の葬儀は全部自分の手でやりますので、火葬場に搬送だけお願いします」と言われて・・・。

 「市の斎場からそちらを伺ったのですが、自宅から火葬場まで運んでくれるだけでいい葬儀社を紹介してくれませんか。後は全部自分でやりますから」とのお電話を頂いた時、少し危惧しましたが当センターの賛同社が引き受けるとのことでお願いしました。
 依頼者は役所関係の手続きと火葬場を決めるまでを全てご自分でおやりになってから、葬儀社の担当者と打ち合わせに入り、周りの方々をかなり振り回したようです。
 
 
 依頼者は最初に決めた火葬場をキャンセルして別な火葬場に決めたため、場所や火葬日も変わり、申し込まれた霊柩車会社は暮れの混み合っている時期と重なりかなり困惑したようです。

 指定の火葬場は納棺済みに限りますのでご自宅での納棺ということになりましたが、団地の2階で階段が狭く、柩が運べない状態となり、まずはご遺体を団地の集会所まで担架で運び出すことになりました。
 しかし、男手は依頼者お一人だけとのこと、急きょ担当者は2人の助っ人を呼びなんとかここまでは事なきを得ましたが、ご遺体に気を使いながら狭い階段で運び出すのは
大変だったようです。
 ご遺体を集会所に安置し、そのまま翌朝火葬場にお連れする段取りでしたが、騒動は
これからが本番となったようです。続きは次回にご報告します。
 葬儀社の担当者からはご自分で役所の届出をする場合、死亡診断書等は複数枚コピーしておく必要があることを注意されました。

久しぶりにお会いする弔問客に、来ていただいたお礼を言いたいのです。

 葬儀・告別式の開式30分ほど前に立会いで伺った時のことでした。
 ご喪家代表者の長男と最終的な打ち合わせに余念のない葬儀社の担当者が、ふと式場に入られた喪主の奥様にお声を掛けられました。
 「せっかくいらっしゃった方から、なかなかお話しするチャンスがないとよく言われます。今のうちにいらっしゃっている方にご挨拶されておかれた方がよろしいかと思いますが・・・」奥様はそのままロビーの方に向かわれました。
 通夜、葬儀、告別式とも読経が始まると一般会葬者の方はご遺族の方々と話す時間はほとんどありません。
 お経は参列者全員のご焼香が終わる頃まで続きます。
 特に通夜に出席された方はご焼香が済めばそのままお清めの席に案内されて、中々自由が利きません。
 担当者はご遺族の方が弔問客と一言2言でも言葉を交わせられるようにと、色々工夫をされるようです。
 一般会葬者のご焼香が始まるとご遺族代表が通路にならんだり、狭い式場では途中後ろの席の方と入れ替わったりしながらできるだけ弔問客と接触できるように工夫されるようです。
 ベテランの担当者になると、通夜は会葬者といかに目線が合わせられるか、お話ができるかが大事であるとタイミングを見計らって喪主の方をお清め所にお連れしてご挨拶をすすめる場合もあります。
 先日の無宗教葬の時は担当者の「献花の時、ご家族の皆様にお声を掛けていただければ幸いです」の一言にご遺族、弔問客共々はげまされたようです。