担当者さんから聞くお話し

 先日、川崎の賛同葬儀社さんの会社へお邪魔させていただきました。 
 葬儀のことや安置のこと、葬儀社さんのことなど、さすがこの道何十年というベテランの担当者の話しはとてもためになり、今まで点でしか分かっていなかった事が繋がって線になった状態で理解できたりなど、とても勉強になりました。

 ご葬儀の立ち会いの時にお会いしても、担当者は葬儀に専念していて、余談までお聞きすることができないので、このような時間はとてもありがたいと思っています。

 今後も勉強の為、またあちらこちらの賛同葬儀社さんへお邪魔させていただいてたくさんのお話しを聞かせて頂き、ご相談者とのやりとりに活かしていきたいと思います。

葬儀社さんと斎場の訪問

 しばらく内勤が続いていたので、先日、久しぶりに斎場見学とその近くにある賛同葬儀社さんのところに訪問してきました。

 久しぶりの外出だったので、まずは近場の戸田葬祭場へ。2年前に本館をリニューアルしてから、行こう行こうと思いつつ先延ばしにしてしまっていたのですが、やっと行ってきました。
 以前の戸田葬祭場は何度もお邪魔していて、多少不便に思うところなどはあったのですが、このリニューアルで全て改善されて、すっかり変わったところについては、利用者の目線で考えられていることがよくわかります。
 
 斎場の見学や葬儀社さんへお邪魔する際には、出来るだけ友引の前日に伺うようにしています。
 葬儀関連の業界では、お通夜をやらない友引の前日の午後は一息つける時間でもあると思います。せっかくのそんな日にお邪魔するのも少し気が引けるのですが、いつ、仕事が入るかわからない業界ですので、落ち着いてお話ができるのもこのタイミングかも・・と。
 斎場では、普段なら、告別式の片づけが終わって、通夜の準備に入るまでのほんの少しの時間しかウロウロさせてもらえませんが、通夜がないこの日は、担当の方がゆっくり付き合って下さり、隅々まで案内してくれるのでとてもありがたいです。

 いつも忙しくされている葬儀社さんも、この日は少しだけゆったりされているのではないでしょうか。もちろん、搬送などが入り、急遽キャンセルということもありますが、式前のバタバタした雰囲気はなく、ゆっくり話しをして頂くことが多いようです。

 葬儀社さんへ訪問するのは、スケジュールの調整がなかなか難しいところですが、せっかく外出するのですから、無駄なく、うまく調整してまわりたいと思います。
 気持ちいい季節なので、今のうちに・・・・。

宗教の信仰がない方のお葬式 2

 最近、無宗教での葬儀についてのご相談が何件か続いたので、先日、無宗教の葬儀についてのブログを書きましたが、少し具体的な事例をご紹介させていただこうと思います。

 無宗教での葬儀は、仏式の葬儀と比べて施行件数はとても少ない葬儀の形ですので、無宗教葬に参列された経験のある方もあまり多くはいらっしゃらないかと思います。
 そのような中で、以前、お父様が心配な状況でいらっしゃる方から、無宗教での葬儀のご相談を頂きました。
 お父様は以前、ご友人のお葬式に参列された際、初めて無宗教葬というものを知り、そのご葬儀がとても良いものだったので、自分もこのような無宗教の葬儀で送ってもらいたいと、一人娘であるご相談者に、葬儀について細かく記した文書を託されました。
 託されたご相談者は、お父様のイレギュラーな要望について対応できる葬儀社はあるのでしょうかということを心配されていらっしゃいましたが、その文書は、無理難題が書かれているという事ではなく、葬儀に参列していただきたい方のお名前と、○○さんと○○さんに、あいさつをしてもらい、この時にこの曲を流す、など、葬儀の流れについて細かい指示が書かれていて、単に、「無宗教の葬儀で」と漠然とした言葉を伝えられるよりも、遺されたご家族が葬儀の準備で大変な思いをしなくても大丈夫になるようなものでした。
 無宗教での葬儀としては、決してイレギュラーなものではありませんでしたが、やはりお葬式にお経がないという部分では、初めて葬儀を出される方にとって、心配があったのだと思います。
 ご葬儀は無事に執り行われ、後日、ご協力頂いたアンケートには、「父の希望するスタイルが独特なので、対応できる業者を亡くなってからいきなり探すのは大変だと感じていた」と書かれていました。

 無宗教での葬儀は、宗教者による進行がないので、宗教が関わるご葬儀よりもご家族が関わるところが多くなり、想いの深い葬儀になるかと思います。
 このご相談のように、最初から無宗教の葬儀を希望されるような場合には、出来る範囲でけっこうですので、事前に葬儀社と打ち合わせをされる事をお勧めいたします。

宗教の信仰がない方のお葬式

 無宗教葬という言葉は聞いたことがあるけれど、実際はどのような葬儀なのかという質問を何度か頂いたことがあります。
 
 日本では圧倒的に仏式の葬儀が多く、特に宗教を信仰していない方でも、お葬式にはお坊さんにお経をあげていただきたいと希望される方は少なくありません。
 お葬式でお経がないと、なんだかお葬式らしくない、故人が成仏できないのではないかなど、仏教の信仰をもたない方にとってもお経をあげて頂くことはとてもありがたく感じているようです。
 一方で、信仰する宗教がないので、宗教的な要素が全くない葬儀を、と望む方もいらっしゃいます。

 無宗教葬という言葉はよく目にする、耳にするけれど、実際に無宗教の葬儀に参列されたご経験のある方もそう多くはないのではないでしょうか。
 実際に無宗教の葬儀についてご相談された方から何度か、「菩提寺もなく、特に信仰している宗教がないので無宗教の葬儀にしたいと考えているのですが、具体的にはどのような葬儀なのでしょうか」と聞かれたことがありました。

 お葬式の時間内を自由に使える無宗教の葬儀は、宗教的な制約もなく、故人様のため、また、故人様を送る方々のために、ご家族やご参列された方がつくるご葬儀のように思います。
 ご家族の想いに、葬儀社の担当者が向き合い、力を添えることで、満足のいく無宗教の葬儀が行えるのではないかと思います。

ネット上では目立たなくても・・。

 葬儀社を選ぶ際、多くの方はインターネットを利用して葬儀社を検索して探される方がとても多くなってきました。
 葬儀社側も、ホームページで自社をアピールすることに力を入れている所も増えてきたように思います。

 大手の葬儀社さんや、インターネットでの営業を主に行なっているところなどの、綺麗で大規模なサイトにはつい目が行ってしまい、すごいホームページだな~と見入ってしまう事もあります。
 ホームページを見た人は、そのホームページの印象をそのままその社のイメージとして持たれることも多いのではないでしょうか。
 
 逆に、ホームページが洗練されていない葬儀社の印象は・・・。
 それよりも、ホームページを見てもらう事さえ困難な葬儀社もたくさんあります。
 小さな葬儀社などは、検索してもなかなか探すことができないような所も多く、以前、ご葬儀後にご協力頂いたアンケートで、「とっても満足でした。今回利用した葬儀社は検索で出てこなかった会社なので、紹介していただけて本当に良かったと思っています。」というご回答をいただいたことがあります。

 担当者一人ひとりのご葬儀に対する想いや熱意、対応の仕方などはホームページからでは伝わりにくく、一般の方がネットで探し出すのは難しいことかもしれません。
 見つけ出せたとしても、ホームページの体裁で判断してしまうこともあるかもしれません。

 ネット上では目立たなくても、優良な葬儀社はたくさんあります。

周りの状況が気になる

「最近どうですか? いつも混んでいるらしい○○斎場の火葬も翌日には使えるみたいです。全般的にそんなに忙しくない感じかもしれませんよ」
 とある賛同葬儀社さんから、午前中、そんな電話がありました。

 全般的な状況や、他社の状況が気になるのはわかります。自分のところが忙しくないのなら、他のところもそうあってほしいという願望もわかります。そのように確認し安心したいという気持ちもわかります。

 それはさておき、葬儀業界は仕事量の平準化が難しい業界であることは間違いありません。自ら量をコントロールすることはできない分野です。

 平準化しないと無駄も多いという事で、様々な業界で平準化への取り組みが行われています。有力な対策の一つが、価格差を設けるというものです。観光や宿泊、飲食店など、暇な時期や時間帯に値段を下げて来てもらい、人の動きをある程度コントロールしようとします。
 店などの場合は、受け入れ能力は決まっていて、あふれた分は、機会ロスにはなりますが、社会問題にまではなりません。

 しかし、あふれさせてはいけない業界もあります。電力などインフラ業界です。能力を超えたので停電しますとは言えせん。真夏の昼間のピーク時に合わせて設備投資をしておかないといけません。平準化の恩恵も大きい業界です。揚水式発電所をつくったり、昼間と夜間で価格差を設けたり、最近は、様々な料金プランを提案していますが、平準化への取り組みの切迫感はそれほど感じられません。夜間の電力を蓄電しておいて昼間のピークを下げる方策もまだまだありそうです。

 もっとも、葬儀業界では全体で見た場合に平準化が難しいということで、会社単位でみれば平準化するように対策することもできるように思います。それが個人単位であれば平準化はもっと簡単です。意識次第で、暇なときにやることを見つければいいだけです。

菩提寺とご住職

 先日、当方の知り合いの方からご高齢のお母様の万が一を心配され、葬儀社さんのご紹介とお願いする葬儀社さんからお墓の件も一緒にご相談できるかとの問い合わせを頂き、ご要望に合う地域の賛同社をご紹介させていただきました。

 都心にすでに菩提寺はあるが、お母様は諸事情で先にご逝去されたお父様とご一緒のお墓を拒否されており、なによりも目下菩提寺のご住職とはご相談者も険悪な状態とのこと。
 先代のご住職が亡くなられ、後継ぎのご長男も急死され、サラリーマンをされていた3男の方が、急遽お寺を継ぐことになったが、檀家の方々とのトラブル続きで、お母様の為にも、後を引き継ぐご自身の為にも新たなお寺とお墓が必要となり、ご葬儀と絡めての事前相談をされたいとのこと。

 ご住職の存在なくしては成り立たない仏式でのご葬儀ですが、当センターにもご住職に関するトラブルのご相談をいただくことが度々ございます。

 以前当方がご相談をお受けしたご葬儀では、ご住職が通夜にはお越しいただいたが、肝心の葬儀・告別式にはお見えにならず、いわゆるドタキャンをされた方がいらっしゃいました。
 当方が通夜に立会いでお伺いした折には、特別不穏な空気は感じられませんでしたが、翌日葬儀社の担当者からの報告を受けて、思わず絶句した思いがございました。

 時としてお時間に遅れてしまうご住職はいらっしゃいますが、最後までお見えにならなかったご住職は当方も初めてでした。
 ご連絡しても電話は通じず、スタッフ一同やきもきしながらお待ちしていましたが、刻一刻と火葬時間が迫っておりますので、担当者はご会葬の皆様に一先ずご焼香をお願いし、ご会葬の方々も戸惑いを隠せないご様子でのご焼香となり、仏式なのに読経のない前代未聞のご葬儀になってしまわれたとのこと。
 やっとのことで連絡が付いたのは、火葬が済んで皆様が式場に戻られた時。
 担当者の留守電に断りの伝言が入ったと言う。
 「お手伝いの方が来られないので、お寺を出られなかった」との言い訳をされ、追及しても「申し訳ない。お布施はいりませんから」の一点張り。

 兎にも角にもご葬儀を終えた翌日、葬儀社の担当者も同行し、ご相談者は菩提寺に向かわれました。
 昔からの菩提寺ではなく、2年程前にお墓を買い、ご実家と同じ宗派のこちらのお寺を菩提寺にされたばかりとのことで、お墓にはどなたも入っていないのを幸いに、この際、別なお寺に移したい旨申し出、土地代とお墓代の返却を要請されたとのこと。
 新しく寺院墓地をお求めになられる方は、お墓そのものだけでなく、今後永くお付き合いをされるご住職のお人柄もチェックしておく必要があるようです。

ローカル経済圏とグローバル経済圏

 「多摩地区で生活保護を受けている知り合いの人が亡くなったので、葬儀社を紹介してもらえますか」と相談がありました。
 一般の人からではなく、23区・城南地区内のお付き合いのある葬儀社の人からでした。対応が困難だという事です(故人の住民票は多摩地区でしたが、火葬場は所沢市斎場)。

 言うまでもなく葬儀業界は、お客さんとの対面が前提の労働集約的な地域密着型のサービス産業です。
 中には、拠点は都内に1か所の小さい会社でありながら、ネットで目立たせて相当広範囲に施行しているところもあるようですが、手厚いフォローはあまり期待できないと思われます。

 それはさておき、最近読んだ「なぜ、ローカル経済から日本は甦るのか」という本によりますと、今後の日本の経済成長は、地域密着型の産業(ローカル経済圏)の成長に大きく左右されると指摘しています。
 あれ? まずグローバル企業(グローバル経済圏)の収益や賃金が上がって、日本の経済成長を牽引し、それが周辺に影響を及ぼしていくんじゃなかったの? 
 どうも違うみたいですし、現実をみると、そうなっていない感じが強いですし、何年かたっても変わりそうもありません。

 日本経済でグローバル経済圏が占める割合は、GDPで3割、雇用で2割くらいだそうで、しかも、グローバル経済圏とローカル経済圏の関係も薄いので、グローバル経済圏がいくら良くても必要十分条件ではないというわけです。
 ちなみに、二つの経済圏は、様相も相当違うので、最適な政策も違うのではないかとも。たとえば、グローバル経済圏の規制緩和・自由競争一辺倒ではローカル経済圏はうまくいかない、と。

 さて、本書のテーマである、ローカル経済圏の成長のためには、どうすればいいのか? 生産性の低い企業の退出(廃業)促進により集約化を進めることだと提言しています。退出促進が勝負どころで、金融機関の協力や公の規制も絡ませても取り組むべきことだとしています。結果、労働生産性と賃金上昇が実現する。

 葬儀業界が、今後、退出・集約化により、労働生産性と賃金上昇がもたらされるかはわかりませんが、示唆に富みます。

直葬あれこれ

  7年程前、TBSラジオのトーク番組で「最近のお葬式で直葬が都会を中心に増えている」ことについての是非が問われ、大いに議論されたことが懐かしく感じる程、直葬のご要望も昨今ではごく一般的な話題にのぼってくるようになりました。

 当時、賛成反対の割合は6対4程で、「葬儀の金銭面だけをそぎ落とせばそれでよいのか。昔から老い支度といって皆さんいざという時困らないようにそれなりに貯めています。また、ご住職から葬儀の意味を教えてもらいましたので、簡素化に走るだけでよいのか疑問が残ります」と、強固に反対されるご意見も多数よせられておりました。

 当センターにご相談される方もほんの少数でしたが、7年の歳月は大きく、様々なご事情で直葬を希望される方も大分増えて参りました。
 同時に、ご要望も細部にわたり様々出て参りましたが、矢張り皆様の最大の願いは、故人様とのお別れだけは心ゆくまでされたいご様子です。

 直葬では式場での葬儀・告別式がございません。
 当日火葬場に集合していただき、通常いきなり炉前での10分程のお別れのみになりますので、担当者に促され、お気持ちの整理がつかないままに進行し、後で悔いが残る方もいらっしゃると伺います。

 その様な方々の為にも、小規模ながら安置所を自社に所有されていらっしゃる葬儀社さんの中には、安置所でのお別れがゆっくりできるような、臨機応変な対応をあれこれと工夫し、取り入れる社も見受けられるようになりました。

 当センターの賛同葬儀社さんの中にも、地域にもよりますが、自社の安置所でのお別れをご希望の方に提供している社もございますので、ご相談いただければと存じます。

 お別れの仕方も、火葬場に向かわれる前日、ご面会料はいただきますが、1時間程お時間をお取りできゆっくりお別れができる社、または無料で、当日朝ご自由に来ていただいてお別れが可能な社、同じようにご出棺30分前にお越しいただき、お花入れができる社、中には火葬のみにもかかわらず、和室にてお布団のままご自宅にいらっしゃるように、お線香をたいて一晩付き添うことも可能な社と様々ですが、お手伝いをする担当者のお気持ちは、悔いの残らないお別れをしていただくことに尽きると存じます。

 また、交通事情等もございますが、火葬場での集合時間には十分お気を付けください。
 以前、炉前でのお別れに、間に合わなかった方がいらっしゃいましたので。

これから暑くなりますが・・・。

 5月も今日で終わりですが、今年は5月から夏日が多く、これから夏の本番がやってくるのに今からこんなに暑いと本番の夏はどうなってしまうんだろうと心配してしまいます。

 先日、今はまだお元気でいらっしゃるご両親の将来の葬儀についてのご相談がありました。
 たくさんの漠然とした不安があり、心配でしかたがないとのこと。その不安の中のひとつに、ご安置についての話しがありました。
 夏の暑い時期に亡くなった場合、葬儀の日までご遺体は大丈夫なのかとのこと。できれば自宅に安置したいというお話しから繋がったご心配ごとでした。
 このようなご質問は、このご相談者だけでなく、他のご相談者からもなんどか問い合わせをいただきました。
 やはり、夏の暑い時期でのご安置について、どうしているのか、ご遺体は大丈夫なのだろうかなど、漠然と不安に思われている方が多いのでしょう。
 ご自宅でお過ごしいただく場合には、部屋のクーラーをかけていただき、毎日葬儀社さんにドライアイスを交換してもらうなどで対応してもらえます。
 前に葬儀社の担当者から聞いた話しでは、一週間くらいは大丈夫とのことでしたが、お体の状況は一人ひとり違います。
 ドライアイスの交換の際に葬儀社の担当者はお体の様子を見ていますので、心配な場合にはお安置所に移動したりなどの対処も必要になる場合があるかもしれません。

 センターに寄せられた口コミ(センターから紹介の案件ではありません)に、通夜から告別式までの一日で故人様のお体が急変され、告別式の日に大変な思いをされてしまったという経験談が寄せられました。
 ご安置の日数がどれくらいあったのかなどは書かれていなかったので分かりませんが、担当者が故人様のお体をちゃんと見て、きちんと対処していれば避けられたことなのではないかと思ってしまいます。

 ドライアイスもただお体に当てるだけではダメだと聞いたことがあります。必要なところに、必要な分がきちんとあてられていることが大事だそうです。