ご葬儀後の報告。

 ご葬儀を終えてご家族にとってはとてもお疲れになっていらしたでしょう頃に、ご依頼者からお電話をいただきました。
 「実は、今日義母の葬儀を終えまして・・・」とはじまり、「紹介していただいた葬儀社さんには本当によくしていただきました。よくしていただいたことは一日あっても話し足りないくらいです」とつづき、「葬儀ではサプライズがありまして…義母は桃が大好物で、柩に入れてあげたかったのですが、季節が過ぎてしまって家族では用意できなかったのであきらめていたところ、担当の○○さんが用意してくださっていて、柩に入れてあげることができました。涙が出るほどうれしかったです」と。

 このような連絡をいただいたことを担当者に伝えると、担当者は「たまたま用意できたので…」とおっしゃっていましたが、ご葬儀までのほんの数日の間にご家族の話しをきちんと、よく聞いていることにとても感心したと同時に、人に喜んでもらうことが好きな人なのだろうと思いました。

 ご依頼者の方から、ご葬儀後に無事に葬儀を終えましたとメールやお電話で連絡をいただくことがよくあります。皆様、「紹介してくれた葬儀社さんには本当によくしていただきました」と報告してくださり、私共もこの方にこの社を紹介してよかったと安心いたします。

 こと葬儀については、テレビやマスコミなどからよくない噂を聞くことも多く、また、ご葬儀で残念な経験をされた方も多くいらっしゃるのも事実ですが、この担当者のように、ご家族の気持ちをきちんと受け止めてくれる担当者もたくさんいます。

 「葬儀社は究極のサービス業」とよく言われていますが、多くの方が担当者からの気持ちのサービスを受け取っていただければと思います。

ご遺族と担当者の信頼関係と安心感

 都会の核家族化と言われ30年余り、その代表選手の団塊世代からのご相談が多い昨今ですが、地方の風習に則った葬儀ではない葬儀をどうやれば良いのか分からず戸惑う人達が増えてきているのが現状です。

 年取ったご両親を引き取りお見送りする段になって初めて気がつくという具合のようです。
 葬儀社任せになり、うっかりすると「葬儀とはこういうものだ」と押し付けられてしまうことも無くはありません。

 本来、ご家族を考え、地域性を考慮したり、故人の性格やもろもろのことを考慮したうえで、こんな形がありますよと提案したり、説明しながらやっていかなければならないことだと考えます。
 担当者はご遺族から、早い時期に信頼を得ることが大切ですし、特に納棺前までに適切なアドバイスをしてご遺族に安心感を与えることは大事なことだと思います。

 こうしなければいけませんではなく、この場合はこうした方がいいですよとアドバイスし、ご遺族の要望は出来る限り聞くことで信頼感が生まれるのだと思います。
 また、菩提寺がある場合は菩提寺の考えを優先し、まずお伺いを立て、菩提寺の日程を伺ってから葬儀の日程を決める気配りは大切です。

 担当者は前に立って色々と仕切りますが、主役はあくまでご遺族です。

消費者行政の未然にトラブルを防ぐ仕組みづくり

 大手銀行が中小企業に販売した「為替デリバティブ」と呼ばれる金融商品が、急激な円高によって多額の損失を発生させ、倒産や経営危機に陥るケースが続出して、金融庁も実態調査を始めた、というニュースを何日か前にみました。

 私の勝手な想像では次のような営業トークでしょうか。
「これからは間違いなく円安になりますよ! 円安が進んでいって、そのレートで輸入すれば商売が成り立たなくなるんじゃないですか? 円安がすすんでも大丈夫なように手を打って(リスクヘッジして)おきましょう」

 大銀行でも、恐怖心をあおりたてるような怪しい販売手法を使うご時世です。誰のどんな言葉を信じればいいものか? まともな商法と怪しい商法の境界線も思いのほかぼやけています。人には恐怖心や欲がつきものなので有効に防ぐ手立てはありそうもありません。

 そういえば、だいぶ前に読んだ、「詐欺とペテンの大百科」という本には、騙しの手口のほとんどが昔からあまり変わっておらず、古典的手口を組みあわせたり応用したものなので、防ぐ手立てはその手口を知ることだと書かれていたように記憶しています。
 たしかにこの通りでしょうが、ただこれ、一般の生活者に求められても困ります。こんなことばかり気にして生活していくわけにはいきませんから。

 という次第で、消費行政がその役割の一端を担うということになってきているのだと思います。国の消費者庁や国民生活センター、地方の消費生活センターや消費者行政センターといった具合にです。

 葬儀の世界では、現状、葬儀社には許可や認可は不要なので、これまでの行政の関わり方といえば、区民葬や市民葬、葬祭ディレクター制度ぐらいのもので、トラブル防止レベルには程遠いものがありました。
 ただ流れが少しづつ変わってきています。

 国民生活センターが2006年6月に公表した「増加する葬儀サービスのトラブル」には9つの典型的な葬儀トラブルの事例が取り上げられ、消費者被害の未然・拡大防止に資するために情報提供がなされるようになっています。

 また地方自治体の中にも、トラブル後の相談窓口的な消費生活センターの位置づけに、未然にトラブルを防ぐ仕組みづくりを取り入れるところも出てきています。

 今月初めに当センターと、「葬儀における消費者トラブル防止に関する協定書」の締結をした川崎市がそうです。他の自治体にも広がってほしい取り組みです。

葬儀における情報格差について

 「何の準備もしていず、病院で紹介された社に任せたらとてつもなく高かった」や「見積書もなく、いざ請求の時に請求書を見たらビックリした」、「見積りが安いと思って依頼したら、追加とかオプションとかで請求金額が膨れ上がって結局高いものについた」・・・

 根本的に、上記のような問題群を解決する手段は情報格差を解消するということによるしかありません。つまり、依頼者自身が葬儀や葬儀社に対して見識をもって、葬儀社と相対することです。

 しかしながら、それが難しいということは、「あさがお葬儀社紹介センター」のホームページのいたるところで述べたとおりです。それゆえ、センターが依頼者と葬儀社の間に入ることにより、たとえ、ご依頼者が葬儀に関する情報を持たない中で葬儀社とやり取りをしても足元を見られることのないような仕組みが必要だと考えてセンターが作られたわけです。

葬儀のトラブル

 「父の葬儀で依頼した覚えのないサービスや商品を付けられ高額の請求をされた。病院から自宅までの搬送を頼んだのに、勝手に葬儀の準備に入ってしまった。一番安いランクでよいと伝えたのに次々付属品がついて高額になった。会葬者へのお礼書も100枚と伝えたが、足りないと失礼になると言われて300枚も作ってしまった。斎場職員への心付けを5千円の3人分と強要されて渡した。」(30歳代、男性、給与生活者)

 この例は、国民生活センターが2006年6月に公表した「増加する葬儀サービスのトラブル」という資料の中に出てきます。
 消費者保護の環境整備が不十分な葬儀サービスについて、主な相談事例をまとめ、消費者被害の未然・拡大防止に資するために情報提供されたものです。

 これらは、国民生活センターおよび全国の消費生活センターに寄せられた相談を踏まえたもので、虚偽説明を受けて契約させられてしまった事例や、無断でサービスを追加されてしまった事例、根拠の不明な請求をされてしまった事例、契約時の説明と違うサービスを受けたといった葬儀トラブルの事例などが取り上げられています。

 当センターは、葬儀トラブルの事例を積極的に集めているわけではないのですが、それでも、「以前、葬儀をしたときにひどい目にあったので、今回は、事前に準備をしておこうと思った」という相談者などから、そのひどさぶりを伝え聞くことがあります。  
 国民生活センターが公表した事例とも、おおいに一致するところがあります。

葬儀トラブル事例

 ↑↑↑ あさがお葬儀社紹介センター本体のホームページでは、虚偽説明を受けて契約させられてしまった事例や、無断でサービスを追加されてしまった事例、根拠の不明な請求をされてしまった事例、契約時の説明と違うサービスを受けたといった葬儀トラブルの事例を掲載しています。