ご安置先は・・

 ご自宅でご安置出来ないという方のご相談で、たまにご安置中も付き添いたいと希望される方がいらっしゃいます。
 本当ならば葬儀の日まで自宅で一緒に過ごしたいと思っていても、住宅事情やご家族の状況などからご自宅には安置できず、やむを得ず安置所を利用しなくてはならない方にとって、付き添いができる安置所はとても有難い施設ですが、残念な事に、それに対応できる安置施設は数がとても少ないのが現状です。
 使用する斎場や自宅の近くにあれば利用できますが、わざわざ遠いところまでは行けないと、あきらめる方もいらっしゃいます。

 最近、葬儀社の担当者と安置についての話しをしました。
 その葬儀社さんは自社に会館があり、安置所もあるのですが、やはり夜間の付き添いには対応していません。
 複数名のご遺体を安置する安置所ではやはりずっと付き添うということには無理があり、対応はなかなか難しいとのことでした。

 以前、事前のご相談で付き添いを希望され、たまたま近隣に付き添いが出来る安置所がある環境だったのでそちらにご安置したのですが、結局夜間はご自宅にお帰りになられたと報告があったことがありました。
 
 実際、ご家族はご看病のお疲れもあるでしょうし、ご葬儀の準備もいろいろあります。ゆっくりお付き添いをするというのは現実的にはなかなか難しいことなのかもしれません。

 ご自宅に安置ができない環境の方にとってはありがたい施設ではありますが、なかなか増えない理由はたくさんありそうです。

これから暑くなりますが・・・。

 5月も今日で終わりですが、今年は5月から夏日が多く、これから夏の本番がやってくるのに今からこんなに暑いと本番の夏はどうなってしまうんだろうと心配してしまいます。

 先日、今はまだお元気でいらっしゃるご両親の将来の葬儀についてのご相談がありました。
 たくさんの漠然とした不安があり、心配でしかたがないとのこと。その不安の中のひとつに、ご安置についての話しがありました。
 夏の暑い時期に亡くなった場合、葬儀の日までご遺体は大丈夫なのかとのこと。できれば自宅に安置したいというお話しから繋がったご心配ごとでした。
 このようなご質問は、このご相談者だけでなく、他のご相談者からもなんどか問い合わせをいただきました。
 やはり、夏の暑い時期でのご安置について、どうしているのか、ご遺体は大丈夫なのだろうかなど、漠然と不安に思われている方が多いのでしょう。
 ご自宅でお過ごしいただく場合には、部屋のクーラーをかけていただき、毎日葬儀社さんにドライアイスを交換してもらうなどで対応してもらえます。
 前に葬儀社の担当者から聞いた話しでは、一週間くらいは大丈夫とのことでしたが、お体の状況は一人ひとり違います。
 ドライアイスの交換の際に葬儀社の担当者はお体の様子を見ていますので、心配な場合にはお安置所に移動したりなどの対処も必要になる場合があるかもしれません。

 センターに寄せられた口コミ(センターから紹介の案件ではありません)に、通夜から告別式までの一日で故人様のお体が急変され、告別式の日に大変な思いをされてしまったという経験談が寄せられました。
 ご安置の日数がどれくらいあったのかなどは書かれていなかったので分かりませんが、担当者が故人様のお体をちゃんと見て、きちんと対処していれば避けられたことなのではないかと思ってしまいます。

 ドライアイスもただお体に当てるだけではダメだと聞いたことがあります。必要なところに、必要な分がきちんとあてられていることが大事だそうです。

「ご安置」ひとつをとっても・・。

 初めて葬儀を出す立場になった方で、お亡くなりになってからお葬式の日に至るまでの流れがよくわからない、と思われる方は少なくないと思います。葬儀の仕事に就く前の私もそうでした。
 親戚などのお葬式には参列したことがあるけれど、病院で亡くなってからお葬式までの数日間で何が行われているかというのは当時の私にとって「謎」でした。
 実際、葬儀の仕事に携わるまで、「親に万一のことがあったら長女の私はどうしたらいいのか」という不安がありました。

 今では、インターネットなどで詳しく書かれているところなどもあるので、初めて葬儀を出す方でも比較的容易にイメージをつかむことが可能になりましたが、実際にご自身の状況に当てはめたときに想像がつきにくいこともあるようです。

 基本的には葬儀社さんから説明を受けながら流れに沿って順番に行なっていくので、信頼して任せられると思う葬儀社さんでしたら言われる通りに行なっていただければ、最初から最後までを滞りなく無事に終えることが出来るかと思います。
 ただ、事前の段階で葬儀を考えた時には疑問点は不安の一部になるかと思います。
ご逝去後のご安置ひとつをとっても、ご自宅以外でのご安置を考えられている方は、どこに連れて行かれるのか、面会はできるのか、納棺はどこのタイミングで行なうのかなど、知っていれば安心できることが他にもいろいろあるかもしれません。
 このあたりのことは、地域や依頼する葬儀社さんによって様々で、ご依頼者が選択できる場合と状況やタイミングによってはご要望に沿うことが難しい場合が出てきますので、できれば事前にどのようなことが起こりえるのかを少しでも知っておくと安心かもしれません。

 以前、病院に入っている葬儀社に依頼したのだが、どこの安置所に安置をしているのか教えてもらえない。打ち合わせは翌日行なうとのことだが、それまでの間故人に合うことができなようだ。こんなことはあるのでしょうか。との問い合わせを頂いたことがあります。
 これはご家族にとってとても大きな不安になることかと思います。大切なご家族の居場所がわからない状況ですから。
 その葬儀社さんの対応がどのようなものだったのかはわかりませんので、想像の範囲ではありますが、そもそも面会が出来ない安置所に搬送したとか、搬送時には面会できる安置所が空いていなかったので一旦他のところに安置をして、翌日移動するつもりだったとか。または、式場に併設されているところにご安置したのでご家族は分かっていると思ったとか・・・
 憶測はいろいろ出てきますが、きちんと説明してあれば、お身内がご逝去されて大変なときにご家族がインターネットで余計なことを調べる必要もなかったかもしれません。

 大きい小さいに関わらず、「わからないこと」は「不安」につながります。
 これからご葬儀を考えなくてはならない方の「不安」が少しでも分かりやすく解消して頂けるようにしていきたいと思っています。

ご葬儀で大切なこと・・・。

ご葬儀ではご葬儀の数だけご喪家のご要望も様々です。
 その一つ一つのご要望に応えるべくして、ご葬儀の担当者は、常にご喪家の身になって考え、そのための努力も惜しまず奮闘されている様子をよくお伺いいたします。

 先日のご葬儀では、ご自宅でのご逝去の後、通夜までの6日間をご自宅のお布団上でのご安置となり、当日斎場に向かわれた方がいらっしゃいました。

 ご自宅の玄関からはサイズの関係で棺を出すのが難しく、納棺もできない状況でしたが、お話を伺った担当者は、喪主様の最後までご自宅で見守り、ご自宅から出発されたいとの強いお気持ちを察し、直ちにご希望通りにする旨申し上げたとのことです。
 当初ご親族の中には心配される向きもありましたが、毎日ご自宅に伺って状態を見守り、どうしても難しい状況となったらすぐ手を打つので大丈夫なことを説明し、お任せいただいたとのことです。

 梅雨時期とはいえ日差しはすでに真夏を思わせる中、ご年配の方でしたので顔色を明るく薄く化粧をほどこし、最初から多めにしっかりとドライアイスを後頭部や首筋等のお身体の要所にあて、お部屋を冷房し、お線香をあげていない時は暗闇にして、無事通夜当日が迎えられ、ご家族ご親族の皆様に見送られての旅立ちとなりました。

 以前、ご相談者からこんなお葉書もいただきました。
 ご相談者からのご要望の中で、病院から安置所に行く途中、ご自宅前を通ってほしい旨お聞きしておりましたが、ご葬儀は事前相談をお受けしてから大分時間が経過しておりました。
 
 お亡くなりになられた当日、皆様はそのことをすっかり失念していましたが、葬儀社さんは自宅前でしばし停車し、お祈りをしてくれたとのこと。

 「元気で帰ってこれなくて…。悲しく無念でしたが一瞬でも立ち寄っていただけたことで、心が救われた気がします。このタイミングをおいて他になかったですから。また、足が痛い母を一緒に車に乗せていただき本当に助かりました。一通りの打ち合わせを済ませた後、自宅まで送っていただいたことも深く感謝しております。その後、遺影写真と共に、たまたま別な目的で故人が書き残したメッセージをお渡ししたところ、会葬礼状の文面の最後に印刷していただき、原文は額に入れて安置所に飾ってくれたこともありがたかったです。故人を大切に考えてくださっているお気持ちが伝わり、思わずまた新たな涙を流しました」

 ご葬儀という状況の中だからこそ、心遣いが必要です。

ご自宅安置が無理な場合でも。

 病院など、ご自宅以外でお亡くなりになった場合、最初に決めなくてはならないのが「どこにご安置するか」ということです。寝台車がお迎えに行き、ご安置の場所までお連れするのですが、ご自宅以外にという場合はご安置できるところに預けなければなりません。

 様々なご家庭の事情などから、ご自宅ではご安置が難しいという方は多い現状ですが、事前のご相談などで耳にするのは、「長い間入院していてずっと家に帰っていないので、せめて一度は自宅に帰してあげたいけれど、葬儀の日までずっとというのは難しいかもしれない」、また、「自宅に帰してあげたい気持ちはやまやまだけれど、現実的には無理なので」などというご家族のお気持ちです。

 ご葬儀までの待機日数が長引く場合、一度ご自宅にご安置し、後日安置所に移動することは可能です。 
 また、ご自宅でのご安置が無理な場合、例えばご安置所に向かう途中にご自宅の前を通ってもらうなどのこともできるので、このようなことができただけでも、ご家族のお気持ちは幾分か落ちつかれるのではないでしょうか。

最近では、ご安置について力を入れているところも増えてきました。
夜間などの時間制限はあるものの、一部屋貸切で、ゆっくり付き添っていただけるような設備を整えているところなどもあり、直葬(火葬のみ)などの場合には、その部屋で簡単なお別れなどができたりもします。

ご葬儀までの数日間ではありますが、故人様とどのように過ごしたいかによってご安置する場所がかわってくることもありますので、何かご要望がある場合には事前にご相談されることをお勧めします。

ご自宅代わりに個室でゆっくりご家族と・・・。

 「こんな所に入れられてと言われると正直心は痛みますが、それではご自宅にどうぞとも言いたくなります」人のよさそうな係りの方の口から思わず出た言葉です。
 
 最新式の設備が整った清潔な霊安室ですが、無機質な冷蔵庫を見ただけで、初めての方にとっては存在そのものが少なからずショックのようです。 
  ほんの数時間前まで御一緒していた方が入ってしまわれること自体に、呆然とされる方も多いのではないでしょうか。 

 少し前まではご自宅でのご葬儀がごく普通に執り行われ、ご近所の方々もお手伝いにかけ参じる風景が繰り広げられていましたが、都会を中心に今やご自宅でのご葬儀は皆無に近い状況になってしまいました。 
  当然のように病院でお亡くなりになってもご自宅には戻らず、ご自宅以外の場所にご安置され、ご葬儀の当日を待つのがごく一般的な習わしのようになってきています。 

 しかし、いざその場になってみると、ご自宅以外のご安置場所の存在が、にわかに心配になってくるようです。 
 公営斎場の霊安室は納棺された状態での受け入れとなるところが多く、まずは保管前の納棺をどこでするかが第1の関門です。  

 霊安室を持つ病院ならば霊安室での納棺は可能ですが、霊安室を持たない中小の病院の場合は、病院での長居も難しく、時として病院からせかされながらも一旦納棺のために民営の安置所に出向き、納棺された状態で初めて公営斎場の受け入れ対象となります。
 普段目にすることが無いご安置は一般の人達にとって不安材料の要因となるようです。 
 地域によっては適当な安置所が少なく、少し遠出になってしまい、面会にも支障をきたすケースも出てくるとか。 

 そんな中、益々ご自宅でのご安置が不可能に近い状態の昨今ですが、画一的に管理されてしまうご安置方法にも、変化の兆しが見え始めたようです。 
 いきなり冷蔵庫行きではなく、ご自宅の代わりに個室でゆっくりご家族とお過ごしいただけるようなご安置方法が目下注目です。

ご自宅に搬送されてはいかがでしょうか

 事前相談を受けて、こちらからは要望を整理するための質問、相談者からはそれに対する回答、こうしたメールでのやり取りの初期の段階での途中で、「急変しまして、今亡くなりました」との電話が入ることがあります。

 受話器をそのままにしていただき、その間すぐさま葬儀社に連絡いたします。
 病院には1時間以内に到着できることを確認し、その旨を電話口に伝えると先ほどからの緊迫した空気が和み、少し落ち着きを取り戻したようです。後は搬送から火葬まで全て葬儀社の担当者が面倒をみてくれますのでご遺族は安心してお任せしていただきます。

 私どもが緊急時から見積を取る時まで必ずお聞きするのは搬送先。
 自宅か自宅以外のところになりますが、都会では自宅以外がどんどん増えているようです。
 昨今の集合住宅事情やら、地域のコミュニケーション不足等からかご遺体はご自宅を素通りして斎場の安置所、葬儀社の安置所、寝台会社の安置所等に預けられます。
 したがって、故人にとって病院に入院する時が家との最後の別れになってしまうことも、まれではなくなってきています。

 私事になりますが、10年ほど前伯父の葬儀の時自宅に戻らずいきなり斎場に安置されたことを聞き、ビックリしたのと同時になぜという疑問が残ったことが思い出されます。
 ご自宅への搬送に支障がないようでしたらできるだけ一度ご自宅にお帰り頂き、住み慣れた我が家から出発されるのも故人への最後のプレゼントにならないでしょうか。
 こうした「故人への想い」の面を説明しますと、「そうですね、そうしましたら、やはり自宅から送り出すようにしたい」と言われる方もいます。

 自宅以外の場所に搬送され、大勢の会葬者と豪華な祭壇に囲まれ、静々と執り行われる通夜・告別式がある一方で、このところ病院からご自宅に搬送され、一晩ゆっくりご家族と過ごし、翌日火葬に向われるというシンプルなケースもありました。
 質素倹約だけではない家族の繋がりが感じられ、見送り方の多様性も芽生えてきたよう思われます。

家に帰してあげたい・・・。

 被災地の映像は辺り一帯がモノクロームの世界のような瓦礫の山を映し出していました。
 瓦礫の山が続く中、谷間の一角に咲く花のように色とりどりのお花が空き瓶に生けてある空間がありました。

 「ここは我が家の玄関口なんです。未だ行方が分らない女房のために玄関の空間だけは綺麗にしておかないと・・・」
 何としても、奥様を我が家に連れて帰りたいとご主人の願いが込められていました。

 話し代わって、昨今のご葬儀では病院でお亡くなりになられた場合、都会を中心に搬送先がご自宅以外の安置所をご希望される方が大半をしめるようになりました。
 ご事情は様々ですが、集合住宅への配慮やスペースの問題を抱えながらも、一方では長患いの末ご自宅にお帰りになりたがっていた故人様のお気持を汲んで、旅立つ前にご自宅にお迎えしたいお気持は、多くの方にまだまだ残っているようです。

 以前、万が一の後ご自宅に搬送できないため、病院から安置所に行く途中自宅前を通ってほしいことをご希望として出され、葬儀社さんの方に伝えておいた事前相談がありました。
 お亡くなりになられたのはそれからしばらく経ってからでした。
 いざ、その日を迎えられたご家族は空白状態で、そのことに思いが寄らなかったようです。

 しかし、葬儀社の方ではしっかり思い出してくれました。
 ご自宅の前で暫し停車して、お祈りをしてくれたとのこと。
 「元気で帰って来れなくて・・・。悲しく、無念でしたが一瞬でも立ち寄って頂けたことで、心が救われたきがします。このタイミングをおいて、他になかったですから・・・」
 故人様のお気持ちはどんなだったのでしょうか。

「葬儀の第1関門を突破すれば、後はプロにおまかせします」

 現実的になってきてもご葬儀の相談は何処からどのように切り出していいものか戸惑われる方も多いと思います。
 尋ねたいことは山ほどあっても殆ど未経験の身にとってはどこか他人事のようにも思えていたのが、間近になって一気に現実味を帯び、不安を倍増させるようです。
 
 万が一の場合病院から斎場に直接運んでもらえばと漠然と考えていたのが、身近に迫ると、時間外だったらどうしよう、霊安室がいっぱいだったらどうしよう、何処に運んでもらえるのか、遠くまで連れて行かれたら、面会に行かれるだろうか、一気に心配事が押しかけてきます。
 最近のご相談窓口にもこのような初期段階での心配事が多いようです。
 まずは火葬場併設の斎場に搬送したいが霊安室を確保できないという場合は一時的に民営の安置所や搬送会社の霊安室に安置されます。
 葬儀社が自社に安置所を確保しているところもありますが、全体から見ればまだまだ少数です。
 そこで葬儀社の担当者も腕がためされるようです。一時的とは云え不安を抱えた依頼者のご要望に見合う安置所を確保できるかどうかで、ご喪家の信頼を得られ、今後のご葬儀へとの展開が大きく左右されかねません。
 安置所の件が無事済みますとさらに依頼者の心配は増して行きます。
 最悪、公営斎場が満杯の上、日数等の問題で使用できない場合は他の式場が確保できるかと。
 これも地域密着型の葬儀社の面目躍如で、地域の式場について精通していますので臨機応変に対応できます。
 
 プロの方達は一つひとつの難問を聞きだし、一つひとつを丁寧に処理してくれます。
 実際のご葬儀はこれからが本番ですがここまで済むと、皆さん一様にほっとされ一段落されるようです。

ご自宅への搬送に特別支障がない限り、一度お帰り頂くのがベターだと思います。

 当センターの賛同社から見積りを取り、郵送しようとした矢先に「父が急変しまして、今亡くなりました」との電話が入りました。
 受話器をそのままにしていただき、その間すぐさま葬儀社に連絡いたします。
 病院には1時間以内に到着できることを確認し、その旨を電話口に伝えると先ほどからの緊迫した空気が和み、少し落ち着きを取り戻したようです。後は搬送から火葬まで全て葬儀社の担当者が面倒をみてくれますのでご遺族は安心してお任せしていただきます。
 私どもが緊急時から見積を取る時まで必ず初めにお聞きするのは搬送先。
 自宅か自宅以外のところになりますが、都会では自宅以外が大多数を占めています。
 昨今の集合住宅事情やら、地域のコミュニケーション不足等からかご遺体はご自宅を素通りして斎場の安置所、葬儀社の安置所、寝台会社の安置所等に預けられます。
 したがって、故人にとって病院に入院する時が家との最後の別れになってしまうようです。
 私事になりますが、10年ほど前伯父の葬儀の時自宅に戻らずいきなり斎場に安置されたことを聞き、ビックリしたのと同時になぜという疑問が残ったことが思い出されます。
 ご自宅への搬送に支障がないようでしたらできるだけ一度ご自宅にお帰り頂き、住み慣れた我が家から出発されるのも故人への最後のプレゼントにならないでしょうか。
 自宅以外の場所に搬送され、大勢の会葬者と豪華な祭壇に囲まれ、静々と執り行われる通夜・告別式がある一方で、このところ病院からご自宅に搬送され、一晩ゆっくりご家族と過ごし、翌日火葬に向われるというシンプルなケースが立て続けに見受けられました。
 質素倹約だけではない家族の繋がりが感じられ、見送り方の多様性も芽生えてきたよう思われます。