よりよい家族葬のために大事なこと

 よりよい家族葬にするためのポイントは、関係者に失礼のないような形でお知らせし、人間関係の問題を起こさないことがもっとも大切です。

 そして次に大事なことは、斎場および葬儀社選びを適切に行うことです。家族葬は人はそれほど集まらないわけですから、斎場は大きい必要はありません(それゆえ祭壇もそれほど立派な必要もない)。

 葬儀社は、そうした斎場(および祭壇)を提案してくれ、家族葬だからといって手を抜くようなことをしないところを選ぶことが大事です。

会葬者数による葬儀費用の変動について

 葬儀費用の中で、会葬者数によって強く影響をうけるところがどこかを深く理解しておくとわかりやすいです。

 たとえば、飲食・返礼品はそのものずばり会葬者数によって数量が変わってきます。

 そして、会場と祭壇も影響を受けます。たとえば、300人の会葬者で自宅でというのは、無理があります。それ相応の会場が用意されなければなりませんし、祭壇もそれにふさわしいものがよいと言えます。逆に、家族葬や密葬では、斎場の広さも大きな祭壇も不必要です。

 つまり、会葬者が増えれば予算が上がらざるを得ないということになります(もちろんそれにともなって、香典収入も増えます)。

200608121715

 なぎさ会館で施行された、会葬者30名程の葬儀告別式に立ち会いました。

 見積りの段階では臨海斎場が第1候補でしたが臨海、桐ヶ谷斎場共混み合い、日程が長引くためなぎさ会館に決めました。

 依頼者の方は以前の葬儀でかなりの高額を支払い、その辺りを気になさっていらしたようですが、今回の葬儀社の担当者の説明を聞き、安心なさったようです。一般葬の格安プランのコースでしたが、葬儀社の方の事情で(告別式の日に別の通夜があり、そちらで使うため)、1ランク上の祭壇を用意しました。勿論コース料金は見積りどうりですが、供花もひまわりやピンクの彩りがはなやかで全体的にかなり立派なものになったようです。

 交通事情を考慮し、臨海斎場での火葬に間に合うようにと定刻10分前にご住職了解のもとに葬儀・告別式を開始しました。

 最後のお別れの儀式に入る前、準備のため会葬者は一旦席を立ち、式場外でしばらくお待ちいただく場合が多いのですが、葬儀社の担当者は「式場が広いのでこのままイスにお座りいただいて、トイレ等に行かれる方はどうぞ」と案内された。

 皆さん一様にホッとした表情をみせ、喪主の方にご挨拶されていました。間もなく、まだ後方で係りの方が花をつんでいる最中ですが、かまわず担当者は「故人の身の回りのものをご家族の方々が入れてやってください。最後ですから声をかけてお花を沢山入れてください」と一人一人に手渡していきました。係りの方はどんどんちぎっていく、会葬者は受け取って柩に入れていく。この両者の微妙なタイミングがラフで、自然な感じにおこなわれているようでした。ドタバタしてしまうのではなく、アットホームな雰囲気にもっていく。傍からうかがっていると、ご喪家の方々が形式ばらないで気持をより素直に持っていけるような配慮のようにも見えました。霊柩車は定刻5分前に出発しました。

 ※なぎさ会館の斎場案内は、なぎさ会館のページになります。

葬儀が形式的になりすぎていると思っている人が多い

 少し古い統計ですが、財団法人日本消費者協会が1999年に実施した調査(複数回答)では、 葬儀について、「形式的になりすぎている」(42.4%)、「もっと質素にしたほうがいい」(35.3%)、「世間や見栄にこだわりすぎている」(34.7%)、「不必要なものが多すぎる」(28.8%)となっています。

 また、東京都の例になりますが、2001年のアンケート調査(複数回答)では、「お葬式で納得がいかなかったところ」について聞いたところ、「予定より派手になってしまった」(30.9%)、「費用の追加支払いが多くなった」(27.2%)という順に高くなっており、「何もない(満足している)」(20.6%)を上まわっています。

小西斎場での会葬者20余名のご家族、親族を中心とした葬儀告別式に立ち会いました。

小西斎場での会葬者20余名のご家族、親族を中心とした葬儀告別式に立ち会いました。依頼者の第一報は高齢の父親を近親者のみで静かに送りたいということで葬儀社サイドは家族葬に適した自社式場を提案しました。しかし、故人の勤め先であった交通関連会社OB会の関係から会葬者の人数がつかめない状態になり、多目に人数を見積って久保山斎場近くという条件で、小西斎場を借りることになりました。

 通夜は朝からの荒れた天候で交通機関にも影響が出て、会葬者は予想の5分の1程になってしまいました。告別式当日も道路事情が悪いにもかかわらず、ご高齢の方々が最後のお別れにお見えになっていたのが印象的でした。

 エントランスホールにはイスが並べられ、一般会葬者の方が利用できるように配慮されていました。特に今回の様にお年寄りがいらっしゃる時は助かります。

 葬儀社の担当者も「自社斎場以外ですとよくこちらの式場を勧めますが、最初、お客様の中には山を越えるのをためらうようです。山を上がるのを不便に感じているようですが、実際やってみると久保山斎場に近く、全館使用なのでゆったり使え、他の葬儀とぶつかることもなく、大変便利であることが分かり、終わってからこちらでやってよかったとよく言われます」と語っていました。

 依頼者から、葬儀社の担当者には大変良くやっていただき、特にご家族の方が喜んでいらっしゃるとのことでした。担当者も10年ほど前に母親を亡くしているので常に身内の葬儀のつもりでやることを心がけていますとのことです。

 お柩を見送った後、関係者は右手歩行者専用道路から坂を少し下った久保山斎場へと向かいました。

※小西斎場の斎場案内は、小西斎場のページになります。

互助会の経済産業大臣の許可とは、どういう許可なのか?

 互助会とは、経済産業大臣より許可を受け、割賦販売法に定められた指定役務(この場合、葬儀サービス)の提供を目的とした前払い式特定取引業を営んでいる事業者のことです。
 
 要するに、互助会は、会員が毎月掛け金を積み立てて、その積立金をもとに葬儀を施行してくれる葬儀社です。そして積立金の半分は、万一会社が倒産しても保全されます。

 ここで注意が必要なのは、経済産業大臣の許可は、あくまで会員から積立金をとる営業方式を認めたものなので、 葬儀社のよしあしはまったく関係ないということです。大臣の許可を優良葬儀社の証のように宣伝しているところもありますので、気をつけたほうがよいでしょう。

 また、互助会と依頼者とのトラブルがいろいろ起きていることから、公正取引委員会は「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2005年7月)の中で次のように指摘しています。

 (事業者における留意点) 互助会加入契約時に、消費者に対して積立金完納後の割増サービス、解約の際に払い戻される積立金の額、互助会が倒産した場合の保全金額等の契約に関する諸条件について十分に説明する必要がある。

 (消費者における留意点) 互助会加入契約を締結する際、その契約に関する諸条件の内容を十分に理解することが望ましい。

代々幡斎場での当初想定した会葬者数を大幅に上回った葬儀

代々幡斎場の式場「雪」を使用した一般葬の葬儀、告別式に立ち会いました。通夜の会葬者は270名程でした。

 はじめ依頼者は代々幡斎場で家族親族を中心に会葬者40名前後と、ごく一般的なご葬儀を希望していらしたが、実際に蓋をあけると会葬者が10倍近くに膨れ上がってしまいました。

 故人は生前会社社長を歴任、長男の依頼者もマスコミ関係の要職という関係上、最初の要望通りにはいかなかったようです。途中で話が漏れ会社関係の方々が次々に弔問に訪れるという事態になってしまいました。現実として依頼者や喪主の現職に大きく左右されることが多いようです。

 葬儀社の担当者は打ち合わせでお話を伺っている間に、ある程度の予測ができ、「礼状は多めに用意していたので間に合いました。通夜の料理も融通が利く業者でしたので、次々に追加し間に合わせました」とベテランらしい対応振りでした。

 故人の会社関係の方に弔辞をお願いして、急きょ弔辞をご焼香の前に組み込んだため、葬儀は定刻より少し早めに始められました。式場入口に集まった大勢の一般会葬者が、生前のお人柄、仕事への取り組みや業績等に耳をそばだてるようにして聞き、頷きあっていたのが印象的でした。

 葬儀・告別式の会葬者も人数が確定できないまま進行しましたが、結果80人程に収まりました。火葬場にストレッチャーで運ばれて1時間余り、再び式場にて初七日の法要が始まりました。ご焼香の後、ご住職は「供養することは自分を供養させてもらったことになる」という講話で締めくくられました。

※代々幡斎場の斎場案内は、代々幡斎場のページになります。

葬儀の口コミ

 インターネットの普及に伴い、口コミの威力にますます拍車がかかっています。どの商品を買うかを検討しているとき、実際に使った人の口コミほど判断に影響するものはないといってもいいぐらいです。

 しかもその気になれば、インターネットにおいては、口コミを集めるのは簡単なことで、すぐに大量の口コミを集めることができます。

 しかしながら、葬儀や葬儀社に関しては日常の話題になりにくいので、大量の口コミを集めたり、質の良い口コミを得るのも難しいという事情があるように思われます。
 
 あさがお葬儀社紹介センターでは、できる限りの口コミを集めようと考えております。なぜなら、ご相談者と安心・適切な葬儀社とを橋渡しすることをポリシーとして活動するためには、地域の人たちから見た葬儀社の情報も収集する必要があるからです。

 ●葬儀の口コミを求めています
  ↑↑↑ あさがお葬儀社紹介センターのホームページでは、葬儀の口コミや葬儀社の口コミ、斎場の口コミなどをできうる限り広く多くの方々の協力のもと、情報を収集しています。

 また、当センターではご依頼者に対し葬儀施行後アンケートにご協力いただき、ご利用満足度をはかっています。紹介葬儀社の評判を聞くためです。喪家だけでなく、できれば紹介葬儀社と接した、ご家族や親族などに葬儀や葬儀社の評判を聞きたいとも思っています。その結果は、次なるよりよい紹介へのフィードバックにもいかされます。

 ●依頼者の評判
  ↑↑↑ 当センターを利用した方々のごアンケートの一部を掲載し、依頼者の評判を紹介しています。
 

公正取引委員会の「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」について

 あさがお葬儀社紹介センターのホームページでもよく引用している調査資料に、平成17年7月に公正取引委員会が発表したものがあります。

 それが「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」です。それによれば、身内の葬式の際、葬儀社側から見積書を渡されなかった施主が35.8%に上っていることなどを明らかにしています。こうした葬儀業者と消費者との取引の現状の調査を通して、葬儀業者に葬儀サービスの内容や料金について、詳細な情報を消費者に提供するように促しています。

そしてまた、葬儀業者との取引において、消費者にも次の3つの留意点に注意するよう促しています。

1、故人が亡くなって以降の葬儀業者との打合せにおいて、葬儀サービスの内容および料金の書かれた見積書を受けるとともに、葬儀サービスの内容を具体的な項目および料金が明らかにされた価格表等により理解した上で契約することが望ましい。

2、葬儀当日の会葬者数が当初の予想を上回る場合や、当日の天候の変化等により、追加料金の支払いが発生し得ることに十分留意することが望ましい。

3、互助会加入契約を締結する際、その契約に関する諸条件の内容を十分に理解することが望ましい。

所沢市斎場での一般的な規模の葬儀での立会い

 所沢市斎場での会葬者80名程の葬儀・告別式に立ち会いました。

 故人はまだ50代と若く、依頼者で喪主の方は20代の若者でした。葬儀告別式の前、ご挨拶に伺った時は突然の悲しみにかなりナーバスになっていました。ご喪家からの要望はなるべく金銭的に抑えてほしいとのことでした。葬儀社の担当者も兄貴分として色々相談に乗っているようでした。

 葬儀社サイドは通常その値段のコースでは3段の白木祭壇になるのを5段の白木祭壇にしたり、供花の中に奥様と娘さんの名前が見当らないので、小さな花輪を二つ用意する等のサービスをしたそうです。

 式場は第2式場を使用しました。イス席の数の割には少し式場が狭く感じられ、また同じ出入口の第2、第3、第5式場の会葬者の出入りが激しく、時として音が式場まで響きバタバタした感が否めないようでした。

 故人の会社関係の方をはじめ、喪主である息子さんの同僚も多数仕事着のままご焼香に駆けつけていらしたのが印象的でした。

 葬儀告別式が終了し、甥ごさん姪ごさんの弔電の後、遠く沖縄の妹さんからの手紙が代読されました。お兄様の突然の死が信じられないご様子、残されたご家族への思いやりをご自分の言葉で語られ、決まり文句の多い弔電とは対照的な手紙に会葬者全員が涙し、傍で見ていても胸が締め付けられる思いでした。

 控室は親族が40名以上になり、精進落しのお食事用には第5控室(洋室)+火葬の待合室(和室・25畳)が使用されました。第5控室での通夜のお清めは立食で、会葬者は約100名程でした。

 柩を火葬場に送った後ロビーでお会いした依頼者は、先ほどまでの張り詰めた表情からほっとした安堵の様子を見せ、「親切に良くやって頂いて有難うございました」と挨拶され、こちらもその時始めて頬のピアスに気がつきました。

※所沢市斎場の斎場案内は、所沢市斎場のページになります。