土地勘があると話がスムースになります。

 相談が当センターに寄せられたとき、該当地域について、こちらがある程度知っているのと知らないのとでは、ご相談者がいだく安心感は全然違うように感じています。

 地図からの情報はもちろん大事ですが、できれば、自分の足で歩き五感を使って、その土地を把握したいと思っています。なので、打ち合わせなどで出かけたついでに、その辺りを歩く時間があれば、それを計算に入れておいて徘徊したりしています。

 これまでは地図のコピーとケイタイの現在地確認とナビ機能を駆使して歩いていました。しかし、毎度事前に地図をコピーするのも紙がもったいないし、かといって、本体の地図を持ち歩くのでは重たいし、ケイタイの地図は見ずらいし、何か良い方法はないものかと思っていました。

 そんなとき、パナソニックが先日発売した「旅ナビ」の広告を見てしまいました。
「持ち運べる新感覚ナビ」のキャッチコピーをはじめ、「歩行ナビ・徒歩散策の道しるべ」「昭文社の【MAPPLEガイド】データ約100冊分をベースとして収録された施設情報は、全国で約8万件」「手にしたガイドブックをパラパラとめくる感覚で操作すれば、様々なスポットも簡単に見つけ出すことができます」

 昨日、商品が届いて電源を入れたばかりなので、まだ街では使っていませんが、これまでとは違った街の歩き方・見え方になるかもしれないと少し期待しています。

謎が一つ解けました。

 「ヤフーの検索窓にベンツと入力してもらえますか?」
 言われるままに「べんつ」とカタカナ変換を待たずして、検索窓の下に10個ほどの関連ワードが並んでいます。これキーワード入力補助というらしいです。
 だいぶ前から気にはなっていて便利だと思っていました。何となく、並ぶ順序は検索数が多い順ぐらいに思っていました。ところが、ここ最近、その中に、そんなに検索数が多いわけないだろう! というような固有名詞が混じっていることに違和感を持っていました。

 しかし、なぞは解けました。「ヤフーの検索窓にベンツと入力してもらえますか?」という昨日の営業電話によってです。

 「この中の、【ベンツ○○○○】はわれわれが手掛けました。」
 (手掛けた! そうかなるほど、検索数の多い順に10個ほど並んでいたと思っていたが、ここの枠に広告を入れることもできたのか、知らなかった。無知は恐ろしい。だから最近広告のような固有名詞が混じっていのか。ここの枠は相当影響力がありそうだ)

 「ただいま、キャンペーンでどんなビックキーワードでもMAX月々2万円です。」
 (安い! 安すぎる!! いや、ちょっと待てよ)「月々2万円ですか? この10枠は早い者勝ちですか? 入札制にはなってないのですか? そもそもどういう価格体系ですか? この広告の並ぶ順序はどうなっているのですか?」
 「いや、この枠は広告ではなくて、検索数の多い順に並んでいます。」
 「じゃあどうやって、10枠の中に?? 」
 
 ご推察の通り、この会社がヤフー検索で【ベンツ○○○○】という具合に打ち込みまくっているという次第です。月々2万円ほどの料金で。

 ただ、そのうちに、キーワード入力補助も検索エンジン側で何らかの対策が講じられることになるでしょう。なぜなら、ユーザーに価値ある情報を提供しないと存続しえないのが検索エンジンの宿命だからです。
 ユーザーに価値ある情報を提供したい検索エンジン VS 価値ある情報かはともかく目立ちたい会社。
 仮にこの戦いに検索エンジン側が敗北すると、グーグルが登場する前の検索の世界で繰り広げられたギャンブルやアダルトに席巻されてしまう世界になってしまうでしょう。当てにならない検索結果なので、まともな企業の広告媒体の価値にもなりません。
 検索エンジン会社の頑張りに期待するのみです。

最近の事前相談から・・・。

 当センターでは事前相談を主にメールと電話で承っております。

 現在の状況・ご希望等をお書きいただき、またお話いただいたところからスタートし、お伺いしたことに関してできるだけ具体的にお尋ねしていくところから、お話のやりとりをさせていただいております。

 スタート時点では何処からどのように手を付けたらよいのか漠然とされている方、希望されていることだけははっきりしているが後のことは漠としている方、頭に描いた理想形をどのようにしたら実現できるかお問い合わせされる方等様々です。

 こちらのつたない問いかけにお答えいただいているうちにお考えが整理されてきて、どのようなご葬儀をされたいのか、またふさわしいか納得されて行くご様子が伺えたところで、ご相談に即した賛同社をご紹介しております。

 今年上半期のご相談では御家族を中心にしたご葬儀を希望されたがために身近に菩提寺や戒名、法事、お墓の問題等をアドバイスしていただける方が見当たらず、ご葬儀後のご相談も引き続き受けてくださる葬儀社をご要望される方が目立っておりました。

 この傾向は都市を中心に今後さらに増え、進化していくのではと思われます。
 地域のことに詳しい年配者が姿を消し、ご相談相手に事欠く時代の新しいアドバイザーが必要不可欠になりつつあるようです。

 ご葬儀が一つのご縁となり、「まだ、ずっと折りに触れ、葬儀社の方にご相談させていただいております」とのお便りを1年前のご相談者からいただきました。

人と人とのつながりは強い

 アナログ放送でテレビを見ると、レターボックスという、画面の上下に黒帯がかかる表示になり、地上・BSデジタル完全移行がいよいよ間近に迫ってきたと感じます(あと1年ありますが)。総務省の調査では、地デジ世帯普及率が3月で83.8%となっています。

 今後、これまでの「テレビ局 → 視聴者」への一方通行のスタイルから、デジタル化によるサービスの多様化が色々なところで進んでいくものと思われます。
 放送業界にとって可能性がますます広がり上昇気流に乗っていくと思いきや、状況はそう甘くはないようです。

 民放連(日本民間放送連盟)が15日に発表したところによると、昨年度の民放の売上高は過去最大の減少率で、前年度比7.8%減になっています。
 主因は不況による広告収入の落ち込みでしょうが、スポンサー側の広告費の使い方が多様化していることも一因でしょう。スポンサーは費用対効果が良さそうな媒体を求めています(テレビ広告が費用対効果が低いといっているわけではありません、念のため)。

 たとえば、不況の中でも、堅調な伸びを示しているのがネットの検索連動型広告です。この広告さらには検索エンジン最適化(SEO)の対策を実施していないところは、大きな機会損失を起こしていると言っても過言ではないでしょう。

 ただ、現状、スポンサーに魅力的に映る検索エンジンも、この先も魅力的であり続けられるかというと、それはわかりません。

 米老舗総合雑誌である「ニューヨーカー」の記者が『グーグル秘録』(文芸春秋)という本を最近日本で出版しました。検索エンジン業界に君臨するグーグルの創業者に150回以上に及ぶインタビューを通してグーグル化された世界を描いている面白い本です。
 同書によると、グーグルが最も恐れいているのは、競合の検索エンジンではなく、世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるフェースブックであることが分かります。
 なぜなら、検索の価値を根本から脅かす存在としてソーシャルメディアをとらえいているからです。要するに、価値ある情報は、検索エンジンよりもソーシャルメディア(人と人とのつながり)からもたらされるようになる可能性が大いにありうるというわけです。

 日本でも先進的なところではソーシャルメディアを企業活動に利用する例が増えています。もっとも大胆な例は、日産自動車による今年12月販売予定の電気自動車「リーフ」の宣伝手法です。テレビや新聞、雑誌のマス広告は一切打たず、ソーシャルメディアなどの新しい手法を活用するというものです。

 われわれも、このような時代状況の変化を冷静に見すえながら対応していかないといけないと思っています。
450

6月は社員総会と内閣府への報告書提出の月です。

 毎年6月には社員総会を行っています。今年は先週の土曜日に開催しました。21年度の事業報告及び収支決算や、監事と理事の任期満了につき改選というようなものが今回の議案です。総会自体は何の変哲もない内容ではありますが、こうした機会でもないと会わない人もいるので、総会が終わった後の懇親会は色々な話が聞けて面白いです。
 と同時に、今後どういった展開をしていくのかを追及されて、大ざっぱな方向と抽象的な話をして煙にまこうとしても、誰もうなづいてくれないのには懲りました。

 それはさておき、総会を終えると、今度は内閣府へ提出する事業報告書などをまとめるというのが、いつもの流れです。事業年度が終わってから3カ月以内に提出する決まりになっています。
 以下のものを提出します。

1前事業年度の事業報告書
2前事業年度の財産目録
3前事業年度の貸借対照表
4前事業年度の収支計算書
5前事業年度の役員名簿
6前事業年度の社員の名簿

 ちなみに、NPO法人を隠れ蓑にして悪事をはたらくところが認証の取り消しになるという話が報道されることがありますが、圧倒的に多い認証取り消しの理由が、「3年以上にわたって事業報告書等が未提出」のようです。

時代のうねりが聞こえてくる

 「今日仕事で噂のiPadみましたが、あれは凄いです。書籍や新聞、雑誌の世界が変革せざるを得ないという衝撃を受けました。そのうち必需品になりそうです。iPhoneやツイッターの異常な広がり方といい、時代のうねりを感じますね。」
 と、あるリサーチ会社の知人からメールをもらいました。

 私はiPhoneもツイッターも使ってはいないのですが、時代のうねりの話は面白く、いくらでも聞きたい類のものです。

 先日も、iPhoneユーザーの(二)さんに、iPhone向けのカーナビを見せてもらったのですが、現在主流のカーナビはどうなってしまうのだろう、と思わせるぐらいのインパクトがありました。リアルタイムで渋滞情報までわかるので、高価なカーナビは必要なくなるのでは?? (まだ、CDナビの車に乗っている私からすると、はるか上空の話ではありますが・・・)

 いずれしても、変化のスピードがどんどん速くなっていく感じです。ただ、このスピードは時代のうねりの渦中に完全に巻き込まれていると、なかなか気づきにくいかもしれません。

 「インターネット市場とEC事業」をテーマにしたセミナーに昨日出ていて、このことを改めて思いました。ここ10年ぐらいのインターネット市場とEC事業を概観する話もあって、大きく時代が変わってきていることは一目瞭然でした。
 その時その時で小さな変化のように見えても、ある程度の時間的スパンでみると、ものすごい変化を成し遂げているという感じです。そして今後も加速していくだろうと思うと、面白くもあり、不安定でもあり、難しくもありです。

 とはいえ、変化は多数の人が受け入れるからこそ起こり、変化するのはツールや道具、手段、方法なので、普遍的な考え方ができる人ほど、恐るるに足らず、となる気もします。

 これは、デジタル分野の話題だけに特有のことではなく、変化のスピードの違いこそあれ、葬儀にも当てはまることだと思います。

葬祭市場、昨年は横ばい

 今日は、矢野総合研究所の「葬祭ビジネス市場に関する調査結果2010」の概要をふまえて、私見は今度改めて書くとしまして、葬儀の現状と展望を概観してみたいと思います。

 矢野総合研究所の調査結果によれば、2009年の葬祭ビジネスの市場規模は前年比0.1%増の推計1兆7389億円となっています。高齢化にともなう死亡者数の増加を背景に件数ベースでは拡大基調にあるものの、1件あたりの葬儀規模の縮小などによる葬儀単価の下落により、金額ベースでは横ばいになっています。

 同研究所によれば、現在の葬祭ビジネスの注目すべき動向として、「葬儀の個別化、多様化」「会葬規模の小規模化」「小型葬対応の会館の設置」「低価格葬の登場」を挙げています。

 こうした流れの中で、たとえば、家族葬の増加に伴う会葬者の減少は、料理や粗供養品といった周辺商品の売り上げを押し下げる要因となる一方、少人数葬によって会葬者との関係性が強くなることで、料理や返礼品の質が重視され単価アップが図られる可能性もあると指摘しています。

 同研究所の予測では、10年は前年比4.2%増の1兆8118億円と見ています。個別ニーズに対応した「高額個性型」と「低価格簡素型」という二極化の流れが進み、市場全体では微増傾向が続くと見ています。

顧客は囲い込めるものなのか

 周りに何人かいる、ポイント妖怪に説得されてしまい、現金での支払いはあまりメリットがないので、はなるべく現金で物やサービスを買わないようになってきました。ポイントはたまり、以後の買い物でポイントを利用すれば、確かにお得です。

 さて、ポイント妖怪に取りつかれて困ることと言えば発行体の違う様々なポイントを管理するのが大変なことのようです。

 しかしながら、何か不便があれば、不便を解消するというように時代が流れるのは法則みたいなものです。
 ポイントでいえば、発行体の違うポイント同士でも、ポイント移行できるようになり、さらには、それを電子マネーに変換できるようになる流れになってきています。まさに、様々なポイントを一つにまとめて、それを現金のように使えるようになる、めでたしめでたしという感じです。

 しかしながら、無理なことは長続きしない、という別の法則もあります。
 ポイントを企業側から見ると違った風景が広がります。
 顧客を囲い込むためにポイント制をもうけたのに、ポイント移行できる状況になればなるほど、ポイントの意味がなくなるじゃないか! (もちろん、中には恩恵を受けるところもありますが)
 しかも、色々なところで、うちのポイントが使え電子マネーにもなるとすれば、ポイント消化率100%近くになって経営を圧迫するじゃないか!
 独自のポイント制をしているところでは、ポイント移行できる状況になればなるほど、自店だけしか使えないポイントは顧客に魅力がなくなってしまうのはないか。

 どのみち、顧客を囲い込ための仕組み作りにポイントを位置づけると、競合他社を上回る高い還元率などを用意し続ける必要があり、互いが疲弊する消耗戦に陥らざるを得ません。

 しかしながら(三度目)、そもそも論としてポイント制度や会員制度によって顧客を囲い込むことなどできるものなのでしょうか? 

 そんな仕組み作りより、商品力やサービス力、ブランド力といった企業の本質的な価値を上げて顧客を増やすしかないような気もします。

 ちなみに、ポイント制はありませんが、葬儀社でも会員制をしているところはたくさんあります。しかし、顧客の囲い込みに大いに成功したという事例を聞きません。

週刊誌の葬儀特集サイクル

 先日、とある紹介葬儀社の方から「今週の週刊ダイヤモンドを見ましたか?」と連絡がありました。
 「見出しぐらいはざっと眺めたように思いますが、何か載っていますか?」
 「弊社が、都道府県別の葬儀社対応安心度ランキングに入りました!」と喜んで伝えています。
 「それは見逃していました、失礼しました。確認しておきます。」

 明くる日の朝刊の週刊ダイヤモンドの雑誌広告を見ると「安心できる葬儀 ~おカネ・手続き・作法まで完全網羅」という特集が組まれていて、その中に全国390葬儀社の対応安心度ランキングが載っていました。

 発売前に読むことなんかできるわけないだろう! とは少しだけしか思いませんでしたが、そういえば、週刊ダイヤモンドは少し前にも葬儀の特集が組まれていたような記憶があります。

 積ん読してあった中から、探し当てると、2009年1月24日号です。一年前だったので少し前とはいえないかもしれませんが、「最新調査 寺・墓・葬儀にかかるカネ ~供養の値段はなぜ高い? 業界構造を徹底解明!」とやっています。
 ついでにその前は、2008年4月12日号で「後悔しない老後」特集の中で「葬儀・お墓」として小特集が組まれています。

 特集が繰り返されるのは、読者からの反応が良いということの証です。少し調べてみますと、2009年度の週刊ダイヤモンドの中での、書店売り上げランキングで「寺・墓・葬儀にかかるカネ」は3位に入っています。2008年度で「後悔しない老後」は5位です。やはり、好評な特集のようです。

 それはさておき、もっと興味深かったのは、2009年度の週刊ダイヤモンドの中での、書店売り上げランキングの特集内容です
1、新宗教 巨大ビジネスの全貌
2、総予測2009
3、寺・墓・葬儀にかかるカネ
4、脱出! 介護地獄
5、まだまだあった保険のムダ

 といった次第で、現在の2つの大きな流れは「ブラックボックスをぶち壊せ型」と「悲観型」と言えるのではいでしょうか。

月曜日は会議の日

 「会議は、懇親の場ではなく仕事の場としなければならない。会議の生産性を上げるには、事前に目的を明らかにしておかなければならない。目的が違えば準備も成果も違うはずである」

 とは、ドラッカーが喝破したことですが、本当に耳が痛いところです。単に定めてしまった日時ということだけで、雑談と懇親と、時たま誰かのプレゼンテーションの場にますます拍車がかかっていた月曜の会議でした。

 そもそも、この会議を開いている目的は??

 これが明確でなかったので、雑談+αになってしまったのもいたしかたないことか。
 しかしながら、今日を境に、会議が生まれ変わる!(はずです)。なぜなら、目的を明確にしたからです。
 さらには、目的以外のことは会議に一切盛り込まないようにすることも合意しました。

 何はともあれ、今更ながらでお恥ずかし限りですが、いろいろ試してみて、時には後退したとしても、全体的に前進していければいいと思っています。