言いづらいこと。

 事前相談では、「初めて葬儀のことを考えなくてはならない状況になり、何も分からないので」というご相談が多いのですが、中には「以前に経験した葬儀で全て葬儀社さんの言いなりになってしまったことが反省点になっているので」、など、過去に行った葬儀のときと同じ思いをしたくないという理由からご相談をいただくこともあります。

 ご依頼者が葬儀についてよくわかっていないのをいいことに、葬儀社に都合がいいように話しが進められ、そのままの流れで葬儀を終えてしまうということなのでしょう。
 それを不満に思い、次の葬儀では同じ思いをしないためにと色々お調べになって、ご相談をいただくことがあり、私の方でも同じような思いで対応させていただいています。

 先日、友人と話しをしている中で、前に行ったお父様の葬儀の話しになりました。喪主のお母様が葬儀社さんとのやりとりの全てを行ったそうですが、葬儀後に、「思うような葬儀ではなかった、祭壇のイメージも全然違うし…」とこぼされたそうです。
 葬儀社主体で話しが進み、言われるがままに従って、唯一、祭壇について口出しをしたものの、思うようにはなっていなかったとのこと。
 初めての葬儀で何も分からず、葬儀屋さんの言うとおりにしていればいい、例えばランクを下げたいなどと言ったら悪く思われて、ちゃんとやってもらえないのではないかと思われたそうで、そのご葬儀から何年か経った後で、私と話をするまで、友人でさえもそう思っていたとのことでした。

 よくわからない葬儀のことは、葬儀のプロである葬儀社さんへは言いづらいものがあるのかもしれませんし、ご遺族からの口出しに気を悪くするような葬儀社さんもあるのかもしれません。

 ご相談では、ご相談者と葬儀社の間にセンターが入ることで、ご相談者の要望はセンターを通して葬儀社に伝えることができます。特に事前相談で時間がある場合には、ご要望の変更に伴って概算見積の再提出などもできますし、葬儀社さんに直接言いづらいことなども、センターを通していただけます。
 多くの方に、ご喪家のご要望に出来る限り協力してくれる葬儀社さんもあるということを知っていただければと思っています。

思い出の作品。

 ご葬儀では、思い出コーナーとして、故人様の思い出の写真やお好きだったものなどを式場やロビーの片隅に設置することがあります。
 たくさんのスナップ写真をボードに貼って展示したり、故人様が集めていたコレクションや、手作りの作品を飾っていたり。
 思い出コーナーはご親族やご会葬の方々にとって、故人様と一緒に思い出に浸ることができる最期の場としてとても意味のある場のように思います。

 ディスプレイのセンスが良かったり、什器が充実していたりなど、積極的に思い出コーナーにちからを入れている葬儀社さんもあり、ご遺族と一緒に飾られることもあるようで、ご遺族の方にとっても思い出に残る葬儀になるのではないでしょうか。

 私の周りにはハンドメイドを趣味としている人が多く、完成度の高い作品を着々と仕上げています。ただ、ほぼみんなそうなのですが、出来上がった作品は、自分で使ったり、お友達にプレゼントしてしまったり、もともとプレゼントをするために作っていたり・・、作る作業が楽しくてやっているので、自分の手元にはほとんど残っていないようです。
 私自身も同様で、長年やっている割には邪魔になるほどの数は溜まっていません。

 友人は、出来上がった作品を必ず写真に撮ってから手放すようにしているとのこと。かなりの数を作っているので、写真もそうとうの数がありそうです。
 記録として撮っているだけなので、あまり見返すことは無いそうなのですが、それを全てプリントして飾ったら・・・

 お互いにもう少し年齢を重ねたら、その友人に提案してみようと思います。

火葬場併設の斎場を選ぶ理由は・・・。

 火葬場併設の斎場は、ほとんどの場合ご出棺後に霊柩車やマイクロバスなどの車両が不要になることや、移動の負担が少なくて済む等の理由から、ご高齢の方のご会葬が多い場合などは特に希望されることが多いのですが、先日のご相談では、故人様のご友人の方にも火葬場へご一緒していただきたいとの理由から、火葬場併設の式場を利用したいとのご要望をお聞きしました。

 通常であれば一般のご会葬の方へは通夜料理でおもてなしすることができるのですが、通夜を行わない一日葬のご葬儀を希望されていたことから、お世話になった方々にも火葬場へご同行いただき、その後の精進落しのお食事でおもてなしをさせていただきたいというお身内の方からのご要望でした。

 通常、火葬場へはお身内の方だけが行くものと考えられている方も多いかと思いますし、一般の会葬者は告別式に参列してもご出棺のお見送りでお帰りになることが多いのではないでしょうか。

火葬場併設の斎場が混み合う場合を考えて、民間の式場の利用も視野に入れていただければと思いましたが、火葬場から離れている式場を利用した場合、通常はマイクロバスや自家用車などで火葬場へ移動するので、ご家族からの要請があったとしても、ご親族以外の方にとっては「ご一緒していいのだろうか」などと迷われてしまうのではないかという心配があり、火葬場併設の斎場のみでの提案となりました。 ご出棺後にそのままの流れでご友人たちも気兼ねなく火葬場へ向かうことができるということがそのご相談者にとって火葬場併設の斎場を選んだ一番の理由でした。葬儀にもいろいろなかたちがありますが、葬儀をおこなう方にとってのメリットについても様々であることを感じました。

トラブルにならないように・・・。

 先日、知り合いのお店で店長と話しをしていたところに一人の女性が入ってきました。

 お客さんではなく、店長に用事がある方のようだったので、私は少しはずして離れたところで商品を見ていたのですが、小耳に入ってきた話しによると、数ヶ月前に看板に店名を入れる契約をしたのでその集金に来た方のようです。
 その女性が、「1カ月3千円なので、3月・4月・5月の3カ月分で9千円です」と話すと、店長は首をかしげて、「1カ月3千円??そのようには聞いていないと思うんですが…」と。すると、その女性は、それに対して納得できる説明をするでもなく、「1カ月3千円です。ここにハンコを押してもらってますから、3カ月分の領収書も持ってきましたし。」と言い、少し不信感がありながらも店主は9千円を支払って、「では、これで解約したいんですが」と伝えると、それには快諾し、「では、5月いっぱいまでで」と言って帰って行きました。
 店長は納得がいかない様子です。
 その女性が帰った後で話しを聞くと、たしかに3千円とは聞いたけれど、1カ月3千円とは聞いていない、それだったら最初から断っているような話しだし…と。しかも、3月4月の分はわかるけど、なんで5月分まで集金して行ったのかもわからない…ということでした。
 あとでオーナーに相談してみるということでその話は納得がいかないまま終わったのですが…。

 それにしても、「ハンコをおしてもらってます」と出すタイミングに、なんとなく違和感が…。さも、『いろいろ突っ込まれる前に証拠をつきつける』みたいな…。都合が悪かったのでしょうか…?と疑いたくなるようなタイミングでした。

 典型的な「言った・言わない」というような話しですが、これはどの業界においてもトラブルの元になるものだと思います。

 特にご葬儀では、お身内の方が亡くなったことに加え、今までのご看病疲れや様々なご心配・不安が大きく、不安定な状態で葬儀社さんの話しを聞き、判断をしなくてはならないことがあります。
 もし、日程に余裕がある場合には、詳細の打ち合わせは翌日にしてもらうなど、少し冷静になられてからにしてもらうようにしていただければと思います。

 葬儀見積書の日付がご逝去日の翌日になっている場合など、センターから葬儀社さんへ問い合わせをすることがあるのですが、そのような場合にはたいてい「喪主様が大変お疲れのようでしたので、詳細の打ち合わせは翌日にすることにしました」と、ご家族の様子をみながら対応してくれています。

 更に、センターでは、「言った・言わない」などのトラブルを未然に防げるように、専用の確認書を用意しています。 
 これは、ご依頼者・葬儀社・あさがお葬儀社紹介センターの3者間で確認をとれるもので、ご依頼者がきちんと説明を受けたと納得された状態で署名をしていただくものになっています。

花の多い季節になりました

 近所の公園の桜がほぼ満開になっていました。
 昨日と今日の強風も咲いたばかりの元気な花にはさほど影響は無かったようです。

 いろいろな種類の花が咲く季節になりました。きれいに整備された公園の花壇には長く楽しめるように時間差で花が楽しめるように、咲く時期がすこしずつずれている花が植えられています。
 せっかく公園の近くを通りかかっても、忙しい時には前しか見ないで歩くので、公園を整備する方のそんな配慮に気が付いたのはつい一年前くらいのことでしたが、これから秋の初めくらいまで、楽しめそうです。

 生花祭壇に使う花も季節によって様々ですが、やはり春には春の花、夏には夏の花を使われることが多いように思います。

 以前、夏のご葬儀でひまわりの花を沢山使ってつくられた生花祭壇を拝見したことがありました。
 ご遺族のご要望だったそうですが、故人様のご生前はひまわりの花のイメージに良く似たとても明るくてお元気な方だったとのことです。
 祭壇にひまわり?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これこそその方のための祭壇なのではと思いました。
 
 生花祭壇はその方のためだけに作られる祭壇です。最近では生花祭壇にちからをいれている葬儀社さんも多くなってきました。
 その社のオリジナルデザインをはじめ、花の種類や色味など、ご家族のご要望を取り入れたデザインで作ってくれるところも少なくありません。

 花の少ない冬場でも、できる限り要望に応えてくれることも多く、デザインも沢山あります。
 生花祭壇で、との思いがある場合には、葬儀社さんへぜひご希望を伝えてみてください。

桜の花が咲き始めていますが・・・。

 今日は用事があって、午前中に少しだけ池袋に行ってきました。
 いつも混んでいる所ですが、今日は春休みのせいか、それとも増税前のお買いものをする人達か…、午前中にも関わらずいつもの土曜日よりも混雑していた気がします。

 お店には「増税前のセール」などのポスターが貼られていたりするので、つい気になってしまうのですが、今日は用事を済ませてさっさと帰ってきました。

 消費税の3%値上げは、大きな買い物をする人にとってはかなりの負担がかかってくるわけですが、日々の生活にどのくらい影響があるのか・・・・あまり考えたくないので、今はさほど気にはしていませんが、一カ月後くらいには実感していることでしょう。

 先日、8年間愛用の電動アシスト自転車の調子が悪くなり、危険なので買い替えることにしました。増税前にと慌てて自転車屋さんに駆け込んだのですが、既に遅し。展示してある自転車の中で気に入ったものはほとんど「売約済み」の札が貼られ、結局メーカー注文することになりそうです。
 メーカーでも、3月までの注文が殺到し在庫不足の状態だそうですが、 長年使用するものなので、ここで慌てて気に入らないものを購入するくらいなら、少し待って気に入ったものを買った方がいいと思い、不便を覚悟で待つことにしたのですが、4月からは本体価格も値上げするそうです。材料や部品の値上げに伴って、ということらしいのですが・・・ 

 葬儀業界でも、消費税の増税分だけでなく、仕入れの本体価格が上がってしまうことで、プランの見直しに取り掛かっている社もあるようです。

 都内では桜の花も咲き始めていますが、そうでなくても忙しい年度末に、プライス変更の作業が加わって、今週末は花見どころではない人達も多いのではないでしょうか…。

葬儀社さんとの約束

 今日は2社の賛同葬儀社さんの会社へ訪問させていただきました。
 そのうちの1社は昨年の12月から何度か訪問の約束をさせていただいたのですが、ご葬儀の依頼が入るなどでなかなかタイミングが合わず、今日、やっと伺うことができました。

 葬儀社さんの仕事は、葬儀だけではなく、ご逝去の連絡を受けて搬送から始まり、毎日のドライアイスの交換や打ち合わせなど、ご葬儀の2日間だけではなくその前後数日渡るものなので、次の約束ができるのは一週間以上先になることもあります。
 もちろん、ご葬儀は最優先事項ですので、こちらも葬儀社さんの都合に合わせての訪問になります。

 今日、やっとおじゃますることができた葬儀社さんは、実は昨日も搬送の依頼が入ったとのことで、今日の訪問も延期になる可能性がありましたが、今日のドライアイスの交換の時間まで少し余裕があったので、その時間を少しいただくことができ、やっとお伺いすることができました。

 一方、今日伺ったもう一社も数週間前に一度訪問のアポイントを取らせていただきましたが、ご葬儀が入っていてその日は伺うことができず、昨日、急遽訪問の連絡を取らせていただいたところ、すんなりとおじゃますることができました。

 人の死は当然「いつ」や「どこで」の予測がつきません。
 葬儀社さんは常に急のご依頼に対応する準備をしていますので、先の約束をする時には必ず「こういう仕事ですので、」と一言付け加えます。
 もちろん、ご葬儀を最優先していただかなくてはならないことですので、葬儀社さんとの約束はタイミングだけが頼りです。

8年ぶりの高熱

 先週末から今週のはじめにかけて、ついにインフルエンザにかかってしまいました。8年ぶりのインフルエンザです。どこで感染したのかはわかりませんが、半日の差で主人と共にダウン。それから3日間、家事が一切できず、洗濯やら洗いものやら、溜め放題で過ごしました。

 そろそろ卒業式のシーズンですが、先週は関西の方に住む友人の子どもの学校が学級閉鎖になったとか。インフルエンザのウィルスが落ち着くのももう少しかかりそうですが、まだかかっていない方は十分注意してお過ごしください。

 インフルエンザがすっかり治ってしまってから知ったのですが、プラズマ乳酸菌というのが免疫力を高めて風邪やインフルエンザにかかりにくくなるのだとか。
 免疫力が高まるのはとてもありがたい!と思い、プラズマ乳酸菌の水というのを購入してみました。普段の水分摂取量も足りていないようなので、水分と一緒にプラズマ乳酸菌がとれるのなら私にとっては一石二鳥です。
 すぐに効果がわかるものでもないようですし、一時的な流行りものなのかもしれませんが、とりあえず購入した1ケース飲みきってみます。

 今回のインフルエンザは8年前にかかった時より少し軽かったような気がしますが、高熱はやはりとても辛いです。もう2度とかかりませんように。

事前のご相談は人それぞれです。

 葬儀の事前相談で、「入院中の身内の者が心配な状況なのですが、まだ亡くなっていないのに葬儀の相談をしてもいいのでしょうか」という事前の相談をお受けすることがあります。
 その際には、事前相談をした場合のメリットをお伝えしたうえで、ご相談者の方の考え方やお気持ちにしたがって対応させていただいています。

 先日、ご入院中のお身内の方が心配な状況なので葬儀について調べたい気持ちはあるけれど、親戚などの手前、まだ亡くなっていない状況から用意周到に準備を整え、万一の時を迎えたときにあまりにも段取り良く進めてしまうことには抵抗があるというご相談を受けました。
 通常であれば、事前相談ではできれば葬儀社の担当者と直接会ってお話しをお聞きになることをお勧めするのですが、このご相談の場合には、ご相談者だけがご理解していればいい状況だったので、概算見積りをとっておおよその費用と流れをご理解されたうえで、あえて担当者とは会わず、携帯にその社の電話番号を登録しておき、万一の際に連絡する所だけを決めておくということになりました。
 後日、そのご相談者より「不安だらけでしたが、万一の際に連絡する所を決めておくだけでも安心しました」との連絡をいただき、私の方も安心いたしました。

 一方、万一の際に慌ててしまいそうだからと、ご紹介した社の担当者と面談し、お料理や返礼品の種類や祭壇の雰囲気まで詳細にお決めになり、万一の際にはその社へ連絡すれば事前に決めていた通りに進むことが安心と思われる方もいらっしゃいます。

 安心を得る材料は人それぞれですが、少なくとも事前に情報を得ることは安心につながる材料の一つだと思います。

親とのコミュニケーション

 先日、テレビで「親子で考える終活」(正式なタイトルは忘れてしまいましたが)のような番組を見ました。
 このような番組やコーナーを見る機会はよくあるのですが、以前よく見ていたのは、どちらかというと送られる側の人が、遺された人のためにとか、ご自身の最期のときのためにというものが多かったような気がします。
 
 興味を引いたのが、「親子で考える」という部分でした。
 終活というと、葬儀や墓地のことや相続のことなど、色々とあります。相続については専門家ではありませんので、これから勉強しなくてはならないことですが、葬儀についてのこのテーマはとても興味がありました。

 親の世代と子の世代では考え方が違うということと、親の想いと子の想いも違うことです。
環境にもよるかとは思いますが、親が希望する葬儀がかならずしも子が親を送るときにやりたい葬儀と同じではないかもしれないということです。
 もし、自分自身の葬儀について要望がある場合には、子にきちんと伝える必要があると思いました。

 以前、息子さんより、「まだ元気なのですが、両親が『自分の葬儀のときには…』と、強い希要望があるので、そのような葬儀ができる葬儀社を紹介してほしい」との事前相談をお受けしました。
 葬儀社をご紹介し、親子でその社へ面談しご納得されたとの報告をいただき、とてもコミュニケーションがとれているご家族だなと思いました。

 終活については、流行のような言葉自体に賛否両論があるようですが、親子ではなかなか話しづらい葬儀の事について、少し壁が低くなったような気がします。

 我が家の両親は、「直葬でいいよ」と言っていますが、「直葬がいい」というわけではないかもしれないと思っています。
 「が」と「で」の違いを、もう少し時間をかけて探っていこうと思っています。