子供がまだ小学生の低学年だった頃、よく荒川の土手に遊びに連れて行っていた時期がありました。
そこの近くには火葬場併設の斎場があるので、火葬の時間が近くなると、数台の霊柩車が通ります。
今ではあまり見なくなった宮型の霊柩車を初めて見た娘、「あの車はなんで派手なお神輿を乗せてるの?どこのお祭りに持っていくの?」と。
たまたま一台ではなく、3台続けて通ったので、この先でお祭りをやるためにお神輿を運んでいるんだと思ったようです。
あれは「霊柩車」だよと説明をすると、霊柩車とは何か?ということは知っていたので、「あんなにきれいな霊柩車があるんだ〜」と感心していました。
最近では宮型の霊柩車が走っているのをあまり目にすることもなく、テレビのニュースなどで出棺の映像を見ても、ほとんどが洋型かバン型なので、子供の目にはとても珍しい車に映ったようです。
宮型の霊柩車の利用が多い地域もあるそうですが、都内近郊では「目立ちすぎる」などの理由から、最近では利用する数も減っているようです。また、式場などでも宮型の霊柩車を禁止しているところもあります。
私が子供の頃には、霊柩車と言ったら一目瞭然の「宮型」でした。
「霊柩車が走っているのを見たら親指を隠すんだよ」という意味のない迷信も、洋型やバン型では、他の車とあまり見分けがつかないので、今の子供たちに言っても「???」なことのようです。