「葬儀の良し悪しを決める斎場選びは自分の目で確かめて決めたい」

 メールや電話でのご相談の中でもご希望の斎場を決めていらっしゃる方、色々なご要望をお聞きしてから葬儀社の担当者に探してもらう方と斎場探しは様々です。
 場所、予算、規模、内容から最適と思われる斎場を決めていても最後日程の都合で折り合いがつかず、二転三転することももありますが、こんな時地域のことに詳しい葬儀社の担当者は面目躍如で、あらゆる場面に対処していきますのでご安心ください。
 ご喪家にとって斎場と火葬場の場所と日程を決めることがご葬儀への第1歩です。

 そんな中で日程を延ばしても、ご自分の希望する条件に合う斎場にこだわる方も増えてきています。
 葬儀社から概算の見積りをとり、担当者と式場の下見に行く方はその場で直接確かめて疑問点や問題点を問いただすことができます。またご希望の条件に合いそうな式場を数ヶ所伺って候補を絞り込む方もいらっしゃいます。いずれもご自分の目で確かめて納得のいく場所を選んでいらっしゃいました。
 たとえば、神奈川の方の場合は、ご親族が多数出席されるので、皆さんがゆったりくつろげる控室があることと最寄り駅から近いことが条件でした。7ヶ所ばかり回ってお清め所とは別に30畳ほどの和室がある山水閣をご指定されました。
 都内の方は無宗教葬で音を出せて、交通の便が良く、会葬者を戸外で待たせることが無い式場をとのことで数ヶ所見て回り、池袋の沙羅ホールに決められました。
 静かにご家族ご親族だけでお見送りがしたいと希望された方は7ヶ所ほど見学されて大崎駅から3分ほどのゆったりした静かな雰囲気の観音寺会館に決められました。
 

故人が現役で仕事をしていた場合は通夜よりも告別式に伺った方がよい

 近頃、ご家族ご親族のみでご葬儀を執り行う場合以外、会葬者の多くは通夜に集中する傾向にあります。
 元々通夜は葬儀の前夜、神仏に祈祷や祈願をして邪霊や野獣からご遺体を守るの意味から故人と親しかった人達が1晩中付き添ってお守りしたことから始まったようです。
 
 しかし、日中の葬儀・告別式は特に昼間仕事で忙しい人にとって時間的ロスが大きいためもあり、いつの間にか夕方からの通夜の参列者が増えて来て、都会では一般会葬者は通夜に伺い、葬儀・告別式は内々でという不文律ができてしまったような趣さえ感じられます。
 中には故人とお別れするためだからどちらでも構わないのではないかと思う方もいらっしゃいますが、本来は告別式でお別れされるのが筋ですから時間が間に合うようでしたら告別式をお勧めします。
 といいますのはご喪家側から見ますと、費用の面で大分異なって参ります。
 特に現役でお仕事をされていた故人の場合は会葬者が大勢お見えになる傾向があります。
 そのため葬儀社に支払うものはかわりませんが、人数によって通夜ぶるまいの料理代にかなりな金額がかかってしまいます。
 ご喪家側としてはこれからのことがありますので費用の面ではできるだけ抑えたい気持ちでいっぱいです。
 告別式ですと礼状と返礼品だけで済みます。出来ましたら会葬は告別式にお願いしたいですね・・・。

 
 

 

病院と指定葬儀社は密接な関係?

 東京都が平成13年に調べたアンケート調査によれば、お亡くなりになる人の場所は82%が病院です。また、家族の葬儀のための事前準備をしていない人が64%に達しています。最近の統計はありませんので、具体的数字はありませんが、事前準備をする人が増えてきている傾向にはあると思います。ただ、それでも、事前に準備をしていない場合、現実的に病院指定の葬儀社を利用するかどうかが葬儀社の選択を考える大きなウエイトを占めるということになります。そのときになって、あわただしく自らが探すか、親戚や知人などから葬儀社を紹介されないと、病院の葬儀社に依頼せざるを得ないようになることも多いようです。

 実は、病院指定の葬儀社というのは、搬送契約を結んでいる葬儀社のことです。搬送というのは病院から自宅などへ遺体を運ぶことです。遺体を長く病院におくわけにはいかない(おきたくない)病院と、仕事を取りたい葬儀社の利害が一致して、病院から自宅などへの搬送契約を結んでいます。

 ところが、病院指定の葬儀社はどこでもなれるわけではないのです。いろいろ条件があるわけです。例えば、早く病院から連れ出して欲しいわけですので、病院近くに営業所があり、○○分以内に二人で迎えにこられることなど、いろいろな条件があるわけです。

 葬儀社側にすれば、営業所が近くになければ場所を確保しなければなりませんし、人も待機させておかないといけないわけですから当然コストもかかることになります。
 
 公立の病院などは、条件を満たした業者の中から抽選をしたりしていますが、私立の病院は、諸条件に加え何らかの理由でもって葬儀社が決まります。「指定業者の中には、病院に対し年間1000万円超、かつ、1遺体あたり数万円の金銭を提供しているものがあった」と公正取引委員会が「葬儀サービスの取引実態に関する調査報告書」(2005年7月)の中で指摘していますが、そうしたことがあることは否定できません。

 いずれにしろ、病院指定の葬儀社になるためにはコストがかかる場合があるわけです。こうしたコスト構造が背景にあるため、搬送契約でありながら、強引に葬儀まで結び付けようとする営業になっているのです。
 
 これに対し、公正取引委員会の前掲の報告書の中で、「遺体搬送サービスと併せて、その後の葬儀サービスについても、当該遺体を霊安室に引き留め、説得するなどして、自己との取引を強制的に促すといった事例がみられた。こうした行為は消費者の自主的なサービス選択の自由を侵害し、不公正な取引方法(抱き合わせ販売等)として独占禁止法上問題となる恐れもあることから、事業者はこうした行為を行わないようにすべきである」と注意しています。要するに、搬送する立場を利用して強引に葬儀の営業をするな、ということです。

 もちろん、病院指定の葬儀社が悪い業者と言ってるのではありません。葬儀に関する情報がオープンになってきて、事前準備する人も徐々に多くなってきておりますので、病院指定の葬儀社に依頼する傾向は減少してきているようです。葬儀社もかつてのように何が何でも病院の指定になる、ということではなくて、直接、消費者に支持されるような活動や情報公開をしている葬儀社も増えてきております。消費者からすると非常にいい傾向です。

公営斎場を建てる時には現場の声にも耳を傾けて欲しかった。

 先日千葉県の印西斎場で行われた葬儀に立会いました。
 昨年6月に落成されたばかりの木の柔らかな温もりが感じられる斎場は火葬場併設でこの地区の方々の悲願だったと伺いました。新しい建物はなによりも気持ちのよいものです。
 山の斜面を利用して造られ、1階式場でのご葬儀の後、火葬場の告別ホールでの別れを済ませて、左脇の廊下に出ると外光がまぶしいくらいに感じられ、その明るさは気持ちの切り替えに一役買っているのではと思わせるほどでした。建物を1周して式場手前の階段を降りるとそこは地下であるはずなのに太陽がサンサンとふりそそぐサンルームのような待合ホールで、しばし不思議な錯覚を覚えました。
 さすが新しい斎場だと感心しておりましたが、傍でじっくり観察していると見た目と使い勝手は少々異なるようです。
 出来上がった箱物に対して使用する側の違和感は劇場を始め、よく言われていますが
矢張り現場の声も入れて欲しいものです。
 一見ささいなことでも時として進行に支障をきたすことになりかねません。
 たとえばイスを片付ける時、イスとイスを重ねられません。
 素敵なイスですが、イスをデザインされた方はそのような使われ方まで把握されなかったように思われます。
 告別式が済んで最後のお花入れの儀では棺を真ん中に出して会葬者が周りを取り囲む形になりますので、出来るだけ両サイドのイスを片付けなければなりません。イスを式場外に出せませんので出来るだけ積み重ねて両脇に置き、空間を創ります。ところがそれができないので、あまり空間を期待できません。ご家族だけで花を入れた後、一般会葬者にお花を入れていただく間、ご家族は後ろに待機するはめになったり、会葬者が多い場合は時間が掛かります。喪主のご挨拶の時も、会葬者はロビーにはみ出る形になってしまうようです。
 また、第2、第3式場の業者用駐車場が1つのため、色々な業者がひしめくはめになるようです。通夜の準備時間が短いため尚の事大変そうです。
 ご葬儀から火葬まで建物を1周する形になりますが、足の不自由な方には少々きついように思われます。スマートさを選ぶか難しいところですが・・・。
 
 

葬儀社選びと斎場選びは同じでない場合が多いです。

 相談でのやり取りの中でお話をうかがっていると、斎場と葬儀社の関係がごちゃごちゃになっている方が多く、一緒のものだと勘違いしている人も多くいます。

 葬儀社と斎場は一致する場合とそうでない場合があります。一致する場合とは、葬儀社が所有している斎場を利用する場合で、一般的にその斎場はその葬儀社しか使えません。つまり、葬儀社所有の斎場を利用したい場合、葬儀社選びと斎場選びは同じになります。

 一致しない場合というは、公営斎場や民間の貸斎場を利用する場合で、その斎場は基本的に場所だけ提供するので、そこで葬儀をするには葬儀社が必要になるわけです。

 割合としますと、斎場を所有していない葬儀社のほうが、所有している葬儀社よりも数の上ではるかに多いです。また、自社で斎場を所有していている葬儀社でも、公営斎場や民間の貸斎場を頻繁に利用しています。

遠方から駆けつけてくれた親族の皆さんの宿泊先は大丈夫ですか?

 葬儀社の紹介を依頼される時、ご要望の中で「ホテルも紹介してもらえますか」との
質問が度々訊かれます。
 通夜の席に遠くから駆けつけていただいた親戚の方々をお泊めする場所を確保しなければなりません。
 特に都会では住宅事情もあり、中々「自宅へどうぞ」と簡単に言うことが難しい状況です。
 時には田舎から大人数でいらっしゃる場合もあり、ご喪家は予想外の出費に悩まされるようです。
 少しでも倹約するために宿泊施設ではありませんが、故人をお守りするということで斎場に仮宿泊することはできます。この場合の費用は式場費に含まれますので、貸し布団代と朝食代だけで済みます。
しかし、通夜の仮宿泊ができる斎場は親族控室に平均5名前後までと人数制限されているところが多く、ご家族が付き添うだけで手一杯の感があります。
 そんな中、少数ですが意外なところで受け入れてもらえるようです。
 区営の斎場です。
 細かな規則に縛られるのではと思いきや、通夜・告別式の間をお貸ししているのでその範囲では自由にお使いくださいとのこと。
 例えば、品川区のなぎさ会館では3階の28畳の和室、家族控室、住職控室を自由に使えますし、世田谷区のみどり会館の場合はお清め所用・定員30名収容の和室を使用でき、宿泊人数に制限がありません。厨房もあり、簡単な食事も作れ、冷蔵庫・食器等も自由に使用できます。
 北区のセレモニーホールではお清め所用の和室30畳を仮宿泊に利用できます。10名以上でも大丈夫とのことです。こちらは夕方、業者の方が貸布団と朝食の注文を取りに来てくれます。
 中央区の中央区立セレモニーホールも家族控室の和室14畳に4組の蒲団画用意されていますが、宿泊人数の制限はありません。

 対象が区民のみというハンディはありますがいずれも臨機応変な対応が好評とのことです。

 
 
 

 
 
 

第一希望の斎場でも様々な都合で施行しない場合もあります。

 斎場は、そのときになってみないと空き状況がわかりません。そうなので、当初希望していた斎場だと何日も待たされるような場合があります(とくに、正月など火葬場が休みが入りますとなおさらそうなります)。

 それならば、日程を優先して違う斎場という選択肢も当然でてくることもありえます。前もって希望していた斎場を使わず、事後に斎場を決め直したいことは少なからず起こりえます。

 そうなりますと、地域事情をよく把握していない葬儀社では、その地域にどういう斎場があるのかよく把握していないので、どう対処していいかわからず、混乱をきたすことになります。それゆえ、葬儀社の斎場に対する対応力は、葬儀社を見るときの非常に大事なポイントになります。

斎場は清潔が第1。そのためには女性の細やかな気配りが不可欠です。

 以前、当センターからご葬儀の依頼者にお願いしたアンケートの中で、10点満点のうち8点とつけた方がいらっしゃいました。
 葬儀社の方には親身になってやっていただき大変感謝しているが、-2点は斎場の親族控室の掃除が行き届いていなかったことによるそうです。部屋の四隅の埃が気になってしまわれたようです。
 神経がナーバスになっていると普段以上に物事が気になるものです。
 お掃除に関しては女性の出番です。
 葬儀社のベテラン女性担当者にある斎場の使い勝手の程を伺うと、開口一番「管理人さんのお掃除が行き届いていて、特にゴミ箱、トイレ、台所がきれいなことです」とのことでした。
 別な斎場でも女性の担当者は「うちの特色は強いて言えばお掃除が隅々まで行き渡っているところでしょうか」と掃除機の手を休めることなく話していました。
 いずれの斎場も建物は古いが、内部は清潔で落ち着きがあり、どこかホットする雰囲気が共通していたように思われました。

 年明けのご葬儀に立ち会った式場の女性担当者は「お掃除を徹底して皆様に喜んでもらえるよう心がけています」ときっぱり。
 式場が建てられた当初は靴のまま上がっていましたが汚れが激しいのでスリッパに履き替えるように変更。
 200足以上のスリッパを清潔に保つのは大変だが人任せにはできなく、常に気を配っているとのことです。
 また、玄関前の花壇も花を絶やさないように気をつけているので、何時来ても綺麗と評判だそうです。
 
 家族葬用の斎場の担当者はトイレにこだわり、トイレには女性の生理用品とストッキングを用意しているとのことでした。突発的に起こりえるアクシデントに対処する女性ならではの気の配り方が会葬者の心を捉えるようです。
 

家族葬は自宅から離れた斎場の方がよい。

 先日お伺いした斎場は東京下町にあるビルの1,2階だけを使用し、表からはレストランと間違えそうな創りの式場でした。
 総勢30名様位までの家族葬用として、ご家族を中心に親しい方のみでお見送りしたい向きにはピッタリの雰囲気でした。
 というのも、経営者の方は長年ご葬儀にかかわった仕事をされ、傍から数多くのご葬儀場面を見てきた経験から、家族葬だったらこうしてあげたいとの思いが膨らんでご自宅を改造されたとのことです。
 1階が白を基調にした式場、2階はリビングと和室の家庭の雰囲気そのままからなり
こちらが控室とお食事室に使用されます。
 会葬者の中には2階の居心地の良さに朝早くから、夜の9時頃までいらっしゃった方もおいでとのことです。
 依頼者は地元の方以上に遠方の方が多いのが目立つようです。
 千葉方面から世田谷区、千代田区と広範囲に渡っていました。
 家族葬の場合内密にしても、自宅にご安置したり町内の葬儀社さんにおまかせしたことでご近所に洩れてしまい、意に反したご葬儀になってしまったり、挙げ句ご近所との関係もギクシャクしてしまうことが多いと伺います。
 近親の方々が集まれる場所でしたら地元にこだわる必要はないかもしれません。

 式場の担当者も全てをゆっくりゆっくり運び、暖かい家族葬の本来の良さを出すことをこころがけていますとのこと。
 家族葬の式場選びはより重要になってくるようです。
 
 

社葬の葬儀費用について

 社葬は、会社が主催して行う葬儀です。会社が費用を負担し、運営の責任を持ちます。

 もう少し正確に言うと、社葬の費用の中で、会社が負担する割合はケースによって異なります。例えば、社長・会長が亡くなった場合、副社長・専務・常務が亡くなった場合、取締役が亡くなった場合などでは、会社が負担する費用の割合が異なる事が多いようです。

 社葬にかかった費用を経費として計上するためには、取締役会議での社葬に関する議事録と領収書が必要です。全ての出費に対して領収書を取っておかなければいけません。

 ただし、社葬への会社の支払いが一般的に見て過大であると税務署が判断した場合、たとえ領収書があっても故人への退職金または賞与の一部とみなされ、遺族への税負担がかかる場合もあります。支出に関してはそういう場合を考慮した配慮が必要です。
 社葬は、会社が主催して行う葬儀です。会社が費用を負担し、運営の責任を持ちます。

 もう少し正確に言うと、社葬の費用の中で、会社が負担する割合はケースによって異なります。例えば、社長・会長が亡くなった場合、副社長・専務・常務が亡くなった場合、取締役が亡くなった場合などでは、会社が負担する費用の割合が異なる事が多いようです。

 社葬にかかった費用を経費として計上するためには、取締役会議での社葬に関する議事録と領収書が必要です。全ての出費に対して領収書を取っておかなければいけません。

 ただし、社葬への会社の支払いが一般的に見て過大であると税務署が判断した場合、たとえ領収書があっても故人への退職金または賞与の一部とみなされ、遺族への税負担がかかる場合もあります。支出に関してはそういう場合を考慮した配慮が必要です。