病院でお亡くなりになった後、ご遺体の搬送先をご自宅以外の場所にと希望されるご遺族の方々が都会を中心に増えています。
ご遺体は住宅事情のため、お身内だけでのご葬儀でご近所には内密にしたいため、ご自宅が遠方のため等、各ご家庭の諸事情により直接ご希望の斎場へ運ばれたり、また斎場の霊安室が満杯のため搬送会社に一次預けをされたり、葬儀社の安置室にお連れしたりと葬儀社の担当者はその都度臨機応変に対応しています。
中でも安置室を所有している葬儀社の場合は一旦自社の安置室にお連れして、斎場の霊安室の様子をみることになります。
一方の遺族も病院から出された後ご遺体がどこに落ち着けるか不安な気持ちのまま安置所に向うことになりますが、そんな気持ちを一変してくれるお話を伺いました。
小規模で運営している葬儀社ですが自社に安置室を所有しています。というよりも普通のお宅に安置所が設えてあるという感じです。
ご遺族はご安置した後、となりの居間に移り、まずはお茶を一服頂きます。
「ちょっと濃過ぎたかしら」担当者はお茶をだんだん薄くしながら話し始めると皆さん次第に打ち解けてきたようです。
張り詰めていた緊張が解け、ほっとして、いつの間にかご自宅にいるような和やかな雰囲気になってきました。
世間話をしている内に先ほどまでの不安感も吹っ飛んで、あとのご葬儀は安心してお任せしますとまで言いきる程に信頼されたようです。
しばらくして皆さん長時間食べてないことに気付き、担当者の推薦する出前をぱくつきながらこれからの予定を相談されたとのことでした。
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葬儀にまつわることを織り交ぜながら担当者の日常模様が描かれています。
事前にご相談を
あさがお葬儀社紹介センター「葬儀社紹介の相談員日記」
をご閲覧いただきありがとうございます。
先日、ある葬儀社の方と葬儀のことについて話を伺いました。
お葬式の打ち合わせには、決めなければならない事がたくさんあることを知りました。
決めなければならないことはたくさんあります。
場所や喪主、規模などなど。
ご不幸が生じてから相談されるケースが多いそうです。
ご家族を亡くされた方は、気が動転し、正常といえる心境で無いと思います。
そのような状態の方が、冷静な判断を行うことができるでしょうか?
葬儀社主導の打ち合わせで良いとも思えません。
ご不幸が生じてからでも遅くはありませんが、
事前に相談しておくことが大切なことだと思いました。
お電話でのご相談、Eメールでも親切丁寧に相談員が
対応いたします。
お気軽にご相談ください。
疎遠のご親戚を葬儀の席で仲良くする法
通夜当日、ご家族ご親族だけがお集まりいただいた席はお互い取り付く島もない空気が漂っていました。
都会生活ではあまり耳にしなくなりましたが、一歩離れるとまだまだ本家だ分家だという言葉が、特にご葬儀になると飛び交うようです。
依頼者の方はお母様のご葬儀が済めば、以後きっぱりと本家との縁を切って都心に移り住む覚悟でご葬儀に臨んでいました。
一方のご本家側は事前の連絡もなく、いきなり知らされ菩提寺を無視され、しかも戒名無しのご葬儀にご立腹の様子。
しかも、10年間お母様の看病をされた依頼者はご本家の戒名を付けてあげるというご好意もきっぱりと辞退されました。できればこのまま俗名のままで結構ですとのこと。読経も葬儀社が手配したご住職にお願いしています。
お金と口を出そうとするご本家と受け取らないご喪家側。
10名余りの双方は気のよさそうなおば様お1人を介してのみ言葉が成立する始末。
このままではお母様を気まずいままお見送りすることになってしまいます。
かたずをのんで葬儀社のこの道数十年のベテラン担当者に伺うと、なんと精進落しの席では皆さん話が弾んで、にこやかに会食されるまでになったとのことです。
どんな秘訣があるのかと尋ねてみましたが、ただ双方にしゃべりかけるだけですよとのことでした。
誰に何時ものを言うべきかのきっかけは永年の勘でわかるので、相手の立場や気持ちを一つひとつ具体的に説明し、気楽に話しかけおしゃべりしていくうちにしらっとした空気もいつの間にか和んでくるとのことです。
これはノウハウを学んだからすぐできるものではなく、永年の蓄積もあり、相手に頼りにされ、安心感を与えてこそ成り立つことです。
予算、金額だけではないご葬儀の良し悪しは、こんなベテラン担当者の心遣いが大いに物を言うのではないでしょうか。
家族葬
最近、都市部ではご葬儀の話題の中で家族葬と言う言葉が頻繁に出てくるようになり、実際にかなりの数で増えてきています。
しかし、家族葬と言う言葉は厳密な定義があるわけではなく、家族・親族を中心としてごく親しい友人にお集まりいただき、営まれる葬儀の総称として呼ばれています。
家族葬のご葬儀ではお集まり頂く方々も旧知の方がほとんどで、厳粛な中にも家庭的な雰囲気が感じられ、ゆっくりとご葬儀を執り行うことができる一方、呼ばれなかった方も出てきますので、後々気まずい思いが残らないような配慮が大切になってきます。
家族葬が急激に増えた原因としては死者の高齢化、またご近所づきあいが希薄になってきていることがよくあげられています。
会社を退職して永い年月が経ち知り合いの関係者も少なくなってきたり、地方から呼び寄せたご両親もご近所づきあいが無かったりする場合、ご家族の手で見送ってあげたいという希望がご遺族から挙がって来ています。
但し、故人の交友関係が広かったり、現役のサラリーマンや学生の場合は特に注意が必要になります。
以前伺った50代の出版関係者の場合、内密で御家族・ご親族10名余のご葬儀の予定がパソコン上でご葬儀のことが知れる事となり、通夜・ご葬儀ともそれぞれ200名以上の友人・仕事関係者が駆けつけてしまったことがありました。
この場合、葬儀社のベテラン担当者の見事な手綱さばきでなんとか事なきを得ましたが、実際にご葬儀の蓋を開けると、このようなことが起こる可能性がありますので、慎重に選択する必要があります。
●家族葬
↑↑↑ 当センターのホームページでは、家族葬の特徴や注意点について、また家族葬事例の中で家族葬実例として地域別に24例ほど挙げています。
こちらでは各々の斎場での費用例を中心にアンケートで伺った理由、体験談、感想等を取り上げています。
深夜、ご臨終後、病院から何時に引き取ってもらえるか尋ねられても慌てる必要無し。
真夜中、ご臨終後、お身内の方々がパニック状態になっている中、病院側からご遺体の引き取りは何時になるか葬儀社に問い合わせて欲しい旨、問われることがあります。
病院にはその病院付きの葬儀社の方がいて頼べばすぐに手配をしてくれますが、ご喪家のご要望に添った葬儀を施行してくれるとは限りません。
時が時だけに、急な申し出にうろたえてしまいがちですが、ここは一つ深呼吸をして心を落ち着けてみましょう。
病院側から問われると直ちに出なくてはいけないのかと思い込んで焦ってしまう。落ち着いて話を聞けば半日ぐらいは殆どが大丈夫。
先日深夜、電話でお受けしたのも「病院から昼頃まで預かれるが、何時に引き取ってもらえるか葬儀社の方に聞いてみて欲しいと言われた」とのことでした。
お話を伺い、最適と思われる地域の賛同社をただちに手配して、依頼者には担当者と直接話し合っていただき、共々朝10時に病院にうかがい、ご自宅に搬送する運びになりました。
また、病院側からなるべく早く引き取って欲しいと言われましたら、どのくらい待ってもらえるか伺い、逆に斎場が開かないので朝まで置いてもらえないか聞いてみる方法もあります。
大方、病院側も駄目とは言わないでしょう。朝まで大丈夫でしたら火葬場併設の斎場などは7時半に開門しますので数時間待つだけの問題です。
ある担当者は「病院に朝まで置けることが分かれば、一旦皆さんにはお帰り願い、朝どなたかお1人立会いに来ていただき、葬儀社の搬送の者と病院で落ち合って斎場に向います。我々は先回りをして棺を持って斎場で待っています。納棺しほっとしたところで少しお休みになられましたかとお尋ねすれば落ち着くと思います」と語ってくれました。
勿論、深夜を問わず直ちにご自宅、ご自宅以外に搬送することも可能です。
いずれにしても打ち合わせは朝になってワン呼吸置いてから始められるようです。
社葬の本番は準備から式が終った後まで続きます。
ご親族や親しい方々のみで密葬を執り行ってから社葬までに通常約1ヶ月近くの期間が置かれます。
その間、葬儀実行委員長の指揮下で準備に取り掛かります。
準備の第1段階としてまず式場選びから始まります。
葬儀形式も仏式、神式、キリスト教、無宗教とあり、どの式によるかで式場がおおまかに選択されます。
さらに式場選択の要素として、会葬者数に見合っているか、交通の便はよいか、分かりやすい場所か、駐車場のスペースは確保できるか、駐車場から式場まで離れすぎていないかが重要な鍵になるようです。
葬儀社には葬儀規模や予算などから式場を含めた概算見積りを出してもらい煮詰めていきます。
また、式場と同時に関係者のスケジュール調整をして葬儀日程を決める必要があります。
日程を決めるに当たって、個人葬との違いは土曜日、日曜日を避けることが大切です。会社主催の式ですので、会葬者のためにもウィークデイに執り行われるようにします。
会場、日程が決定したら関係各社及び関係者に連絡します。連絡方法としては封書の他に新聞広告があります。
新聞広告ですと封書で行き渡れない方々にも連絡がとれるという利点があります。
いずれの場合でも香典、供物、供花等を辞退したり、神式、キリスト教の式典などの時は明記する必要があります。会場で会葬者の戸惑いの原因をつくることにもなりかねません。仏式の場合は特に記す必要はありません。
新聞に訃報広告を出す場合は葬儀社か広告代理店か直接新聞社の広告部に申し込むことになりますが、ほとんどの葬儀社が代行してくれます。葬儀日程に合わせた掲載日のタイミングも気をつける必要があります。
当日の式次第、席次、弔辞依頼、指名焼香と対外的にも重要なことが重なり、細心の注意をしても注意し過ぎることはないようです。落ち度はなかったと思っても相手の
心情までは測りかねます。
そのためにはいち早く、できれば社葬翌日には御礼にまわり、相手の方が不在でも名刺を渡しておくことが、今後の付き合い上大切なことになります。
社葬は準備から長い本番が始まります。
「駄目な社葬」とは・・・。
社葬に関する出版物を見ていると、如何に対外的に立派な社葬を行なうか、葬儀実行委員長の肩には社運が掛かっているといっても過言ではないようです。
立派な社葬とは会葬者が感動し心に残るご葬儀でもあります。
しかし、そうは言っても各社そんなに多く経験することではありません。
その時になってどのようにすれば立派な社葬を行なえるのか。
その一つの具体例として駄目な社葬を知ることではないでしょうか。
明日香出版社刊「社葬の実際」にも幾つか挙げられていますが、実際に立会いに伺って特に強く感じたことを少し挙げてみます。
駄目な例として葬儀が長引いて、告別式に参列した一般会葬者が待たされた。受付けの対応がまずかったというなかでも炎天下で氷水一杯出なかった。寒いのにお茶も出なかったとありますが、これはかなり実感があります。
真夏のご葬儀で出棺を見送ってほっとした会葬者が戸外で冷たいお茶のサービスに長蛇の列を作っていました。これは葬儀社の気遣いからのサービスでしたが、思わずほころんだ笑顔が思い出されます。
また、それとは逆に、予想以上の会葬者の為、斎場内には入りきらない会葬者を真冬の寒空に待たせる羽目になったこともありました。お清めの会場も狭く、体を温めるのもあきらめてお帰りになった方も多かったと聞きました。
その他、よく耳にするのは香典や供花を辞退する旨の新聞広告にもかかわらず、実際には受付けていた。案内されて控室にいったが満員で入ることが出来なかった。会場で座る場所が分からなかった。案内の表示が不親切で会場までの道順がよく分からなかった。供花の並べ方、順番がおかしいのでは等、少しの気配りと気遣いで防げることもあります。
各担当部署の社員の仕事ぶりもお見えになった方々の会社への評価に繋がります。
如何に満足してお帰りいただくかが社葬の成功の鍵になるようです。
死因究明制度の現実
日本の死因究明制度が先進国最低レベルであることが、「焼かれる前に語れ~司法解剖医が聴いた哀しき遺体の声」(岩瀬博太郎・柳原三佳/著 WAVE出版)という本を読んでよくわかった。
時津風部屋の力士急死や、福岡市の米国男性急死でも外傷による死亡が警察の検視では病死とされていた問題が、どうして起こってくるのか?
これらの問題は、たまたま運悪く起こったことではなく、日本の死因の究明制度そのものの欠陥により、起こるべくして起こる問題であるようだ。
その欠陥とは、検死体制や責任の所在、施設、人員、予算、法整備である。
昨年、警察が取り扱った異状死体は15万4579体で、このうち90%にあたる13万9854体が解剖せずに、視診や触診などの外表検査による検視・検案で死因が特定されている。
都道府県により、異状死体のうちどれくらい解剖されるのかの解剖率が違うのにも驚いた。監察医制度のある神奈川県(31.2%)や兵庫県(19.3%)、大阪府(17.4%)、東京都(16.4%)が高いのに対し、解剖率が低いところでは、埼玉県(1.5%)、鹿児島県(1.8%)、愛媛県(2.2%)、千葉県(2.3%)と差がある。どこで亡くなるかによって死因の判断が変わってしまうことだってあるかもしれない。
墓石を買う時、注意する事とは・・・・。
「葬儀社の方にはご葬儀の後のことも相談に乗っていただけますか」
電話やメールで葬儀の相談を受けた時、その後のことを心配されて尋ねられる方が増えてきています。
特に都会生活では周りに相談できる適当な方がいらっしゃらないという事情もあります。
もちろん葬儀社の担当者もご協力し、アドバイスいたしますのでご安心ください。
ご喪家の方にとってはご葬儀も滞りなく無事終わり、ほっとする間もなく翌日からお世話になった方々へのご挨拶から遺品の整理、各方面への支払い、役所関係や遺産の手続き等と忙殺される毎日が続き、気がつくと49日が目の前に迫っていたという状態ですと皆さん異口同音におっしゃいます。
49日には納骨をしたいのでとお墓を希望される方も多いようです。
お墓に埋葬の時には墓石を彫る必要がありますので3週間前くらいには石屋さんに手配をお願いすることになります。
お墓を買う時に気をつけることの一つに寺院墓地の広告で「過去の宗旨・宗派は問いません。仏事は寺住職が行います」と書かれていた場合の意味は、過去はどのような宗教であってもかまいませんが、契約する時はそのお寺の檀家になってもらいますということですのでご注意ください。
また、石屋さんが販売し、バックに寺院が付いている墓地を購入の場合にも注意が必要とのことです。
「宗派はかまわないですよ」といわれて購入したが、実際にはバックについている寺に改宗させられることが多いとは葬儀社の担当者の弁です。
たとえば、法要、供養等で供物やお花を墓に供えたたままの状態で帰ってしまいますので、後の掃除や管理をしてもらうことになり、お寺からは「やっておきましたから」といわれ次第に申し訳なくなってきて、気が付いたら改宗していたということもあるようです。
大勢で追悼する社葬、団体葬、お別れの会の微妙な違いはどこからくるのか
いつの頃からでしょうか。新聞を手に取ると訃報記事に目が行くようになったのは。
今日もなにげなくいつものように新聞を開くといきなり知った名前が目に飛び込んできました。
2年ほど前、お伺いして色々お話をお聞きした時はご高齢でしたが、現役であんなにお元気でしたのに・・・。しばし新聞を抱え込んで、呆然としていました。
ご葬儀はすでにご親族だけで済ませ、後日青山葬儀所でのお別れの会との報。
お別れの会はトレードマークの笑顔の遺影の前に大勢のお仲間が馳せ参じることでしょう。
このように大勢の会葬者が見込まれるお別れの会や団体葬や社葬の場合は生前故人と親しかった方のみ内々の密葬という形で別に葬儀が行われます。
故人の個人的な関係は密葬で、おおやけな関係は社葬、団体葬、お別れの会でということになりますが、表立っては同じように追悼する社葬、団体葬、お別れの会の中でも微妙な違いがあります。
中でもおおやけの部分がより強調されるのは社葬です。
社葬の場合は経費を税理処理するために、取締役会議での議事録が必要になり、どちらかといえば故人の業績を称えると同時に会社の新生をアピールし、社運をかける方に力点が置かれることになるようです。
団体葬、お別れの会は葬儀の規模を大きくしたもの、社葬は葬儀の名を使った会社のイベントと位置づけた方がやりやすいようにも思われます。
故人のために社員も借り出されるのではなく、会社の仕事として社員一丸となりどれだけ積極的に行動できるかお客様からも試されていることを葬儀社の担当者は訴えていました。
社葬は威厳を持って静々と進行する形に、団体葬、お別れ会は故人の業績を前面にアピールしながらしめやかに進行する形となるようです。