斎場の取材

 先日、お通夜の立会いに伺いました。その際に、一緒に斎場の取材もと思っていたのですが、その日は全ての式場が使われていて、取材どころではなかったので、近い斎場だったことから、日をあらためることにしました。

 数日後、改めてお邪魔させていただいたのですが、斎場の関係者の方は突然の訪問にも関わらず、快く対応してくださり、お話もゆっくり聞かせていただくことができました。
 斎場内や控室の写真撮影も、「ご自由にどうぞ」と許可をいただきました。
勝手にお邪魔して写真を撮っているにもかかわらず、ご葬儀後で控室のお掃除をしていた方にも「これどかした方がいいわね」などのご協力をいただき、無事に斎場取材を終えることができました。

今までにも斎場の取材にお伺いすることが何度もありましたが、関係者の方はとても協力的で、斎場の隅から隅まで案内をしてくれる所もあり、ありがたいかぎりです。

これからも、まだまだ、行かなくてはいけない斎場が沢山あります。
斎場を選ぶ際にセンターのホームページを見ていただく方にとって、わかりやすく、より詳しくご案内できればと思っています。

地域に根差した営業をしていると

 「喪主の親戚の方が、うちで施行をお手伝いした人でした。顔見知りということもあって、遠慮なく費用的には厳しい注文もありましたが、喜んでもらいました」

 先日、当センターでサポートした葬儀は、当初、喪主の意向は家族葬ということでしたが、会社を経営していて、親戚の人の意見も踏まえて、会葬者が200名ほどの一般葬儀になった経緯がありました。

 家族葬から一般葬へと内容が変わっていく中で、日程や関係者との調整などで、最初の打ち合わせから本見積もりができるまで2日近くかかりました。
 こうしたときに、喪主の親戚の人が、すでに紹介した葬儀社さんの担当者を知っていて、なおかつ、まじめな仕事ぶりと評価していれば、打ち合わせも割とスムーズに進む気もします。喪主の人も、親戚の人からの実際に経験した言葉には安心をするでしょう。足元を見られないかと変に気をもむ必要もありません。

 紹介した葬儀社さんは、地域に根を張って地道に営業しているところなので、こうしたことは起こりえます。
 同じようなことを、葬儀社さんと雑談していると、まれに聞きます。「この前紹介されて、お手伝いさせていただいた家は、実は先代のときもお手伝いしました」とか、「喪主が同級生でした」「昔、近所に住んでいた人でした」・・・。

 もっとも、いくら顔見知りでも、いい加減な仕事ぶりと評価されていればアウトですが。

希望する斎場は。

 以前、斎場取材でうかがった際、斎場の担当者が「新しく市営斎場ができた関係で、最近はこの斎場を利用する人がめっきり減ってしまった」とおっしゃっていました。
 『おばあちゃんのお葬式はここを使わせてもらうからよろしくね』とおっしゃっていたご近所の方も、つい先日、市営斎場でご葬儀をされたそうです。

 斎場として使っていた建物を他の施設に建て替えて、規模を縮小し、ご葬儀は本堂でされるようになった斎場もあります。

 やはり、公営の斎場は適用地域に居住されている方にとって、多少遠くても費用が抑えられることや利便性が良い(ほとんどの場合、火葬場が併設されている)ので利用を希望される方は多いようです。

 ご相談の際、その方にとっての優先順位をお聞きしていますが、やはり、この時代ですから「費用をできるだけ抑えたい」という方が多い中、「費用は気にしないから、とにかく新しくて近代的な設備があってきれいな斎場がいい」「親族が皆遠方からくるので、駅に近い斎場がいい」など、斎場を第一の優先順位にされる方も多くいらっしゃいます。

 先日、「親族と近隣の方で40名くらい、費用は抑えたい。斎場は○○斎場が希望」というご相談がありました。その斎場は大型葬でも対応できるほど広く、斎場費も比較的高めだったので、『費用は抑えたい』というご希望もあったことから、比較対象として葬儀社さんには市営斎場での見積もりも作っていただきました。
 見積書をお渡ししたところ、ご相談者様は「費用は市営斎場より高くなりますが、近隣の方が会葬に来てくれるし、(ご対象者も)地元で活動していたので、家に近い○○斎場のほうにします。」とのことでした。

 寺院の斎場も檀家さんだけでなく、宗旨宗派問わずどなたでも利用できるところが多くあり、費用も以前より下げている場合もあります。
 比較のために別の斎場での見積もりも作っていただけますので、ご近所に利用できる斎場があれば、見積もりをとってみるのもいいかもしれません。

お返し物

 会葬返礼品とは、ご葬儀の折に、故人のために足を運んでくださった方へお礼の意味を込めてお渡しするものです。通常は喪家側がお渡ししやすく、また、受け取る側も負担なく受け取れるようなものとして、ミニタオルやハンカチなどが多く利用されているようですが、最近では、御香典を持って来られた方には、ご葬儀の当日に御香典返しとして別の品物をお持ち帰りいただく場合が増えているようです。
 これを「即返し」とも言いますが、ある程度の御香典の額までは一律の品物をお渡しし、高額の御香典をご用意された方には、後日(四十九日後)改めて御香典返しをするという方法です。

 これは、ご喪家の方がご葬儀の後、深い悲しみの中でも手続きやご法要の準備などで忙しい思いをしなくてはいけないので、名簿の整理や御香典返しの手続きなどを簡素化させるためにはよい方法なのかもしれません。
 特に、ご会葬の人数が多ければ多いほど、この方法はご喪家の方にとってその後の作業負担が軽くなるので利用される方が増えてきており、ここ数年のご葬儀にご会葬された方で、このような方法でお返し物を受け取られた方も多いかと思います。

 とはいえ、ご喪家やご親族の考えかた、また、地域性なども考慮しなくてはいけません。
これは、大抵がご葬儀の打ち合わせの際に決めていただくことになりますので、頭の片隅にでも、「こんなやりかたがあるのか」くらいに覚えておいていただければと思います。

地域の葬儀社さんを推薦する理由

 当センターの賛同社をご紹介する折の大きな要素として、ご希望されている地域に拠点があり、その地の斎場に精通した葬儀社のみをお引き合わせしております。

 ご逝去は予測できない事態が多く、お見積りをされたご希望の斎場がかなり先まで塞がり、ご喪家との日程が合わず、急遽変更せざるを得ないこともしばしば出てきます。
 ご指名を受けた葬儀社さんはご希望の斎場に見合う斎場をたちどころに捜し出し、さらにその斎場にも精通していることが大事な要素になってきます。

 先日ご葬儀の立会いでお会いした葬儀社の担当者はご相談者の希望されている地域で生まれ育ち、以前に在籍された社でもその区域を長年担当されていた方でした。

 ご紹介した依頼者が出した条件の中で「どの斎場が一番適しているか、また日にちが合わなかった場合にはどこが適当か、どのようにすればご希望に添えるか、地域のことは隅々まで頭の中にインプットされていますので、臨機応変に対応でき、細かなことまで調整できるのも強みです」とお話されていました。

 費用をできるだけ抑えたいご相談者に合わせて、先に検討されていた火葬場併設の斎場と比較しどの位抑えることができるか、またお客様をお迎えするのにふさわしい斎場か否か、あらゆる角度からご要望に近づけ、後日大変喜んでいただけたと伺いました。

 担当者が選んだのはお寺の古い会館でしたが、隅々まで消毒液を使って掃き清められた貸斎場ではお寺の境内という立地条件もあり、こぢんまりした中にも落着いたご葬儀を執り行うことができました。
 価格もリーズナブルで表立ってパンフレットにはうたっておりませんが、お願いしてご遺体を本堂脇のお部屋に通夜当日まで無料でご安置いただけました。
 結果、火葬場へのマイクロバス、霊柩車代等を加算してもかなり費用を抑えることが可能になり、細やかな気配りで、地元の状況をよく把握している強みが発揮されたようです。

 それぞれの葬儀社の方々もご葬儀のプロとして、広範囲の区域を網羅できるように一応の知識を身につけ、訓練されていらっしゃいますが、遠方の場合は細かな情報まではなかなか把握しきれずに、時として小さな穴から水が洩れるような場面も耳にいたします。

 先日も神奈川の葬儀社の方が東京でご葬儀を執り行った際に、東京の斎場では禁止されている看板を地元でのご葬儀と同じようになにげなく出してしまい、あわてて撤去するはめになり、看板を出すことを希望されていたご喪家は困惑され、ちょっとしたトラブルになってしまったことをお聞きしました。

 また、山の手の葬儀社さんが下町のお寺の貸斎場でご葬儀を取り扱った際には、ガードマンを雇って欲しいとの要請が最終見積りを取った後で分り、その分予算オーバーになってしまい、ご喪家にご迷惑をかけてしまったことも聞き及んでいます。

 斎場指定の料理屋さんがあることに気が付かずにいつものように見積りを作成し、通夜当日に判明して急遽斎場指定の料理屋さんにお願いするはめになりましたが、結果見積りよりも高い飲食代になってしまった例など、常に精通している斎場ではありえないミスも時として起こってしまうようです。

 ご紹介する立場といたしましては、先ずご希望の地域の葬儀社さんから見積りを取り、皆様でそれを検討されて、出来るだけ担当者と面談されることを希望いたします。
担当者とのコミュニケーションがはかれ、より深く臨機応変な対応が期待できますので・・・。

使い勝手のよい斎場とは・・・。

 斎場を選ぶ時の基準は様々です。
 どんなご葬儀をされたいかによって、斎場選びも異なってきますが、それでも人はヨーロッパ風の古い回廊を模した外観に魅せられ、由緒あるお寺という言葉にまどわされ、後でほぞをかむこともしばしばあります。

 中身の使い勝手の良さは重要なポイントになってきます。
 公営・民営を問わず、普段使い慣れている葬儀担当者に伺うと、一つひとつは些細な何気ないことでも実際に使う側にたってみると大きな問題を抱えていることに気付きます。

 中でもよく指摘されるのがトイレの場所の問題。
 先日立会いでお伺いした斎場もその一つです。
 ずらっと並んだ式場は大勢の会葬者の方々で賑わいを見せていました。
 葬儀担当者に使い勝手を伺うと少々渋い顔。

 これだけ立派な式場が並んでいてもトイレは左端に1ヶ所だけとのこと。
 右端の式場の方々は見慣れぬ長い回廊をひた走り、目的地に着くまでに思わぬ時間を要するはめになってしまうようです。
 お年を召した方には重労働です。

 また、別の斎場ではスペースをとる大式場はトイレの場所まで手がまわらず、トイレは小式場の隣に設けられていたが、後が大変です。

 式場どうし開式をずらして使用するまではよかったのですが、ずらしたために小式場での厳粛なご葬儀の間中、後から大式場へお見えになられた方々がトイレを行き来され、トイレの話し声が筒抜けになってしまうハプニングも今や日常茶飯事のようになってしまった感があり、おしゃべり禁止の立て札もなんのそのといったところのようです。

団地

 私は子供の頃、団地に住んでいたのですが、お葬式は団地の集会所でやるのがあたりまえだと思っていました。
 当時はほとんどが自宅で葬儀をやっていた時代だったので、団地という集合住宅では集会所を利用するのがあたりまえのことだったようです。
 
 しかし、そこの団地では、最近では集会所で葬儀をやることがなくなったそうです。便利な斎場が近いということも集会所を利用しなくなった理由の一つのようですが、そこの団地自体、住民たちの横のつながりが希薄になってきたように感じるとのこと。

 当時の子供たちが大人になり、団地を離れた今、多くの住人が親の世代です。子供が一緒に暮らしていたころは、お隣さんや上下のお宅だけでなく、少し離れた家でも家族ぐるみで付き合いをしていたのですが、今はそれも難しいそうで、道で会っても挨拶をする程度だとか。

 もちろん、未だにお付き合いのある人はいるようですが、それも昔ほどではないそうで。
 
 最近は、密葬・家族葬ということから、近隣に知らせることなく葬儀を終えることが多くなってきたのは、この団地でもあてはまることで、「最近見かけないな…」と思っていると、後日、「○○さんが亡くなったらしい」と人づてに聞かされることがあるそうです。

 自宅から近くて、安い費用で使える慣れた場所である集会所でも、そのほかのいろいろな事情から利用されなくなっているところは、この団地以外でもあるのでしょう。

 私の両親も、「斎場にしてね」と言っています。万が一のとき、どこまでの範囲にお知らせしたらいいものか…。元気なうちに聞いておいた方がよさそです。

どんな斎場を希望されますか?

 ご相談の際、ご希望されている斎場はありますか?と質問をさせていただいています。

 希望の斎場は既に決めていて、そこに精通している葬儀社を紹介してほしい、や、候補を数か所考えているけれど、どこにするか迷っている、などのご回答が多い中、どこの斎場にしたらいいのか見当がつかないという方もいらっしゃいます。

 そのような方には、ご相談のやり取りの中で、質問をさせていただき、漠然とした状況を整理しながらどのような斎場がよいのかをご案内をさせていただいています。

 斎場を選ぶには、環境や状況によりいくつかのポイントがあります。
 一例になりますが、
・費用を抑えられるところがいい
・自宅などから近い斎場がいい
・少し離れていても、駅から近く、交通の便が良いところがいい
・火葬場と併設している斎場がいい
・家族葬に合うようなこじんまりとした斎場がいい
・大勢の会葬者が来るので、知名度の高い斎場ならば来る人がわかりやすい
 など、ご自身がどこの部分に重点を置くかがわかってくれば、どんな斎場が適しているのかが見えてくると思います。

 当センターのホームページ内でも斎場の情報をご案内をしていますが、先日一地域の斎場を訪問したところ、年月が経ち、費用や利用できる状況が変わっている斎場がいくつかありました。
 斎場を選ぶにあたり、当センターのホームページを訪問してくださった方に正確な情報をご提供できるように、これからも斎場訪問やご葬儀の立会などを続け、変更などにもすぐに対応できるようにしていきたいと思っています。

斎場のリフォーム

 先日、寺院が管理されている、斎場へ訪問させていただきました。
 築15年と言われてもピンとこないほど、きれいに管理されていたのですが、近々リフォームをする計画をされているとのこと。

 見た目にはリフォームの必要はないのではないかと思うほど、斎場内各所がきれいに保たれています。
 内装は現在でもバリアフリーにも気を配られた造りになっており、まだまだ十分に活躍できそうな建物に見えるのですが、斎場を管理されているご住職のお話しによれば、やはり内部の配管や空調はそれなりに老朽化しており、特に空調は、夏の暑い日のご葬儀で、急にエアコンが止まってしまったら大変なことになりますからとおっしゃっていました。。

 斎場内をいつまでもきれいに保つためには、使ったら元の状態に戻すだけのこと。
 汚れていたり、痛んでいるところは、多少雑に扱っても気になりませんが、きれいなところが少しでも汚れれば元に戻すという意識が働きますから。とくに、ご葬儀が終わり、最後の片づけをする料理屋さんに関しては、お料理の味やおもてなしはもちろんのことですが、最後まできちんとやってくれる、信頼している業者さんを指定していますと徹底されていました。

 斎場を利用される方の二日間は、色々な想いがあるので、御自分のいる空間だけでも快適に過ごしていただければとのご住職の気持ちが伝わる斎場でした。

初めていく場所

 私は方向感覚が少し欠如しているようで、子供のころからよく道を間違えては遠回りをしていました。

 子供のころには引っ越したばかりの家に戻れず、探しまわっていた親にやっと見つけてもらったり、大人になってからは、車で10分もあれば到着するであろう友人宅へ行くのに1時間半もかかり、途中まで迎えに来てくれた友人とやっと会えたのは良かったのですが、「なんで車がこっちを向いているのか?」と、道を教えてもらいながら到着したにも関わらず、なぜか逆の方向から行ってしまったということなど、数々のハプニングを経験しています。

 最近は斎場取材に一人で初めての土地に出かける機会が増え、事前に地図を見て確認し、駅からの経路をプリントして持っていくようにしているのですが、実際に行って駅を出るとどっちの方向に行くのかが分からなくなることもよくあり、間逆の方向に歩き続けていたことも。
 ただ、斎場取材のように仕事で出かける場合、約束の時間に到着しなくてはならないので、迷っている時間はありません。
 
 そこで、最近大活躍をしてくれるのがスマートフォンのナビ機能です。
 カーナビのように、自分が歩いているところがわかるようになっていてとても便利です。道を外れてもすぐに軌道修正してくれるので、時間を大きくロスすることはなくなりました。

 ただ、充電切れという大きな欠点も。かなり電池を消費するようで、先日の斎場訪問では途中で電池がきれてしまいました。
 幸い、駅から近い斎場だったので、地図を見ながらなんとか時間前にたどりつくことができましたが、駅から離れているところだったら確実に迷っていたことでしょう。

 帰り道にあった家電量販店で充電器を購入しましたが、やはり全てを文明の利器に頼ってしまうのも良くないなと実感しました。

 これからも、まだまだ斎場取材やまだ行ったことのない場所へご葬儀の立会などに行くことが多々あります。迷わずに自力で目的地にたどり着けるような訓練も少しずつしていかないといけないなと感じてはいるのですが…。