火葬のみの葬儀でも。

 火葬のみの葬儀でも、最近はお別れの時間を少し長くとりたい、や、安置している間、ゆっくり面会できるところに安置したい、とおっしゃる方が増えているように思います。

 火葬のみの葬儀は、一般的には安置場所から火葬場へ行き、火葬が終わって解散というとてもシンプルな葬儀で、故人様とゆっくり過ごすことはなかなか難しく、最期のお別れもご火葬前に10分ほど(できないところもあります)と短時間なものになります。

 火葬のみの葬儀を希望される方は、葬祭扶助を利用される方をはじめ、身内の方が皆ご高齢で参列できないので式をするほどではないと考える方や、入院や介護で費用が掛かるため、葬儀代を捻出するのが困難な方、ご本人の遺志など様々で、もう少しお別れの時間が欲しいと考える方が増えています。

 葬儀社側も、自社の安置所でゆっくり面会ができるような設備を用意したり、安置施設でも小規模な葬儀までできるような設備を作ったりなど、残されたご家族の要望に少しでも対応できるようにと考えるところが少しずつ増えています。
 地域によってはまだ難しい場合もありますが、これから先、きっとそのような施設ももっと増えていくと思います。

 火葬のみの葬儀でも、故人様との最期の時間を遺されたご家族と一緒にゆっくり過ごすことができるといいな、と思います。

介護施設からのご相談

 先日、介護施設のスタッフの方からご相談がありました。
 ご入居されている方がご逝去され、葬儀のことがわからないのでとのこと。
 ご家族は遠方にいらっしゃるため、地元の事が分からず、ご家族が到着したときに困らないようにしておきたいというご相談でした。

 ご家族が遠方にいらっしゃる場合、葬儀をどこでするかを最初にお考えいただくのが必要になります。

 故人様がいらっしゃるところで行うか、ご家族の地元に連れて帰って、そちらで葬儀を行うか、ということになりますが、これは各ご家族の状況やご希望によってことなります。

 以前、故人様がいらっしゃるところで火葬をし、地元に帰って骨葬をとお考えになられたご相談がありましたが、やり取りをしているうちに、故人様を地元へ搬送し、地元で葬儀を行うことに変更したご相談がありました。
 地元には菩提寺があり、親戚も皆そちらにいらっしゃるとのこと。そのご相談者は、故人様と最期のお別れができる方をお選びになり、遠方へ搬送するということになりました。

 また、九州にいる方が、千葉県でお亡くなりになったお身内の葬儀を、千葉火葬し、九州で本葬することをお選びになられた方もいらっしゃいます。
 離れて暮らしているお身内の万一の時、どこで葬儀をするのがいいか、などのご相談にも対応しています。

安置所でのご面会重視の方向へ・・・。

 「ご葬儀までの間、姉妹で毎日お越し頂き、2時間程お母様との最後の時間をゆっくりとお過ごしになっていらっしゃいました」
 先日、ご葬儀を執り行って頂いた担当者から、自社霊安室での報告をいただきました。 
 2ヵ所ある霊安室の内、ご喪家にとっては少し遠方になりますが、ご面会時間の自由が効く方を選ばれたとの由。
 ご葬儀までの1週間、毎日通われて、お母様と心ゆくまでお話がお出来になられたのでは・・・。
 
 最近、ご相談者からご安置後のご面会が自由にできるところをとのご要望を、立て続けに頂きました。
  住宅事情等の関係もあり、以前の様にご逝去後ご自宅でのご安置が難しくなり、当センターでお受けするご相談でも、多くの場合ご自宅以外をご希望される傾向にございます。
 
 ご安置先の多くは葬儀社の自社安置所、または葬儀社が契約している安置所になりますが、ご安置先でのご面会は何時でも可能という訳ではありません。
 短時間での時間制限が多い中、最近は火葬式のみの場合でも、お別れだけは十分な時間を取りたいとのご要望も増え、徐々にではありますが、葬儀社さんサイドもご要望の多様化に臨機応変な取り組みが行われてきているようです。

 自社安置所を所有している葬儀社さんが少ない都心を除き、特に、周辺都市の自社安置所所有の葬儀社さんでは、毎日2時間ほどのご面会が可能なところ、ご相談に応じて自由に1日貸し切りでご面会可能なところ、安置所で火葬前日ゆっくりとお別れができるところ等、試行錯誤をされながらもご相談者のニーズに合わせた取り組みが見られるようになりました。

 最近、ご葬儀を待つ間、長時間自由にご面会できる葬儀社さんを第1条件にあげられたご相談者からは「葬儀社選びはとても大事です。希望を伝えて、ニーズに合った葬儀社を紹介してくれました」とのアンケートのご回答をいただきました。

「家族葬の大変さを実感しました」

 毎週日曜日掲載の4回シリーズ「弔いのあり方」という特集を朝日新聞がやっています。その第二回で、遺言通りに家族葬にしたご家族の話が載っていました。「家族葬の大変さを実感しました」という内容です。

 その大変さとは、葬儀の仕方とか段取りとか内容に関するものではなく、もっぱら、周りの人からの反応に戸惑ったというものです。
「なんで教えてくれなかったの」に始まり、「この前の葬儀(先に亡くなった配偶者の葬儀)に比べると質素でかわいそう」「えらい扱いだ。こんな目にあわせて」「友だちだってお別れを言いたい。それを遮るのはおかしい」といった具合です。故人の遺言であることを告げても、なかなか納得してもらえなかったそうです。

 これはなかなか難しい問題です。最終的には、喪主などの決定する人が、どこに視点をおくかで、やり方も変わってくることになります。あくまで故人の遺志を尊重するのか、周りの人の意向をくみ取るのか、くむとすれば、どういった人の、どこの範囲の人まで、なのか・・・・。みんなが納得するようにするのは難しいところです。

 センターの受けた事案でも、故人の意向は家族葬であったが、一般葬にして、良かったという人もいれば、意向通りに家族葬にして何ら問題はなかった、ということもあります。一般葬にしたが、あわただしくてゆっくりお別れすることができなかったので、次のときは、家族葬にしたい、という人もいます。

 ともあれ、みなに納得してもらうのは難しいかもしれませんが、決定する立場にある人は、それまでのつながりの中で、この人の言うことであれば納得、間違いない、仕方がない、と言ってもらえるような状況にしておければ、それにこしたことはありません。

自宅葬の場合

 最近、自宅から送り出してあげたい、という自宅葬を希望される方からのご相談が続きました。
 昔ではあたりまえだった自宅での葬儀も、首都圏では今は様々な事情で葬儀式場を使う方がほとんど、という状況ではありますが、ご自宅で葬儀をあげられる状況にあるご家族にとっては、ご本人やご家族の「今まで一緒に生活をしていた家から送ってもらいたい、送ってあげたい」という気持も大きいと思います。
 
 自宅で葬儀をあげたいとお考えの場合には、葬儀社も自宅葬の経験があり、臨機応変な対応ができるところを選ぶことが大切です。
 そして、可能であれば事前にご自宅とご自宅の周辺をプロの目でみてもらうことをお勧めします。

 先日、事前相談でご自宅で葬儀を行うことをご希望になっているご家族とお会いし、お話を伺ってきました。
 ご本人が、ご自身が万が一の時には自宅から送り出してほしいと希望されていらっしゃるとのこと。
 ご家族はできる限り希望をかなえてあげたいと、ご相談されました。
 その後、複数のご紹介葬儀社にご自宅を見てもらい、ご検討されています。

 また、先日ご自宅で葬儀を行ったご相談者も、実際に担当者にご自宅に来てもらい、ご相談されながら葬儀社をお決めになりました。
 そのご相談者からご協力いただいたアンケートでは、「こちらの立場(自宅で行いたい)をご理解いただき、プランニングしてくださったので、ありがたかったです」とのご回答をいただきました。

 ご自宅で葬儀をされたいと考えている方は、可能であれば事前にご自宅を担当者に見てもらうことをお勧めいたします。

担当者の代弁

 「本葬は山梨にある菩提寺で、こちらでは火葬のみにしたいのですが、火葬のみでも丁寧に対応して頂ける葬儀社をお願いします」
 お父様のご病状悪化に伴い、万が一を鑑みてのご相談を頂きました。
 通常のご葬儀と同じような対応をして頂けるかが、1番のご心配とのこと。
 
 近年は他の業種から参入の葬儀社さんも増えて来て、効率を優先される同業者の方も、いらっしゃるとは思いますが、ご安心ください。
 葬儀の儀式を省いたやり方でも、弔う気持ちに変わりはありません。

 以前、当センターの賛同社各社にお伺いした折、担当者は異口同音におっしゃっていました。
 先ずは担当者自身の中で、常にご葬儀とはという問いかけをされているとのこと。
 お客様の身になって考え、私たちは悲しみを癒すお手伝いをする立場である、と認識しています・・・。

 ご葬儀は究極のサービス業とおっしゃる担当者からは、お料理も祭壇も重要ですが、ご相談をお受けする担当者の気持ちが一番大事で、ご相談者のお気持をガチっと掴むことができれば、よほどのことがあっても大丈夫ですと胸の内を語って頂きました。

 また、別の担当者の方は夫々のご家庭の事情もあり、ご葬儀は毎回違いますので、こういうものだという押しつけはしません。まずはどの様に送ってあげたいかというところから始まります。
 後でこうすればよかったと言われないような、後悔のないご葬儀を心がけているとのこと。

 永年、直接ご葬儀に携わってきた皆さんはご葬儀に対してそれぞれの経験から、ご自身の言葉でお話され、ご葬儀に対し、一家言お持ちのご様子です。

当センターでは賛同社になっていただくにあたり、担当者との面談を重要視し、当センターの意図をご理解いただき、常にご葬儀に向かう気持を大事に、howツウ式の表層だけに惑わされない担当者をご紹介しております。

 ご相談者のご不安が少しでも解消されますよう、当センターがご紹介している担当者の方々の気持ちを、代弁させていただきました。

3択

 普通の人が頭の中で認識して、きちんと比較できる選択肢の数は3つが限度だそうです。

 葬儀社を探している方で、センターにご相談された方に、ご自身でたくさんの葬儀社から資料をもらったが、どこを選んだらいいかわからないというご質問を頂くことが増えています。
 ネットの上位に出てくる葬儀社のあちらこちらに闇雲に資料請求をして、送られてきた資料の数に翻弄されてしまうケースや、センターへご相談され資料請求をしてみたが、必要以上の資料が送られてきたり、複数からかかってくる葬儀社の電話の対応に追われてどこと何を話したのかなど、どうしたらいいかわからなくなってしまったという方も少なくありません。

 ただ、きちんと比較できる数を3つに絞ると言っても、ネットに山ほど出てくる葬儀社を適当に3つに絞ればいいというものでは無いと思います。

 一番大事なことは、ご相談者のご要望をできるだけ叶えてくれるところから選ぶということが大事になります。

 センターでは、お話を伺い、伺った状況、ご希望から、まずこちらで絞ってから(センターのフィルターをかけます)ご紹介させて頂き、そこからご相談者ご自身に合う・合わないなどを含めてご検討いただいています。

 たくさんある可能性の中から選びたいという心理も分からないわけではありません。
 実際、時間と気持ちの余裕があれば、山ほどの情報の中から吟味して選んで満足できるかたもいらっしゃるでしょう。
 ただ、普通に生活している人が、きちんと比較するためにはそもそも最初の段階で選択肢は多くない方が良く、その前に、安全なフィルターがかかっていれば安心の中から合うものを選ぶことができるのではないかと思います。

担当者もそれぞれで・・。

 センターへご相談いただいたご相談者の方から伺った話しなのですが、以前、お身内の方の余命宣告を受け、葬儀社に事前相談をされた際に残念な対応をされ、担当者をかえてもらったというご経験があったと伺いました

 最初から丁寧すぎる見積りが出てきて費用のたかさにびっくりした、また、その担当者はアポなしで家にきて様子を聞きに来たそうです。
 事前相談をされるご家族の気持ちを考えることなく、自分の利益だけを考えて対応する担当者の心ない行動に、ご相談者も「この人は何を考えているんだ」と憤りを感じたとのことでした。

 幸い、以前同じ葬儀社に葬儀を依頼したご親戚がいらっしゃり、その時の担当者は要望を聞き入れ、納得のいく費用と内容で葬儀ができたと言っていたとのことで、担当者をかえてもらい、無事に納得のいく葬儀をすることができたそうです。
 担当者でこうもかわるものなのか、ということをご経験されたことで、この度センターへご相談いただき、積極的にご紹介葬儀社の担当者とご面談し、ご相談を進めていらっしゃいます。

 同じ葬儀社内でも担当者によってその対応は異なることがあります。また、担当者の性格、雰囲気なども違いますので、事前相談をされる場合には可能な限りでけっこうですので担当者と直接お会いいただきたいと思っています。

 穏やかなタイプを好む方や、ざっくばらんな話しやすいタイプを好む方、几帳面すぎるくらいの対応を求める方・・など、ご相談者の求めるタイプも様々だと思います。

 ご相談も、メールでのやり取りでは、ご相談者がどのようなタイプを求めているのかは分かりづらい部分もありますが、文面やご要望などから出来る限り汲み取って、ご紹介させて頂いています。

「もう1度利用したいかと問われれば、勿論Yesです」

 最初のご相談をお受けし、お見積りをお取りした方から、2年半ぶりにご連絡をいただき、対応しておりました矢先、お母様が急変され、ご逝去されたとのご報告が入りました。
 お見積りをお取りした社に直接ご連絡をされ、今搬送をお願いしたところとのこと。

 これからは担当者と直接打ち合わせをして構わないかとのお問い合わせに、ご紹介した担当者はご葬儀のベテランの方ですので、ご不明な点やご要望等ご遠慮なさらずにご相談してくださいと申し上げ、こちらからも改めて担当者に対応をお願いしておきました。
 担当者からは「以前の見積りも手元にありますので大丈夫です。ご相談は任せておいて下さい」との力強い返答が返ってきました。

 ご葬儀の良し悪しには、担当者の力量が大いに関係してきます。
 ご葬儀後に頂く相談者からのアンケートからもその一端が伺えます。
 ご相談の折、推薦した担当者はまだ若い方でしたが、しっかり担当していただける旨申し上げたところ、ご葬儀後、ご相談者からも最初から最後までよくフォローしていただいたと感謝のお言葉を頂きました。
 
 アンケートでは不明な点をお尋ねすると、なんでも真摯にご説明くださり、不要なものを勧めることもなく、「これは無くてもよい」「このレベルで十分」と適切なアドバイスを頂き、運よく、希望の日時に式場の予約も取れ、リーズナブルな費用で立派なご葬儀を行うことが出来ました。
 また、葬儀社所有の霊安室のスペースが少々小さい為、納棺にも参加したいと言っていた親族を呼べなかったことだけが、残念ではありますが、家族だけの少人数で納棺を行ったことは、よい思い出になりました。
 当分、葬儀社さんのお世話にはなりたくありませんが、もう1度利用したいかと問われれば、勿論Yesです。
 適切な葬儀社さんをご紹介くださり、ありがとうございましたと綴られておりました。

 ご満足いただけるかどうかは担当者とのコミュニケーションのあり方にも深く関係してきますので、双方のお気持や言葉の通い合いも重要な要素になってきます。

 以前、ベテランの担当者に伺ったことが思い出されます。
 祭壇もお料理も重要ですが、1番はご喪家のお気持ちに如何に寄り添った対応が出来るか。
 良いご葬儀だったと言って貰えるか否かは、ご葬儀の始まる前すでに決まってしまうとまで言われているとのことです。

インフルエンザにお気を付けください

 私ごとですが、先週の半ばからインフルエンザBにかかってしまい、昨日までほぼ寝たきりで過ごしていました。
 今はやっと熱がさがり、あと少しで完全に回復できるくらいまでになりましたが、インフルエンザは高熱だけでなく、体中(私はお腹の中や口の中までも)が痛くなるので、熱で寝たきりだった期間は寝返りもうてず、本当につらかったです。

 今回、夫と私が数時間差で発症したのですが、娘は元気です。
 今まで、親のどちらかがインフルエンザになると必ず娘にも移ってしまっていたのですが、今回はまったくその様子もなく、仕事に行ったり遊びに行ったりしています。
 娘曰く、毎日往復2時間半の徒歩通勤と、ビタミンCのドリンクを欠かさず飲んでいるからじゃないか、とのこと。
 やはり、体力があれば、もし感染していたとしても気付かないうちに自分の体がウィルスをやっつけてくれるのかな、と思いました。

 今回、まず困ったことは、夫が病院に行っている間に、私の熱がどんどん上がり、夕方夫が帰ってきた時点で私がダウン。
 夫は自力で車を運転して病院に行くことができましたが、さあ、私はどうやって病院に行こうかと・・足がないのです。
 元気ならば歩いて12〜3分の距離でも、さすがに39度近い高熱ではたどり着ける自信がなく、タクシーを使ったとしても、病院のあたりはあまりタクシーが通らない道なので帰ってくるのがまた大変・・・。
 結局、翌日夫に車で連れて行ってもらったのですが、一人暮らしで近くに頼る人がいない状況だったら本当に大変なことだと思いました。

 インフルエンザはまだまだ猛威を振るっています。
 どうか、皆様出来る限りの予防をして、かからないように、お気を付けください。